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ビジネス

独SAP、2020年までに自閉症者を650人雇用へ 27

ストーリー by hylom
才能を有効活用 部門より
あるAnonymous Coward 曰く、

独ソフトウェア企業SAPが2020年までに自閉症の人を650人雇用し育成する計画を発表した(日本経済新聞本家/.)。

現在従業員数6万5千人いるSAPにとって650人は従業員の1%にあたり、これは世界人口における自閉症の人の割合と同じにあたる。同社では自閉症の人の特徴である細部へのこだわりや大きなデータの分析に長けた能力に注目。彼らの持つ素質が高いスキルの土台になるとして、テスターやプログラマー、データマネジメントに携わる人材として育成していく計画とのこと。既にインドとアイルランドにて計11人が採用されている。

また、自閉症の人のコミュニケーションや社会交流における難しさ、そして決められた時間で働くことのストレスなど、自閉症の従業員と同僚や上司などの間に入るジョブコーチなる役割も確立するとしている。

SAPのdiversity and integrationの責任者であるAnka Wittenberg氏はこのプログラムがこの業界の非常に厳しい労働市場において能力ある人材の確保になると語った。

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  • ちょっとずれますが、2013年度4月1日から障害者の法定雇用率が引き上げられました。
    無理やり軽作業を作って雇ってるところが多いと思いますが、SAPの例のように、日本でも能力を活かした雇用が増えるといいですね。
    人事部は大変でしょうけど。。。

    なんでもいいけど、今でもSAPの人にサップっていうと怒られるのかな。
  • by SAN0 (45971) on 2013年05月24日 20時28分 (#2387344)

    > SAPのインド・バンガロールの研究拠点で試験的に6人を雇用し、応用ソフトの開発で実績を残したという。

    ということなので、自閉症患者の特性を活かせる業務の見当がついてるんじゃないかな?
    個人差があるのは承知してるけど、傾向的には、品質基準の遵守には向いてると思う。

  • by matlay (32743) on 2013年05月27日 14時57分 (#2388625) 日記

    『世界に大自慢したい日本の会社』(こせきこうじ 集英社)で日本理化学工業を取り上げていた事があったけど、
    知的障碍者を雇用するという前提のため、既存の作業プロセスを見直したところ、曖昧さがなく明確な作業手順に改良するという結果になった事が興味深かったです。
    ソフトウェア企業でも同様の効果がありえるんじゃないかな。

    組織に受け入れる人間を選別・均質化するよりは、組織自体を多様な人間を受け入れられるようにするという発想かもしれません。

    --
    #存在自体がホラー
  • by Anonymous Coward on 2013年05月24日 18時19分 (#2387214)

    確かに自閉症の人は突出した能力を持った人は多いんだろうだけど、基本的な社会適応能力が無い、
    あるいはこれまた突出して低いから今まで採用・運用が難しかったわけで。
    自閉症の従業員と同僚や上司などの間に入るジョブコーチなる役割、とあるけどどれほどの成果を上げられるんですかね。
    なんか今は無き(といってもいいんじゃないかな?)どっかの某教団のようにマインドコントロールじみた手段しかないような気もする。
    まあ、いわゆる天才も理解できる周囲とか時代とかの環境がたまたま有ったから天才になれたわけで、そうでなければただのキチガイなんでそういう機会が増えるのはいいことだとは思いますけど。

    • by firewheel (31280) on 2013年05月24日 20時44分 (#2387356)

      >基本的な社会適応能力が無い、
      まずはこの「基本的な社会適応能力」という単語を定義してみなさいよ。

      こんな曖昧な表現でコミュニケーションしてる「つもり」の人の方が、
      実は仕事では足を引っ張る役立たずのことが多いんですよね。

      親コメント
      • by Anonymous Coward

        定義で言葉遊びしても仕方ないでしょ。
        問題があるから「病気」として扱われるわけで、そこをひっくり返したいなら
        支援が不要ってなる覚悟もしてるんだよね?

    • by Anonymous Coward

      得意なことを、出来るようにしかやらせなければ良いんです。

      • by Anonymous Coward

        そして、できないことは無理にやらせない。
        電話とか、電話とか、あと電話とか。
        それから、電話な。

    • by Anonymous Coward

      「空気読む」「表情から察する」「曖昧な指示」がわからんだけなので
      具体的な指示への通訳的役割でいんじゃね
      直接通訳するのか、「こういう言い方をすれば伝わる」とアドバイスするのかは知らんが
      ( mediators なので多分後者)

      例えば外国・異文化圏とのコミュニケーションの齟齬があっても
      「この国ではそういう言い方や仕草は失礼に当たる」とか、
      「この国では敬意のつもりだった」とか
      両者に通じたmediatorから聞けば回るでしょ

  • by Anonymous Coward on 2013年05月24日 18時25分 (#2387222)

    電脳迷路を作ってる奴らを思い出した

  • by Anonymous Coward on 2013年05月24日 19時00分 (#2387263)

    自閉症は、ちょっと前ならば引きこもりと勘違いされ、昨今では一部の(正に)突出したアスペルガー症候群やサバン症候群の「天才」のイメージに引きずられてしまってまた変なイメージがついてしまっている。
    自閉症全般でいえば、例えばIQは標準偏差が大きく、平均値は低い値をとり、その中でIQが目立って低くないものをざっくりとアスペルガーなり高機能自閉症なりと呼ぶ。ただし、そのコミュニケーション能力やら何やらといったものは、もちろん境目のあるものではなく、連続性のある状態であるため「スペクトラム」という言い方もする。
    さて、そうやって「高位」抽出された群の中にあっても、別に「天才」が多いわけではない。むしろ「得意な事がポラライズされた状態」になっているだけで、苦手なものは、苦手だ。その「得意な事」が「社会」にとって価値あるものならば持ち上げられるし、そうでないなら無視される。その「特性」が異なる事により「社会的な評価」は異なってくる。
    かつて(最近の事は知らないので、昔のニュースから)、ユニクロでは自閉症者を「特に」採用したことがあった。その理由はもちろん補助金なり何なりの経済的な理由もあろうが、表向きはその「特性」で、「周囲との駆け引きによる当意即妙な反応」が要求されないような、予め定まったルールや明文化されたマニュアルに従った行動の形式が馴染むような労務に親和性が高い人が多い、という性質を「活用」しようと考えた。そこで、ユニクロは「客が乱して戻した服を綺麗にたたんで棚に戻す」ような職務を彼らに与えた。
    これはなかなかの見識である。「一般人」からすれば、「仕事」もっといえば、社会全般における「人間の価値」は「コミュニケーション能力」という単一の尺度で捉えられがちで、コミュニケーション能力の「有無」(本来、バイナリなものではないと思うのだが)で他人を「評価」することが通例となっている。
    ところが、実際の仕事には物凄く広い幅があり、営業や交渉といったコミュニケーション能力が高い者が高いパフォーマンスを出す業務もあれば、決められたルールに従って淡々と仕事をこなすことが高いパフォーマンスを出す業務も、仕様に従って淡々と効率を追求し新たな様式を「発見」する業務もある。
    そうした「コミュニケーション能力の占める部分が小さい業務」に携わる人にまで「一般人」のスキルを要求するのはオーバースペックでもあり、また「一般人」がそのような業務についた場合は「持ち合わせの生かせないコミュニケーション能力を持て余すことの不満」も出てくる。そうした不満は、労働意欲にも直結していくものである。
    実際の業務には「能力要素の幅」がある、という現実に即した人事配置というものは、それこそ企業にとっては「当たり前の」なすべき事の一つでもあり、その観点からいえば(もともと自閉症というのはスペクトラム的存在であるから)ことさらに「自閉症/ちがう」と分けて云々するのは根本的な間違いともいえる。
    視覚障害者の人を、運転業務や視認での検査業務に雇わず、またそうした能力を「費用と時間をかけて」「通常人のように」訓練させて視認業務に適応させようとはしない。そうした人たちを、より鋭敏な聴覚などの感覚に適応する打音や嗅覚による検査に配置するのは、ごく当たり前のことである。

    • by Anonymous Coward

      つまり、金の卵を産むニワトリなら喜んで飼うけど、そうでなかったら放り出すってことだな。w

      • by nmaeda (5111) on 2013年05月25日 9時10分 (#2387573)

        自閉症で、一部の能力が尋常でないほど優れている人なんて、実際には滅多にいない。金の卵なんていない。

        ただ、一部の能力に限れば普通の人より得意、といった程度の人は多い。そういった人を雇用するというのなら、それは評価するべき企業。営利企業ではやはりリスクのある行為なのだから。

        もちろん、一定以上の規模の企業なら、規模に応じて障碍者を雇用する義務があるわけだから、それを越えて雇用しようという話。

        精神障害、知的障害の者の雇用状況なんて、考えたこともなさそうだね。家族会が自ら作業所を作っても、収入はわずかで、保護者は自身の死後、彼らがどうなるのか、常に心を痛めている。

        親コメント
        • by Anonymous Coward

          ホームレスの3割くらいが精神障害者だって話です。
          まあそうなっちゃうよね・・・・

      • by je1ocv (46043) on 2013年05月24日 21時57分 (#2387405) 日記

        世の中ってそういうものでしょう?
        民間企業がやる事業であって、公共の福祉じゃないのだから。

        #間違いなく世間知らずの私がそう云います。

        --
        640GBはすべての人にとって未来永劫充分なメモリだ。
        親コメント
  • by Anonymous Coward on 2013年05月24日 20時52分 (#2387361)

    とりあえず,細部へのこだわりができる人材を,GUIまわりの標準化にまわすんだ!

    • by Anonymous Coward

      いやいや、それよりも根本的な品質管理(テスト要員)に廻した方が…
      製品やパッチ(SAP用語だとノートやSP, SP-Stack)のリリース前に、せめて正常動作の確認くらいはしてくれないと困ります。
      ソリューションのコンセプト自体は良いだけに、製品品質との落差が激しいのは10年以上付き合っても変わりませんね。
      # SAPは何時までカスタマの基幹業務を人柱扱いしてリスクを負わせる気なんでしょうか?

      # 元パートナ企業のコンサル,現在はカスタマ企業のSAPシステム管理者なのでAC

    • by Anonymous Coward

      たぶん本人しか使えない・理解できないのが出来るだけだと思う。

  • by Anonymous Coward on 2013年05月25日 2時11分 (#2387514)

    エリザベス・ムーンの作品だけど、読んだひといる?
    主人公がこんな感じで雇われているという話なんだけど。

    • 主人公は分析能力の高い高機能自閉症という設定です。同様の能力の人を集めた製薬会社の部署と、趣味のサークル、主人公のアパート周りが舞台の近未来日常SFです。 自閉症ならではの仕事ぶりにはそんなに枚数を使ってませんが、同僚との会社生活などはこんな風かねーと読ませるようになってます。 部署に起こるゴタゴタはエンジニアなら共感出来るところもあり、キャリアパスに悩むサラリーマン小説としても読めます。異能バトルとしては…読めないかなー。 主人公視点時の会話や風景についての描写は定型の人との認識の違いが際立つように書かれてます。このへんSF的仕事ですよね。
      親コメント
  • http://togetter.com/li/337635 [togetter.com]
    なんかこれ思い出した。

  • by Anonymous Coward on 2013年05月25日 16時31分 (#2387736)

    雇われた障害者は企業の社会的な負担として利用されている自覚はあるのかね

  • by Anonymous Coward on 2013年05月27日 11時50分 (#2388497)

    障がい者イジメだとツイートするのですね。
    分かります。

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計算機科学者とは、壊れていないものを修理する人々のことである

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