アンモニアを燃料とするガスタービン 49
異臭のイメージが強いですが 部門より
産業技術総合研究所(産総研)はアンモニアを燃料として利用する研究を行っているが、その第1段階としてアンモニアを灯油と混焼(灯油70%・アンモニア30%)させるガスタービン発電に成功した(ITmediaの記事)。最初は灯油だけでガスタービンを起動し、出力が安定してからアンモニアと窒素の混合ガスの供給を開始し、徐々に窒素を少なくしてアンモニアを増やしていく。将来は、天然ガスとアンモニアの混焼、さらにアンモニアだけを燃料にした専焼の研究も進められる。
アンモニア(NH3)は水素を多く含み、エネルギー坦体として有効である。研究段階だが、燃料電池にも使える。水素そのものやLNGより輸送・貯蔵が扱いやすく、炭素を含まないのでCO2を排出しない利点もある。問題は製造だが、LNGやパイプラインを利用しにくい条件の天然ガス田の有効活用が当面考えられるらしい。あと触媒を使う省エネ製造法も研究されている。具体的にはともかく、太陽エネルギーを利用する再生可能エネルギーのチェーンの一つの要素として、アンモニアは興味深い。