パスワードを忘れた? アカウント作成
12329555 story
ビジネス

社員の最低賃金を大幅に引き上げた企業の悲惨な現状 97

ストーリー by hylom
どうしてこうなった 部門より
crass 曰く、

3か月ほど前に全社員の最低年収を7万ドルに引き上げると発表して注目を集めたGravity Payments社とそのCEOであるDan Price氏だが、有能な社員には次々と辞められ、顧客からは逃げられ、兄からは訴えられと現状は悲惨なようだ(New York Times)。

発表当時はリベラル派からは英雄として称えられ、保守派からは失敗するだろうと冷ややかに見られていたが、重要な働きをしている人の給与を据え置くいっぽうで新入社員は大幅に給与アップすることに古参幹部が疑問を呈したところ、Price氏は自己中心的とその幹部を批判。そのためその幹部は会社を辞めたという。

また、新入社員でも有能な社員ほど「タイムカードを押してるだけ」の社員と同じ給与になる事に疑問を感じて去って行き、顧客もコスト高になることを恐れて続々と離れていったという。

さらに会社の30%を保有する兄のLucas Price氏はDan Price氏の独断により権利を侵害されたと訴訟を起こしているという(Seattle Times)。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • by Anonymous Coward on 2015年08月03日 17時38分 (#2857974)

    時点でだめですなw

    本当に社員のためになる手法は、
    全方位から叩かれるもんです。みんなで少しずつ我慢しようってことにならざるをえないから。
    それでも正しいことなら、社員は文句言いながらも退社しない。

    特定層を叩いて受ける評価はしょせんバブルです。
    会社にカネをもたらす人が迫害されても地位にしがみつくはずと思うのはリベラルの悪い癖。
    稼げる人は何処に行っても稼げるのだから。

    • by Anonymous Coward

      これが駄目である、それは明白だけど
      社会全体が幸せになるには、こういう事になっちゃ駄目だと思う
      これって稼いでいる人も稼いでない人もあんまり幸せに見えないんだよね
      稼げる人も稼げない人もお互いに酷いストレスを与えながら生活している

  • タイトルは「社員の最低賃金を大幅に引き上げた企業」だけど、ストーリー本文の説明を読む限りは、「能力・成果に関わらず給与額を統一した企業」に感じる。
    最低額を引き上げた上で、能力が上の人間には更に加算されれば、社内の軋轢については違った結果になりうるのでは。

    • by Anonymous Coward

      それは出来ないので、最低を引き上げて全体をなだらかに成果比例にするしかないでしょうね
      それによって一時的に離脱者はでてきてしまうのは仕方がない
      もう少し長期では、あるいは最初からその前提で雇用していればどうなったか、別の結末もあったのではと思う

  • by Anonymous Coward on 2015年08月03日 19時38分 (#2858054)

    4月の記事だと、

    Dan Price氏は、自らの給料を年間70,000~100万ドル減らすことにより、
    全社員の最低賃金を引き上げる

    という話だった訳で、コスト増になる訳では無さそうだったのですが、
    どこかで話がおかしくなったのでしょうか。

    1980年にアップルが株式公開をする際、株を持っていたのは創業者と一部のマネージャーだけであった。
    しかし、ウォズはストックオプションの権利を持たない従業員にウォズプランという形で、彼の所有分から
    1人2,000株まで買えるようにした。ジョブズやマークラは、この行為は間違っていると非難したが、
    ウォズは「おかげで家を買ったり、子供を大学に通わせたりできたと多くの感謝を受けた。やった甲斐があった」と語っている。

    USフェスティバルを主催したウォズは、推定2000万ドルを損失したが、本人は大満足しているそうである。
    https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%BC%E3%... [wikipedia.org]

    ウォズが今同じ事をやったらこうなるよって事なんでしょうか。

    • Re:ウォズプラン (スコア:2, すばらしい洞察)

      by Anonymous Coward on 2015年08月03日 20時06分 (#2858079)

      ぜんぜん違うけどな。

      今回の問題は、要するに給与改革の原資があくまで「私費」だったという事です。

      それの何が問題かというと、
      ・経営者が変わった時にはどから予算持ってくるの?
      ・事業拡大したらその分の人件費(の増加分)はどこから持ってくるの?
      っていう、経営者として基本的な事を何も考えてないんです。

      (限りある)札片で個人のわがまま押し通しただけ。
      そりゃ他の株主から訴えられますよ。

      親コメント
    • by Anonymous Coward on 2015年08月03日 19時50分 (#2858067)

      どちらかというと 1980年台に今でいうところのストックオプションを平社員に与えた。
      という風に見るべきでは?

      親コメント
  • by Anonymous Coward on 2015年08月03日 19時45分 (#2858061)

    NYTの記事は一方的ではなく顧客から逃げられたことも新規客を獲得したことにも言及している(それがまだ利益になってなかったり高いコストをかけて人雇う原因になったりはしてるらしい)。いろんな考えの人に話を聞いてたり良い記事なのにスラドになるとなんでこうなるかなあ。

    • by Anonymous Coward on 2015年08月03日 23時05分 (#2858181)

      全くあまりにも酷いタレコミです。
      hylom氏も全く原文を読まずに採用したのでしょうか。

      NYTの記事は顧客数が200から350に増えたことにも言及しています。売り上げは単純に150%向上です。(回収は後ですが)
      さらに複数の社員へのインタビューも掲載されており昇給を受けた社員が如何に幸せになったかについても言及されています。
      また顧客のピザ店は彼の話に感化され、彼の会社の顧客になった上で節約できた$800を8人の社員の昇給に全て使ったことが書かれています。優しさの連鎖が起こっています。

      確かにPrice氏のやり方は稚拙であった部分もあります。
      しかしタレコミのCrass氏のような一方的な内容ではなく、人の不幸を嘲け笑うような内容ではありません。
      兄弟の仲の不和も解決できない問題ではないでしょう。
      このような一方的なタイトルはおかしいのではないでしょうか?

      速やかなタイトルの変更を望みます。

      親コメント
    • by Anonymous Coward on 2015年08月03日 21時17分 (#2858123)

      New York Timesを良く読むと全然、悲惨な現状じゃないよね。タレこみの辞めた古参幹部って、5年勤務した26歳の女性のことで、確かに新興企業では古参だろうけど・・・

      普通とは違う給与手法を採用して予想以上の風当たりもあったが、話題になって新規顧客獲得数は伸びているから、今後の見通しは不明瞭だが必ずしも悪くないというところだね。元々、ベンチャー企業なんてそんなもの。

      兄とも会社の方針について以前から揉めていて、今回を口実として、株の買い取りなり補償なりを得ようとして訴訟したもので、まあ良くある話じゃないかい。

      親コメント
      • by Anonymous Coward on 2015年08月03日 22時53分 (#2858173)

        どんな話題でもそうだけど「実はぜんぜん違いました」という情報があっても、はじめに出た「そうであってほしい」話だけが残るんだよねえ・・・。

        親コメント
      • 成功した事案に対してすら「ほら、こんなに失敗してるんだぜ」などと散々言われるのが世の常ですから、ましてや今回はまだ成功するか失敗するか分からない上に様々な人々の理念に反する行為を行っているわけですから、今タレコむのは時期尚早だったんでしょうね。
        親コメント
    • タレコミ見るだけだと「人格攻撃が悪い」くらいしか思わんな。

      --
      the.ACount
      親コメント
    • by Anonymous Coward

      自分が読みたい事実だけを求める、日刊ゲンダイ購読者みたいなところありますからね。

  • by Anonymous Coward on 2015年08月03日 21時11分 (#2858118)

    的を射てない。やる気や能力のある人は「分不相応にお金を貰っている人がいる」と思っていることにも不満なわけで、自分の貰い分が増えただけではその不満感は解消しないよ。

    変な話だけど、ズルは許せない正義心みたいなものから、そういう分不相応な利益を得ているように見える人への感情が悪化するという心理学や行動経済学の実験はたくさんあって頑健。

    そういう不満感があると結局は櫛のはが欠けるように人が抜けていく。

  • by crass (35930) on 2015年08月04日 11時45分 (#2858469) 日記

    CEOのDan Price氏が純利益の75~80% [nytimes.com]を給料に使うと述べている、福利厚生等を含めて人件費とすれば90%は超えるだろう。労働分配率が90%超え、正気の沙汰じゃない。企業体力なんて無いに等しい、風が吹けば吹き飛ぶ。社員に辞められ顧客には去られと逆風が吹き始めたと思ったら、兄からの訴訟という台風が直撃したわけだ。

    有能な社員から辞めていき、R&Dに使う金も無い。新規契約数が200から350に増えたと言っても、短期的には対応するために一人当たり7万ドルで人員を増やす必要に駆られ、長期的には「話題になったから」契約してくれた所が話題にならなくなったら離れていくだけ。競合各社も黙って見てる訳が無く、低コストを謳い文句に攻勢に入る。Gravity Payments社は狂った人件費という重いハンデを背負いながらの競争に晒される。

    こうなったら頼りはCEO個人のお金。だがそのCEOは親戚宅に転がり込んで、持ち家を借家にして日銭を稼いでる状態。

    --
    しきい値 1: ふつう匿名は読まない
    匿名補正 -1
  • by lamvision (16580) on 2015年08月03日 19時07分 (#2858035)

    どういうビジョンがあればこれが成功すると思ったんだろう?
    頭が悪いからわからないや

    • by Landie(GRG) (6950) on 2015年08月03日 19時35分 (#2858051) ホームページ
      「タイムカード押せばお金がもらえる簡単な仕事」しかできないような人が精いっぱい頭を使った結果だと思えば納得の「な」の字くらいはできそうな気がしてきませんか?

      そーゆー人がトップにいられる理由とかまで考えると確かに謎ですけど。
      親コメント
    • by Anonymous Coward

      ピケティでも読んだんでしょうかね。

      理論が正しくても、実践は杓子定規では行かないと、
      誰か言わなかったんでしょうか。

    • by Anonymous Coward
      単純に後先考えずに名声が得られそうなことがしたかったんじゃないですかね にしてもひどすぎですけど
  • by Anonymous Coward on 2015年08月03日 19時39分 (#2858056)

    給与の配分は難しいね。
    他人事として考えれば、面白い社会実験だね。
    日本では受け入れられたかも知れないけど。

    http://bylines.news.yahoo.co.jp/tanakamegumi/20150416-00044862/ [yahoo.co.jp]
    しかし3か月前は絶賛されていたのに、失敗するとこうも叩かれるのか!

  • by Anonymous Coward on 2015年08月03日 20時42分 (#2858100)

    最低賃金1800円条例が次々可決される米国、施行された都市では何が起こっているのか
    http://bylines.news.yahoo.co.jp/tanakamegumi/20150729-00047964/ [yahoo.co.jp]

    • by Anonymous Coward on 2015年08月03日 21時33分 (#2858132)

      それ因果が逆だから。 >> サブジェクト

      アメリカの件は背後に久々の好景気があって、
      失業率がどんどん改善されていく中で、けれどまだもうちょっとだけ
      賃金上昇フェーズに行くには時間がかかるかも、という環境であることが超重要。

      そこで元から賑わっていた外食産業における、
      いずれ必然的に起こるであろう賃上げを「人為的に加速させた」
      というのがその最低賃金条例なんだよ。

      かつて日本の民主党も似たようなことやろうとしてたけど時期が悪かった。
      ガス欠のときにアクセル噴かすようなものでは意味がない。

      だから正しくは「失業率改善のさなかに賃上げを強制しても
      失業率に悪影響は与えずに改善を加速」したと言うべき。

      本来、賃上げは失業率を悪化させる副作用があるけれど
      タイミング次第ではそうならず、改善を加速するように動くこともあるみたいだね、
      ということ。

      さらに言えば、
      転職の多いアメリカ就職事情においては短期の改善/悪化が必ずしも長期のそれでない
      ことがあるため、今はまだ断言を避けるべきだよ。

      親コメント
  • by Anonymous Coward on 2015年08月03日 17時30分 (#2857961)

    物は言い様といいますか、「最低を引き上げる」といいつつ実のところみんな据置にしたのか。

    そりゃあ、こうなりますよねぇ…

    • by Anonymous Coward

      共産主義の末路、超促成版って感じだねぇ…。

      • by Anonymous Coward on 2015年08月03日 17時41分 (#2857979)

        皆のやる気をなくさせる方法は二つあって、
        できるやつを上げない
        できないやつを上げる
        なのだが、その両方をやると話が早いってことだね。

        親コメント
        • by Anonymous Coward on 2015年08月03日 18時00分 (#2857996)

          旧ソ連は平等だといわれていますが、内情は超がつくほどの格差社会で、トップクラスの労働者は平均労働者の4倍程度の賃金をもらってました。
          ただ、トップクラスの労働者になれるのはほんの一握りで、大多数の人がトップクラスになることができないので、大多数の労働者は怠けてしまいました。

          これがもし資本主義の社会で行われていたら、大幅に売り上げが落ちて倒産していたかもしれません。

          親コメント
          • 4倍程度で「超格差社会」というのもどうかと思うのだが。

            それよりも、トップクラスにのし上がっていくチャンスがどれくらい平等か、ってことが重要なのでは?下の階層の人が努力次第でのし上がれるチャンスがあれば、まだモラルが保たれる可能性がある。

            親コメント
            • by Anonymous Coward

              制度上のチャンスは平等だったと思いますよ。農場とかだと、他人の1.2倍ほど収穫した人がトップになって、賃金は数倍になったわけですから、逆累進だったわけで。秀吉の墨俣築城で、「一番仕事が速かったチームの給料を倍にする」に近いですね。

              ただ、何回もやると、自分がトップを取れないことが分かってしまうってことでしょうね。みんな、その道のプロなんですから。

          • by Anonymous Coward
            みんな! せっかくの夏休みなんだから、自由研究で「社会主義」と「共産主義」を調べてみようよ。
            恥さらすのは、それからでも遅くないぞ。
          • by Anonymous Coward
            格差社会じゃないよ。一部の労働者は「より平等」だっただけだよ、というのは置いといて、
            別に資本主義社会でも平均労働者の4倍程度の賃金を貰えるのはほんの一握りで、大多数の人はそうはなれないのは同じじゃないの?
          • by Anonymous Coward

            4倍で超がつくほどの格差なら、大日本帝国は超が4乗ぐらい付いて、メリケン帝国は超が10乗ぐらい付いちゃう?

          • by Anonymous Coward

            ソ連初期に給料を平等にしようとして失敗しましたからね。方針を撤回した時点で国家資本主義化してました。

  • by Anonymous Coward on 2015年08月03日 17時49分 (#2857989)

    周囲の環境がガチガチのネオリベの中で
    リベラルをやってもついてくる人がいないってことだろうね。
    アイムノットアベと叫んだ古賀状態だ、残念ながら。

typodupeerror

アレゲはアレゲ以上のなにものでもなさげ -- アレゲ研究家

読み込み中...