以前の記事にあるように自らの買収先を探していたBe,Inc.だが、ついにPalmが買収先に決定したようだ。プレスリリースはこちら。PalmはBeの知的財産と技術資産に対して、1100万ドルを株式の形で支払い、Beはその後業務を終了する予定になっている。PalmがBeから譲り受けた技術で何をするかは未だ不明だが、BeOSという先進的なOSの枠組みそのものについては、これで完全に未来がなくなったと考えても良いだろう。
純粋に技術的な見地でも (スコア:4, 興味深い)
もちろんIA業界へ打って出るとか、技術者が欲しかったとかいうのは十分な説明になると思いますが、技術的にPalmにうまみがないわけでは無いと思います。
たとえば、PalmOSの中身ってAMXというmicro kernelですが、これを自社で置き換えるための一歩と取ることが出来ます。PalmOSはこれにずいぶん縛りを受けていたようで、Beのmicro kernelをベース にしたものに入れ替えるのは大きな進歩かも知れません。ちょっと思いついただけ ですが。
まあ、PalmOSだって良くも悪くもMacOSの影響を大きく受けているので、Beとは うまくやっていけるんじゃないかと思います。
Palmの狙いは? (スコア:3, 参考になる)
逆にIA端末方面に打って出たいという事なんですかね?
それともこれからはPDA自体がIA的な機能、っていうか今までより多機能化が進んで行くからその下準備って事なんでしょうか?
ケータイやPDA向けARMプロセッサにKYROでお馴染みの英IT社が3D技術を統合していくなんて発表もありましたがやっぱりそっち方面に進もうとしてるんですかねPDA各社は。
先行投資の割りに将来が見えてこない3Gネットワークになんとか理由付けをしようとしてるんじゃないか・・・と私は穿った見方をしてしまうのですけど。
それにしても数年前アップルに買収の噂が有った時は一桁くらい高い金額だったような気がするのですが
それに比べればPalmはそこそこ良い買い物をした・・・のかな?
個人的にはPalmは簡素さこそがWinCE勢に対する優位性だと思ってるのであんまりごてごてくっ付けて重くなって欲しくないのだけど・・・はてさてどうなる事やら。
#そういえばローランドが作ってたBe採用と噂のビデオ編集機はどうなっちゃうんだろう?
使用できる条件がキビシすぎた (スコア:3, 参考になる)
理由は使えるハードウェアが限られていたからである。
ちょっとビデオカードに新しいのを買うと使えなくなったり、MO がつながっていると動作しなかったり、サウンドカードもダメだった。
もちろん Be用に PC を作れば良かったのだろうが、なかなかそういうわけにも行かなかった。
そんな感じで、ドライバが充実しなかったのが敗因かな。
ドライバが充実していれば、ユーザが増え、ソフトウェアの開発者も増えていただろうに。
そういう意味では、確かにフリーソフトになっていれば、状況は違っていたと思える。
masashi
Re:Palmは何にお金を払ったか? (スコア:3, 興味深い)
ほんとに身売りが前提の会社なら、わざわざよその事業を買い込むような真似はしません。Palmの引取先候補からしてみれば、これまでPalmが現金(実際の取引は株式だが、結局は似たようなもの)で持っていた財産が、いきなりよく訳の分からない無名OS事業に化けてしまうわけで、常識的な投資家は普通そういうのを嫌がります。
ですから、Palmは真面目にBeの技術資産を使って何かをやらかそうとしている、と額面どおりに受け取っていいんではないかと思います。具体的に何をやらかす積りのかはちょっと想像つきませんけど。CNETの記事ではアナリストが雁首ならべてこの買収を褒めちぎってしていますが、論拠がよく分からないし、第一こいつらが言うことは全然アテになりませんしねえ…
AtheOS がある! (スコア:3, おもしろおかしい)
-- みずき
もしかしたらSONYが・・・ (スコア:3, 興味深い)
この意見に一票。これなら納得できますね。
>SONYがeVillaというweb端末で採用
もしかしたら、Beを食っちゃったPalmを、こんどはSONYが食っちゃったりして。
というより、「食ってくれ」と言わんばかりの行為ですね。身売りのための準備かもしれません(笑)
Re:BeOSかInferno (スコア:3, 興味深い)
OSのことは全然判らないんですが、最近JavaOSの本なんか(今更)買ってみました。
面白いですね。C的なポインタ演算を禁止(Javaだから当然そうなるんだが)するダケで、
プロセス間の壁なんていう面倒なもの一切合財が不要になるって言う辺りが。
それのおかげでメモリマネージも簡単で済むのでカーネルも相当小さいんだよ、とかいうことだそうで。
プロセス間通信なんてもののためのややこしい仕掛けも(ローカルでは)不要不要。参照かますだけ。やっほー
あと、プロセスっていうモデルは、(特にPDAには)似合わないように思えるし。
やっぱ、Objectがメモリ上(swapしてもいいけど)にウヨウヨ居て(古い言葉でいえば常駐?)、
必要に応じて(&許されるならば)参照し合う、という感じが
感覚的にもキモチイイし、効率も良さそう。
上記のようにプロセス壁なんてものも無いなら尚更風通し良好!
InfernoやBeもそういうOSなのでしょうか?だったら俺も応援しますが、
そうでないなら、ちょっと遠慮しときます(^^;
##ええとたしかBeもフツーのC++ベースなOSでしたよねえ?
Re:Palmは何にお金を払ったか? (スコア:2, 参考になる)
(買ってないとも書いてないですが)
ちなみにBeにいた優秀な技術者はもう大半が抜けちゃってると思います。
なにせ「新バージョンを出そうにも、リリースの手続きを覚えている人すらいない」そうですから…
Re:AtheOS がある! (スコア:2)
半年くらい前に見た時はまだまだ冒険的な雰囲気があったんで、QNX で遊んでみたんですが。
-- wanna be the biggest dreamer
BeOSかInferno (スコア:2, 参考になる)
ちなみに技術的にはInferno + iPAQの方が数段優れています。もうそろそろこれも手を出そうかな、と考えているところです(一般消費者市場で売れることと、技術的に進んでいることとは別問題ですよ)。
すずきひろのぶ
Re:BeOSが流行らなかった理由 (スコア:2, すばらしい洞察)
で、ホビイストOSというニッチマーケットは、BeOS発売時点で、すでにLinuxに喰われ始めていたし、マルチメディアOSはなんでMacじゃ駄目なのか最後まで分からなかったし、デバイス用のOSには実績がある競争者がわんさかいる。技術的な優劣はさておき、これじゃ勝てる訳がありません。
ちなみに、私は初代G3を持っているのですが、PowerPC用BeOSはこのマシン以降のMacを「アップルから技術情報を貰えていない」という理由でサポートを見送り、そのままBeOSをx86に移行しています。しかし、Linuxではちゃんとサポートが出来ていたことを考えると、アップルの仕様うんぬんというのは、初期のBeを支えていたマックユーザーを見捨てる為の口実にしか聞こえないんですよね。
まあ、アップルの態度もあまり紳士的とはいえなかったのかもしれませんが、Beのように数少ない顧客層を放り出すような商売を続けていれば、売れないのは当たり前でしょう。
Re:BeOSが流行らなかった理由 (スコア:2)
え?あれって、LinuxはFREEソフトだから…というかなんというか、
ハードの「(Appleによって)オーソライズされた」情報がBeとLinuxにとって「必要」
だったかどうかの差なのだとばかり思っていたのですが、違うんでしょうか?
「色々試した結果としてコレで動いちゃいました。いいよね?」でOKかどうか、という意味の。
実情知りませんが、まさかLinux向けにだけAppleが情報を出してくれたわけじゃないですよね?
Re:BeOSかInferno (スコア:2)
まあ一つのJavaVM上で動いていると、プロセスではなく全てスレッドで動くので、プロセス間通信ではなくスレッド間通信になりますからね。
>InfernoやBeもそういうOSなのでしょうか?
BeOSはよく判らないですが、スレッドにすれば共有変数の参照で通信が行えるはずですね。
InfernoはPlan9の軽量化版になっていると思いますが、この2つのOSではプロセス間通信は、全てファイルI/Oとして取扱われます。スレッドも使えます。
ちなみにPalmOSにはプロセスがないそうです。
#具体的にはよ~知らんのだけど。
Re:Palmの狙いは? (スコア:1)
>それにしても数年前アップルに買収の噂が有った時は一桁くらい高い金額だったような気がするのですが
>それに比べればPalmはそこそこ良い買い物をした・・・のかな?
Appleの時はMacでがんがん動いていたのに対して、今回はPalmで動いているわけでは全然ない(そもそも次世代Palm自体まだない)ので、単純な比較はしにくいでしょう。
Pro Edition は? (スコア:1)
プレスリリース読んでも、このさき OS 自体がどうなるのか
よくわからん。
Palmは何にお金を払ったか? (スコア:1, 興味深い)
PalmはBeの技術そのもの、というよりも、ガッセという、ある意味でカリスマをもった個性と業界での知名度、そしてそれについてくるBeというOSを作った優秀な技術者(群)にお金を払ったのだと思うな。今後「BeOS」そのものがどうなるかわからない。なくなる可能性も大きい。
すでに「飽和」に近いコンピュータ業界では、ネット系企業の業績不振で、この連中の「カリスマ」度は低下している。それに比べて、ガッセの持つそれは、どこかあなどれないものを見ることができるから、買う側としての勝算はやはりあるのだと思う。
Palmも、いろいろな意味で苦しい状況だが、ガッセを持つことによって、Palmの株を上げ、Palm自身のどこかへの身売りをやりやすくする、という魂胆もあるかも知れないね。
技術ではなく事業 (スコア:1, 興味深い)
なぜPalmがBeを買ったか、ということについては、技術的問題から見ると、なんにもわからないと思うよ。
こういう買収は事業全体を考えて行うことが普通だから、経営者としての「感覚」とか「ものの考え方」から見ないと、答えは出ない。
日本人の技術者に一番欠けているのは「仕事を事業の一部としてみること」だね。要するに「儲かる仕事か?」という観点を、技術そのものより重視する、ということがない。現状の経済社会では技術が一人歩きすることはなく、あくまで事業の構成要素の一部として技術というものがあるに過ぎない。いくら技術そのものが事業の中に大きなファクタを占めていようと、この関係が逆転することはないんだよ。
思い入れのある技術を持つ技術者と同じメンタリティで、他の人も同じことを考えているわけではない。いくら思い入れがあっても、それが「買われる」ものでなければ、社会性は持ち得ないし、広まることもない。
Re:Pro Edition は? (スコア:1)
Pro Editionの追加機能がほしいのであれば買ったほうがいいでしょう。日本語版だとEGBRIDGE付属がでかいです。
この先どうなるかといえば、今までのBeのビジネスをPalmが継続するとも思えないので、PC用OSとしては終わりでしょうね。
もしGPLとかBSDで配布されてれば (スコア:1)
やはり独占はいかんな。
フリーソフトウェア万歳!
/.configure;oddmake;oddmake install
Re:Palmの狙いは? (スコア:1)
Palmはソフト部門を独立させるとうかがっています。
Beのメンバーをソフト部門に加え、
(この場合、新設されるのは『ソフト部門』というより『PDA用OS部門』とでもなるのか?)
のか、興味津々です。
Re:Palmは何にお金を払ったか? (スコア:1)
Re:技術ではなく事業 (スコア:1)
技術を抜きにするとBeは本当に「思い入れ」しか残らない
気がするんですが、結局ダメになったということは
その「思い入れ」も社会的には「買われる」ものでなかったのでしょう。
するとPalmが何故Beを買ったのかますます謎です。
Beのファンの「思い入れ」を買ったと考えても、どうなんだろう?
彼らがこぞってPalm買いに走るわけではないだろうし。
そのうち景気回復したら儲かる仕事になるんでしょうか?
Re:Palmの狙いは? (スコア:1)
> それともこれからはPDA自体がIA的な機能、っていうか今までより多機能化が進んで行くからその下準備
という印象を受けますね。 PocketPC対抗のためのマルチメディア機能の統合のためにBeの技術を欲したという感じです。 記事中ではtemporarilyと書いてますけど、 GasseeがそのままPalm OSのリーダーに収まる可能性もあるんじゃないでしょうか。
肝心のBeOSの方は、SONYがeVillaというweb端末で採用しており、サポートは継続するようですが、Palmの方では今のところBeOSの開発を継続する計画はなく、先行きは不透明のようです。
まさか (スコア:1)
なんてこと考えてないだろな。
もしそうなら高い買い物だと思うなあ。
Re:純粋に技術的な見地でも (スコア:1)
-----------------
#そんなワタシはOS/2ユーザー:-)
Re:純粋に技術的な見地でも (スコア:1)
> 位のサイズなんでしょうか?
初代のBeBOXはPowerPCx2で、PalmOS5.0で採用されるARMには勝てないでしょう?後は各種リソースはPDAに必要な分だけに絞ればいいはず。ですから、最終的にその程度までパワーを伸ばせればカーネル自体は十二分に採用できると思いますよ。
Re:AtheOS がある! (スコア:1)
> AtheOS is a free desktop operating system under the GPL lisence.
# といっても、私には戯れてる時間もないんだ...(涙
-- みずき
Re:Palmは何にお金を払ったか? (スコア:1)
「ガッセを買った」というのがリアルに感じられてきますね。
記事中の「OS部門のCEO」にガッセというのは
カリスマ性だけとってみれば :-) ありえない話では
ないですよね《2重否定》
もっとも個人的にはガッセのCEOとしての才覚には
疑問符がついてしまうわけなんですけどもね。
アップルにいたときにはインテル版のMac OSの
開発プロジェクトを「エレガントではない」とかなんとか
いう個人的かつ非現実的な理由でつぶしてしまうし、
そのうえ何と言ってもBe を失敗させてしまっているわけ
ですしね。 ど~なんだろ。
Re:BeOSが流行らなかった理由 (スコア:1)
MacOSじゃどう考えてもだめでしょう。
G4MacでDVD再生してても、ちょっとマウスを動かすともう絵がぼろぼろ。
いや、もちろんBeOSはG4じゃ動きませんし、DVD再生も標準ではないですけど。
>ちなみに、私は初代G3を持っているのですが、PowerPC用BeOSはこのマシン以降のMacを「アップルから技術情報を貰えていない」という理由でサポートを見送り、そのままBeOSをx86に移行しています。
>しかし、Linuxではちゃんとサポートが出来ていたことを考えると、アップルの仕様うんぬんというのは、初期のBeを支えていたマックユーザーを見捨てる為の口実にしか聞こえないんですよね。
いまさらこの話を蒸し返すのも気がひけますが、会社としては、リバースエンジニアリングなどの危ない橋を渡りたくないというのはもっともな理由だと思います。
下手なことをしてAppleと全面対決にでもなったら、サポートの芽は100%なくなってしまったでしょうし。
まあ口実といえば口実かもしれませんが、一事が万事で、一社独占のハードウェアプラットフォームで胴元と競合するようなことをしていては、この先もどう振り回されるかわからない、ということが身にしみたのでしょう。
互換機ライセンス取り消し問題とかもありましたしね。
結局、Appleにあまりふっかけないで素直に買われとけば一番よかったのでしょうけどね。
自信過剰で排他的な体質は結局直らなかったようで。
Re:BeOSが流行らなかった理由 (スコア:1)
MkLinux には Apple は多大な貢献をしていたことからも、
そのようなノウハウが他の monolithic Linux PPC や
NetBSD|OpenBSD などにもフィードバックされている
のでしょう。
G3 以降の Mac をサポートしなかったのは、政治的理由も
あるでしょうが、それよりは純粋に PPC 版開発リソース
の制限の色合いが大きかったと思います。
-- みずき
Re:もしGPLとかBSDで配布され (スコア:1)
> やはり独占はいかんな。
> フリーソフトウェア万歳!
こういう意見はたまに見かけるけど、
『OS』しか売り物を持たないBe社がその唯一の商品を
オープンソースにしてしまったら何を売ればいいのだろう?
少なくともオープンソースにすればそれで全てが解決
すると言うような単純な問題では無かったはず。
OSでは商売できない? (スコア:1)
BeOSは当初、パーソナルデスクトップを飾るOSを目指していたと思っているんですが、技術的には見るべき点はあったにせよ、良くも悪くもWindowsの凄さというを垣間見せる結果になったような気がする。BeはBeなりに頑張ってはいたけれど、良くも悪くもWindowsに匹敵する使い勝手(ハードへの対応、etc)を実現することが最後まで出来なかった。
その点、LinuxはGPLでフリーだからBeと比較すると開発陣のパワーが違う。フリーソフト万歳というのは言いえて妙ですね。
裏を返すと、Beの失敗は、もはやPCの万人向けデスクトップOSでは商売できない、という現実の象徴なのか、という気もしています。商売できているのはMicrosoftだけだが、そのMicrosoftにしても将来は商売できなくなる可能性を見越して.NETとか言っているのかもしれません。
万人向けOSでは商売できないという現状を喜ぶべきなのか悲しむべきなのかは難しいところ。でも、フリー万歳という視点に立つならば良いことなのかな。
Beを買い取ったPalmが、BeOSをソースコード込みでGPLのフリーにして配ってくれたら嬉しいな。
Re:OSでは商売できない? (スコア:1)
そしてBe自身も開発者に対してドライバの情報を十分に公開しませんでした。
Re:Palmは何にお金を払ったか? (スコア:0)
Re:技術ではなく事業 (スコア:0)
Re:OSでは商売できない? (スコア:0)