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6346 story

地球上最強の耐熱生物発見される。 67

ストーリー by wakatono
熱湯の中でも生きる 部門より

oddmake 曰く、 "New Scientistの伝えるところによると、Massachusetts大学の微生物学者Derek LovleyとKazem Kashefiは太平洋の底のブラックスモーカー(熱水噴出孔)から採取した微生物が摂氏121度の温度に耐えて増殖することを発見したという。
このStrain 121という微生物がどうやってこのような高温に耐えられるのかはまだわかっていない。蛋白質自体が通常の生物と異なっている可能性をWestern Cape大学のDon Cowanは示唆している。"

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • by Metaphor (11341) on 2003年08月18日 1時54分 (#380532) 日記
    最強というと、くまむしを思い出します。

    ググってみると、
    くまむし 耐久温度:-253℃~151℃ [tripod.co.jp]
    と書いてあるのですが……真相はどうなんでしょう。
    • 厳しい環境下で生き延びる多細胞生物というと必ず紹介される
      クマムシですが、極低温や高温、放射線の照射等に耐えられる
      のは、樽型の休眠状態(クリプトビオシス、永久的休眠)
      になっているときだけです。

      この状態になるには、ゆっくりと水分を失っていく必要があり、
      麻酔などで休眠状態に出来ないようにして過酷な条件に晒すと、
      クマムシといえど死んでしまいます。本来は生息環境の池など
      が干上がってしまったときに生き延びるための適応でしょう。

      クリプトビオシス状態であれば、150℃の高温から氷点下
      200℃の低温や真空状態等に耐え、放射線への耐性は人間の
      1000倍。さらに、120年前のコケの乾燥標本に水を加えた
      ところ、クマムシやワムシが現れて活動を再開した例もあるそう
      です。

      以下のページにクマムシ以外の極限環境で生き延びる生物の
      お話が詳しく紹介されています。
      http://www.geocities.co.jp/Technopolis/1566/zuisou_4.html
      親コメント
    • 自己レス (スコア:2, 参考になる)

      by Metaphor (11341) on 2003年08月18日 2時01分 (#380533) 日記
      もうちょっと良さげなサイトを見つけたので、自己レス

      クマムシ ゲノム プロジェクト [kumamushi.net]
      親コメント
    • by kiyotan (3912) on 2003年08月18日 3時32分 (#380554) 日記
      まぁ、でもクマムシは120℃じゃ増えないよね...
      --
      Kiyotan
      親コメント
    • by Anonymous Coward
      これ [google.co.jp]のことですかね?
    • by Anonymous Coward
      最強というと、ムギ(クアールね)を思い出します。
      確か、生身でワープに耐えてました。

      # オリジナル「ダーティペア」存続希望
  • 煮沸消毒は必ずしも安全ではないと?
    • by Anonymous Coward on 2003年08月18日 2時23分 (#380542)
      だからミルトンしないと
      親コメント
    • by Anonymous Coward on 2003年08月18日 2時56分 (#380547)
      こういった超好熱菌は、逆に普通の温度では生きていけなかったり
      するので、普通の生活で感染することはありません。
      親コメント
    • ウェルシュ菌なんかの芽胞形成菌は100度overでも生きてますよ。
      (増殖するのは人間が食べる温度くらいですが。)
      だから毎年食中毒患者が出ると。
      親コメント
      • もっと身近なところでは納豆菌がそうですね。
        納豆菌は枯草菌の仲間で(Bacillus subtilis var natto)元々は枯れ草などについている常在菌ですが、芽胞の状態では30分程度の煮沸に耐えるので、逆にそれを利用して、わらを煮沸消毒することで、他の芽胞を作らない菌を死滅させ(芽胞状態の)納豆菌のみが選択的に残るという仕組みです.
        親コメント
        • ニュースソースは見つけられなかったのですが・・・

          最近の納豆って「納豆菌」以外のものを使ってるものがあると
          聞いた事があります。納豆菌で発酵させたものと比べて
          「におい」等がキツくないとかいう話。

          #何にせよ「納豆」などという生物兵器を喰うなんて(以下略)
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    • by Anonymous Coward on 2003年08月18日 19時26分 (#380777)
      煮沸消毒は必ずしも安全ではないと?

      そうですね。tarobo さんや y_tambe さんが書かれているように、常圧での煮沸では芽胞を殺滅できません。ただ、芽胞形成菌のことを気にしなくてもいい場合などでは煮沸ですませることはあると思います。でもあくまで「滅菌」ではないので注意が必要です。

      # ちなみに、だからパスツールが自然発生説を否定したとされる実験の追試で、煮沸後に腐敗が起こって「パスツールは間違っとる」という反論があったらしいです。その人が使ったのは麦藁かなんかだったと思います。
      ## 今から考えると「そりゃ滅菌になってないんだから当たり前でしょ」というところですが、当時は混乱しただろうな、と思います。

      ただ、間欠滅菌という方法があって、滅菌したいものを100℃の水蒸気中で30~60分間加熱して放冷する、という操作を1日1回、3日間繰り返すという方法があります。

      1回目の加熱:活動中の細胞は死滅、芽胞は生存

      1回目の放冷:(もしいるならば)芽胞が発芽

      2回目の加熱:発芽した芽胞由来の細胞が死滅

      2回目の放冷:1回目に発芽しなかった芽胞が発芽

      3回目の加熱:発芽した芽胞由来の細胞が死滅

      というリクツです。ただし、培地などではあまり問題ないでしょうが、滅菌対象物によっては芽胞がうまく発芽しない場合があるので、その場合にはやはり滅菌にはなりません。ただ、オートクレーブや乾熱滅菌が不可能なものには適用する場合があると思います。
      # それでも今どきは、普通の微生物実験ではあまり使わない方法のように思います。この滅菌用にコッホ釜というのがあるのですが、私も実物は見たことがありません。
      しかし分野によっては今でもよく使うのでしょうか、滅菌法の解説書などには説明があります。

      親コメント
      • 実験室レベルでは、まれに使うことがあります>間欠滅菌.

        培地などの溶液は、加熱して問題がなければオートクレーブ、それが駄目なら濾過滅菌(*)というのが一般的なのですが、加熱できない上に粘性が高いなどの理由で濾過滅菌できないものでは間欠滅菌をする場合もあります.
        培養細胞を使った実験のうち、高濃度のゼラチン溶液を使うような場合、オートクレーブしたときにゼラチンから生じる生成物を嫌って間欠滅菌することがありますので.


        * 一般的な細菌の大きさより小さい、0.22や0.45μmのフィルターで濾過する.ウイルスやマイコプラズマは除けないので厳密には「滅菌」ではない.
        親コメント
    • 深海でも沸騰する温度で煮沸消毒すれば大丈夫です。
  • 命名 (スコア:1, おもしろおかしい)

    by Anonymous Coward on 2003年08月18日 5時43分 (#380570)
    「Goemon Ishikawa 菌」
    • by Anonymous Coward
      Goemon Ishikawaは釜茹中に繁殖はしなかったので不可である。
    • by Anonymous Coward
      The feature of GoemonIshikawa bacillus.

      • It is weak with heat. It becomes extinct by 40 minutes at Centigrade 50 degrees C to profit.
      • It is very dangerous and cautions must not be neglected. It is because a specific corrosion phenomenon cuts a receptacle. This is called ZANTETUKEN fracture phenomenon. For an antidote, it is avoidable by making a receptacle from konnyaku.
  • こんなトンデモな生物が存在するというのは、地球とはだいぶ異なる環境の星にも生物が存在する可能性を示唆するものにもなりうるんではないでしょうか?

    # シロウト意見飛び越えて完全に漫画の読みすぎのような気もしますが ID (^_^;

    --
    むらちより/あい/をこめて。
  • by Anonymous Coward on 2003年08月18日 2時10分 (#380537)
    なんかここ [jamstec.go.jp]に
    300℃でも生きているバクテリアが載ってますが。
    • by Anonymous Coward
      今回の発見では「摂氏121度の温度に耐えて増殖することを発見した」ということが重要かと思いますが…。

      その300℃でも生きているバクテリアではどうなのでしょう?
      • by Anonymous Coward
        その環境(300℃の熱湯が吹き出てる中)で
        生活している菌なんだから、増殖してるんじゃないの?
        鮭じゃあるまいし、分裂するときだけ低温のところまで
        泳いで行くとでも?
        • Re:我慢大会? (スコア:2, 参考になる)

          by Anonymous Coward on 2003年08月18日 4時29分 (#380564)
          今回の超好熱菌が採集されたblack smokerとやらも摂氏300度の環境らしいですが、それだけではその条件で生存、増殖することの証明には「全然」ならないので、それを実験室で確認した、というのがこの報告の趣旨だと思います。採集したサンプルを高温(原著には100度とあります)の環境で暫く培養して、そこから今回の株を単離したようです。原著論文には、世代時間は105度前後で2~3時間、121度では25時間というデータがありましたから、おそらく摂氏300度では仮に生存していたとしても、ほとんど増殖していないんではないかな

          #121度ってのはオートクレーブ滅菌の温度ですから、それを越えたことがある意味、記録でしょう
          親コメント
          • 寿命はどのくらいなんでしょうね。
            厳しい環境に耐えて増殖できる割には、
            生きてせいぜい3日だったり…。
            --
            And now for something completely different...
            親コメント
            • Re:我慢大会? (スコア:3, 参考になる)

              by shiraga (14233) on 2003年08月18日 7時03分 (#380576)
              分裂で増える生物の場合、「寿命」という概念自体が難しいですよ。
              1つの個体が分裂して、2つに増える。
              (基本的には)まったく遺伝情報の同じ2つの個体が生まれる。
              このうち一方が死んで他方が生き残った場合、最初の個体は「生存している」と考えるか、「生存していない」と考えるか?
              さらに、増殖の早いバクテリアは30分ぐらいのサイクルで分裂を繰り返すので、5時間もあれば1000倍になる。
              そのうち、1つでも生きていれば「生存している」と考えると…。
              「寿命はない(無限長)」と考えても良いかも知れません。
              親コメント
          • by Anonymous Coward
            温度だけでなく気圧も関係しますよね。 オートクレーブは 2 気圧でしたよね。
            • Re:我慢大会? (スコア:2, 参考になる)

              by y_tambe (8218) on 2003年08月18日 10時36分 (#380604) ホームページ 日記
              気圧そのものはそれほど重要じゃなくて、重要なのは120℃前後の湿熱であるということです.圧をかけるのは飽和水蒸気で120℃前後にするためで、微生物自身が圧をかけると死ぬからではないでしょう.
              タンパク質などの生体高分子の分解は、水分のある状態の方がない状態よりも(加水分解反応などにより)促進されるので.だから、オートクレーブは大体の目安としては「約120℃、約2気圧、約20分」ですが、乾熱滅菌では「180℃1時間」「160℃2時間」という具合になります.
              親コメント
              • by Anonymous Coward
                菌+培地をオートクレーブして、出したときの菌体数を計数したんじゃないかと。
                # だとしたら、もっと高圧かけられる機械を使って追試すれば、もっと高温でも
                イケるかもしれない。

                しかし、こいつから超耐熱性の
              • Re:実験系自体が (スコア:2, 参考になる)

                by y_tambe (8218) on 2003年08月18日 21時31分 (#380848) ホームページ 日記
                >可能性としては人間に有用なモノが見付かるよりも、より退治しにくい厄介なものが見付かる可能性の方が高そうなので

                いや「有用」どころか.そもそも好熱菌なしには、現在のバイオテクノロジーの進展自体ありえなかったと言っても差し支えないです.
                DNAを試験管内で増幅する手法であるPCRには好熱菌由来の酵素が使われています [jst.go.jp].PCRの手法があったからこそ、研究者は望むDNA/RNAの断片を好きなだけ増幅し、もともとは極微量のものでも調べることが可能なのです.PCRなくして今日の分子生物学は成り立たなかったでしょうし、ヒトをはじめとしたゲノム解読など夢のまた夢だったでしょう.
                また上の方でも話に出ていますが、いわゆる好熱菌というのは「高温でも死なない菌」というより「高温でないと生きられない菌」なので、ヒトの体内でも当然生きられない、すなわち病原性があるというリスクは極めて低くなりますし、万一実験室から我々の生活環境に漏れた場合があったとしても、今研究に使われている微生物(例えば大腸菌)よりもはるかに安全だと考えて、まず差し支えありません.

                今回はACなAnonymous Poweredさんのコメントも、おそらくはこういうことを知っているからこそのものであって、決して無闇に楽観視しているわけではないと思いますが.
                親コメント
    • by Anonymous Coward
      深海で水圧の為300度でも沸騰しない状態でないと生きていけないそうです。

      //今回の発見は何か目新しい事あったのかな?
      //1気圧下で120度でも持つとか・・
      • by Anonymous Coward
        水の中に住む菌だから120度にしろ300度にしろ水が
        液体の状態を保つ圧力がかかってないと生きていけないだろうよ。
        1気圧で120度にしたら、バクテリアの内部にある水分も水蒸気になってひからびらぁな。
        干からびた状態で分裂して見せてくれたらそれはそれで面白いが。
      • by Anonymous Coward
        >深海で水圧の為300度でも沸騰しない状態でないと生きていけないそうです。

        人間だって(人間に限らず大抵の生き物は)、普通に生活している
        気温で水が沸騰するくらいにまで気圧を下げれば、体液が沸騰してまず生きていけませんが、何か?
  • by Anonymous Coward on 2003年08月18日 6時32分 (#380574)
    弍号機が捕獲に行くわけですね? (N/n)
  • by Anonymous Coward on 2003年08月18日 8時03分 (#380579)
    バイオテックじゃなくて科学なのはなぜ?
    • by KAMUI (3084) on 2003年08月18日 9時08分 (#380584) 日記
      遺伝子操作とかで「造り出された」生物ならバイオテックで
      決まりでしょうけど,今回のは基本的に「発見した」生物が
      「高温でも増殖するのを確認」て事なので科学で良いかと。
      親コメント
    • by Anonymous Coward
      >バイオテックじゃなくて科学なのはなぜ?

      VAIO Technologyを利用していないからです。
      ガッテン、ガッテン、ガッテン。

      バイオってのはさ、工業的に生物みてそれを改良していく事なので
      天然のは含まれな
      • by yt (2748) on 2003年08月18日 19時35分 (#380785)
        >バイオってのはさ、工業的に生物みてそれを改良していく事なので
        "バイオテックってのはさ、工業的に生物みてそれを改良していく事なので"

        ね.

        あと,
        > 作り変えたりすればバイオの部類になる。

        "作り変えたりすればバイオテックの部類になる。 "

        もね.ちょっと誤解されそうだったので.

        # Bioほにゃららやっているの ID
        親コメント
    • by Anonymous Coward
      バイオテック [biotech.ne.jp]には「立ち向かうチカラ!」が必要だからです
  • by Anonymous Coward on 2003年08月18日 14時03分 (#380658)
typodupeerror

アレゲはアレゲ以上のなにものでもなさげ -- アレゲ研究家

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