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液体窒素冷却の超電導モータを用いたポッド型推進装置 36

ストーリー by Acanthopanax
66K 部門より

KAMUI 曰く、 "石川島播磨重工業住友電気工業大陽日酸ナカシマプロペラ新潟原動機日立製作所富士電機システムズの7社と福井大学の杉本英彦教授の産学グループが,ビスマス系高温超電導線材を液体窒素で冷却する「実用化レベル」の高温超電導同期モータを開発し,それを内蔵したポッド型推進装置を完成させた事をChemical Dailyの記事が伝えている。(住友電気工業のプレスリリース)
「ポッド型推進装置」と聞いてもピンと来ない人は「マブチの水中モータ」を想像すれば多少は近いかも知れない。現在も水中稼動試験が行なわれているポッド型推進装置は幅0.8メートル,長さ2メートル,プロペラ直径1メートルで,毎分0~100回転を正逆自在に制御出来る。産学グループが保有する特許技術を用いる事で,従来より小型・軽量化された超電導同期モータを実現。これを用いた推進装置は従来の物と比べて外径を1/2 程度まで小型にしながら推進効率を3~5%向上させたと言う。
グループでは今年3月までに,このモータでは超電導化されていない部分も超電導化した「全超電導同期モータ」の完成を世界に先駆けて目指すそうだ。"

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  • どっち? (スコア:2, 参考になる)

    by lunatic_sparc (15416) on 2005年01月24日 0時35分 (#683349)
    超伝導を使うってんだと、超伝導電磁推進で直接超伝導を推力にしてしまうやり方 [sdia.or.jp]とどっちが効率的なんだろう。

    もしかすると実用性の早さとかでいろいろなやり方があるってことなのかな。
    • Re:どっち? (スコア:2, 参考になる)

      by akiraani (24305) on 2005年01月24日 1時55分 (#683367) 日記
      スクリューの回転力を推進力に変えるときのエネルギーロスと、水に流れる電流のエネルギーロスのどっちが多いかですな。電磁推進船は水の伝導率でも効率変わってくるだろうし、どっちにしても不安定で使い勝手が悪いんでないかなぁ。

      #電磁推進船だって、超伝導必須な訳ではないし、現在実用化されてないって事はなんらかのコストなどで問題があるんでないかな。

      --
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      親コメント
    • 海水中に強磁界を発生させることによる環境的なダメージってないんでしょうか。
      ちょっと違うかもしれませんが、水に電気流すと電気分解起こしますよね?
      それと似たような感じでなんか影響が出そうな気がするんですが。。。
      --
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    • by Anonymous Coward
      効率としては電磁推進のほうが上のはずなんだけど、海水に電流を流すことによる不都合をどうにかしなくちゃ・・・まあ、それを最小限にするためにも超伝導が必要なんだが、いずれにしても、少々の利点では既存システムとの交代は難かしいだろうね。
    • by Anonymous Coward
      こいつだったと思うけど、冷却装置の本体を船に載せると船が沈むので、補助用の冷却装置のみ船に載せ、本当の冷却装置は陸上に置いている超伝導船があったはず。

      なので、こいつは、その陸上に置いてある冷却装置から余り遠くにはいけません。(笑)

      計画段階以

  • 駆動時も熱がほとんど発生しないって言うと…
    やっぱり潜水艦の推進装置として有効ですかね。
    停止状態でも発熱は止めようがない原潜に対してのアドバンテージになるかな。
    --
    〜後悔先に立たず・後悔役に立たず・後悔後を絶たず〜
    • by akonno (9001) on 2005年01月23日 23時55分 (#683327)
      液体窒素が持てばね。
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    • by Anonymous Coward
      エネルギー原は?
      液体窒素の気化熱で冷却しているので
      どうにかしないとボコボコ泡が出てしまいます。
      やっぱし回収するとなると
      液体窒素回収装置を載せて
      そのエネルギーは原子力ですかね。
    • by Anonymous Coward
      そもそもなんだけど、
      水中のガラクタが船体にくっつきませんか?
      潜水艦自体が強力な磁石になっていると思うし
      磁気の探知センサーでばれるってことが新に発生しそう。

      超伝導モードオンリーだと水中のドックの金属パーツやら
      本体が引っかかって出て来れなかったとかやるじゃないですか
      • by Nayuki (8153) on 2005年01月24日 23時34分 (#683801)

        プレスリリースには、

        試験の結果、設計値どおり「モータのうなり音」と「モータからの漏れ磁束」は共に計測限界以下の成績が得られており、色々な用途に使える事が確認されました。

        とありますので、船体が磁石になってるなんてことは無いでしょう。

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  • by Anonymous Coward on 2005年01月23日 23時22分 (#683311)
    超伝導状態が切れた瞬間に全体が発熱して吹っ飛びそう。
    最初の頃はどうしても事故はつきものだからちと怖いね。
    • by akiraani (24305) on 2005年01月24日 1時37分 (#683364) 日記
      超伝導って、電流が減衰しないから大磁力を得ることができるわけだけど、
      流れてる電流の総量はたいしたことないし、もともと超低温に冷却されてるわけだから、
      外気の方がよっぽど高温で、臨界突破したところで単純に止まるだけなんでないかな。
      --
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      • by yshibaya (16994) on 2005年01月24日 10時49分 (#683436) 日記
        超伝導磁石のクエンチはそれなりに怖いです.

        ソレノイドコイルの持っているエネルギーが,電流の1次,コイルの断面積(ボア径)の1次(即ち半径の2次,磁束 = 磁束密度 x 断面積)に比例します.
        従って,磁場の強さ(電流に比例)以上に,ボア径がどれくらいあるかが重要になってきます.

        私の経験ですが,
        ・ボア径10mm,磁束密度5.5T,温度2.2Kでのクエンチ → 全く気づかず
        ・ボア径51mm,磁束密度17T,温度4.2Kでのクエンチ → 液体He 80L全て蒸発,磁石も60Kまで温度上昇,部屋の中真っ白
        ・ボア径80mm,磁束密度0.1T,温度50mKでのクエンチ → 温度が200mK程度に上がってクエンチに気づくが,それだけ
        といった具合です(電流値がどれくらいか覚えていないので,これだけでエネルギーを計算することはできないのですが).

        結局クエンチしたときにコイルから放出されるエネルギーを,寒剤(液体Heや液体窒素)の気化熱で奪うわけですが,
        このときの体積変化が非常に怖い.
        ・77K,1Lの液体N2 → 室温,1気圧で600Lの気体
        ・4.2K,1Lの液体He → 室温,1気圧で700Lの気体
        と600~700倍体積が膨張します(即ち600~700気圧のガスと同じ密度).
        普通の高圧ガスボンベが室温で約150気圧なので,クエンチするとその4倍程度の圧力が華奢なデュワー瓶の中に発生します.
        まぁ,どうせ圧力に耐えられない容器だったら,早く壊れてくれた方が安全なのですが.

        ちょっとオフトピックになりますが,液化ガスを持ってエレベータに乗るのは大変危険.
        エレベータ内に閉じ込められたら,救出が遅れると窒息死します.
        親コメント
        • >ボア径51mm,磁束密度17T,温度4.2Kでのクエンチ → 液体He 80L
          >全て蒸発,磁石も60Kまで温度上昇,部屋の中真っ白

          ああ,17Tマグネットのクエンチやりましたねえ.
          避難呼びかけとか大変なんですよねえ.

          >どうせ圧力に耐えられない容器だったら,早く壊れてくれた方が安全なのですが.

          一応安全弁付いてることが多いので大丈夫じゃないですか?
          うちの時も弁から愉快に噴出して終わりましたし.
          100LのHeコンテナがリークでクエンチしたときもあらゆる弁から
          噴出しながら終わりましたし.

          >液化ガスを持ってエレベータに乗るのは大変危険.

          窒素はそうですね.Heはクエンチでもしない限りまあ大丈夫.
          エレベータって結構風通し良いですから,軽かったり重かったりする
          ガスなら置換されてまあ大丈夫です.
          #推奨されないのは確かですが.
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      • by Anonymous Coward on 2005年01月24日 2時14分 (#683373)
        MRIが爆発する程度です。
        http://www.teleradiology.jp/MRI/12_MRI/MRI_jiko/

        超伝導は状態はデジタルのようにある一定以下に
        なると電気抵抗がゼロになる現象。
        その温度を越えた時抵抗になる。
        http://www.sist.ac.jp/~sasaki/ns/sasaki/Lecture_shimane/Lecture_in_Shimane1.htm
        変化が直線的なら安全なんですがね。

        窒素を冷却する為にヘリウムを使って冷却する
        窒素が凝結して詰まったとされるのが
        これ
        http://www.teleradiology.jp/MRI/12_MRI/MRI_jiko/index1.html#Anchor-7365
        常に冷やすように作っても詰まったりとか
        衝突して破損したとか、衝突されたとか(船なんだし)
        予期せぬことはあると思う。
        そこを如何に解決するかだね。
        #爆発することを想定して丈夫に造っておくもの安全対策です。
        親コメント
    • by Anonymous Coward
      超伝導はクエんち怖かったよねー。今でも問題なのかなぁ?
      ところで、このポッド型推進って今まで無知にして知らなかったんですが、
      ぐぐると「主にヨーロッパで使われている」とあったんですが、日本で普及
      しなかった理由はなんでしょう?あと、スクリューと違って、ポッド自身を
      回転できそうなんで、ひょ
      • by Anonymous Coward on 2005年01月24日 1時03分 (#683356)
        はいクエンチ現象 [gasho.net]
        あとhttp://www.okubo.nuee.nagoya-u.ac.jp/research_sc_j.html [nagoya-u.ac.jp]
        対策としては問題起こった時被害を最小限にするかですかね。

        どこだって事故が起こるなんて思ってないが、
        起こるのが事故さ、甘くみちゃいかんよね
        考えた通りに行けばロケットだって失敗しないさ。
        親コメント
      • by Anonymous Coward on 2005年01月24日 14時03分 (#683527)
        ぐぐると「主にヨーロッパで使われている」とあったんですが、日本で普及
        しなかった理由はなんでしょう?
        ポッド型の場合、船底より下にポッドが付くため、水深が必要になってきます。
        日本で良く使われている旅客船というのは、沿岸を航行するものが多いため、水深が必要という事は利用できる航路が少なくなります。

        また、このポッド型では推進動力源を船外に置けるため静粛性の面ではメリットがありますが、一方で船殻外に大きな突起物が出るという事は水の抵抗を受けやすく、船内に動力源を置く場合と比べてエネルギーロスが大きくなります。
        そのため貨物船など高コストパフォーマンスを求めた場合には不利です。

        旋回性は良くなるかもしれませんが、大きなポッドを振り回すよりは、サイドスラスターとかを使った方が安価でメリットも大きいでしょう。
        ポッドを固定ではなく可変にすると、その取り付け部分も複雑で大きなものが必要になってくるでしょうから、その分コストも上がり、水の抵抗も増えます。

        結局、エネルギーコストが多少かかっても許される代わりに高度の静粛性を求められる、遠洋を航行する高級旅客船ぐらいしか使途は(今の所)無いのではないかと思います。
        で、そういう船がほとんど無い日本では使われてなかったと・・・

        親コメント
        • by Anonymous Coward
          >>ポッド型の場合、船底より下にポッドが付くため、水深が必要になってきます。

          それは間違いです. 船底では無く船尾にポッドを釣り下げます.
          したがって喫水に変化はありません

          主推進器が使えない時の緊急用推進システムに,船底から突き出すようなボッド式推進器が使われることがありますが(米海軍のOHペリー級),その場合も通常時は船内に引き込まれているので喫水は変わりません.

          >>また、このポッド型では推進動力源を船外に置けるため静粛性の面ではメリットがありますが、一方で船殻外に大きな突起物が出るという事は水の抵抗を受けやすく、船内に動
    • by Anonymous Coward
      ダークウイスパーって漫画で
      超伝導推進してるらしい北極海の観光用砕氷船が
      機関部の磁気遮蔽が破れる超伝導事故起こす話がありましたね
      高温超伝導が実用化してる近未来の話なので事故でコイルの冷却系が死んでも
      周囲が低温の北極海のせいで超伝導状態なまま保たれて
      強磁場のせいで救助もままならなかったりとか
  • by Anonymous Coward on 2005年01月23日 23時22分 (#683312)
    まぶち水中モータは小学生の頃あこがれですた。
    700円くらいだったっけ。
    • by NAZZ (13040) on 2005年01月24日 0時12分 (#683337) 日記
      うーん、もう20年以上前だから自信ないけど、300円ぐらいだった気がする。
      小学生の小遣いで買えたから、700円は高すぎるんじゃないかな。
      親コメント
    • by kuy (23721) on 2005年01月24日 0時24分 (#683345) ホームページ
      私もです。結局作りませんでしたけど。
      「キット」と名の付くものは心をくすぐります。

      どうやら300円 [impress.co.jp]のようですね。

      #昔はタミヤのキットだったけど今は秋月なのでID
      親コメント
      • by Anonymous Coward
        元ACですが
        あれ?300円?と思ってよくよく記憶を掘り返してみると
        700円くらいして超憧れだったのは空中モーター [obihiro.ne.jp]ですた。

        水中モーターは自分で遊び
        空中モーターはガラス
    • by Anonymous Coward
      2,3年前に秋葉原で新品を買いました。200円くらいだったと記憶。
    • by Anonymous Coward
      「マブチ水中ローター」

      …ごめんなさい、ごめんなさい。
      ちょっと言ってみたかっただけです。これ [srad.jp]がまだ頭に残ってたもんで
      • by Anonymous Coward

        いや、案外その用途に使えるかも…と思ったogefinなおじさんはヘタレなのでACにて。

  • by Anonymous Coward on 2005年01月23日 23時24分 (#683314)
    これ、やっぱり冷却のためのエネルギー効率とかも込みで其れぐらい向上してるんでしょうか?

    どなたか詳しい方がおいででしたら教えてください。
    • by Anonymous Coward on 2005年01月23日 23時44分 (#683320)
      超伝導のメリットは良く分かりませんが,現在のところポッド推進は船舶用に専用設計された高効率ガスタービン・エンジン&発電機と組み合わせることを想定しています. 全体でディーゼル・エンジンなみの効率とエンジン/推進器の小型化・軽量化・メンテナンス容易化を見込んでいます.(船型の設計の自由度も上がる) 
      特に船内機器の電力消費量の多い船(例えば軍艦)では船内の電気系統と電気推進系統の統合化のメリットもあると言われています.
      親コメント
  • by SNT (23129) on 2005年01月24日 1時34分 (#683362)
    パトレイバーを思い出すのは私だけでしょうか。
typodupeerror

あと、僕は馬鹿なことをするのは嫌いですよ (わざとやるとき以外は)。-- Larry Wall

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