パスワードを忘れた? アカウント作成
14284 story

宇宙戦艦ヤマトの外観は著作物ではない? 168

ストーリー by GetSet
時間が夢を裏切るとか何とかいう論争もありましたが 部門より

taka2 曰く、

パチンコ大ヤマト大ヤマト2の映像が「宇宙戦艦ヤマト」の著作権を侵害しているとして東北新社三共などを訴えた裁判で、東京地裁は「侵害にはあたらない」とする判決を下した。 (判決文(pdf)asahi.com の記事)
「艦首に砲口があるという艦のデザイン」「ブリッジ内のデザイン」「波動砲などのの映像描写」「沖田十三らしき艦長」などが宇宙戦艦ヤマトの著作権を侵害しているという訴えであったが、 「宇宙を戦艦が飛行することはアイデアにすぎない」「宇宙戦艦ヤマトの外観は、艦首に発射口があることを除けば、戦艦大和のプラモデルにも似ている」ので著作物ではないそうだ。
確かに個々の要素について見れば目新しさは無いが、全体としては、あの艦こそが「宇宙戦艦ヤマト」という作品の象徴であると思う。 それを、既存のデザインをアレンジしたものは著作物にあたらないとした判決であり、これは他の作品などにも影響しそうな気がして心配である。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • みんなで踊ろう清水節 (スコア:4, おもしろおかしい)

    by greentea (17971) on 2006年12月29日 23時06分 (#1084560) 日記
    未来から来たロボットが道具を出すのは、アイデアにすぎない。
    ドラえもんの外観は、青くて体のパーツがついていることを除けば、雪だるまによく似ている。

    ねずみがしゃべったりするのは、アイデアにすぎない。
    ミッキーマウスの外観は、体やパーツがあることを除けば、水分子によく似ている。

    判決文をテンプレのようにするのは、アイデアですらない。
    greenteaの発言は、IDで書き込まれていることを除くと、2ちゃんねるによくいる頭の悪い人によく似ている。
    --
    1を聞いて0を知れ!
  • by onnoji (27294) on 2006年12月30日 11時47分 (#1084737)
    ストーリー性のないパチンコを利用し、宇宙戦艦ヤマトに酷似した絵柄で類似したタイトルを付けた事こそ問題なのでは。
    キャラクター等のデザインは松本氏のため乗組員の絵柄等がそっくり。そしてデザインは結構違うけど戦艦大和をモチーフにした宇宙モノである。
    ヤマトをモチーフにした宇宙戦艦ヤマトは、国内ではあまりにも有名で、一般人から見ればそこから大ヤマトが作られたと思っている人が殆ど。
    別に松本氏が自分の漫画等にヤマトがチラチラ登場する分にはいいんですよ。イメージ崩さないし何ら問題はありません。だが、キャラデザの当人が宇宙と戦艦大和をメインに使ってタイトルまで大ヤマトだなんて、誰が見たって宇宙戦艦ヤマトのパチンコです。

    ヤマトじゃなくてアスカとか使ってたら全然イメージ違ったのにね。(←これが言いたかった)

    #外観だけだったら著作物じゃないよなぁ。著作物になったら漫画のアシスタントが激減するさ。
    #だけど絵柄が同じで舞台も同じ、でも学校の建物だけ少し形が違うタイトルの似た漫画が出てきたら、間違いなく誤解される。
  • え・・・ (スコア:3, 興味深い)

    by Anonymous Coward on 2006年12月29日 22時34分 (#1084531)
    大ヤマトシリーズって、正式な許可を得た宇宙戦艦ヤマトの関連商品かと思ってた・・・
    • Re:え・・・ (スコア:5, 参考になる)

      by tucker (16275) on 2006年12月29日 23時34分 (#1084584) ホームページ
      長文を書いていたので、余計なものになってるかもしれませんが…。

      タレコミのリンク先を見ればわかるように、三共が許諾を得ているのは松本零士「のみ」。

      ところが、彼は「宇宙戦艦ヤマト」の著作者ではないことを、西崎プロデューサーとの裁判を相互取り下げる際の「和解」(一般用語の和解だが、法的な和解でない。これは後述)の中で認めています。
      #報道ソースが直接見つからないのでまとめサイト [biglobe.ne.jp]参照。

      平たく言えば、松本零士は古代進など一部のキャラクターの著作者だけど、「ヤマトそのもの」には何の権利も持っていないと宣言しているので、彼にはヤマトの画像の利用を三共に許諾をする資格をそもそも有しないことになります。
      #ただ、三共のサイトに「2002 松本零士」と書いてあるので、許諾を出したのはこの和解前かもしれません。

      ということで、普通なら「この和解に従ってないから許諾は無効だ!」という裁判になるはずなのですが、この和解がデタラメなので、非常にややこしい裁判になっています。

      というのも、宇宙戦艦ヤマトは、著作権法上は「映画の著作物 [wikipedia.org]」であり、付随する一切合財の権利は「映画の製作者」にすべて集中する(財産的に分割することは有り得ても、「製作の過程」で自然に分裂することは有り得ない)ことになります。

      ようするに、この「和解」は裁判所が取り仕切った和解ではないため、「法的に矛盾のある両者合意」になっちゃってたりするわけです。

      ので、(西崎氏から著作権の譲渡を受けている)東北新社的には「何の権利も無い奴がした許諾なんて知るか」という裁判を起こしていたりするわけです。
      #なお、ヤマトの著作権にかかる東北新社の見解はこれ [tfc.co.jp]

      なお、この裁判には「被告補助参加人」として松本零士が乱入し、「製作者は西沢氏ではない(製作会社のオフィスアカデミーとウェストケープ)」という主張をしたため、「ヤマトの著作者が判示される可能性が大」個人的には非常に興味深い裁判になっていました。
      #結果的には、「少なくとも西沢氏ではない」という判決になったようです(判決(pdf & 劇重注意) [courts.go.jp]106ページあたりから

      #判決のP1が松本氏、P2が西沢氏

      それにしても、(裁判を取り下げさせるために)個人的な合意で認めた話を、他人の裁判でひっくり返しにかかるってのは、なかなか極悪か行為だと心の底から思いますね。
      #でも、オフィスアカデミーとウェストケープって、今どうなってるんだろう。
      親コメント
      • by ruto (17678) on 2006年12月30日 0時19分 (#1084611) 日記
        ところが、彼は「宇宙戦艦ヤマト」の著作者ではないことを、西崎プロデューサーとの裁判を相互取り下げる際の「和解」(一般用語の和解だが、法的な和解でない。これは後述)の中で認めています。

        和解では共同著作ということにしたのでは?

        2.松本零士氏は過去の作品について、共同の著作者であると認められたが、西崎義展が著作者人格権を行使できることが確認された。
        親コメント
        • by bero (5057) on 2006年12月30日 1時56分 (#1084651) 日記
          (映画はもともと多人数がかかわるものだから)
          藤子不二雄みたいな著作者が少数の場合を想定した共同著作物の条項ではなくてなんか特例があって、
          映画特例でなく一般的共同著作を前提とした和解は法的にありえない、てのが元の主張じゃないですかね。

          そういう特例があるかどうか確認してませんが、死後50年でなく発表後70年とかの映画特例はあるので。
          親コメント
    • Re:え・・・ (スコア:1, おもしろおかしい)

      by Anonymous Coward on 2006年12月29日 22時38分 (#1084537)
      俺もそう思ってた。
      親コメント
    • Re:え・・・ (スコア:1, 参考になる)

      by Anonymous Coward on 2006年12月29日 22時38分 (#1084538)
      僕もそう思ってました.
      大ヤマトの時に「松本零士氏監修」って書いてあるのでてっきり・・・

      宇宙+戦艦大和+松本零士=宇宙戦艦ヤマトしかないでしょう・・・
      親コメント
      • Re:え・・・ (スコア:5, おもしろおかしい)

        by Anonymous Coward on 2006年12月29日 22時46分 (#1084543)
        >宇宙+戦艦大和+松本零士=宇宙戦艦ヤマト

        松本零士=宇宙戦艦ヤマト-宇宙-戦艦大和 ってこと??
        親コメント
      • Re:え・・・ (スコア:5, 参考になる)

        by taka2 (14791) on 2006年12月29日 22時58分 (#1084555) ホームページ 日記
        タレコミ人です。確証が無い部分もあるのでタレコミには書かなかったのですが、

        ・アニメ「宇宙戦艦ヤマト」の著作者は松本零士ではありません。
        松本側から、ヤマトの著作者は自分であるという訴訟をしていましたが、最終的に、西崎側が著作権者であるということで和解しています [infoseek.co.jp]

        ・パチンコ「大ヤマト」は、おそらく松本零士の許諾を受けてます。
        タレコミにもある大ヤマト2のページ [sankyo-fever.co.jp]には、© 2002 松本零士/ユウガ「大銀河シリーズ」より とあります。
        つまり、「大ヤマト」はアニメの宇宙戦艦ヤマトではなく、松本零士氏のまんが作品に出てくる「大ヤマト」がモチーフになっているということです。

        で、最初このニュースを聞いたとき、これは西崎サイドからのカウンター訴訟だったのではないかと思ったのですが、話はもうちょっとややこしくなってます。

        今回の訴訟では、東北新社は西崎氏から宇宙戦艦ヤマトの権利を譲り受けたということで、
        ヤマトの権利者として訴えていたのですが、
        判決では、宇宙戦艦ヤマトの著作権者はオフィスアカデミーとウェストケープであり、西崎氏個人は権利を持っていない。その西崎氏から譲り受けたとする東北新社は、もともと著作権を保有していない [animeanime.jp]とも言ってます。

        なんだか複雑怪奇…
        親コメント
    • by NAT33 (17123) on 2006年12月29日 22時56分 (#1084554)
      許可が得られないから、わざわざ別物にしたんだと思ってた。
      親コメント
  • 藪をツツイテ蛇をダス (スコア:3, すばらしい洞察)

    by Anonymous Coward on 2006年12月30日 0時33分 (#1084617)
    一番腐っているのは、「ありふれた表現」って言われた松本零士じゃね?
    • by Anonymous Coward on 2006年12月30日 1時13分 (#1084638)
      件の判決を「ありふれ」で検索してみたけど

      >艦首に発射口を設けること自体はアイデアである。

      と艦首波動砲のデザインはアイデアとして認めているようなので松本零士は腐ってないと思うけど…

      で問題の「ありふれ」については
      映画宇宙戦艦ヤマトの表現方法が(たとえば波動砲発射のシーケンスやタキオン粒子の収束など)
      状況から**非常に**オリジナリティの高い表現とはいえ**ない**ということばかり書いてあるようです
      親コメント
  • by paichi (3389) on 2006年12月29日 23時04分 (#1084558)
    第3艦橋を出してたらアウトだったのに(とか)
  • by eukare (2230) on 2006年12月29日 23時17分 (#1084570) 日記
    松本先生、999の続きを描いてください…
    #「Webなら描き上がったらすぐに発表できる」って、描かれなきゃ意味無いじゃん。
  • なんかこういう (スコア:2, すばらしい洞察)

    by Xatz (31320) on 2006年12月30日 0時47分 (#1084624) 日記
    オリジナルと二次創作の垣根を無くすようなことはやめてほしいよなぁ。
    二次創作や関連商品は、どんなにすばらしいものでもオリジナルには成れないんだけど。
    そんなこと言ったら、かなりのギャルゲや学園物ライトノベルとかが「『似たような作風の似たようなモチーフの作品』としてオリジナル性が認められない」って言えちゃうでしょ。
    パクり側にならまだしも、一次創作者に対して、「オリジナリティが無い」は禁句。 #言われた側は売れてようが売れてまいが傷付くしね:p
    既成概念を利用して作品を作ったりするのは創作において普通にあることだし。(そもそも、あれが「ヤマト」じゃない何か近未来的なオブジェクトだったらこれだけ人気を博したかどうか)。

    # 腐っても物書きである立場として一応この判決には不満。
    # でも個人としては「そろそろ無茶控えようね」とか松本氏には思ってたり:p
    --
    openDoe-Ming Ver.0.72.9beta
    • by bero (5057) on 2006年12月30日 16時59分 (#1084876) 日記
      この件のポイントは

      - ヤマトと大ヤマトは別の作品であり
      - (デザインは)同じ著作者の作品であり
      - (売却その他で)著作者と著作権者が違う
      - にもかかわらず(著作者が同じである以上)見た目が似てるので一般人は混同する
      というところにあると思う。

      オリジナルをパクリから守りたい、という気持ちは十分わかるが、
      オリジナルの権利を手放したときには立場が逆になって
      自分をパクらないようにする必要がある、ということをわかってるのだろうか?

      そういう状況を考慮すると、オリジナルを過剰に保護することは著作者も(後で)困ると思うんだが。
      親コメント
  • 前に「ライオンキング」が「ジャングル大帝」のパクリだ、と話題になっていたときに、眠田直だか浅利義遠だったか誰だったか忘れたが、
    「あともう一作誰かが作れば『ジャングル大帝もの』としてジャンルが確立する」だかなんとか言ったというのを思い出した。

    つまり、今回の判決は「宇宙戦艦ヤマトもの」が一つのジャンルとしてすでに確立していると言っているんじゃないのか?
    --
    kaokun
  • ヤマト車検 [carcon.co.jp]がありますね
    …って、公式サイトに映像がみあたりませんがこんなの [z-z-z.jp]です
  • by Anonymous Coward on 2006年12月29日 22時50分 (#1084547)
    ここが参考になります

    ヤマトの著作権など
    http://yamato.yoused.jp/copyright.htm
  • 一般論というか著作権法の趣旨では、「アイデア」自体は著作権法の保護範囲外です。著作権法は「表現されたもの=著作物」を保護します。
    #「アイデア」と「表現」の峻別が時として難しいらしいですが。
typodupeerror

開いた括弧は必ず閉じる -- あるプログラマー

読み込み中...