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テクノロジー

一般ゴミをバイオ燃料に変えるプラントにゴーサイン 31

ストーリー by hylom
この燃料を燃やしたらどんな匂いがするんだろう 部門より

danceman 曰く、

米国ワシントン州パスコに所在するGreen Power社(GPI)は、一般廃棄物をバイオ燃料に変えるプラントの建設の受注を世界中から受け付けているという。契約金は20億米ドルだそうで、このほどプラントの建設も開始されたそうだ(本家/.)。

同プラントは、現地の自治体で回収されたゴミを原料に、石油よりも高品質な燃料を製造する。また、一日に100トンのゴミから、12,000ガロンのディーゼル燃料を作り出す製造能力を持ち、同バイオ燃料は一ガロン当たり78セントと、石油より安価であるという。

2009年8月にGPIは、ワシントン州生態省への提出資料が不十分だったことから、「大気品質が基準に達していない」と閉鎖を迫られてたが、今年2010年9月8日、米国環境保護庁(EPA)はGPIの製造方法が「燃焼に頼らず、一般廃棄物や有機廃棄物をCDP(低圧の触媒重合プロセス)で処理する事で分子レベルまで分解し、また生分解に時間のかかるポリマーを生分解性の高い炭化水素に変える」ものとして「焼却炉」としたワシントン州生態省の言い分を覆している。

GPIのCEO、Spitzauer氏はノンビリ屋であり、時間厳守が当たり前のこの時代にそぐわない気質であるようだが、GPIの環境に優しい燃料の製造プラントはこの時代に不可欠であり、世界のため、そして彼の「愛するプロジェクト」のため、今後は資料の不備などなきようお願いしたいものである。

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  • by NOBAX (21937) on 2010年11月22日 19時49分 (#1862471)
    >一日に100トンのゴミから、12,000ガロンのディーゼル燃料を作り出す

    100トンのゴミが持っている熱量。ゴミによって熱量は違うが、高くても2,000Kcal/kg位でしょう。
    入熱=100t/日x1,000kg/tx2,000Kcal/kg=200,000,000kcal/日

    ディーゼル油は重油と同等と見なし9,800Kcal/リットル位とすると
    回収熱=12,000ガロン/日x3.8リットル/ガロンx9,800Kcal/リットル=446,880,000Kcal/日
    あれ???

    実際には、系外に持ち出される熱もあるだろうし、プラントで消費されるエネルギーもある。
    昔から、無用なものから有用なものを取り出すのは絶対に無理と相場は決まっているんですが。
    • by bit (41221) on 2010年11月22日 20時04分 (#1862477)

      >昔から、無用なものから有用なものを取り出すのは絶対に無理と相場は決まっているんですが。

      鉱山とか、無視していますね。
      ところで、100tで2000Kcalの根拠が見えませんね。
      いくつか、ゴミ 熱量でnetあさってみたけど、100Kgで1500Kcalから6000Kcalという値が多いみたいだよ。

      親コメント
      • by Anonymous Coward on 2010年11月23日 1時33分 (#1862596)
        ここを見るとわかるように [cleanenergyprojects.com]この装置は「100tのごみから、12000ガロンのディーゼル燃料を作る装置」ではなく、あくまで「100tのドライバイオマスから、12,000ガロン相当の燃料油類」を作る装置です。投入するゴミの量が100tというわけでもないし、出てくる燃料もすべてがディーゼル燃料になるわけではありません。

        The 100 TPD / 12,000 GPD Green Power Module:
        150 TPD of tipped MSW
        Will yield 100 TPD of dry biomass feedstock

        この記述からもわかるように、この装置は、1日150tのMSW(都市廃棄物)を処理するとありますから、投入される熱量がそもそも違います。MSWの低位発熱量はEIAの報告にも記載されています [doe.gov]が、2005年時点で1,173万BTU/t (リンク先表1より)となっています。
        つまり「原料」の熱量は、150t×1,173万BTU/t=1,759,500,000BTU/日くらいです。
        カロリー換算すると、443,394,000,000cal/日くらいですから、#514599 [srad.jp]で挙げられた数値の倍以上になりますね。

        ついでに生成される燃料類の熱量も計算しておくと、
        ASTM D396 #4 138,500BTU/Gallon × 3,300Gallon
        ASTM D975 #2 137,000BTU/Gallon × 3,400Gallon
        ケロシン 135,000BTU/Gallon × 4,300Gallon
        ナフサ 127,500BTU/Gallon × 1,000Gallon
        ですから、合計で1,630,850,000BTU/日。カロリー換算で410,974,200,000cal/日となります。こちらは#514599の計算よりもちょっと小さな値となってしまいましたね。まぁだいたいあってますが。

        親コメント
        • by Anonymous Coward
          この話のインチキ臭さが払拭されることにはならないでしょう。
          • by Anonymous Coward

            原料が一般都市ゴミではなく作られたバイオマスで、それとは別に熱源・エネルギー源があり、乾燥重量で収率36%、エネルギー収支5割切るくらいなら、かなり高効率な気がしますが、不可能ではないレベルでは?あと、これが実績でなく計画ならありがちなレベルと思います。(安定運用出来るかは別として)

      • by NOBAX (21937) on 2010年11月22日 21時25分 (#1862516)
        鉱山は当然有用でしょう。
        有用だから投資して、鉱山開発するわけです。

        検索キーワードが不適当なんでしょう。
        「ごみ焼却施設」と「設計指針」で検索すれば、いろいろな自治体の要求仕様書が出てきます。
        そのファイルで、さらに発熱量を検索すれば、容易に基準ごみの発熱量にたどり着けるでしょう。
        親コメント
        • by bit (41221) on 2010年11月22日 21時32分 (#1862521)

          > 鉱山は当然有用でしょう。

          元は単なる山。
          そこから、有用なものを取り出しているわけですからね。

          >「ごみ焼却施設」と「設計指針」で検索すれば、いろいろな自治体の要求仕様書が出てきます。

          そして、100tで2000Kcalという数字に近いモノが見当たりましたら、報告してください。
          今の所、見当たりません。

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        • by Anonymous Coward
          焼却した場合の熱量とそのものが持つエネルギー総量はイコールじゃないと思います。
          「焼却炉ではない」とある通り別として考えないといけないでしょう。
        • by Anonymous Coward

          そのごみ焼却施設での熱効率ってどのくらい?

          #元の式では100%のようですが、それは無理でしょ

    • Re:熱収支計算??? (スコア:1, すばらしい洞察)

      by Anonymous Coward on 2010年11月22日 21時16分 (#1862510)

      >無用なものから有用なものを取り出すのは絶対に無理

      有用なものを取り出せると分かった時点で無用でなくなってしまうからでしょう。

      親コメント
    • by Anonymous Coward

      逆算すると4,500kcal/kg、効率7割でも6,000kcal/kgオーバーのゴミと言うか燃料が必要なクラスですね。
      参考:http://www.e-rpf.jp/topics/08.html [e-rpf.jp]
      樹脂系主体じゃ無いと無理っぽい。

      記事がどっかで桁を間違えているか、もしくは「一般ゴミ」というのが日本で言う分別されたリサイクルゴミのようなものか。
      後者なのかな。前者だと塩素とかやな物質がたんまりありそうで、それで重合とかいうとやな物質がたんまり出来そう。

  • by soltiox (25610) on 2010年11月22日 20時12分 (#1862480) 日記

    計画日産量の 12,000 ガロンとは、およそ 45,600 リットルに相当します。
    軽油の比重を 0.8 と見れば、重量換算で約 36.5 トン(1,000kgトン)になります。

    原料となるゴミとの重量比で見て 36.5% の効率で燃料を搾り出す、というのは
    ちょっと率が良すぎるような気がします。
    もし、この数字がマジならば、原料には、きっちり分別した上に充分に乾燥した、
    ある意味”上質な”ゴミを用いる必要があるのではないでしょうか。

    http://pesn.com/2010/11/20/9501729_Green_Power_Inc_launching_MSW-to-fu... [pesn.com]
    本家の参照リンクなのですが、プラントの写真が、宣伝文句通りに、
    まともに稼動するブツには、ちょっと見えないのですね(写真は一昨年の状況だそうです)。
    本件に関しては、Washington Ecology Department の言い分の方が
    理にかなっているのではないかと、私には思えるのです。

    • #1862596 [srad.jp]
      に「ドライ バイオマスから」とあり、リンク先では「Billion Dry Tons (BDT)」(乾燥重量?)という言葉も出てくるので、

      > 原料には、きっちり分別した上に充分に乾燥した、ある意味”上質な”ゴミ

      での数字ではないでしょうか

      親コメント
  • by bit (41221) on 2010年11月22日 19時36分 (#1862463)

    Washington Ecology Departmentのこと?
    直訳すぎませんか?

    • Metamorphosis Departmentとかできたら変態省になるんでしょうか...
      # 生態系変化調査省とか

      --
      M-FalconSky (暑いか寒い)
      親コメント
      • by bit (41221) on 2010年11月22日 21時10分 (#1862508)

        >生態系変化調査省とか

        どうなんだろう?
        確かに、Ecologyは生態学に結びつく。
        だけど、Ecologyを生態とするのは、日本語の生態の用途からすると、無理があるよね。
        「生態学的調査担当部署」ってことになるのだろうが、これに適した日本の用語ってありますかね?

        日本の場合、環境省とかで、Ministry of the Environment(略称:MOE)なんだろうけどね。

        親コメント
        • by Anonymous Coward

          >日本の場合、環境省とかで、Ministry of the Environment(略称:MOE)なんだろうけどね。
          えーと、抱き枕(をい)じゃないけどMOEるゴミ対策をするわけですね?

          #混ぜるな陰険

  • by Anonymous Coward on 2010年11月22日 21時27分 (#1862518)

    一般ゴミとあるけど分別は必要ないのかな。プラスチックとかビニールとか燃料になりそうなものはともかく、生ごみやアルミなどの金属があっても大丈夫なのだろうか?

  • by Anonymous Coward on 2010年11月22日 23時31分 (#1862564)

    タレコミ文がアレなんで、胡散臭さが出てるんですが。
    http://www.cleanenergyprojects.com/ [cleanenergyprojects.com]
    取り合えず、重量は乾燥重量だというのと、12,000ガロン中3,400ガロンがディーゼル燃料。
    後はよく分からんけれど、敷地内でバイオマス育ててるとかメタン発酵もやってるとか電力まかなってるとか乾燥してるとか。
    あと、受け入れは有機物なら何でも金属やガラス混じっていてもOK的な所もあったり。
    100トンがどうとかは中核プロセスの話かなと思いつつ、フローが無いとよく分からなくて心配だし、タービン回すなら大気汚染云々ももっともかなと。

  • by Anonymous Coward on 2010年11月22日 19時40分 (#1862465)
    一般ゴミから1.21ジゴワット位の電力が作れる燃料ができるといいな。
    • by Anonymous Coward

      >一般ゴミから1.21ジゴワット位の電力が作れる燃料ができるといいな。

      そいつぁヘビーな話だ

    • by Anonymous Coward
      ミスターフュージョンの実用化ですねわかります
  • by Anonymous Coward on 2010年11月22日 20時14分 (#1862482)
    「見ろ!ゴミが燃料のようだ!」

    「あなた見直したわ」

    「じゃあ二人でここに住んでも……」

    「バルス!」
  • by Anonymous Coward on 2010年11月22日 23時32分 (#1862565)
    ダイオキシンの害など些細なことになるくらいちきゅうにやさしいわけですね。
  • RFD [wikipedia.org]っていうゴミを燃料化する技術を採用したものの、熱量が小さくダイオキシンが発生する粗悪な
    燃料しかできず、しかも施設が故障しまくって(三重では死者も出てます)大問題になりました。
    そういった過去の技術と比べて、この技術は有力なんでしょうか?
    元の記事を読んでも「どうやって」という部分が欠けているため、眉唾ものだと
    思ってみたほうがいいかもしれません。

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UNIXはただ死んだだけでなく、本当にひどい臭いを放ち始めている -- あるソフトウェアエンジニア

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