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ビジネス

米大手ギターメーカーGibsonが経営破綻 28

ストーリー by headless
レス・ポールは似合わないといわれたのでSG 部門より
hylom 曰く、

老舗ギターメーカーとして知られる米Gibson Brandsが、米連邦破産法11条に基づく再生手続きを裁判所に申請した(朝日新聞デジタルの記事)。

Gibsonは1900年代初頭からギター製造を続けている老舗。同社の開発したエレキギター「レス・ポール」はエレキギターのスタンダードモデルの1つとなり、現在でも多くのメーカーがレス・ポールに似た外見のギターを販売するなど、多くのメーカーに影響を与えている。

経営破綻の原因としてはいくつか挙げられているが、1つはエレクトリックミュージックやヒップホップのようなギターを使わない音楽がブームになり、その結果「若者のギター離れ」が起きてギター人口が減っていることがあるようだ。ただ、ギターとは直接のシナジーが少ないオーディオ機器・音響機器・音楽関連ソフトウェアメーカーなどを買収するも目立った結果を残せないなど、経営的な問題も指摘されている。

今後はギター事業は継続しつつ、不採算事業を切り離す方針のようだ。Gibson傘下のTEACはプレスリリースで、同社への影響は僅少との見方を示している。

Gibsonは過去12か月間、主力でないブランドの売却や売り上げ増加などに努めてきたといい、今後は主力事業である楽器およびプロ用音響機器に注力していくとのこと。Gibson/EpiphoneのギターやKRK/Cerwin Vegaのスタジオモニター/ラウドスピーカーは引き続き製造・販売を行う。KramerやSteinberger、TASCAMなど、その他の楽器・プロ用音響機器ブランドの今後については言及されていない(プレスリリースSlashGearの記事破産申請書: PDF)。

Baldwin PianoやWurlitzerなどの関連会社も再生手続きを申請しており、2月に一部の資産をシンガポールのBandLab Technologiesに売却したCakewalkもリストアップされている。ちなみに、Cakewalk SONARはBandLabが無償化し、Cakewalk by BandLabとして公開している。

なお、Gibsonと提携していたオンキヨーは、既に業務提携が終了していることと資本関係がほとんどなくなっているとして、同社業績への影響はないとの考えを示している。また、TEACとの業務資本提携については、TEAC側がGibsonの再生手続きによる影響がわずかとの見方を示していることから、今後も提携関係を継続するとのことだ(ニュースリリース: PDF)。

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  • by tsukachan (26170) on 2018年05月03日 16時15分 (#3402403)

    ヤマハが老舗ピアノメーカーのベーゼンドルファーを買収・子会社化した時みたいに、スマートに窮地を救ってくれるのを勝手にヤマハに期待していたけど。。。さすがに不良資産が多すぎたかな。ブランドは維持されるみたいだけど、以前の様には製造ができないのなら、この後もイバラの道しかないのかな。。。

    • by Anonymous Coward

      フェンダーに勝てる見通しがないと、難しいでしょうね。看板だけだったら当然欲しいとは思いますが。

    • by Anonymous Coward

      不良資産が多いのなら、その処理を経て債務を可能な限り削ぎ落としてから買収・子会社化した方が、安く済むのでは。
      極論すれば、既にエレキギター他の製造工場(協力会社かも知れないが)を持ち、材料調達ルートを有するヤマハに、必要なのはブランド・商標だけ。

    • by Anonymous Coward

      直接のシナジー(?)があるのかようわからんけども、バイクやルーターにも手を出して商売を成り立たせているヤマハはすごいんだなあ。

      • by Anonymous Coward

        ヤマハが明治時代のオルガン制作から始まりその製造技術を生かして早くから多角化した歴史、また数々の苦境を乗り越えてきた歴史は同社のウェブやWikiPedia等をご覧いただければ。

        ルーター等のNW機器はエレクトーンを端緒とし80年代の画期的なシンセサイザーDX7へつながった電子楽器で磨いた音声処理と半導体の設計技術を通信とITの時代に活かしたものです。

        必ずしもすべてが成功した訳ではなく、経営面での問題もいろいろあったようですが、これだけ長期に渡り自社のアセットを貪欲に多様に活かしてきたことは素晴らしいと思います。

        ギブソンを悪くは言いたくないので世の中にはびこる一般的な風潮を憂う意味で、「単に買収すればシナジーが得られる」という価値観との次元の違いを感じます。

        • by Anonymous Coward

          その理屈だと最初に挙げてるベーゼンドルファーの買収が意味不明になっちゃうでしょ。ヤマハも看板は欲しいし、看板にくっ付いてるコアな職人文化も欲しい。値段がそれに見合うかどうか。

          ピアノの価値を決めるのは権威があるコンクールで使用されたっていうブランドと、それを初心者層まで浸透させる音楽教室の存在。その点で言うと、フェンダーは初心者教育にも有名ギタリストとのコラボにも力を入れてるから事業拡大してるのもうなづける。

          一方で、5月2日のhideの二十周忌の献花式では献花台にギターが

          • by Anonymous Coward

            ごめんなさい、何に反論されてるのかよく判りませんです。

            • by Anonymous Coward

              ヤマハは間違いなくシナジー効果を狙ってベーゼンドルファーを買収したんですよ。

            • by Anonymous Coward

              反論とかではなく、語りたいだけなのでは?

  • by Anonymous Coward on 2018年05月03日 15時44分 (#3402389)

    GibsonというとMacintoshで4大シーケンサーの一つに数えられたOpcode Visionを買収して、その後経営に失敗してVisonの息の根を止めたことで知られているね。

    ファイナルファンタジーで有名な植松伸夫氏が使っていたり、久石譲氏も使っているらしい。
    あとはTEACをなぜか持っていたりする。

    • by Anonymous Coward

      TEACはデータレコーダでそれなりに地位を確立しているので
      影響は僅かと言われても
      今後も音楽業界の動向に左右されうるのは地味に嫌ですね。

    • by Anonymous Coward

      SONARなどCakewalk製品でも同じことをやらかしてますね。

      • by Anonymous Coward

        SONARは潰したんじゃなくて、Roland時代から終わってたが正解。
        ASIOを使わずにDirectSound、VSTを使わずにDXiとか、当初からなんか変だった。VSTはアダプタ経由で対応したけど、不安定だったし。
        そう考えるとグダグダだったXGWorksとS-YXGを捨てるという決断の出来たYamahaはある意味スゴイのかも知れない。

      • by Anonymous Coward

        SONARは紆余曲折のあげくCakewalk by Bandlabとして復活したようですね。

  • by Anonymous Coward on 2018年05月03日 15時43分 (#3402388)

    もともと高級志向だったギブソンが、高級な天然木材不足で作れなくなったのが引き金
    その原因は、温暖化対策の天然林の伐採規制や、密伐対策の輸出入制限、中国の急発展による家具等の需要増加など

    そして安価路線に切り替えようとしたけど、ノウハウない上にブランド力が落ちて自爆しただけ

    若者のギター離れでも何でもない、単なる経営ミス

    • by Anonymous Coward on 2018年05月03日 17時34分 (#3402428)

      それだと真面目にやってたのに時代に乗れなかった経営が悪いみたいになるが違う。

      "ギブソン 山野楽器" でググると色々出てくると思うけど、時代遅れなだけでなく粗悪品を平気で売ってた。
      そんなもんに25万~出せるような金持ちはまだいるだろうけど、情報化社会なのでカモになるバカがいなくなった。

      潰れる事はあるべき社会の流れ。

      親コメント
    • by Anonymous Coward on 2018年05月04日 7時24分 (#3402615)

      グヤトーンもこの前潰れたよ

      親コメント
    • by Anonymous Coward on 2018年05月04日 13時50分 (#3402694)

      「若者のギター離れでも何でも無い」に同意です。

      実際に、ギブソンの品質劣化に関しては、かなり前から多くの方から指摘されていましたね・・・残念ですが、現行のギブソンカスタムショップのギターでさえ、欲しいとは思いません。

      「高級な天然木材不足で作れなくなった」と言うことは無いでしょう、フェンダーカスタムショップが高級材で作っていますからね。

      やはり、作り手の技術が低いと言うことと、経営ミスと言うことにつきると思います。

      親コメント
      • by Anonymous Coward

        不足したと言っても、絶滅の危機で輸入が禁止されているとかではなく、金さえ出せば手に入るレベルなんで、顧客に費用を転嫁できるような高級路線なら問題ないよね。

        • by Anonymous Coward

          金を積んでも手に入らない木材というのは存在します。
          実際に、ギブソンは過去複数回、ワシントン条約で禁じられている木材を不正入手してガサ入れを食らってる。
          ホンジュラスマホガニーとかブラジリアンローズウッドとか。
          ワシントン条約発効以前に入手したデッドストックなら証明書を添えれば使うことはできるけど、新しく入手することはできないのです。

          で、素材が良くたって製造技術がダメならそれは楽器ではない、楽器の形をした何物かでしかないのですよ。

  • by Anonymous Coward on 2018年05月03日 15時45分 (#3402390)

    KORGやNOVATIONみたいな、ピコピコ・ピカピカ系チーピーな電子オモチャは無いんだな。

  • by Anonymous Coward on 2018年05月03日 21時38分 (#3402508)

    AIが勝手に楽器音を奏でてくれるのだからエレキギターはいらない
    人間が楽器を演奏するなんて無駄

    • by Anonymous Coward

      そうなると人間の存在自体が無駄。
      まず、お前から消えろ。

    • by Anonymous Coward

      一部の人は二次元では満足できないので、どうしても三次元の人間が必要なのです。

  • by Anonymous Coward on 2018年05月03日 23時46分 (#3402561)

    「レス・ポールモデル」の生みの親、レス・ポールとその奥方メアリー・フォードの“How high the moon”なんて、とてもモダンで今聴いても新鮮で、例えば細野晴臣の去年出た新作を面白がって聴ける若い層(演者も含む)には何の違和感も無くネット配信であれアナログで遡るであれ「響く」はずなので、あれ程「あり得ない」と言われたカセットテープやアナログ盤の生産も復活した以上、(複製音源は必ず起源となる音源機材の方法論に回帰するため)後は流通する側の「信念」なのではないかと(クルーグマンばりに言ってみる)。

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にわかな奴ほど語りたがる -- あるハッカー

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