カリフォルニア州で建設中の大規模な海水淡水化プラント、電力で淡水を作ることの是非 65
コストはペイできるのか 部門より
米カルフォルニア州などの西部地域などで大規模な干ばつが発生している。カルフォルニア大学の試算によれば、干ばつによる被害は2014年で15億ドルの農業損失につながったという。そんな中、サンディエゴ・カールスバッドに海水を淡水化して利用する淡水化プラントが建設されているそうだ(The New York Times、MIT Technology Review、Livescience、NBC News、Slashdot)。
この淡水化プラントは建築費用10億ドルと西半球では最大のもので、1日で最大5000万ガロン(190,000立方メートル)の淡水製造能力を持ち、地域需要の7%を満たすことができる。今年の11月にテストが行えるよう建築が進められているという。
運営会社の代表であるMark Weston氏によれば、カールスバッドの淡水化プラント建築は難しい判断だったという。淡水化技術は非常にコストパフォーマンスが悪いものだった。また農地へ水を運ぶための複雑な搬送システムも必要となる。しかし、10年間の技術進歩で脱塩に必要なエネルギーは半分になっており、現在は十分に手頃な値段に落ち着いてきているという(それでも、現在の北カリフォルニアからの淡水輸入価格のほぼ倍の価格になる)。
ただ、評論家などからは批判的な意見も根強い。同プラントは逆浸透膜を使用したものだが、このシステムは水を濾過するときに大量の電力を必要とする。同プラントでは1立方メートルの海水を脱塩するのに2.8kWの電力を必要とするという。このことが、干ばつの原因となったとされる温室効果ガスの増加を促すことに懸念を持っているようだ。
ソーラーパネルを使えば (スコア:1)
このような用途にこそ、ソーラーが適していると思うのですが、米国の場合、天然ガス火力の方が安いのでしょう。
電線よりもガスを引いた方が安いケースもあるらしいし。
製造した水で固定された炭素量は、どのくらいになるのかしら?
慢性的な干ばつなら、結構な値になりそうな気がします。
notice : I ignore an anonymous contribution.
Re:ソーラーパネルを使えば (スコア:3)
これは干ばつなどの災害時用(それ以外はコスト的にペイしない)で、平時は運用しない訳だから、電力は需要が増えても安定して供給できるものに頼るべきでしょう。
それにこの施設に十分な電力を供給できるソーラーパネルの施設を併設したところで、平時は普通に発電して電力を州などに売ることになるし、干ばつ時に淡水化に回した分の電力を州は別に確保しないといけない訳で、州全体で考えれば干ばつ時に火力にたよるって構図は変わらないです。
Re: (スコア:0)
?
だからソーラーパネルで平時運転して、蓄積しておく方式にしたらと言ってるんじゃ無いの?
Re: (スコア:0)
何もしなかった場合との比較だけではなく、淡水を輸入した場合との比較もほしいところですね。
Re: (スコア:0)
その電力をソーラーパネルで賄うにはどれくらいの広さの土地が必要なのか。
そもそもソーラーパネルで採算が取れるのかとか問題しか思いつかないですね。
電卓叩いてみた(太陽光発電所の規模) (スコア:2)
タレコミ文より
「1日で最大5000万ガロン(190,000立方メートル)」
を確保したくて、
「同プラントでは1立方メートルの海水を脱塩するのに2.8kWの電力」
が必要なんだそうだ(元記事 [technologyreview.com]を確認したら2.8kWh)。
なら必要な電力は
190,000 [m3] x 2.8 [kWh/m3] = 532,000 [kWh] = 532 [MWh]
ここ [wikipedia.org]を参考にすると、日本にある太陽光発電所は大きいところで数十MW程度。
一番大きな部類に入る南相馬市(予定/計画中)の出力100MWの発電所を
日本の太陽光発電所年間平均利用率14.8% [standard-project.net]で運用できたとして
100[MW] x 24 [h] x 0.148 = 355.2 [MWh]
南相馬市での計画の倍ぐらい大きな太陽光発電所があればどうにかなるかも。
コストの計算は誰か他のエロイ人にお願いしたい。
Re:ソーラーパネルを使えば (スコア:1)
ソーラーじゃなく風力なら、農業用地と重複して土地を利用できるので一石二鳥ですね。
ただ、そういう考え方っていかにも日本的な考え方でアメリカの場合は土地なんていくらでもあるんですよね。
土地がある→畑を作ろう→殆ど砂漠で水無い→撒けばいいじゃん→撒くのに電気かかる→(いまここ)
って行き当たりばったりな思考でなんとかなっちゃうのが大陸のすげえところで。
海水に限らず、ほぼ砂漠な土地で地下水をじゃぶじゃぶ汲み上げて散水施設で無理やり耕作地化してしてる。
衛星写真で見られる円形の畑がそういうので、
散水施設のホースの長さが固定だからそれが伸びる範囲=円形という事。
それも日本だったら角の分非効率的って言うんだろうね、考え方の優先順位がぜんぜん違う。
Re: (スコア:0)
やっぱげんしりょくだよな
Re:ソーラーパネルを使えば (スコア:1)
韓国がサウジアラビアと組んでやろうとしている発電・淡水用小型原子炉(タレコミは不採用だった)みたいに新開発しなくても、米国なら既存艦艇用原子炉でOK。
火力発電+淡水施設より環境にも優しいし。
Re: (スコア:0)
カリフォルニアあたりじゃ太陽熱で直接海水を加熱・蒸留して淡水化する~なんて実験を大昔からやってはずなんだけどね
まあどういう手法を選ぶかはコストと規模の問題だと思うが..........
Re: (スコア:0)
塩より取り除きやすいナニカの濃い水溶液を循環させた浸透膜ホースを海中に放り込んで置く訳にはいかんのか
Re:ソーラーパネルを使えば (スコア:1)
Re: (スコア:0)
天然ガス燃やした時に出る水は利用できないかな?
水素を混ぜて燃やす技術もあるんだろ?
タービンから出る排気を熱交換器で冷却すれば少ないけど水が取れるだろ?
熱効率から言えば燃料電池のほうがいいんだろうけど
ゼーベック素子かアンモニア使って発電すれば排熱も利用できる
水で冷却すると意味がないだけに空冷しかないのがネックだけど
コスト面から見ると好立地さえあれば風力が有望だから
風力発電で海水電気分解→水素混合燃料を内陸部に→燃焼排気→熱、水回収
というサイクルを検討するべきじゃないかな
アメリカの場合、風力発電はほとんど内陸部で海洋風力はかなり少ない
資源量としてはかなり莫大な量になると推定されているだけにもったいない
これなら需要と供給に合わせて燃料を調整できるし
Re: (スコア:0)
そんな面倒くさいこと考えて設備作ってやるより電気使って淡水化した方が手っ取り早い。
Re:ソーラーパネルを使えば (スコア:1)
大量のアイデアの中から吟味して、結局のところ「電気使って淡水化」が効率よかったならともかく、考えるの面倒だから手っ取り早くというのは.....よくやっちまうことだ、うん。
Re: (スコア:0)
太陽で発電するより湯を沸かしたほうがもっと適していると思うのだが・・・
1立方メートルの海水を脱塩するのに2.8kWの電力を必要 (スコア:0)
Re:1立方メートルの海水を脱塩するのに2.8kWの電力を必要 (スコア:1)
2.8ジゴW時だよね。
Re: (スコア:0)
三つの心が ひとつになれば 一つの勇気は 百万パワー
Re: (スコア:0)
>1立方メートルの海水を脱塩するのに2.8kWの電力を必要とするという。
はい、ヤリナオシ。ですね。笑
Re: (スコア:0)
草葉の陰でジュールがワットをバックドロップしている図が思い浮かんだ。
砂漠で農業 (スコア:0)
淡水化プラントは建築費用10億ドル
水企業→農業(砂漠)
農業が補助金漬けだといくらでも転嫁できちゃうんじゃないの?
それこそ砂漠に水をまくようにさ
海水淡水化センター(まみずピア) (スコア:0)
福岡市には海水を淡水化する設備がありますね。
ホームページによると福岡都市圏の給水量のなかで、約40%にのぼる送水量を担っているそうです。
http://www.f-suiki.or.jp/seawater/facilities/purpose.php [f-suiki.or.jp]
実際に300日断水経験したら変わりますよ。 (スコア:1)
あの渇水のあと、福岡市がいくつダムを作ったか。
那珂川上流には4つ連続で、長谷ダムって水道用揚水ダムまである。
筑後川に福岡地区の金でダムを二つ作って導水路も引いて、
渇水でも止まらないように淡水化施設も作った。
こんどは工業用水源が余った北九州市との間に上水の導水路を建設予定。
反対なんて誰も出来ないです。誰もしません。日本でも水道料金が高いけど、
水が止まったらどうなるか、45以上の人はみんな覚えてる。
全国から給水車をかき集めました。その後水を使う繊維や紙パルプ、飲料メーカーがいなくなりました。
福岡市水道局は自前の水源以外に、水道企業団から受水しています。
他の自治体も自前の水源は持っています。(福岡市の水道事業は企業団以前からあるので)
まみずピアの水は、普段は多々良川水系の水と混和されて供給されているので、
使っているのは東区の人たちです。
渇水になれば牛頚浄水場経由で福岡、大野城、春日、筑紫野から糸島、宗像までここから供給されます。
渇水だけは二度とごめんです。
Re: (スコア:0)
約40%にのぼる送水量を担っているそうです。
http://www.f-suiki.or.jp/seawater/facilities/purpose.php [f-suiki.or.jp]
この企業団が供給するのが40%で淡水化での供給量はこれより少ないのでは。
Re: (スコア:0)
間違えました。
Re: (スコア:0)
別ページ見たら、
生産量5万立方メートル/日
って書いてあるね。
今回のカリフォルニアのが2万立方メートル/日って事だから、
まみずピアの方が倍以上規模は大きい。
で、企業団全体では1日最大約25万立方メートル送水してるらしいので、5分の1がまみずピア、
つまり市域全体の8%がまみずピアで供給可能って事だな。
では (スコア:0)
これで作った水で水力発電をするとどうなりますか?
Re:では (スコア:1)
Re:では (スコア:2)
Re: (スコア:0)
さらに流れた水を蒸気にして発電して
ウォーズマン理論で1200万ワット!
Re: (スコア:0)
水力発電は、位置エネルギーですからw
Re: (スコア:0)
#それ、なんて「おーい!でてこーい!」
Re: (スコア:0)
でも、それを真面目に発明したとか言う奴が居て、数年前にネタにもなってたんだよね。
Re: (スコア:0)
浸透膜を使えば濃度差ができて、密度差で発電できるって理屈はあってるんじゃなかったかな。
ただし浸透膜をつかって濃度差を発生させるのにエネルギーが必要と論破されてた。
Re: (スコア:0)
海底の栓を抜いちゃうんですね。
Re: (スコア:0)
地球を掘り抜いたら、地球の反対側に水が落ちてきて利用できそうだね。
電力生成と水利用の場所が異なるけど、お互いやればちょうどいい。
と、ボケてみた。
Re: (スコア:0)
地球を掘り抜いたら、地球の反対側に水が落ちてきて利用できそうだね。
電力生成と水利用の場所が異なるけど、お互いやればちょうどいい。
と、ボケてみた。
チャイナシンドロームを「位置エネルギーを利用した原子力発電」として特許申請する妄想を思いついた。
Re: (スコア:0)
Re: (スコア:0)
できるできないのひみつ、たぶん実家探せばまだあるなあ。
科学的に不可能な事をシュールなギャグ漫画にする事で子供でもわかりやすく見せる手法が秀逸な名作。
93年に内容そのままで新装で出てるみたいだけど、
霞ヶ関ビルとかが基準じゃさすがにずいぶん時代遅れの内容になってた気がするんだが。
Re: (スコア:0)
他のほとんどの方式は結局湯を沸かすだけなのに比べるとユニークだ
Re: (スコア:0)
お湯を沸かすのもダムから水を落とすのもタービンを回すためですからユニークではありません。
真にユニークな発電方式とはタービンを回さないソーラーパネル発電です。
Re:では (スコア:1)
異なる金属棒を電解液槽に漬けるまったり感にも一票入れたい。
Re: (スコア:0)
原子力も原子のエネルギーを使うわけじゃなくてただお湯を温めてタービン回すだけなんだよなぁ
Re: (スコア:0)
ソーラーならお湯を使わずにタービンをまわせるぞ!
Re: (スコア:0)
原子力空母の蒸気カタパルトは蒸気レシプロ(単発)機関だし、人工衛星用原子炉は普通熱電対発電だし、普通原子力とは呼ばないが原子核反応のエネルギーをそのまま放射線源として利用する原子炉もある。
ただお湯を温めてタービン回すだけが原子炉・原子力ではない。
温室効果ガス (スコア:0)
これで育てた作物の二酸化炭素吸収量は微々たるものなのでしょうか?
干ばつするような場所なら (スコア:0)
太陽光発電がし易いと思うのだけど。
脱塩だけならなんとかなるでしょ。
> 農地へ水を運ぶための複雑な搬送システム
こっちのほうがよほど問題。
水が循環するってのは、自然がやってくれてるだけで、すごいエネルギーを食う仕事なんだよな。
Re: (スコア:0)
昼間しか動かせない
Re: (スコア:0)
電気と違って淡水は溜めておけるべ