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JAXA

JAXAの小型月着陸実証機SLIM、太陽光発電が開始され運用を再開 39

ストーリー by nagazou
オメ 部門より
AC0x01 曰く、

月面着陸の成功後に太陽電池が発電せず復旧を目指すとしていたJAXAの小型月着陸実証機SLIMだが、28日夜に通信が回復。復旧したことが発表された(公式Xアカウントのポスト, NHK)。

SLIMは着陸時のテレメトリーや小型ロボットSORA-Qにより撮影された着陸後の写真から、太陽電池パネルが西を向いてしまっていることが確認されており、時間が経過して太陽光が西から差すようになれば発電することが期待されていた。28日夜に再起動して通信が再開していたようで、公式Xアカウントでは科学観測が開始されたことと、最初に撮影された写真がともにポストされている。結果的にエンジンと着陸のトラブルを除くと、ミッションのほとんどは無事に達成できそうで喜ばしい。

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JAXA

JAXA、SORA-Qが撮影したSLIMの着陸写真を公開。メインエンジン1基が停止していた 56

ストーリー by nagazou
ギリなんとか 部門より
AC0x01 曰く、

月面着陸に成功したものの太陽電池が電力を発生しないトラブルに見舞われている小型月着陸実証機SLIMだが、JAXAは25日、100m精度のピンポイント着陸の技術実証が達成できたとみられることと、小型ロボットSORA-Qが着陸後のSLIMの撮影に成功していたことを発表した(着陸結果の発表, 撮影成功の発表)。

まず着陸についてだが、データの分析を行った結果、SLIMは当初の目標着地地点から東側に55m程度の位置で月面に到達していることが確認されたという。SLIMは高度50m付近までは3~4m程度という極めて高い精度で着地地点に降下したが、障害物回避マヌーバの直前に2基のメインエンジンの1基が推力を喪失。ソフトウェアは自律的に異常を判断し、もう1基のエンジンで出来るだけ位置を調整しながら降下を行っていたとのこと。エンジンの機能喪失原因は、エンジン外の何らかの外的要因と考えられるが調査中としている。

次に写真についてだが、こちらはSLIMに搭載されていた2機の超小型機のうち、タカラトミーなどと共同開発したLEV-2「SORA-Q」が写真撮影に成功しており、その中に着陸したSLIMが映し出されていたという。写真のSLIMはスラスターを上に、頭から地面に着地するような姿勢になっており、想定されていた二段階着陸ではなく不時着のような印象ではあるが、月面に降り立っていることが確認できる。予想外のエンジントラブルがあった中では、うまく着地できたと言えそうである。

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JAXA

JAXA、小型月着陸実証機SLIMの復旧に向けて準備を進める 32

ストーリー by nagazou
治るといいなあ 部門より
headless 曰く、

月面着陸に成功したものの太陽電池が電力を発生しないトラブルに見舞われた小型月着陸実証機 SLIM だが、JAXA では太陽光の当たる角度が変われば発電が可能と見込んで準備を進めているそうだ (The Register の記事)。

JAXA は復旧運用時に過放電で機能喪失したバッテリーによる再起動阻害を避けるため、バッテリー残量 12% の時点でバッテリーを切り離したという。これにより、探査機は着陸から 2 時間 37 分後の日本時間 1 月 20 日 2 時 57 分に電源オフとなったが、それまでに取得した技術データや画像データの地上への送信は完了している。

テレメトリーデータによると SLIM の太陽電池は西を向いており、今後太陽光が西から当たるようになれば発電の可能性があると考えられるとのこと。SLIM は太陽電池からの電力のみで動作することが可能であり、現在復旧に向けて準備を進めているとのことだ。

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JAXA

月面に着陸したJAXAの小型月着陸実証機SLIM、太陽電池が電力を発生しないトラブル 151

ストーリー by headless
着陸 部門より
JAXA は 20 日、小型月着陸実証機 (SLIM) の月面着陸を確認した (プレスリリース着陸ライブ・記者会見動画)。

着陸が確認されたのは日本時間 1 月 20 日 0 時 20 分 (19 日 15 時 20 分 UTC)。着陸後の通信は確立しており、月への降下途中に分離した小型プローブ (LEV) からの電波も受信できているという。一方、太陽電池は電力を発生していない状況であり、バッテリーモードでの活動は数時間しか持続できないとのこと。ただし、他の機器が健全な状態にあって太陽電池のハードウェアのみが故障したとは考えにくいため、今後 1 か月の間に太陽の角度が変わることで電力が発生して再び活動可能になる可能性もある。

SLIM は着陸試行時に予定通りの軌道を描いており、目標としていた 100 m 精度のピンポイント着陸はほぼ成功したと考えられるが、正確な情報の分析には 1 か月ほどを要するとのことだ。
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月

JAXAの小型月着陸実証機「SLIM」、2024年1月20日に月着陸へ 12

ストーリー by nagazou
成功を祈る 部門より

日本の宇宙航空研究開発機構(JAXA)は5日、小型月着陸実証機「SLIM」が2024年1月20日に月面に到達予定であることを発表した。同日の午前0:00頃に着陸降下を開始、午前0:20頃に月面着陸する予定(JAXAニュースイッチ)。

当初計画では着陸は1月から2月の予定とされていたが、運用が順調なため1月中に実現される見込みとなったという。ただ1月20日に実現出来なかった場合は2月16日に延期される可能性もあるとしている。SLIMの月面着陸成功すれば、旧ソ連や米国、中国、インドに続いて世界で5か国目となる。

このミッションの目的は高精度の着陸技術を実証し、月面に正確に着陸すること。従来の機器では数キロメートルから十数キロメートルの範囲での着陸精度だったが、SLIMは100メートルオーダーでの制御が可能となっているという。

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情報漏洩

JAXAがサイバー攻撃か。警察から連絡受けるまで気がつかない状況 21

ストーリー by nagazou
再点検が必要 部門より
読売新聞の記事によれば、JAXAが夏頃にサイバー攻撃を受け、中枢サーバーに不正アクセスを受けていたことが判明したそうだ。これにより宇宙開発に関する機密情報が閲覧された可能性があるという(読売新聞)。

警察が秋に不正アクセスを察知し、JAXAに通報したことで発覚した。JAXAはそれまで攻撃に気づいていなかったという。関係者によれば、大半の情報が見られる状態だった恐れが強いとしている。非常に深刻な事態だと述べている。JAXAは政府や警察と連携し、情報漏洩の実態解明とネットワークの脆弱性を調査する方針。
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JAXA

政府、宇宙戦略基金として10年間で1兆円を支援へ 32

ストーリー by nagazou
真水ではないでしょ 部門より
AC0x01 曰く、

政府は2日、デフレ完全脱却のための総合経済対策の中で、新たに10年間総額1兆円規模の「宇宙戦略基金」を設置し、JAXAを通じて民間の宇宙開発を支援させることを閣議決定した(デフレ完全脱却のための総合経済対策資料, 東京新聞, 朝日新聞, Yahooニュース)。

詳細は、宇宙ベンチャーのISTの稲川社長の解説ツイートが分かりやすいが、基金の規模は10年間で1兆円(年間1000億円)で、JAXAが直接活用するのではなく、JAXAを通じて宇宙開発を行う大学や民間企業に拠出して宇宙産業を育成という形になるようだ。日本の宇宙開発はこれまで官中心の宇宙予算が年間2~3000億円で、純粋に1000億円増えるのであれば波及効果は大きそうである。文科省では早速23年度の補正予算案で1500億円を計上する予定とのこと。

ただし、過去の日本の宇宙開発では、ISSやIGSなど宇宙で新しいことに手を出す際に、予算を増やすと言っておきながら実際にはJAXAの既存の予算を削って捻出した前科があるため、X上などでは素直に信用できないという反応もあるようだ。

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JAXA

JAXA、三井物産をISS実験棟「きぼう」後継機の概念検討の実施者に選定 11

ストーリー by nagazou
選定 部門より
三井物産は14日、JAXAから米国商業宇宙ステーションに接続できる日本実験棟後継機の概念検討を担当する事業者として選定されたと発表した。国際宇宙ステーション(ISS)は、2030年末まで運用され、それ以降に退役となる予定(三井物産リリースUchuBiz)。

JAXAは、地球低軌道(LEO)での活動を重要視しており、開発中の米国商業宇宙ステーションにきぼう後継機を接続し、宇宙空間や無重量環境での実験などを行う考えを示している。三井物産は宇宙ステーション補給機「こうのとり」の後継となる「新型宇宙ステーション補給機(HTV-X)」の一部改修開発をベースに、日本モジュールの開発仕様、スケジュール、リスク分析、費用算定、実施体制などを検討するとしている。

あるAnonymous Coward 曰く、

選定の話はともかく、きぼう後継機を米民間宇宙ステーションに接続する方針というのがちょっと驚き。

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JAXA

JAXAと三菱重工業、次世代ロケット向けにメタンを燃料とするエンジンの開発に着手 28

ストーリー by headless
着手 部門より
AC0x01 曰く、

日経新聞が 9 月 17 日に報じたところによると、JAXA と三菱重工業が 2030 年ごろ初飛行する H3 の次の次世代ロケット向けに、メタンを燃料とするエンジンの設計に今夏より着手しているという (日本経済新聞の記事)。

JAXA の次世代ロケットのロードマップでは燃料について既存の水素と併記する形でメタンについても記述されていたが、メタンでの開発に着手したと報じられたのはこれが初であろう。メタンはロケット燃料としては扱いやすいケロシンと、比推力の高い水素の中間的な性質を持つ。推力が高いため固体ロケットブースターが不要で、かつ煤が出ないなどロケットの再使用に向いており、近年注目が高まっている (IHI のメタンエンジン解説: PDF東洋経済のロケット燃料の解説記事)。米 SpaceX や Blue Origin がメタンロケットの開発を進めるほか、先日は中国の民間企業が世界初のメタンロケットの打ち上げを行った。

ただ、JAXA は2009年に開発中止した GX ロケットのエンジンとして、メタンを主成分とするLNG (液化天然ガス) を使う LE-8 エンジンを IHI と開発しており、三菱重工業とのエンジン開発となっていることに SNS 上では疑問を呈する声もあるようだ。

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JAXA

H-IIAロケット47号機が打ち上げ成功 23

ストーリー by nagazou
おめでとうございます 部門より
三菱重工業とJAXAは7日8時42分11秒(日本標準時)、H-IIAロケット47号機を使って、X線分光撮像衛星(XRISM)と小型月着陸実証機(SLIM)を種子島宇宙センターから打ち上げることに成功した。23年3月に起きたH3ロケット初号機の失敗後、国産ロケットの打ち上げは一時停止状態にあり、今回の成功は日本でのロケットフライト再開を意味することになる(三菱重工リリースsoraeTECH+)。

またH3ロケット初号機で問題となった第2段はH-IIAとも共通部分が多く、H3ロケットの問題に対する対策を含む内容となっていた。打ち上げ成功後、XRISMは高度550kmの円軌道に投入され、SLIMは月への高精度着陸技術の実証を目指す実証機として運用される予定。 XRISMは、X線天文衛星「ひとみ」(ASTRO-H)の後継という位置づけで、ひとみで起こった事故に対する対策などが施されている。SLIMは月への高精度着陸技術の実証を目指した実証機で、2台の小型ローバー「LEV」を搭載している。

あるAnonymous Coward 曰く、

H-IIAロケットは50号機で引退予定だが、先日のH3ロケットの打ち上げ失敗がH-IIAとの共通部の可能性があるということで、打ち上げが延期されるなど心配されていた。無事に打ちあがったことで、H3やイプシロンの打ち上げ再開にも繋げていって欲しいところである。

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JAXA

JAXA、H3ロケット試験機1号機打ち上げ失敗の原因究明に結論 19

ストーリー by nagazou
原因 部門より
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は23日、今年3月に発射に失敗した主力ロケット「H3」の初号機が打ち上げに失敗した原因を発表した。JAXAは、打ち上げ失敗は2段目の「LE-5B-3」エンジンに搭載された機器の一部の損傷に起因するものであると結論づけた。原因の損傷要因としては、部品に過度の電圧がかかりショートした可能性など三つの可能性が挙げられ、そのうち「H2A」ロケットと共通の部品が関与するケースが二つ、「H3」専用の機器が関与するケースが一つあったとされている(H3ロケット試験機1号機打上げ失敗原因調査状況[PDF]NHK朝日新聞日経新聞sorae)。

あるAnonymous Coward 曰く、

エレキ屋としてはpdf資料31ページの「故障シナリオNo.15 エキサイタ フィルタ組立の故障」の記述が気になる
写真はトロイダル・コアに巻いたコイルだと思われるが、振動であちこち接触するというのはそもそも設計がおかしいのではないか?
地上で使う普通の電子・電気機器でも重量のある大型のトロイダル・コアはコイルの巻き線ごとがっちりクランプで固定するか、全体を樹脂を固めてケースにいれたものを使う
搭載する衛星は加振テストをするのに、ロケット本体の制御機器は加振テストをやっていないのだろうか?

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中国

防爆弁が作動しない電解コンデンサ 88

ストーリー by nagazou
検証したブランドによる違いはあるとは思いますが 部門より
JAXAから大学教員への転身者さんがツイートした内容によると、同氏は中国製のφ6mmのアルミ電解コンデンサを40個取り寄せ、過電圧試験を行ったところ、驚くべき結果が得られたという。実験の結果、40個全てのコンデンサが連続して爆発、弾丸のように吹き飛ぶ結果に。40個のうち全ての防爆弁が作動しなかったという。同氏にツイートでは実験の際の動画もアップされている(JAXAから大学教員に転身さんのツイート)。

一方、同じサイズの日本製のφ6.3mmのアルミ電解コンデンサを10個取り寄せ、同様の過電圧試験を行った結果、全てのコンデンサが正常に作動したと報告している。
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JAXA

イプシロンSロケット第2段モーター、地上燃焼試験で爆発 53

ストーリー by nagazou
検証のための試験だから 部門より
7月14日9時1分頃、秋田県能代市で行われた小型ロケット「イプシロンS」の第2段エンジンの燃焼試験中に爆発が発生した。「イプシロンS」は従来の「イプシロン」の改良型として開発が進められてきたもの。今回試験されていたの第2段エンジンは、推進力を従来の1.3倍に増加するため、燃料を約15トンから約18トンに増やし、容器の全長を30センチ大きくした新型だった(読売新聞NewsDigestNHKライブ中継時の動画)。

実験場では9時00分から、開発中の小型固体燃料ロケット「イプシロンS」の第2段エンジンの地上燃焼試験が行われていた。試験開始直後に炎と煙が噴射されたものの、約1分後に爆発音が鳴り、施設の一部が破壊されたとしている。消防隊が駆けつけて消火し、約2時間後に火は鎮火した。けが人はいなかった。

宇宙航空研究開発機構(JAXA)によれば、データからは点火から20秒後に圧力が予測より高くなり、57秒後に圧力が開放されたことが判明しているという。JAXAは現在、原因究明を急いでいる。この事故により、来年度に予定されている初号機の打ち上げスケジュールの遅れも懸念されている。

あるAnonymous Coward 曰く、

https://newsdigest.jp/news/71ad10cf-2a40-4029-81ef-cb868b92409f

まだ速報の段階でニュース記事などはほぼ上がっていない感じですが、ライブ動画の右下の時間が21m08sになる辺りで爆発しています。
https://www.youtube.com/watch?v=VHngCQLJDAY

↓は今回の地上燃焼試験の事前の解説記事です。
https://spacemedia.jp/technology-and-engineering/9533

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中国

中国の民間企業が、世界初となるメタンロケットの打ち上げに成功 45

ストーリー by nagazou
成功 部門より
AC0x01 曰く、

中国の民間宇宙企業ランドスペース(Land Space、藍箭航天)は12日、同社が開発する液体酸素・液体メタン燃料のロケット「朱雀二号 (Zhuque-2)」の2回目となる打ち上げを実施し、軌道に到達したことを発表した(AFP通信, CRI Online, 中国経済新聞)。

朱雀二号の初打ち上げは昨年12月に既に行われているが、その際は二段目の故障により軌道には到達しなかった。メタン系のロケットは過去に日本のGXロケットなどが液化天然ガス (LNG) を使用する想定で研究していた他、近年では固体ロケットブースターが不要で煤なども少なく再使用に適しているとしてSpaceXやBlue Originなどが相次いで開発しているが、飛行試験は実施されていたものの、実際に衛星軌道まで到達したロケットとしては、今回が史上初となる。

実際に飛行したロケットが出てきたことで、世界のロケットのメタン化の流れはますます進んでいくのだろうか?JAXAの次々期ロケットの燃料はどうなる?

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NASA

NASAもソ連も鉛筆ではなく『宇宙で使えるボールペン』が必要だった 27

ストーリー by nagazou
必要だったのか 部門より
ネット上でよく知られる有名コピペ文に、「宇宙でボールペンが使えないことに気づいたNASAは、長い年月と巨額の費用を投じて宇宙でも使えるボールペンを開発した。一方ソ連は鉛筆を使った」という内容がある。実はこのコピペ、真実とは異なるのだそうだ(星出宇宙飛行士ウィークリーレポート Vol.10ScienceAlertナゾロジー)。

宇宙での微小重力下ではボールペンがうまく機能しないという問題に関しては、NASAもソ連も鉛筆を使うという解決策をとるのではなく、両者ともに宇宙ボールペンの開発を試みていたのだそうだ。鉛筆を使わない理由としては、鉛筆は使用すると黒鉛や木くずが船内に浮遊してしまい、機械の故障や火災の原因となる可能性があったためだという。

その後、アメリカのペン製造業者であるポール・C・フィッシャーが独自に「フィッシャー・スペースペン(Fisher Space Pen )」を開発した。このペンは、内部に封入された窒素ガスの圧力によって微小重力下でもインクが安定して移動する仕組みだったという。また特殊な粘着性の強いインクを使用することで、乾燥することがなく100年以上の保管やマイナス34℃からプラス121℃の温度環境にも対応可能といった耐久性も持っていたようだ。

現代では、宇宙飛行士はシャーペンやタブレット端末を使用することもあるという。冒頭で指摘された黒鉛のカスの問題に関しては、現在の船内には高性能の濾過システムが搭載され、粒子や破片を効率的に除去可能になったこともシャーペンが使われるようになった理由だそうだ。ほかにも、タブレット端末を使用してスケジュールや作業手順を確認することも行われているとしている。
typodupeerror

一つのことを行い、またそれをうまくやるプログラムを書け -- Malcolm Douglas McIlroy

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