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1026 story

CPUと見間違う汎用性のDSP 23

ストーリー by wakatono
Linuxも移植されるかな? 部門より

brake-handle 曰く," DSPの能力はもはや携帯などでの信号処理にとどまらなくなった。Texas Instrumentsは、新しいコアプラットフォーム'Mantra'に基づいたDSP新製品を2種発表した。業界初の32bit制御DSP。処理速度は150MIPS。"

"驚くべきは、広い範囲へのカスタマイズが可能なこと。これまでは、DSPといえば携帯とほぼ相場が決まっていた。それに対し、TIの新しいDSPは皿洗い機から光ネットワーク機器までと、DSPには今までおよそ見当もつかなかった製品をもターゲットとしている。これを実現するため、よりソフトウェアから使いやすい設計をしたそうだ。

ターゲットとしている範囲は組み込みCPUやOSが選択肢になる製品とかなり重なっている。また、ソフトウェアが書きやすくなったことなどを総合すると... TIが作ったのって実はCPUなのでは?"

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • by Qs (1185) on 2001年09月05日 10時07分 (#19824) 日記
    > DSP は,DSP としてのアイデンティティをどこに確立するか

    積和演算器(MAC)とバスの作り方でDSPとCPUの違いを見ることができます。

    MACはS = S + A * Bのような演算を行うわけですが、Sはレジスタ、AとBは外部メモリからデータをフェッチするので、少なくとも2本の独立したバスインターフェイスが必要になります。

    それがあれば、1クロックで1回のMAC演算が可能で、かつ連続して行えます。要するに、メモリ-メモリ-レジスタ演算が可能で、かつ連続して行えるのです。

    対するCPUは、基本的にレジスタ-レジスタ演算です。そうなると、メモリからレジスタへ転送する手間がかかります。その間、演算器は何もできません。ついでにMMXなどはパッキングといった操作が必要です。

    これがDSPとCPUの基本的な違いといったところです。

  • by HIRONOBU_SUZUKI (2058) on 2001年09月05日 10時36分 (#19838) ホームページ
    1980年代後半、スティーブジョブズ率いるNeXT Inc.はMC68030にDSPをつけたマシンを作っていました。整数演算やマトリクス演算、論理演算をさせると速いこと速いこと。 が、しかし、CPUがMC68040になるとDSPで処理するよりも040で処理する方が早くなってしまいました。

    もはや最近はDSPはコストダウンのためのサブセットCPUであると位置付けた方がいいと思います。現在CPUは十分な処理速度を持っているし、選択の幅も広いので、一般的な応用分野であればDSPでなければならないという部分は(コストという部分を除いては)ほとんど見当たらないのではないでしょうか?

    --
    すずきひろのぶ
  • by take0m (4948) on 2001年09月05日 9時41分 (#19816) 日記
    > "驚くべきは、広い範囲へのカスタマイズが可能なこ
    > と。これまでは、DSPといえば携帯とほぼ相場が決ま
    > っていた。それに対し、TIの新しいDSPは皿洗い機か
    > ら光ネットワーク機器までと、DSPには今までおよそ
    > 見当もつかなかった製品をもターゲットとしている。
    > これを実現するため、よりソフトウェアから使いやす
    > い設計をしたそうだ。

    5、6年前からCで開発できたし、色々制御系でも
    使ってたような・・・
    私のところでは、検出器の制御とデータ収集をDSPを
    「CPU」として利用していましたが・・・
  • by minish (370) on 2001年09月05日 11時30分 (#19854) 日記

    MIPS = Meaningless Information of Processor Speed

  • DSP と CPU の違い (スコア:2, 参考になる)

    by BAK (1020) <bakNO@SPAMd2.dion.ne.jp> on 2001年09月05日 8時27分 (#19803) ホームページ 日記

    DSP も CPU の一種であって,相反する概念ではないとは思うんだけど…

    ま,最近(でもないかな)では,MMX/3DNow!/SSE など,汎用 CPU にも信号処理向けの機能が取り込まれてきているわけで. @ $10 台のローコストな embedded 向け CPU でも積和演算ユニットが入っていたり. DSP は,DSP としてのアイデンティティをどこに確立するか,という疑問も無きにしもあらずな感じがします.

  • by Average (3404) on 2001年09月05日 9時28分 (#19814) 日記
    思いっきりオフトピですが、
    「150MIPSってどれくらいの処理速度?」

    昔なら1MIPSが10MHzに大体相当するイメージがあるんですが。今のintelチップとかPowerチップってMIPSとの換算イメージがなんにもない。
    SUNのSS10(最初のSparcStation)がでたときにあまりの早さに吃驚した世代の戯言でした。
    --
    -----------------
    #そんなワタシはOS/2ユーザー:-)
  • どちらかというと、ソフトウェア的に取り込まれるような気もします。
    例えばPDAでは、iPAQはCPUが比較的高速なARM系ですから
    MP3再生とかもCPUでやってましたし。
    一方Palm陣営のCLIEはDragonballでは厳しいので、
    わざわざ専用のDSPチップのっけていましたしね。
  • zdnetの記事によれば、最新のPentium4/2GHzで5000MIPSのスループットだそうな。
    --

    IDENTIFICATION DIVISION.
    AUTHOR YUKI-KUN.
  • by jvm16 (1311) on 2001年09月05日 11時01分 (#19848)
    1MIPSとゆーと,VAX11/780一台分,とゆう感じですね.

    往時は
      MIPS原器 == VAX11/780
    だったわけです(でもSS10で吃驚,とお書きになっているのだから,MIPS原器はご存じだったかな).

    だから150MIPS というとVAX11/780 が150台並んでて...

    と,書いてて気が付いた.
    どうしてMIPSという単位がはやらなくなったのかというと,
    それは急速なCPUの性能向上によって,観測者の頭の中に並べられるVAXの数の限界を
    越えてしまったので,単位として破綻したのではないか.とか.

  • by Qs (1185) on 2001年09月05日 23時05分 (#20048) 日記
    > それがDSPとCPUの違いと言われると?です

    いきなりCPUの範囲を広げましたね。じゃ、MPUとCPUの違いは?

    そーですね、あの文章でCPUと書いてあるものをマイクロプロセッサに置き換えるとよいかもしれません。しかし、言葉選びのレベルです。

    それ以外にもDSPの特徴を挙げてみましょうか。なぜDigital Signal Processorと名づけられたかを協調するために。

    1. MACのという専用計算機を持つ。信号処理では積和演算は多用するので。しかし、スパコンのようないろんなことができる計算機ではない。
    2. FIRフィルタリングに必須なサーキュラーアドレッシングモードもしくはそれと同様の効果を発揮できる命令をもつ。その他、FFT演算に必須なビットリバースアドレッシングを持つ。

    また、処理の特徴をつかんで次のような傾向を持ちます。

    3. リアルタイム性を重視するために複数の内蔵メモリを持つ。また、MMUを持たない。
    4. リアルタイム性を重視するために例外処理が高速である。
    5. 時として8レベルといったスタック専用レジスタを持つ場合がある。

    あと、DSPを搭載するデバイスに特化したりしますからね。携帯電話とか、HDDとか、モデムとか。

  • 製品の構造や「C/C++準備」というのを見ると…
  • DSP も、CPUに取り込まれていくのでしょう。

    もしくは、見分けがつかなくなるか。
  • コスト面から考えると、複数の機能が1Chipに取り込まれていくのでしょう。。。

    そのうち低価格なCPU=DSPてな感じに?

    CLIEとかで、専用のChipを載せてしまうって言うのも、対性能比で考えると、
    悪くはない選択でしょうね。
    その分、やっぱり高くなったり消費電力増えそうですが。

  • CISCとRISCがワークステーション競っていた頃は VAX MIPSとMega Instruction Per Second で 定義がもめてmipsは消えていった記憶があります。
    いまではRISCのはずのPowerPCのほうがi386より複雑な命令 (結局メモリ間命令は最近のコンパイラは使わないし) を使うわ、でMIPSといわれてもピンとこないです。
    そういえばDSPはMOPS(Mega Operation Per Second) を使いませんでした?
  • DhrystoneMIPSって、最近のハイエンド/ミッドエンジのプロセッサではベンチマークプログラム自体がキャッシュメモリーに格納でできちゃう大きさなので、最新プロセッサではあまり使われないような気がします。

    逆にいえば、キャッシュメモリーを装備しない組み込み向けプロセッサやDSPではDhrystoneは使われてますね。あんまり絶対的なベンチマークというイメージがない。
    #やっぱハイエンドプロセッサはSPEC int/fpか!?
  • by LightSpeed-J (4514) on 2001年09月05日 13時16分 (#19879) ホームページ
    日立の SH-DSP なる製品群があったような...
    --
    -- LightSpeed-J
  • わたしも同感。
    なんか、いまさらこれがニュースになるの?
    とか思ってしまった。

    > 5、6年前からCで開発できたし、色々制御系でも
    > 使ってたような・・・

    1,2年くらい前からは、OSを乗っけて応用範囲を
    広げるとかいったネタが日経エレクトロニクスとかにも
    増えてきたような。

    ちなみに、「業界初の32bit制御DSP」というのは
    微妙に誤訳ぎみ。
    # C40あたりから 32bit 制御ではなかったかしらん。
  • コストも重要ですが、消費電力も選択理由としては大きい。最近は信号処理しているところはどこも DSP がそこいらじゅうで使われています。携帯しかり、ハードディスクしかり。

    それにコストだって馬鹿にはできない。値段倍かけていいってのは素人の手慰みならよくとも、工業製品ではあり得ませんから。

    #確かに汎用機器の性能アップのため DSP を使う理由はないんですけど。
  • CPU でも、スパコンなんかは、複数のデータリード・データライトバスやインストラクションフェッチバスを持つものがありますよね。かつ、メモリからレジスタへの転送しながら並列に同一クロック内にベクトル演算を行なっているわけでして。

    #いや、DSPがそういう目的のためのプロセッサだというのはわかっているんですが、それがDSPとCPUの違いと言われると?です。
    --
    みんつ
  • 別に範囲を広げた訳ではないつもりですよ。典型的かつ狭い範囲のMPUとの比較のおつもりだったのかもしれませんが。

    改めておっしゃる通り、そのような特徴をもつのが、まさに「DSP」であって、最初の投稿のような、「DSPとCPUの違いとは、バスやフェッチアーキテクチャの違いである」と言われると、?では、と申し上げたまでです。
    --
    みんつ
  • Telebit の TrailBlazer って 68000 を DSP にしてたんじゃなかったすかねえ?

  • 最近は こんなのが広まりつつあります。 自動車産業機器、オフィス機器、 通信機器などのいくつかの分野から主要な 処理を集めてきて、分野毎にあるCPUを 基準とした相対性能を出します。

    DhryStoneなんかよりずっとよい性能指標だとは 思うのですが、やはり所詮はベンチマーク。 実際のプログラムを走らせたときとは性能の振舞い が違う場合があります。

    それは仕方がないのかもしれませんが、最近 だと顧客側が「EEMBCでこれくらいの性能が出て るんですけど、なんでおたくの製品はこんなに 性能わるいんですか?」といわれて二の句がつげない ときがあったりします...
  • by Anonymous Coward on 2001年09月06日 12時14分 (#20152)

    すぐにLinuxを移植したくなるわたし。

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