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プリント基板上に冷媒の流道を混在させてヒートシンクレス 83

ストーリー by Oliver
モーターを心臓を呼ぶ 部門より

tux曰く、"1/19の日経産業新聞の紙面になりますが、ソリトンR&Dという会社が、プリント基板上に冷媒の流道を混在させる熱回路基板を実用化したとありました。会社のページには「600W×4出力を、約10cm角のたった一枚の基板で冷却しており、ヒートシンクの類は一切不要」とあり、相当な代物のようです。現段階では情報が少なすぎるため、眉に唾を付けておくことを推奨しますが、これを搭載したノートパソコンが発売される事を期待して待ちたいと思います。"

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • タレコミではヒートシンクレスといっていますが,
    冷媒を冷やすためには結局ヒートシンク(もしくは何らかの放熱する仕組み)が必要になります.

    実際,開発元の Soliton R&D もヒートシンクが不要とは言っていません.
    タレコミ中で参照されている熱基板回路 [soliton-rd.co.jp]のページでは,冒頭で

    > 2.熱回路基板ではデバイスごとの放熱器が一切不要となります。
    >3.熱回路基板を使用すると、熱問題から逃れ、デザインの自由度が飛躍的に高くなります。

    とはっきりと書いてあります.この技術の特徴は,
    デバイスごとのヒートシンクが不要になるため,より自由な設計が可能となる点にあります.
    • 事業内容 [soliton-rd.co.jp]によると開発元で利用している条件では、
      「ヒートシンクの類は一切不要であり」というあたりを、つまびらかに
      していただきたいです

      まぁスペースを取らないで、適当な媒体で熱を移動できるということなら
      結構なことですが、結局全体の発熱量が減る訳じゃないので。
      ノートPCを持つ手にも冷却機構が必要になったり。
      親コメント
    • Heat sink と呼ぶかは別にして、チップと冷媒の熱交換をどうするかも見もの。 ボード全体の廃熱を吸収した低温の冷媒を極低温に冷却する機構もヒートシンクというよりは熱交換器とか冷媒冷却のユニットということでヒートシンクという言葉自体が惰性的な用語でしょう。 それよりも、冷媒の流露が気になります。高密度敗戦と干渉し
  • by akiraani (24305) on 2005年01月19日 17時15分 (#681243) 日記
    ファンはやっぱり必要な気がする。そして、ヒートシンクと同等の放熱のための空間を用意しないとやはりオーバーヒートするような。
    あ、基盤をケースに貼り付けて、ケースから放熱させればいいのかな?
    --
    しもべは投稿を求める →スッポン放送局がくいつく →バンブラの新作が発売される
  • by lunatic_sparc (15416) on 2005年01月19日 17時15分 (#681244)
    ヒートシンクレスとは言っても、どっかに熱は捨てなきゃいけないんで、そこにはヒートシンクは要るんじゃないのかなぁ。

    #将来的には LAN 配線ともう一本熱回収配線が机に出てて、出した熱をビルで集めてコージェネとかで再利用できたりして。
  • by jmz-yam (5393) on 2005年01月19日 17時21分 (#681247) 日記
    基板内に冷媒の流路を入れてチップをピンの方から冷やすみたいですね。でも、この冷媒の廃熱方法は水冷の様になるんじゃないかな?

    しかし、チップってピンの方から冷やせるものなのかな?

    余談:
    http://soliton-rd.co.jp/business.html
    ここに、
    >またヒートパイプのように設置角度の制限もありません。
    ってありますが、ヒートパイプって設置角度の制限なんてあったっけ?
    --
    jmz
    • by raccoon (16317) on 2005年01月19日 17時28分 (#681252)
      > ヒートパイプって設置角度の制限なんてあったっけ?

      微細な水滴(≒水蒸気)を毛細血管現象(でしたっけ?)で移動させるのが
      ヒートパイプの根本構造だったかと。

      パイプの両端を吸熱側、放熱側としたとき、高さ的に
       吸熱側<放熱側
      としないと、重力の関係等で熱伝導がうまくいかないと聞いたことがあります。
      親コメント
      • 最近は (スコア:2, 参考になる)

        by FireStorm (7429) on 2005年01月19日 18時00分 (#681268)
        こうゆうのも [furukawa.co.jp]あるので、重力の問題は解決されてきているでしょう。

        自分も1996年頃に_| ̄ ̄ ̄な形にヒートパイプを曲げて、この形の
        左側を吸熱側、右側を放熱側として製品に組み込んだことありますから。
        親コメント
      • by baka_gahaku (4542) on 2005年01月19日 18時39分 (#681290) 日記
        うえーん。
        /.jは過去のコメントが生きてこないからつらいよね。

        と言うわけで、手作りヒートパイプのトピック [srad.jp]にあったヒートパイプにあんまり角度は関係ないよ [srad.jp]と言うコメントのあたり。
        • by Anonymous Coward on 2005年01月19日 23時58分 (#681445)
          毛細管うんぬんの誤情報はいったいどこからでてきたのでしょうね…
          内部のウィックは、管内面と冷媒との接触面積を増加させるのが目的で、
          毛細管現象が利用できるような構造にはなっていませんので [heatpipe.jp]。

          それと、逆勾配状態のトップヒートモードで利用できるのはせいぜい管径6.0mm程度までであり、
          そう設置した場合熱輸送効率はボトムヒートモード配置の7分の1程度まで落ちてしまいます [heatpipe.jp]。
          いまだに重力には逆らえないということで。
          親コメント
          • by etsav (7596) on 2005年01月20日 20時13分 (#681758) 日記

            毛細管現象が利用できるような構造にはなっていませんので。

            毛細管現象を利用出来る構造に見えますけど……

            リップルウィックについては判りませんが、 少なくともメッシュウィックに関して言えば、 これで毛細管現象が起こらないとしたら、 半田吸い取り線は溶けた半田を吸い上げられなくなってしまいます。

            まさかとは思うのですが……  『毛細管』という字面に引きずられて、 管状の構造でないと毛細管現象が起こらないという誤解をなさっているのでしょうか?  糸や布が繊維の隙間に液体を吸い込むのも毛細管現象で、 それがないと、 石油ストーブやオイルライターの芯は燃料を吸い上げられませんし、 おしぼりからは常に水が滴り落ちる事になりますよね。

            # 洗濯物は瞬時に乾くので良さそうですけど〔笑〕。

            ついでに、 学生時代に実験でヒートパイプを作った時は、 毛細管現象を利用して液層を輸送するのが目的でウィックを入れると習いましたよ――と、 このネタの度に書いてるような……

            親コメント
        • by raccoon (16317) on 2005年01月19日 19時52分 (#681333)
          ってーことは、

          > _| ̄ ̄ ̄

          の右側が吸熱、左側が放熱でも冷却システムとして機能する、ということでファイナルアンサー?
          #吸熱・放熱の面積比はおいといて(笑
          親コメント
    • by LARTH (14573) on 2005年01月19日 18時51分 (#681297) 日記
      チップをピンから冷やすことは十分可能だと思います。

      基板にハンダ付けしてある部品を外そうとした時、
      通常のピンなら30ワット程度の鏝でスルーホール内のハンダが全部溶けて簡単に外せるのに
      グランド層に繋がってるピンは鏝に触れているところしか溶けず、
      100ワットの鏝付き吸い取り機と反対側に30ワットを当ててやっと取れたことがあります。

      実際には、ハンダの溶ける温度と基板の温度ほどの差があるわけではないので効率は落ちるでしょうが
      十分に冷やせると思います。
      親コメント
      • by taka2 (14791) on 2005年01月19日 18時55分 (#681302) ホームページ 日記
        昔は、チップに放熱用のピンがあるICもよくありました。

        すぐに思い出すのはLM380 [google.co.jp]とか。
        14pin DIP ですが、中央3本づつの6ピンが放熱用のGNDになってます。これを広めのグランドパターンに繋ぐことで、ヒートシンク不要で冷却できました。
        親コメント
      • 基板の銅版の面積が広いとそちらに熱が逃げますので、ピンを取るのに苦心すると思います。
        # 何度スルーホールを焼いた事か…(;_;)

        従って、この放熱基板が有効なのはピンの多いICではなく、どっちかというとトランジスタやレギュレータやパワーダイオードのような電力素子でしょう。
        # BGAだとちょっと事情が換わってくるかな?
        まぁ、電力ラインには電流や電圧で決まる安全基準があるので(ULとか)実装面積を劇的に減らしにくいと思いますが、素子間の密度を上げるのには貢献するでしょう…
        # あと、うまく使えばケミコンの寿命を延ばせるかも:-)

        親コメント
  • by gm300 (14617) on 2005年01月19日 17時50分 (#681263) ホームページ 日記
    複数のシリコン片を一つのパッケージの上に載せるのが携帯などではやっています。最大の問題は熱。パッケージはたしかに小さくなり、中間の配線で消費される電力は減りますが、3段詰みとか、4段詰みをしたときは中間のchip に直接ヒートシンクをつけることはできません。そこでこのようなchip間に流路をつける技術は重要になります。

      しかし、冷媒を選ばないと気泡が発生・崩壊してチップが割れたり、腐食したりします。ま、ショートするような冷媒を選ぶ間抜けはいないでしょうが。

      その次に問題になるのは、粘性抵抗。流路が狭いのですごい抵抗受けます。もしかしたらそのために発熱するかも。入口・出口で押す・引くだけでは限界があるので、MEM で微小フィンを付けて掻出すとかしないと熱分布や、気泡の滞留とかの問題でます。chipの構造を単純にするために、外部から振動を与えて流動制御できればいいのですが、どうなることか。

      国内だと、どこが進んでいるのかな。
  • by Anonymous Coward on 2005年01月19日 17時58分 (#681267)
    は絵に書かれていました、

    これで冷却なんだって [soliton-rd.co.jp]
    図が理解できた人説明を願い。青い謎の冷却路ってのがヒートパイプみないな役目を果たすらしいけど、それ自体が一体何をするのか不明。普通に考えて熱を移動させると思うけど。あまり信用しない方がいいと思うな。

    製品紹介の
    熱回路基板 [soliton-rd.co.jp]
    超伝導基板 [soliton-rd.co.jp]
    バイオ基板 [soliton-rd.co.jp]
    光回路基板 [soliton-rd.co.jp]


    全部怪しげなんでですね。

    #普通に考えてまた日経に一杯食わされたと思ったほうがよろしいのでは?
  • 放熱はともかく (スコア:2, すばらしい洞察)

    by tarosuke (2403) <webmaster@tarosuke.net> on 2005年01月19日 18時09分 (#681273) 日記
    配線可能な領域が減って困りそうだなぁ...
    電源みたいに一層くれてやるのかな?
  • > 普通、巨大なヒートシンクやヒートパイプ等が必要なところ
    > (600W×4出力)を、約10cm角のたった一枚の基板で
    > 冷却しており、ヒートシンクの類は一切不要であり、

    サイトの記述をみるとやはりヒートシンクを一切使わないのでは?
    冷却効率がよいので、熱を広範囲に分散させることで実現しているのかも。
  • みんな餅つけ (スコア:1, おもしろおかしい)

    by Anonymous Coward on 2005年01月19日 22時53分 (#681410)
    ようするに、「フレキの基板の熱伝導が異様に高い」ってことですかね。

    フレキなのでヒートパイプのような制限がないっていうじゃな~い
    だけど、ヒートシンクは必要ですから
    間違い、残念!

    なんかおっさん勘違いしてませんか?斬り~~~~

    #結局採用するところはなさそうな予感。
  • ・何をしたところで外気との熱交換は必要
    ・冷媒を使うとなればポンプも必要
    ・冷媒量の管理も必要
    ・基板の信頼性も疑問(液漏れ、腐蝕、熱衝撃耐性等)

    多分、重くて高いものになりそうな感じがなんとなくします。
  • by Anonymous Coward on 2005年01月19日 17時02分 (#681235)
    実物の写真とかないの?
  • by Anonymous Coward on 2005年01月19日 19時04分 (#681307)
    LTCCみたく,多層重ね合わせ圧着みたいなんでしょうかねぇ?

    1層目:パターン
    2層目:冷媒が通るミゾが掘ってある
    ...
    ..
    .

    さし当たって問題はないと思うけど,パターンから見た基板が均一で無くなるので,将来的な高速動作回路では冷媒の通り道を含めた基板を考慮した設計をしないとスキューみたいな問題がでそう
    光回路では本件のように冷媒の通り道(空洞)の代わりに誘電体導波路を作り込んだものも多いのでできそうですね.ただし,半田コテ並みに発熱する昨今のチップの熱量を押さえ込むことができるかどうかは,,,みものです
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コンピュータは旧約聖書の神に似ている、規則は多く、慈悲は無い -- Joseph Campbell

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