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絶版書籍をネットで閲覧 政府、著作権法改正案提出へ 76

ストーリー by yoosee
これはいいインターネットですね 部門より

clema 曰く、

NIKKEI NETの記事によると、政府は絶版になった出版物をインターネットで閲覧できるようにするため著作権法を改正する方針を固めたようだ。 「入手困難な出版物を利用しやすくし、研究活動の促進などにつなげる狙い。」という記述を額面どおりに受け取れるものであれば、これは歓迎したい。

タレコミ子は在学中一度だけ、絶版した出版物を友人に貸してくれとせがまれた事があり、そうしたものの資料価値をとくと思い知らされた経験がある。 こうした文字通りの「アーカイブ」をネットが担ってくれると、 そうした資料を必要とする人たちの研究活動も、よりよく進んでいくのではないだろうか、と思う次第。

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  • 補償金 (スコア:5, 興味深い)

    by hiropapana (31461) on 2007年01月06日 6時52分 (#1087142)
    一定の補償金を支払えば許諾は必要ないとのことですが、
    JASRACみたいな組織をもう一つ作るつもりでしょうか。

    「一定の補償金」って公開している間は払い続けるようなものなら嫌かも。
    • by ahirose (31873) on 2007年01月06日 9時48分 (#1087200) 日記

      どこにぶら下げようか悩んだのですが、ここにぶら下げます。

      この「一定の補償金」の出所ってどこなんですかね?
      専門書だけとはいっても絶版本を網羅する気ならば結構な額を集金しなければならないはずです。

      税金から拠出? そんな余裕がどこに?
      それとも絶版本のE-bookを政府が売るということ? 電子化の費用は誰が?

      気になって日経のニュース見ても詳しいことは何にも書いてないし、知的財産戦略本部のサイトでも触れてないし…
      それともどうせ絶版になるような本だからと邪悪な安値で叩くか…

      ジャーナルではJSTORみたいのがありますが、あれだってかなりの値段をとってやっていますし。とても個人では利用できないです。

      やろうとしていることはとても立派なことだと思うのですが、このへんはかなりきちんと考えないといけないと思います。2、3年したら真っ赤だからやめます、みたいなことにならないように…

      親コメント
    • 中には著者が出したくなくて再版されないものもあるかと思うのです。天下りで組織するかどうかは別にして、何らかの機構が介在しないとその意思は反映されないことになりますね。
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    • by Stealth (5277) on 2007年01月06日 10時36分 (#1087225)

      既存の供託金制度を利用したらいいだけかと。

      著作権者不明の場合は文化庁預かりになるだけだと思いますよ。

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  • リファレンス性の高い、長く所有することで価値の出る書籍の場合、こんな事が起こらないだろうか。

    絶版になったら二度と手に入らないのですぐ買う→絶版になったネットで閲覧できるので様子を見る
    利用頻度は高くないだろうが図書館としては備えておきたい→ネットで読めるなら回転の多いベストセラーの購入に充てる
        ↓
    そもそもの親本が売れなくなる
        ↓
    出版断念=世に出ないので絶版にもならない=読めない

    #まぁ、紙の百科事典などを見かけなくなってずいぶん経つけど。
  • 絶版ではなく (スコア:2, すばらしい洞察)

    by Anonymous Coward on 2007年01月06日 6時36分 (#1087137)

    「絶版ではない、重版の予定が○○年先なだけだ!」と言い張る出版社が出てきそうなヨカーン。

    • by parsley (5772) on 2007年01月06日 6時49分 (#1087140) 日記
      「品切れ」というステータスが増えそう。
      --
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    • by hiropapana (31461) on 2007年01月06日 6時54分 (#1087144)
      週刊誌とかはどうなるんだろうか?
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    • Re:絶版ではなく (スコア:1, 参考になる)

      by Anonymous Coward on 2007年01月06日 13時02分 (#1087305)
      というか、現行著作権法でも絶版のまま放置してると著作権者は出版社から版権を取り上げて他社から出版したりネットで公開したりできるので、すでにそう言い張ってます [wikipedia.org]よね。
      そのへんちゃんと考慮してもらわないと、何の意味もないザル規定の追加+保護期間延長という最悪の結果になりそう。
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  • by ncube2 (2864) on 2007年01月06日 6時48分 (#1087139)
    雑誌には掲載されたけど書籍にはならなかった「政治少年死す」や「風流夢譚」を公開しようという勇者はおらぬか。
  • by Anonymous Coward on 2007年01月06日 7時23分 (#1087150)
    国会図書館に限らず、蔵書の破損や汚損が問題になることがありますが、デジタルデータを配信するのであればそういった心配がありませんね。学生にありがちな「参照したい本に限って禁帯出」のジレンマが緩和されるかもしれません。
    # フォトコピーだけじゃなくてテキストデータもあると最高よね
    • あるある。借りたい本に限って研究室貸し出しされていて、何ヶ月待っても戻ってこないとか……。
      # テキストデータあったら軽いし、全文検索とか夢が広がるよね。
      --
      以上
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      • by Anonymous Coward on 2007年01月06日 10時08分 (#1087213)
        > 研究室貸し出しされていて、何ヶ月待っても戻ってこないとか

        そう言うのは、多分、研究室が研究費で購入した本だと思います。
        例えば、昆虫学の研究室であれば、基本的な図鑑類は研究室に常備しておく必要がありますが、大学によっては校費で買う書物は図書館の蔵書にしなくてはいけないと言う事務上のルールがあります(おそらく、蔵書数の水増しのためでしょう)。ですから、形式上(ほぼ永久的に)研究室貸し出しという建前をとる。
        本来は、図書館の人が教えてくれるべきだと思うのですが。
        待ってもムダ。直接研究室に行ってお願いしましょう。
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        • >おそらく、蔵書数の水増しのためでしょう

          いやいや,それは言いがかり.
          文科省の規定により,図書は備品に準じるものとなる(まあ当然っちゃあ当然ですが)ために,
          科研費等で購入後ただちに図書館に寄贈することとなります.まあ安い書籍の場合は「すぐに」
          ではなく,利用が終わりしだい迅速に,でもいいことになっていたと思いますが.
          これは通常の備品を購入した際に,備品が機関所属になるのと同じことです.
          #あとよく勘違いされている方もいるのですが,備品になるかならないかは本来価格ではなく
          #「備品と呼べるものかどうか」,で決まります.ですので監査の厳しい予算の場合1-2万程度の
          #物品でも「これは備品となるべきもののはずなので所在を明らかに」とチェックが入って慌てて
          #奥から引っ張り出すことになる事もたまにありますのでご注意を.

          >本来は、図書館の人が教えてくれるべきだと思うのですが。

          配架場所の欄が研究室の部屋になっていることが多いようなので,それを見て気づくだろうという
          ことなのではないでしょうか.
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          • by Anonymous Coward on 2007年01月06日 11時44分 (#1087270)
            仰ることのほとんどは同意します。
            備品になることは当然だと思いますよ(図鑑やマニュアル的な本は消耗品とした方が合理的だとは思いますが)。
            しかし、「図書館の蔵書で貸し出し中」にする必然性はないのでは。
            元コメントのような不便さもあるし、研究室側としても、
            ・買ってから図書館の「収蔵処理」があって読めるようになるまで2~数ヶ月かかる。
            ・11月までに買わないと次年度回しになる。
            など不便で仕方がない。
            大学が好んでしているのか、文科が指導しているのかは別として、「蔵書の水増しのため」というのは邪推ですが、日本の大学図書館の水準が欧米諸国より劣ることを考えると、当たらずとも~じゃないかなあと思うんですが。

            > 配架場所の欄が研究室の部屋になっていることが多い
            貧乏大学ではそうでないところも多いんですよ。元コメントの場合(「「貸し出し中」)もその可能性が高い。
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  • ついでに (スコア:2, 興味深い)

    by T_KATA (28061) on 2007年01月06日 10時38分 (#1087227)
    事実上購入不可能となった楽曲も同じ扱いにしてほしい。
    同じ著作物だからOKだよね。
  • >額面どおりに受け取れるものであれば、これは歓迎したい。

    ↓額面どおりに受け止められないという意見もあります。
    これが著作権延長を正当化する根拠足り得るのか [fc2.com]

    >「飴と鞭」(中略)のつもりかどうか知らんが、
    >どうやら日本政府(中略)はこの案を以て著作権延長を正当化するつもりらしい。
    --
    clausemitz
  • by oguma (17986) on 2007年01月06日 23時04分 (#1087527)
     書籍がメインターゲットってことは、多分出版権 [e-gov.go.jp]の部分を中心にいじるのかな、とか想像してみたり。

     元々出版権は「印刷物」にしか適用できず、電子書籍などが対象外となる上、自動消滅条項があったりするため、最近じゃ出版契約書 [jbpa.or.jp]も色々しょっぱくなっててなぁ。二次使用排他条項やら自動延長条項を無效にするように法整備がなされるなら賛成。

     可能であれば、書籍以外の著作物についても、同様の規定を設けることを強く希望したい。

    # むしろ出版権の概念を他の分野にも広げたらいいんじゃなかろうかと思うけど。

    --
    Nullius addictus iurare in verba magistri
  • 公開条件 (スコア:2, 興味深い)

    by 11c (6985) on 2007年01月07日 1時26分 (#1087574)
    Webの記事では省略されていましたが、日経本紙に載っていた元記事には、
    検討の方向として「閲覧のみで複写は禁止」との条件が書かれていたと記
    憶しています。
    つまり、この条件での公開を行う場合、配信側は「複製が出来ないこと」
    を保証する必要があります。
    Web配信前提の場合これはけっこう困難ですので、出版者が完全に消滅して
    いて係争の可能性がない場合以外は覚悟が必要かと思います。

    国会図書館が画像公開の範囲を広げるためには有効な裏付けとなるでしょう。
    明治期以降の出版物も視野に入れることができますし、著作権の確認が取れ
    ない資料も、「文化庁長官裁定」以外の方法で公開する道が開けますので。
  • 例えば、その対象となる絶版書籍が国会図書館にしかない場合に、ネット経由で未成年が閲覧を希望する場合にも、対応できるように法改正するのかなぁ?

    その辺、ちょっと気になるんですけど。
    --

    /* Kachou Utumi
    I'm Not Rich... */
  • 青空文庫 (スコア:1, おもしろおかしい)

    by Anonymous Coward on 2007年01月06日 7時11分 (#1087148)
    青空文庫 [aozora.gr.jp]のことだったりしてw
  • by ymitsu (31883) on 2007年01月06日 9時34分 (#1087189)
    「絶版書籍をネットで閲覧」と聞いて、埋もれていた絶版の著作がネットで
    有志の方によって公開されて再評価されることとなったいくつかの事例を思い出しました。
    ただ、図書館などが絶版の所蔵書籍を片っ端から不特定多数が閲覧可能な状態にすると
    言うことは考えられないし、おそらく、申請をした特定の人物に対してのみ
    申請を受けた絶版書籍のスキャン画像をネットを介して公開するサービスをする、
    と言う形になると予想します。

    それにしても、上記の有志の方は国会図書館まで出向いて著作をコピーしたそうですが、
    わざわざ遠方に出向かなくとも収蔵図書館の少ないレア本を参照できる時代が
    来るってのは、学術・文化の双方で大きなハッテンをもたらすでしょうね。
    • by Anonymous Coward on 2007年01月06日 11時14分 (#1087243)
      出向かなくても、地方の図書館からでも国会図書館のコピーサービスは使えますよ。
      意外と知られていないようですが、誰にでも知る機会は与えられています。
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      • by Anonymous Coward on 2007年01月07日 1時24分 (#1087572)
        地方からも使えますが、指示通りコピーしてくれるだけなので、
        ページまで正確に指示しなきゃ駄目ですね。

        今も、単行本の出ない作品を、掲載誌からコピー取るのに
        使ったりしてますが、ページまで含んだリストが既に無いと無理ですね。

        まぁ、今回の話の第一歩として目次だけでも検索出来るようになると
        検索結果からコピー頼めるようになるのでありがたいんですけどね。
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  • 大全集とか有名雑誌のバックナンバーならともかく、極めて局所的な需要の古い書籍のデジタル化が、ビジネスとしてペイするのだろうか...?

    過去の作品や記事をこの世から抹消したいと思う作家もいるだろうに...。
    エロ本に書いたポルノ小説があった!とか。
    --

    ---
    TaddyHatty - always @( posedge ↑ or negedge ↓ )
    • > 極めて局所的な需要の古い書籍のデジタル化が、
      > ビジネスとしてペイするのだろうか

      ビジネスにならない(でも意義がある)から税金を使うんですよ。
      本来税金ってそう言うためにあるもの。
      --
      TomOne
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      • > ビジネスにならない(でも意義がある)から税金を使うんですよ。本来税金ってそう言うためにあるもの。

        わざわざ予算組んで税金で?

        私立大学や独立行政法人の各図書館の予算枠でやればええのに...。
        各図書館同士で文献複写ネットワークがあるんだし、それでええでないの...。
        --

        ---
        TaddyHatty - always @( posedge ↑ or negedge ↓ )
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    • by Anonymous Coward on 2007年01月06日 14時31分 (#1087353)
      上でも言われているように、著作権は著作者を一方的に保護する強力な権利ですが、「著作物を世の中に広まらないようにする」という方向に使うことは出来ませんし、使われるべきでもありません。公表後に発生する権利ですから、新しく「取り消し」を公表することはできても、公表自体をなかったことにするのは不可能です。
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  • トラ技とか (スコア:1, 参考になる)

    by Anonymous Coward on 2007年01月06日 12時56分 (#1087302)
    昔買っていて、あれを分解して
    トラスペサイズに加工して保存していたのですが無理でしょうね。
    トラスペ自体あれの記事で構成されている場合がありますから…

    リンク:おまえは俺か [paken.org]
    #本が小さくなり表紙の部分が長くなるのでカッターで切り取る必要があります。

    では、その変身プロセスをもう一度観てみよう
    トラ技:トランジスタ技術 [cqpub.co.jp]
    トラスペトランジスタ技術SPECIAL [hhttp]
    #トリッキーな回路集とかまとめてくれると嬉しいな
  • ランダウ=リフシッツの理論物理学協定が10年近く買えないのは理系の研究者にとっては悲劇。
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ナニゲにアレゲなのは、ナニゲなアレゲ -- アレゲ研究家

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