Linuxの開発コストは1200億円 27
ストーリー by soara
公共財としての税優遇を 部門より
公共財としての税優遇を 部門より
あるAnonymous Coward 曰く、
Linuxの開発費用は、EUのコストモデルで換算するとおよそ10億ユーロ(約1200億円)以上であると試算されるそうだ(本家記事より)。
この試算はスペインのオヴィエド大学の研究者らによるもの(PPTファイル)とのことで、2005年から2007年の間の年間開発コストは毎年 1億ユーロ(約120億円)、2008年は2億2500万ユーロ(約270億円)の試算されるとのこと。2008年に関してはマイクロソフトの年間R&Dコストの4%、Googleの12%に当たるという。コストモデルIntermediate COCOMO 81が、David Wheelerによるパラメータ評価に従って使われている。 EUROSTATのデータから、開発者に対する年間平均基本給は 31,040ユーロ(約375万円)と見積もられた。
税優遇はないでしょう (スコア:2, 興味深い)
後半の日本語 (スコア:1, すばらしい洞察)
Re:後半の日本語 (スコア:3, 参考になる)
判りにくいが、政府や行政や社会に正当な評価をされなければならないという意図でしょ。
政府や企業によらない、ボランティアベースの個人(もしくは団体)でも、それだけの金額に相当する労力をかけて有用なものを作れると。だから、社会はそれを有効に活用するべきだと。
ただ、いわゆるIT企業が収益を得ている事業は、製品からサービスに移行しているように、システムソフトウェアが無料であっても、導入・保守費用は大差ないんだけどね。オープンソースだから安上がりって事例も多いとは思えないし。
Re:後半の日本語 (スコア:1)
Linuxやディストリビューション、apacheほかアプリケーションなど様々な「大衆イノベーション」には企業も参加をしていて、当然ながら彼らの会計内でそのコストを消化している。そのために企業としてはまったくの捨て金になってしまうのでそれでは企業の参加を促せない。だから制度的に企業に対して「大衆イノベーション参加したコスト」に対する優遇措置を講じなければならない。簡単に言うと参加コストを「社会への寄付」とみなして税制度上の優遇を与えるなど。
コストの話をしているので有効活用とかではなくて、より多くの参加者を確保するため。得に今までにも企業の参加ではそれなりの成果が出ているという事実から、今後も引き続き参加してもらえるようにしていかないと「採算が会わない」と言った形で抜けられると困るということでは?
実は個人的にもそういうことは感じています。私が勤務している会社(グループ全体と言ってもいい)は自分たちの目先の利益を非常に重要視しますが、将来的にも直接的に自分たちの売上につながらないような事に関してはネガティブな判断を下します。なので利用する事はあってもその技術的進歩に業務として参加するとはほとんどできません。例えば改善案を思いついても、開発メーリングリストにこういうのはどうですかとメールを投げかけるのができる範囲の精一杯です。本当ならば業務内でソースコードを修正して自分で検証した結果を流すのがよいのでしょうがそのためのコストは社内では認められません。実際に数年前になりますが自分たちの要望に会わない部分があって簡単に拡張できそうだなとおもって手を加えたことがあります。で、やり始めると「楽しい(=仕事からの現実逃避)&検証には意外と時間がかかる」ため午後があっという間にすぎてしまいました。仕事が進まないのでこれ以上深追いはできないと思いやめましたが、まわりからはずっと何してるんだろうと思ってたといわれました。
なのでLinuxKernelにドライバを提供している企業も少なくありませんが、ああいう企業はどういう風に社内決済をしているのだろう?という疑問が常々あります。また、IBMなんかはコードの提供のみならず自社のwebページにて技術情報の公開をしていますが、ああいったコストをどういう形で処理しているのかが非常に興味あります。
職業としてのプログラマ
Re: (スコア:0)
棲み分け製品はあっても競合製品は持っていないし。
Re: (スコア:0)
>なのでLinuxKernelにドライバを提供している企業も少なくありませんが、ああいう企業はどういう風に社内決済をしているのだろう?という疑問が常々あります。
>また、IBMなんかはコードの提供のみならず自社のwebページにて技術情報の公開をしていますが、ああいったコストをどういう形で処理しているのかが非常に興味あります。
基礎研究費およびそれに類する何か
Re:後半の日本語 (スコア:1, おもしろおかしい)
翻訳ソフトの出力みたいですね。これからは、こういうテキストを読む能力も必要なんでしょうか。
Re:後半の日本語 (スコア:1)
マジレスすると(いきなり英文を読む人でなければ)
InfoQの技術記事 [infoq.com]やMicrosoftのサポート技術情報 [microsoft.com]を読むときに必要になります。慣れると原文が想像出来るようになり、技術書や小説の誤訳に気づくようになりました。
翻訳してみた(オフトピック Re:後半の日本語 (スコア:1)
逐語訳なので多少日本語が変ですが
前にも、Red Hat、Debian、Fedoraで同じようなコスト見積の試算が行われたけど、試算結果そのものは重要じゃない。
この試算は「企業がバザールに参加したら、それなりにメリットがあるようにする」という目的を達成するための手段(広報)として重要。
(訳注:大衆ベースのイノベーションを伽藍とバザールの「バザール」と呼んだ)
バザールそのものは、公的機関の認定を受けて、社会と折り合いを付けるための「人格」が必要になる。(そうしておくと、企業はその「人格」相手に取引をしたりできるようになるから)
理想的には、企業がバザールに参加してプロジェクトに貢献したら、なんか資産になるような法体系が政府に認められるべき。
もしくは、企業がバザールに参加したら、それは社会福祉への寄付だと見なして税金を優遇してもらえないといかん。
# やっぱり日本語を日本語に訳すのは難しいですね:-P
Linuxカーネルよりも (スコア:1, すばらしい洞察)
他システムへの影響という意味で、zlibやgccなどにもう少し注目したほうがよさげと思う。
Linux単体でですか? (スコア:0)
Linux Kernelだけでそんなにしてるのでしょうか?
ちょっと高くないかな?
Re:Linux単体でですか? (スコア:2, 参考になる)
Linux Kernelだけでそんなにしてるのでしょうか?
ちょっと高くないかな?
本家記事冒頭:
The Linux kernel would cost more than one billion EUR
Re:Linux単体でですか? (スコア:2, 参考になる)
Linux Foundationによる試算では、カーネルの開発工数は7500人年を超え、金銭的価値は約1400億円。
ディストリビューションの価値は約1兆800億円相当 [linuxfoundation.org]
だそうです。
Re:Linux単体でですか? (スコア:1, すばらしい洞察)
バザール方式は大量の捨てられるコードが発生するわけで、効率は良くない。
採用されたコードだけで計上するというのは、Linuxにはそぐわないのでは?
#Windowsのカーネル部分にかかったコストを1.0から積んで行ったら、どれくらいになるのだろう
Re:Linux単体でですか? (スコア:2)
開発コストってのも眉唾な概念なんだよね。
どうせコードの行数×一人当たり開発行数×平均単価なんだろし。
見積もりはそれで良いけど、成果に対していうのは間違い。
Re: (スコア:0)
社会に対する影響の計測値なので,意味はあると思いますよ.
お客さんに請求する金額とは意味が違いますけど.
Windowsのお値段 (スコア:1, すばらしい洞察)
Windowsは2000万行と言われています。
ところで、Windowsの所有権はMSが持っていますから、MSの価値の何割かがWindowsの価値になります。
で、MSの時価総額は、そうですね、$3000億としましょう(時価なので下回ってますが概算で)。
で、WindowsはMSの売上の40-50%弱を占めるので、Windowsの価値は$1500億となります。
次にLinuxの計算で使われた式から、年間1000行弱の最終コードがこの水準のエンジニア
1人年位という概算になります(捨てたり修正されたコード分があるので生産行数ではない)。
これと同じ基準を適用すると、Windowsは2万人年で$1500億(15兆円)です。
ただ、上はサーバOSとしての比較ではないので、Windows Server系で比較すれば、
MSサーバ部門の売上は15%位なので、さらにSQL Server分なども適当に外せば$250億
(2兆5千億円)がいいところじゃないかと思います。
ところで、MSのサーバ部門は10年ちょっとですので、2万人年ということは平均して
毎年エンジニアが2000人在籍ということになります。Linuxのアクティブメンバは
MAINTAINERSで約1000人ですが、全員がフルタイムではありません。では価格どおり
1/20程で50人かというとそんな少なくもないので、
1)Linuxの価値評価はやや過小になっている、
2)もしくは、OSSのため独占できる価値がないので、その分低目になっている、
3)そもそも単品でついてくる保証や機能差を反映している
というあたりが差額の意味かなと思います。人月での規模と判定された開発コストの差を
突っ込んで検討すると面白いかも。
Re:Windowsのお値段 (スコア:1)
時価総額とWindowsの開発コストはいったいどういった関係ですか?
主張を読むと
「時価総額」=「価値」=「開発コスト」
になっていますが、本当にそういう議論ができる数字を拾っていますか?
そもそも「時価総額」とか「価値」とかって「コスト」よりも多めになるものをつかってるんじゃない?
だったらLinuxに対して「評価が低い」って結論は数字を選んだ時点でそうなりませんかね。
もちろん説明の中では省略したけれど、「時価総額」や「価値」から「開発コスト」を算出するための計算を施してあるならいいんですが、
そういったことをした事が読み取れないので単純に疑問に思いました。
#本文にあるMSのR&D費を計算すると$3000億なの?
職業としてのプログラマ
Re: (スコア:0)
> Windowsは2000万行と言われています。
マイクロソフトによるとWindows7は1億行だそうですが、どこからそんないい加減な数字がでてきたのですか?(投稿する前に検索しろよ…)
http://www.microsoft.com/japan/athome/magazine/windows/special/0911/de... [microsoft.com]
Re:Windowsのお値段 (スコア:2)
元ACとは無関係なんですけど、この辺からみると2000万行というのはWin98くらいかな? もっともLinuxカーネルとWindows全体でソースコードの行数を比べて計算しても意味ないと私は思いますが……
http://blog.development-network.net/ung/2006/10/post_54.html [development-network.net]
人生は七転び八起き、一日は早寝早起き
Re:Windowsのお値段 (スコア:1)
この辺り [microsoft.com]とかの昔の記憶をそのまま更新していなかったとか?
この段階でも 2000 万行の「新しいコード」だったりしますけどね。
Re: (スコア:0)
WinFS(採用してないから回収率ゼロ)みたいに、無駄になったプロジェクト満載の予感。
# まあCoplandには及ぶまいが
Re: (スコア:0)
0じゃないよ?
SQL Serverなど個別のプロダクトに応用されているはず。
Re: (スコア:0)
Re: (スコア:0)
コストだけ? (スコア:0)
教えて偉い人!
だからなんで行数と人月しか評価方法がないんだよ (スコア:0, 興味深い)