大学院が来年度から修士論文不要、代わって試験審査に 85
ストーリー by reo
博士課程中退したら学士ということで 部門より
博士課程中退したら学士ということで 部門より
sillywalk 曰く、
文部科学省は 10 月 26 日、大学院で修士論文を書かなくても修士号が取得できるように、大学院設置基準を改正する方針を決めました (日本経済新聞の記事より) 。
博士号取得を目指す大学院生を主な対象として、専攻だけでなく関連分野も含めた幅広い知識を問う「博士論文研究基礎力審査」なる筆記試験に合格すれば、修士号を得られるようにするというもの。
従来の修士課程は早い段階から特定の研究室に所属して研究テーマを絞ることが多く、博士課程を終えても「専門分野には詳しいが応用が利かず、使いにくい」と産業界から評価されてきた経緯から、修士課程を見直して院生が複数の研究室で分野を越えて学べるようにするなど、広い視野と能力を持った人材を育てるため、修論を実質不要にするとのことです。
なお、修士課程を修了してそのまま就職する院生も多いことから、修士論文を提出する従来方式も併せて認める方針です。
そもそも大学は職業訓練校じゃない (スコア:3, おもしろおかしい)
Re:そもそも大学は職業訓練校じゃない (スコア:1)
それが出来てないから問題であると思いますけど。
ストーリを創る能力 (スコア:3, すばらしい洞察)
私は,修士・博士の能力で一番重要なのは,ストーリを創る能力だと思っています。
修士・博士には,ある分野で何が問題になっていて,今何がおかしいのかを考え,何をすれば解決できるのかを考え,実施可能なストーリを創る能力が必要だと思うのです。そのようなストーリを創るためには,専門分野だけに留まらず,場合によっては社会情勢や時代背景など幅広い知識が必要になります。
修士論文は,その修士としてのストーリ構成能力とその背景となる幅広い知識を判断するための絶好の機会のはずなのですが,それを無くすというのではかえって視野が狭くならないかと心配です。
もっとも,このような話しがでてきた背景には,指導教員がストーリを一方的に与えていて,学生のストーリ構成能力が涵養されていない現実があるということなのかもしれません。
Re:ストーリを創る能力 (スコア:1)
>まさか修士や博士の本質的な能力ってそこに費やされるべきものなのか?
私は,それで良いと思います。
知識や技術は時代と共に変化するものですが,ストーリ構成能力は普遍的な能力だと思います。
学者として独り立ちするためには,なくてはならない能力だと思います。
で、日本の博士は (スコア:1)
海外のDocterとはますます別物になっていくんですね。
Re:で、日本の博士は (スコア:1)
>海外のDocterとはますます別物
Docterがなんなのかはよくわかりませんが,多分海外のDocterとか言うのと日本のDoctorは別物だと思います.
Re:で、日本の博士は (スコア:1)
どくとるマンボウを、どくてるマンボウと間違えてる人なのかもね。
Re:で、日本の博士は (スコア:1)
「ミステール・ヤオイ!」という呼称を思い出させますね。
Re: (スコア:0)
それとはまた別に、日本で「ドクター」とカタカナで書いたら、多くの人にとってお医者さんのことだよね。
Re:で、日本の博士は (スコア:2)
ドクターが博士と認識されるのって日本だと専らフィクションの世界ですよね…
一人以外は全員敗者
それでもあきらめるより熱くなれ
関連ストーリー (スコア:1)
抜けてません? [srad.jp]
すでに色んな意見が出ております
さきに意識をどうにかしろ (スコア:1)
学士どこらか高卒で充分な仕事でも修士をとりたがったり、そんなところに入っていって修士だから高給で当然みたいな奴をどうにかしないとどうしようもないと思うけどなー。
根本が間違っているような・・・ (スコア:0)
勉強とか研究を本気でしたいから博士にいく、のではなく
就職活動がしたくないから博士にいくという
ある意味生きるモチベーションの無い大学院生がかなりの割合でいるということが
「使いにくい」原因でしょうに。
そんなのに筆記試験なんて受けさせても頭が固くなるだけな気がするんだがなぁ
Re:根本が間違っているような・・・ (スコア:1)
ソース・プリーズ
揚げ足取りでは無くて、以下の産業界の意見も「何となくそんな気がする」レベルにみえる
>「専門分野には詳しいが応用が利かず、使いにくい」と産業界から評価されてきた経緯
ステレオタイプの理系とか高学歴者は、
こうあって欲しいという願望?潜在意識?
で評価されている気がする
私も気がするレベルで申し訳無いですが
Re: (スコア:0)
この類い
大学院に進む理由は何ですか?
なんてアンケートとったらほとんど1か2ばかりでしょう。たまに3があるぐらい。4なんて回答するやつは皆無。
こう言う話では現場から出てくる生の声に頼らざるを得ないし、統計資料がないことでステレオタイプだの思い込みだのと認定するのはちょっと無理。
Re:根本が間違っているような・・・ (スコア:1)
もうちょっと学生のままで好きなことしてたい
というのはどれだろう…別に極めたいとか貢献したいとか思ってたわけではないし…
# 遊んでたいという意味ではなく
Re:根本が間違っているような・・・ (スコア:1)
特に理系学部では、修士までなら、大学によっちゃ「なんとなく、行くような流れになっているから行く」ってのもあります。
中学から高校、高校から大学と進学する際、就職するという選択肢もあることは認識しつつも、特に深く検討しなかった人は多いでしょう。
そういった人たちは、もっと勉強したい、就職できなかった、のどちらでもなかったはずです。
それと同じような感じで、なんとなく修士行く人が割といます。
# さすがに、博士までそんな感じって人は珍しいですが。
1を聞いて0を知れ!
Re: (スコア:0)
俺4だった、という氷河期(1996)組。
でも大学院行ったおかげでいろいろ考えを改めることができて、結果オーライだった。
Re: (スコア:0)
でも他大学から大学院に編入してきたのは1や2しかいなかったなぁ。
#氷河期だったけど就職に困らなかった大学なのでAC
Re: (スコア:0)
体験談でさすがにソースはないです、あったらさすがに文科省も検討しなおすでしょうw
アンケートの話もでているように「博士にすすんで研究をする」という大義名分が少なからずあるので
「自分が本当に何をしたいのかの明確なビジョンがない」のを自分も周りの人も気付かない場合もあると思うのですよ。
そもそも応用研究やりたいなら博士いかずにさっさと企業のR&Dに行けば良いのです。やや極論ですが。
Re: (スコア:0)
×就職活動がしたくないから博士にいくという
○就職状況が厳しいのでいったん修士で院にこもる
もともと博士になりたい人は圧倒的少数派ではないのか?
Re: (スコア:0)
Re: (スコア:0)
> ×就職活動がしたくないから博士にいくという
×と言いたい気持ちは分かるけど,これが案外居るんだな.困ったことに.
もちろん後者も多いのだけど.
Re: (スコア:0)
| > ×就職活動がしたくないから博士にいくという
|
| ×と言いたい気持ちは分かるけど,これが案外居るんだな.困ったことに.
それで将来の生活に対する不安はないのか?
就職活動しなくてもいい代わりに、一生不安定な生活に陥る危険性が増えるのは耐えられない
Re:根本が間違っているような・・・ (スコア:1)
それはあなたがまともな考えをもってるからそう思うのですよ。
最近の(いわゆる中程度のレベルの大学に通う)大学生を見ていると
就職活動をまったくしないとかちょっとしたけど落ちたのでもうしない、という学生が結構います。そこまで多くはないですが。
昔のように「フリーターでも食っていける」と前向きな?理由ではなく「なんとなしない」って感じなのですよね。
結論先送り病とでもいうのでしょうか。
これを勉強の出来る学生がこじらせると
「就職活動がしたくないから博士にいく」という駄目ドクターができあがります。
さらに博士になると下の学生の面倒をみるという管理職の役につくので「自分が偉い」という認識になっちゃう人も多い。
もちろんきちんとした博士もたくさんいるのでそっちを伸ばす方に動いてほしいんだけどなぁ
Re: (スコア:0)
実態からすると博士が100人いる村 [geocities.jp]は同情は無理ってことなんですかね。
このネタ自体は古いけど。
Re: (スコア:0)
これは文系理系や大学のレベルは考慮されてないので何とも言えない情報かなぁ
理系で上位校の博士のみで考えればここまで酷くはないはずです
博士進学学生こそ論文書くべき (スコア:0)
> なお、修士課程を修了してそのまま就職する院生も多いことから、修士論文を提出する従来方式も併せて認める方針です。
逆だと思うんだけどなぁ…。
Re:博士進学学生こそ論文書くべき (スコア:1)
最終的に学位をとろうというなら、内規で論文何本とかあるでしょうから、ことさら「修士論文」を書く書かないにこだわる必然性がわかりません。
そういう意味で
論文書くべきだから修士論文を書くべき
という理屈が謎。
Re: (スコア:0)
社会科学系博士課程です。
同意。修論はゴールではなく、スタートだと思います。
修論を書かないと、ジャーナルに投稿する技術もネタもない。
修士論文すらサクサク書けない奴が (スコア:0)
博士号を取ろうなんてちゃんちゃらおかしいですね.
博士号を取った後もジャーナルペーパを書き続けないと生き残れない世界なのに.
#今ポスドクなので AC
Re:修士論文すらサクサク書けない奴が (スコア:1)
一方では、これにより「卒論や修論にちょいと手を入れただけのクソ論文」が投稿されたりそれを査読しなくて済むようになればありがたい、という声も…
--
そんなクソ論文さえも投稿したことはないので AC
Re: (スコア:0)
あー! なるほど!
Re:修士論文すらサクサク書けない奴が (スコア:1)
いやいや
卒論や修論の品質向上をめざすべきでしょう。
博士を使いこなせない産業界 (スコア:0)
博士を使いこなせない産業界に問題があるのでは?
「専門分野には詳しいが応用が利かず、使いにくい」
とありますが,専門分野に詳しくないハクシなんていらないでしょう.
専門を生かすことが出来ず,専門外の課題を与えるとしても
数か月猛勉強する時間も与えずに成果を求めているのでは?
そもそも製造業の現場主義が成功しすぎた日本で博士レベルの
研究能力を生かせる職場がほとんどないのが現実でしょう.
大学院側の問題としては産業界が博士をとらないこともあって
アカデミック専用の教員候補生しか育てていないという点でしょうね.
Re:博士を使いこなせない産業界 (スコア:1)
単純に。博士うんぬん以前にさ。
だれだろうがなんだろうが「俺が仕事ができないのは会社が俺を使いこなせてないだけ。俺はやればできる子」なんて奴を好きこのんで採用したい会社なんてほとんどないだろ。
同じ博士でも在学中から外部の企業が何とか自社に連れてこようと断るごとに担当者が立ち寄って一本釣りされる奴もいるわけだしさ。
Re: (スコア:0)
主にコスト面だと思いますよ。
年齢的にコミュニケーションに関する新しい知識取得が難しい年代ですし
修士で就職したくないから、という理由で博士に進んだような人材を
専門分野の知識だけで活用するとしたら、活用できる幅も限られてくると思います。
その活用幅に見合った給与でいいのならば働き口はあると思います。
# その分野しか知らない専門家って現場たたき上げだとしても使いづらい人材でしょう?
# 他の分野の知識があるほうが生かせますから。
Re:博士を使いこなせない産業界 (スコア:2)
で、他の分野って何ですか?と聞いてみたくなる自称ゼネラリストって結構多いですよねw
Re: (スコア:0)
>年齢的にコミュニケーションに関する新しい知識取得が難しい
ほんの5年の間に習得可能期間が終わってしまうの?
外国語ですら40過ぎても新たに習得可能ですよ?
ましてや30にも達していないのに。
なんかに採用側が頭固まってるような・・・
Re:博士を使いこなせない産業界 (スコア:1)
> ましてや30にも達していないのに。
そこは一概には何とも言えない。
Re: (スコア:0)
採用側が頭かたまってるってのは、どういう意味でしょう?
新たに何かを習得する前提なら、そもそも博士じゃなくて学士で十分という判断をしますよ。
Re:博士を使いこなせない産業界 (スコア:1)
同意。
スラド的に例えるなら1つのプログラミング言語をしっかりマスターしている奴は他の言語の習得も早い、かな?
基礎となる考え方ってあるんだよね。それが学問する本当の意義だと思うんだが。
Re: (スコア:0)
分野にもよるとは思いますけど、産業界に問題があるというより、
技術の発展に伴って研究の細分化・専門化が進んだというのが実感です。
つまり、ビジネスと研究のマッチングが難しくなっているということ。
※ 基礎研究に比べて、応用研究は他分野に応用しづらいという印象です。
研究機関を除き、企業はビジネスマンが欲しいのであって、研究者はいらない
という部分も感じています。
Re: (スコア:0)
大学側で一応こういう取り組みもやってたりするみたいですが。効果の程は定かではないです。
http://www.waseda-pracdoc.jp/index.php [waseda-pracdoc.jp]
Re: (スコア:0)
産業界云々とは関係なく、学生を指導する立場の教員が「自分の分野にあまりにも特化
し過ぎた研究者」を育てちゃってる部分があるのは事実です。
ところが、そういう狭く深く研究をやっている「だけで」飯が食えるようなポストはどんどん
減っています(博士課程に行く人数が相対的に増えたせいもあるけど)。
今の大学は大衆教育化が進み、中堅以下の多くの大学では分かりやすさを重視した
プレゼン能力や、対人指導能力が求められるようになっています。
昔のように「教員が自分の研究をしていれば、学生は勝手に教員の背中を見て学ぶ」
ということが期待できる状況ではなくなっています。
海外の模倣だけでは足らないよ (スコア:0)
アメリカでBS, Ph.Dを取りました。Ph.Dの途中で修士学位もおまけで取ることができましたが、必要ないのでとりませんでした。修士を得るためには、修士論文を提出する、もしくわ、規定の単位を満たし且つ規定の試験を満たす。2種類の方法で修士をとることができました。
これから日本もこのようになるのですね。
アメリカでの学位の評価は、日本の学位の評価より、大きくかけ離れています。
例えば、アメリカでBSでの就職と、Ph.Dでの就職では、初任給(初任給というのも何か違う気もしますが)おおよそ、2倍程度の違いがでます。BSで4万ドル年ならば、Ph.Dならば8万ドル年というように。修士だと、5万5千ドル年といったところでしょうか。こちらでは学位にきちんと対価をはらい、それに見合った成果をもとめます。
ところが、日本の場合はどうなのでしょうか?学士、修士、博士でここまでの評価の違いがでるのでしょうか? 企業の都合で、使いやすい学生が欲しいから?学士と博士でここまでの差がある話は聞きません。
「学」の変化だけではなく、「民」もかわっていかないと、意味がないのでは。
Re:海外の模倣だけでは足らないよ (スコア:3)
>ところが、日本の場合はどうなのでしょうか?学士、修士、博士でここまでの評価の違いがでるのでしょうか? 企業の都合で、使いやすい学生が欲しいから?学士と博士でここまでの差がある話は聞きません。
日本の事情として、企業で採用する権限が人事部門にあり、研究開発部門が直接関わる割合が少ない問題があります。
人事部門の人間が、博士の(ひどい場合は修士でも)業績や論文を評価することができてません。
メリットの部分を評価できないので、年齢分のわずかな給与差しか付けようが無いです。
同じ問題から、就職後に研究内容を生かせないミスマッチも生まれるのだろうと思います。
Re:海外の模倣だけでは足らないよ (スコア:1)
もしくわ、
こんにちわ。あなたは日本語が少しだけ下手ですね。
Re: (スコア:0)
アメリカの大学で修士論文を書かずに博士過程へ進めるのは、要領が良ければ4年ほどで博士が取れるというのと、大学院進学でそもそも別の大学に行くのでそこで取った優秀な学生を手放したくないという意味もあると思います。
どうしてもという人は博士課程でまた別の大学へ行くこともできますが、これは北米以外の国で修士を取った人が多いです。
日本は、大学院で別の(より上の)大学を目指すことが少ない印象ですので、形だけ真似ても競争を伴ってないため実は別物ということになりかねません。
修士論文で身につけること (スコア:0)
1. 筋道を立てて、実験を自分である程度進められること。
2. 結果を自分である程度評価できること。
3. 日本語あるいは英語で論理的な文章が書けるようになること。
4. プレゼン力をつけること。
5. 締め切りと戦うこと。
試験だけではこんなの身に付かないよ!
文科省ってゆとり産出したり、ホント アホのカタマリなの?
日本をつぶす気なの?