人工冬眠を利用した重傷患者の治療、米国で実験開始へ 35
ストーリー by headless
冷却 部門より
冷却 部門より
瀕死の重傷患者を人工冬眠の状態にすることで処置可能な時間を伸ばす技術の実験が。米国ペンシルバニア州ピッツバーグのピッツバーグ大学医療センター(UMPC)プレスビテリアン病院で実施されるそうだ(New Scientistの記事、
ギズモード・ジャパンの記事、
本家/.)。
この技術では、冷却した生理食塩水で患者の血液を置き換えることで急速に体温を低下させ、患者を人工冬眠状態にする。通常の体温では心停止して酸素供給が行われなくなると、5分程度で脳が回復不可能なダメージを受けてしまう。これに対し、低体温状態では必要とする酸素が少なくなるため、脳にダメージを与えることなく、より長い処置時間を確保できるという。
人工冬眠治療チームの出番となるのは、搬送されてきた重症患者が心停止し、心拍が回復しない場合だ。同様の症例は同病院で1か月に1回はみられるが、従来の治療法での生存率は7%以下だという。初めに冷却した生理食塩水で血液を置き換え、15分ほどで体温を摂氏10度まで低下させる。これにより患者は仮死状態となり、2時間程度の処置時間が確保できるという。処置が終わったら再度血液を体内に戻すことで患者は蘇生する。心拍が回復しない場合は蘇生術を施すことになるとのこと。
実験は当初10名の患者を対象に行い、この技術を使用しないで治療した患者10名と比較。その結果を元に手法の見直しを行ったのち、さらに10名の患者を治療する計画とのことだ。
この技術では、冷却した生理食塩水で患者の血液を置き換えることで急速に体温を低下させ、患者を人工冬眠状態にする。通常の体温では心停止して酸素供給が行われなくなると、5分程度で脳が回復不可能なダメージを受けてしまう。これに対し、低体温状態では必要とする酸素が少なくなるため、脳にダメージを与えることなく、より長い処置時間を確保できるという。
人工冬眠治療チームの出番となるのは、搬送されてきた重症患者が心停止し、心拍が回復しない場合だ。同様の症例は同病院で1か月に1回はみられるが、従来の治療法での生存率は7%以下だという。初めに冷却した生理食塩水で血液を置き換え、15分ほどで体温を摂氏10度まで低下させる。これにより患者は仮死状態となり、2時間程度の処置時間が確保できるという。処置が終わったら再度血液を体内に戻すことで患者は蘇生する。心拍が回復しない場合は蘇生術を施すことになるとのこと。
実験は当初10名の患者を対象に行い、この技術を使用しないで治療した患者10名と比較。その結果を元に手法の見直しを行ったのち、さらに10名の患者を治療する計画とのことだ。
人体冷凍保存とサイケデリック・カルチャー (スコア:5, 興味深い)
1989年の「アメリカ横断ウルトラクイズ」の優勝者 [wikipedia.org]に贈られたのは日本人初の人体冷凍保存の会員権。
人体冷凍保存事業を行っているのはアルコー延命財団 [alcor.org]。
2009年に元施設役員が内部告発本を出版。翌年に邦訳本が出た時の記事に衝撃的な写真が多数 [gigazine.net]。
冷凍保存を希望する人の多くは首から上だけの保存を希望するため、
ここで頭部の切断手術を行い、血液と冷凍用薬剤を交換するそうです。
切断した頭部のみを冷凍保存した人物として、ティモシー・リアリー [wikipedia.org]が有名。
心理学者。ハーバード大学の教授からLSDの伝道師。刑務所では宇宙移民の構想を練る。
死亡時の頭部切断の様子はドキュメンタリー映画に収録。
直前まで生きて動いていた人間の生首の映像が見られる。
「アルコー」も北斗七星の一つ、ミザールのすぐそばにある暗い星、アルコルより、という事で
サイケデリック・カルチャーと関連が深いと思われる。
このニュースはピッツバーグ大学医療センターという事で直接関係はないのだけど、
アメリカ文化史の文脈としてはこんな感じか。
アルコール延命財団と見間違えた (スコア:1)
「酒は百薬の長」と主張する集団かと思いました。
#そんな平和的なもんじゃすまない集団のようですね。>アルコー延命財団
ψアレゲな事を真面目にやることこそアレゲだと思う。
Re: (スコア:0)
「酒は百薬の長」とされる適量は凄く少ない。
ビール:350ml
日本酒:150ml
焼酎:110ml
Re:アルコール延命財団と見間違えた (スコア:1)
>「酒は百薬の長」とされる適量は凄く少ない。
下戸からすれば、全然少なくないです。
それだけ飲めば翌日立派に宿酔です。
#体調良ければ、ビール 180ml くらいならなんとか大丈夫。
Re: (スコア:0)
アルコーって死兆星だったのか。道理で…アルコーが見えたらあなたも来なさいってことですね。
#本当は見えなくなるともう年ですよってことらしい。
狂犬病治療のミルウォーキー・プロトコルに似ていますね (スコア:3)
狂犬病は発症した場合は99.99%が死に至るという恐ろしい病気ですが、わずか5例だけ、発症後に生存した治療法があります。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9F%E3%83%AB%E3%82%A6%E3%82%A9%E3%8... [wikipedia.org]
「ミルウォーキー・プロトコル」というその治療法は患者を昏睡状態にして脳の活動を低下させ、ウイルスが駆逐されるまでの時間を稼ぐという方法だそうです。
デリケートで死にやすい脳を眠らせてナントカする、という点では似てますね。
Re: (スコア:0)
他のコメントで二重盲検がどうとか言ってるのと同じ人か分からないけど。
あなたの期待に添わなくて残念ですが、薬の製造販売認可とは異なり、医学における治療法においては二重盲検もプラセボ対照もさほど重要ではありません。
治療効果が統計的に有意である必要もありません。
それよりも、「これこれこういう実例があった」という話を山ほど積み上げて知識と経験と勘と人間関係に基づき治療法を選択する、というのが臨床医学。
#たまに言われる「医学は科学ではない」という言葉はある意味正しい。
その場において突拍子もな
Re: (スコア:0)
んなわけねーだろ
どんだけ疑似科学やってんだ
Re: (スコア:0)
医学的・倫理的に妥当か、という目には常にさらされていますが、
統計学的に、という意味では大して厳格ではない、
ということを言いたいだけです。
テム・レイ (スコア:1)
脳低体温療法 (スコア:1)
脳低体温療法の急速版かな
脳低体温療法は出血があると手術の後からしか始められなかったけど、
これだと手術の前にできる。
あらかじめ冷えてる生理的食塩水を注入するので早く冷える。
シューマッハみたいに脳挫傷があっても先に冷やせるってことかな。
Re:脳低体温療法 (スコア:5, 参考になる)
“脳低温療法の選択的急速冷却システム” 独立行政法人科学技術振興機構 平成20年度(第一回)の 「独創的シーズ展開事業 委託開発」に採択のお知らせ [yakkei.jp]
これは食塩水じゃなくてリンゲルみたいなものを使うようですけど。
選択的急速脳冷却システム [nedo.go.jp]
こっちの日機装がうけたNEDOプロジェクトは2002年に成果報告してるようなので、日本でも結構長く続けてる技術開発ですね。
Re: (スコア:0)
昔、TVドラマの「ER」で脳低体温療法を観たときはビビりました。
いきなり人間で? (スコア:0)
事前に猿とかで実験とか練習とかしてるのか?
Re:いきなり人間で? (スコア:5, 参考になる)
マウスから始まって犬、豚、羊と来て実際に救急医療の治験に使うことになったとそんな感じなのでは。
マウスの実験の話なんか読んでるとどうも最終目標はSFに出てくるみたいな人工冬眠(Human hibernation)みたい。
俺も処置してくれ (スコア:0)
毛根が瀕死なんだ…
Re: (スコア:0)
冬眠から覚めると時代遅れなヘアースタイルに
Re: (スコア:0)
Re:俺も処置してくれ (スコア:1)
Re: (スコア:0)
Re: (スコア:0)
ひょっとしてシャンプー使ってる?
無添加石鹸に替えてみな。
シャンプーの度に出る抜け毛はなくなるよ。
プラシーボ (スコア:0)
患者は意識不明だからいいとして、対照群の医者にはどうやって低体温療法をやっていると信じさせる(あるいは低体温療法をやっているかどうか知らないようにさせる)ことができるの?
Re:プラシーボ (スコア:1)
単純に成果を比較するだけで十分なので、医者をだますとか意味不明。
人工冬眠法と常温法で何人生き残ったかを比較するだけのこと。
Re: (スコア:0)
なぜ二重盲検法が必要と思ったのか教えてくれ。
どこに偽薬効果…はないにしても、観察者バイアスが入る余地があると思ったのか
Re: (スコア:0)
同感.
もともと助かる保証のないような緊急時の治療法.
症例がそろえば死ににくいとか後遺症が軽いとか効果はすぐわかるはず.
処置の段階で患者は意識ないだろうからプラシーボも何もねーべさ.
#そこ,臨死体験で上から見てるとか言わない
Re:プラシーボ (スコア:1)
“実験は当初10名の患者を対象に(低体温療法を)行い、この技術を使用しないで(低体温療法以外の従来の治療で)治療した患者10名と比較”
するっていってるんでしょ?
ダブルブラインドじゃないよ。
Re: (スコア:0)
低体温療法を実施したと伝えるだけでしょ
Re: (スコア:0)
患者が冷たいかどうかで即座にバレるのでは
Re:プラシーボ (スコア:2)
って医者がいるってこと?
いや、それだと全力で治療にあたってるって前提を覆せないか
「低体温療法使えないから手抜きしよう」か?
最終的な脳へのダメージを測定するのは治療した医者本人でなくてもいいわけだし
そもそも救命率が変わったら測定すら必要ないけど。
Re: (スコア:0)
その冷たい間は、意識がない
Re: (スコア:0)
脳への後遺症の有無にプラシーボ効果が介在できるの?
卒中で半身麻痺の爺さんに試してみるわ
Re: (スコア:0)
高々、10名×2じゃ患者の状態の差が大きくてブラシーボだろうが観察者バイアスだろうが考慮する意味がない。
統計的に効果を測るのが目的の実験じゃないんだろう。
Re: (スコア:0)
月一でいる救急患者から「ほぼ同じ状態で搬入され、治療法を使わなかった患者」を探すのは
困難ではないだろうから