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ビジネス

日本車輌製造、カリフォルニア州から受注した新型鉄道車両の開発を断念 57

ストーリー by hylom
日本品質 部門より
あるAnonymous Coward曰く、

日本車輌製造が米カリフォルニア州交通局から受注していた新型鉄道車両開発・製造を断念、約372億円の「解決金」を支払うことになったと報じられている。断念された車両開発は独・シーメンスが引き継ぐようだ(日経新聞読売新聞産経新聞)。 同社は2012年に住友商事グループ経由で2階建て客車130両を納入する契約を受注。しかし試験車両の強度不足が発覚、計画が大幅に遅れたという。また、部品調達や最終組立を米国で行うという条件もあり、米国の主要部品メーカーの倒産といったトラブルも影響しているという。

5ch情報だと「予想価格5億ドルの所を3.5億ドルで受けてしまった」「アメリカの事故が起きても大丈夫という安全基準を理解していなかった」などの話が書かれているが、どうしてこんなことに?

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • by Anonymous Coward on 2017年11月09日 12時40分 (#3309485)

    なんか皆さんのコメントだと、新参者が何も知らないで失敗したみたいなノリですが、実情は全然違います。

    日本車輌製造のWeb [n-sharyo.co.jp]から引用。

    日本車両の鉄道車両事業は、厳しい基準を持つ北米でも大きな展開を見せています。1982年に北米進出を本格的に開始し、現在までに約960両余りを納入しています。北米市場向け車両の中心は、ギャラリー型と呼ばれる2階建ての通勤型車両です。現在でもこのタイプの車両を製作しているのは当社のみになったという強みから、このタイプの車両市場を独占している状態です。

    ちなみに期日はわからないが、納入車両は1000両を超えた [n-sharyo.co.jp]とか(リリース文に日付を入れないって、この会社の広報は…)。

  • 30年ぐらい前に (スコア:2, 参考になる)

    by Anonymous Coward on 2017年11月09日 8時51分 (#3309357)

    30年ぐらい前に川重がシカゴの2階建て通勤電車受注したときも大変だったって話題になった記憶がある
    川重にはNYメトロの実績があったけど近郊区といえども米都市間鉄道の基準は半端ない
    そんな鉄系知識なくても向こうの鉄道パニック映画みてれば気が付くと思うんだけど…

    • by Anonymous Coward

      ハリウッドB級アクション並みのトラブルを想定して安全基準を作るなんてさすがアメリカ人!

      • by Anonymous Coward

        ゴジラでも見て勉強しませう

    • by Anonymous Coward

      魔法少女がひしめく日本ですもの!

      • by Anonymous Coward

        魔砲少女も入れてあげよう。

  • by Anonymous Coward on 2017年11月09日 8時56分 (#3309360)

    http://www.n-sharyo.co.jp/business/tetsudo/pages/zusametra-pc2002.htm [n-sharyo.co.jp]

    検索したらシカゴの2階建て車両が出てきました。

    本来なら遂行できたであろう事業だと思います。
    不運が重なったのでしょう。

    • by Anonymous Coward on 2017年11月09日 9時00分 (#3309363)

      >不運が重なったのでしょう。
      コレ、言って居る限りは難しいと思いますよ。
      販売国での常識的な仕様を理解していなかったってオソマツな理由ですから。
      それを何故か擁護してくれるってなると改善モチベーションも上がらんでしょうし。

      欧米の鉄道の衝突試験の映像ぐらいイロイロな機会にTVでも出てる位のやつだってのに。

      親コメント
      • by Anonymous Coward on 2017年11月09日 11時20分 (#3309443)

        米国で部品調達を行うことが条件になっているのに、米国の主要部品メーカーが倒産したとか不運以外のなにものでもない。

        強度を保つにも部品が必要ですよ。日本の部品を使っても回避できなかった、と書いていない限りは。

        まぁ神戸製鋼のアレがあった後にこんなことを言ってもギャグにしか聞こえないんですけどね。

        親コメント
      • by Anonymous Coward

        簡単にググっても出なかったので動画リンクください

      • by Anonymous Coward

        日本では衝突事故というと奈良線で鹿が衝突して乗客3人に影響とかその程度だよな
        鉄道車両の衝突安全に関しては全く遅れているのかな

        • by Anonymous Coward on 2017年11月09日 10時45分 (#3309424)

          >日本では信号や運行管理システムを使って列車同士の正面衝突を回避するようにしているが、米国では列車同士が正面衝突する可能性を前提に鉄道車両の強度を含めた対策を決めている。
          http://open.mixi.jp/user/28433789/diary/1959057032 [open.mixi.jp]

          >米国では日本に比べ鉄道における衝突事故が多く、米国の安全基準は衝突時の衝撃吸収に関する部分が厳しい。
          https://jp.reuters.com/article/us-infrastructure-japan-idJPKBN18T02M [reuters.com]

          もう随分と前にダメになってたんやね。

          親コメント
          • by Anonymous Coward

            日本は事故を起こさないようにすることが大前提。
            あちらは事故が起きることが大前提。

            15秒単位で動くラッシュアワーのダイヤや
            保安システムがウェイトを占める新幹線は
            日本だから上手くいくということか。

            • by Anonymous Coward on 2017年11月09日 12時48分 (#3309491)

              信じられない話なんだが、あちらでは長距離列車の運用会社が線路を保有しないんだそうだ。あくまで私有地にある線路が相互接続されているだけで、交渉するのか何かして高速道路のように列車を通すらしい。だから、維持コストが発生して線路所有者にメリットがない線路網の改良とか、保安システムの展開ができない。原始的な軌道回路による閉塞すらない。

              ただし、これは長距離列車の話で、在来線は別。日本の場合は都市内で完結するはずの在来線が首都圏の肥大で全国に繋がってしまっていて、新幹線もそこからスケールアップして構築されているのだが、これは世界的に見て東アジアにしかない。結果として長距離列車に対して日本はかなり異質な考え方を持つことになっている。ここは大きな認識のずれがあるだろう。

              親コメント
              • 信じられない話なんだが、あちらでは長距離列車の運用会社が線路を保有しないんだそうだ。あくまで私有地にある線路が相互接続されているだけで、交渉するのか何かして高速道路のように列車を通すらしい。だから、維持コストが発生して線路所有者にメリットがない線路網の改良とか、保安システムの展開ができない。原始的な軌道回路による閉塞すらない。

                アメリカで長距離の旅客運行を担っているアムトラック [wikipedia.org]が線路を保有していないのはその通りですが、線路を保有しているのはユニオン・パシフィック鉄道 [wikipedia.org]やBNSF鉄道 [wikipedia.org]など、貨物輸送を担っている鉄道会社ですから、線路網の改良が線路所有者にメリットがないわけではないような。実際のところどうなんでしょう?

                ちなみに、線路の保有・管理会社と鉄道の運行会社とが異なる上下分離方式は、イギリス [wikipedia.org]でも見られるほか、ドイツ [wikipedia.org]でも見られます。フランス [wikipedia.org]でも、と思ったらフランスでは2015年に再統合されていたみたいです。

                日本でも、JR北海道で検討されていたりしますね。
                「民営化30年 瀬戸際のJR北海道」(時論公論) [nhk.or.jp]

                親コメント
              • だから壁が迫ってくるかのようなデザインなのか。
                閉塞しないからいつ正面衝突してもおかしくないんだな。

              • アメリカでは貨物鉄道が大半の鉄道網を所有していて、
                アムトラックは線路を借りて列車を走らせている、というのはそうですね。
                長距離列車だとそこまで貨物鉄道と旅客鉄道の利害は衝突しないのですが、
                今回問題のカルトレインなどは通勤鉄道的な側面があるので、
                輸送力増強のためには旅客側は列車間隔を短縮して増発したい反面、
                貨物鉄道にとっては1本の列車の輸送力を増強する方が良いので、
                利害は一致しない面が出てきます。

                もっとも、北東回廊と呼ばれるボストン-ニューヨーク-ワシントンDCの線路は、
                アムトラックが直接所有しています。
                1970年代の鉄道会社経営破綻の後処理でアムトラックに所有権が渡りました。

                ヨーロッパの上下分離がアメリカや日本と違うのは、
                ヨーロッパでは線路所有組織は自前での列車運行はせず、
                所有と維持管理だけの機能を持つということです。
                アメリカは貨物鉄道が線路を所有しているので自前で貨物列車を走らせており、
                アムトラックに線路も貸します。
                日本もJR旅客会社が線路を所有していて自前で旅客列車を走らせており、
                一方でJR貨物に線路を貸します。
                もっとも、日本でも若桜鉄道や青い森鉄道のように、線路所有だけの形態の
                上下分離が一部で実施されるようになりました。

                ヨーロッパではオープンアクセス、つまり線路を借りて自由に鉄道運行に参入できるようにしたので、
                参入者を公平に取り扱うために、線路管理組織を分離しました。
                線路管理組織が自前で列車運行をしていたら、参入者を不利に扱うことが予想されるからです。
                ドイツはそれでも、ドイツ鉄道傘下のDBネッツが線路管理者で、分離が不完全だとフランスが批判していたのですが、
                フランスは分離した組織の連絡不行き届きでトラブルがあったため、
                結局ドイツと同じでフランス国鉄の傘下のSNCFレゾという組織が線路管理をするようになりました。
                だから建前としては、旧国鉄系組織の子会社みたいなところに線路管理をさせることで、
                上下分離されていますということになってます。
                フランスが再統合したといっても、ドイツと同じモデルになったというだけです。

                親コメント
              • 神戸高速鉄道は特殊事例ですね。

                日本で線路の貸し借りに関する規定が法律に定められたのは、
                国鉄分割民営化の際に制定された鉄道事業法からです。
                それ以前に開業していた神戸高速鉄道は、鉄道事業法でいう
                「第3種鉄道事業」(線路を所有し他者に貸し出す鉄道事業)に相当していたのですが、
                法律がなかったので通常の鉄道会社として扱われていました。
                このため、神戸高速鉄道は自社で車両を所有していないにもかかわらず、
                神戸高速鉄道線内はあくまで神戸高速鉄道の列車が走っているとして扱い、
                運賃も神戸高速鉄道が収受して、乗り入れてきた各社に車両の使用料を払う、
                という形態でした。
                (第3種鉄道事業の場合、線路を借りた会社から線路使用料を受け取るのであって、
                乗客の運賃を直接受け取ることはありません)

                つまり、法律で上下分離という考えがまだなかったので、実際には上下分離なのに、
                そうはみなされていなかった、ということです。
                法律が追いついたので、今は上下分離の事業者として扱われるようになっています。

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            • by Anonymous Coward

              >15秒単位で動くラッシュアワーのダイヤや
              都内で仕事しているとそれも過去の話だね。
              複雑すぎる乗り入れも有ってか必ずって程毎日どこかで遅れる。
              偶に何も無い時は通常より10分以上も早く着いてビックリする位に。

        • by Anonymous Coward on 2017年11月09日 10時41分 (#3309420)

          テストのやり方の問題だからな。アメリカの排ガス規制が厳しくなったとき、日本車が劣ってたわけじゃないが、やっぱりテストに通すための改良は必要だった。

          要求仕様があるときは、ライバルに勝つだけじゃなくて仕様を満たすことが大前提。

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          • by Anonymous Coward

            自動車例ならアメリカへの輸出車のみドア内にビーム入れていたなんて有ったな。

        • by Anonymous Coward

          >日本では衝突事故というと奈良線で鹿が衝突して乗客3人に影響とかその程度だよな
          親戚が近所なんで信楽高原鉄道のイメージが大きいが。
          40人程度死んだはず。

          衝突前提の名鉄パノラマカーとか有ったけどな。

        • by Anonymous Coward

          マンションに直撃して車両がグシャグシャに潰れた福知山線脱線事故もあると思うけど。

          http://blog.livedoor.jp/kojimashitteiruka/archives/1060524602.html [livedoor.jp]
          衝突車両が、まるで踏み潰した紙パックのようだ。

          • by Anonymous Coward

            福知山線脱線事故の場合は、すぐビルにぶつかって急減速した時点で巨大なGがかかってるから
            車両が頑丈で車内に空間が確保されてても、体重の何十倍もの力で車両の壁に押しつけられて
            とても生身の体が無事でいられる条件じゃない。
            あのあたりがビルがない真っ平らな広い空間であれば、滑走減速して助かっただろうけども。

            • そのリンク辿っていくと一車両目の乗客だった生存者記事にたどり着けるので、とりあえず空間が確保できれば生存者は増えるのでは。

              親コメント
              • by Anonymous Coward

                空間が確保できてても緩衝できなければ、運動エネルギーを人体で受け止めることになってやっぱり死ぬんです。
                人肉クッションに乗ることができた人は助かるかもしれませんが大多数は確実に死にます。

              • by Anonymous Coward

                人体てか座席だけどな。高速鉄道のクラッシュテストは当然座ってる人の安全性も試験してる。その前提として車体が潰れないだけで。

              • by Anonymous Coward

                最近の車両はクラッシャブルゾーンとサバイバルセルを区別して衝撃吸収と生存空間確保を両立しようとしてますね。
                尼崎事故の3両目みたいな側面衝突はまだちょっと厳しいみたいですが。

      • by Anonymous Coward

        既に別の車両の納入実績があるから理解してたんじゃないですかね。少なくともスラドの素人よりは。

        • by Anonymous Coward on 2017年11月09日 10時53分 (#3309431)

          理解しているのに仕様を網羅していないってのは誤魔化すつもりだったって事?
          擁護しているつもりだろうが更に悪質だったって言って居るの判って居るのだろうか?
          流石に納入時の書類に偽装なんかはされて居ないと思いたいのだけども。

          親コメント
          • by Anonymous Coward

            自分より遥かに知識がある専門家が、それでも回避できない障害にぶち当たった考えるのが普通だろ。
            なんでスラドの素人は、中途半端な知識の範囲で、そんな当たり前のことが~と言い始めるのか理解に苦しむわ。

          • by Anonymous Coward

            まさかと思うけど5chの素人の推測を事実だと思い込んでたりしませんよね?

          • by Anonymous Coward

            いちいちワイドショーみたいに担当者個人の悪意に落とし込むなよ。単に技術力不足だろ。
            高速鉄道に求められる燃費は悪いが安全性の高い車体を作る技術がなかったから、作った車両が試験を通れなかった、それだけだろ?

          • by Anonymous Coward

            理解している、経験もある。だからと言って必ず成功できる保証なんてないんだよ
            社会に出て仕事してりゃ分かるだろ?
            過去と全く同じ案件なんて存在しないことくらいさ

    • by maia (16220) on 2017年11月09日 11時45分 (#3309458) 日記

      住友商事 [sumitomocorp.co.jp]

      1階通路部分に吹抜け構造を持つ「ギャラリータイプ」と呼ばれる2階建て客車(中略)この他、カリフォルニア州、イリノイ州でも同型車両の納入を重ねてきており、計600両超の納入実績がございます。

      ただ、従来の最高時速は126kmだったが、今度のは準高速鉄道(Response [response.jp])というから、200km?とかじゃないのかな。だとすると、要求される対衝突性能の基準が異次元かも。

      親コメント
      • 後を引き継ぐシーメンスは1階建てで設計するってことだから、2階建てが響いたのかも。

        というかあの形状・・・トンネルがないのか?
        それともトンネルもアメリカンサイズ・・・?

  • by nnnhhh (47970) on 2017年11月09日 13時24分 (#3309508) 日記

    全部が全部成功するようじゃぁ成功マージン取りすぎだしな
    どーも失敗にビビって何もしないような話が多い中積極的でいいんじゃないですかね

  • by Anonymous Coward on 2017年11月09日 10時21分 (#3309408)

    原発案件とちょっと似た香りがしますね。
    基準への理解というか、「安く請け負っても経費節減で吸収できる」と思ってたとしたら。
    あとは途中で仕様変更の要求があったかどうか、それに関連する契約がどうなっていたか、ですか。

    • by Anonymous Coward

      プロジェクトの見積が甘かったという意味ではそのとおりでしょうねー。
      既存車両の強化版ですむと思ったら、全然基準を満たせなかったという。

      しかも、競合他社は受注前から既存車両の強化版では基準達成が不可能なことがわかっていて、
      わかってないのが日本車両だけだったというね。

      大炎上の焼け野原になる前に、すぐに中止したり一階建てに変更すれば損害金も少なくて済んだでしょうに…。

      しっかし、現地台車メーカーが倒産となると、
      主要部品全て現地生産できる設備を持っているところじゃないと受注できないって事になりますかね?
      日本だと川重ぐらい?

      • by Anonymous Coward on 2017年11月10日 2時50分 (#3309927)

        川重も台車枠と端部台枠は日本で作って海路で輸送ですし、そもそもSUS材の厚板が現地で手に入らないので構体部品の一部も日本で加工してます。

        # 関係者なのでAC

        親コメント
  • by Anonymous Coward on 2017年11月09日 10時24分 (#3309409)

    ソース先の日経の記事だと1階建てに設計変更だって

typodupeerror

「科学者は100%安全だと保証できないものは動かしてはならない」、科学者「えっ」、プログラマ「えっ」

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