東京農工大、業務内容として「教育9割」という「教育専任教員」を導入へ 30
ストーリー by hylom
大学の専門学校化 部門より
大学の専門学校化 部門より
東京農工大学が研究ではなく教育を重視した教員評価基準を導入するそうだ(日刊工業新聞)。
新たに「グローバル教育院」所属の「教育専任教員」を導入し、この教員に対して新基準を適用する。教育専任教員の人数は当面は20人程度で「教育と運営が9割、研究で1割のイメージ」で業務を行う。そのほか、講義内容を比較した評価などによる講義内容の改善にも取り組むという。
裁量労働制が適用されるのか? (スコア:2, 興味深い)
大学教員の端くれです.
学校教育法に規定する大学における教授研究の業務(主として研究に従事するものに限る。)については,労使協定を締結のうえ,専門業務型裁量労働制 [mhlw.go.jp]を導入できます.そして,「主として研究に従事するものに限る。」について,厚生労働省は次の解説をしています.
果たして,今回の教育専任教員に,専門業務型裁量労働制が適用されるのでしょうか.同じ業界の者として気になります.
因みに,富山大学で,教養教育院専任教員に専門業務型裁量労働制が適用されるかどうか,教職員組合 [tu-union.org]と使用者側 [tu-union.org]との間で議論があったそうです.
Re:裁量労働制が適用されるのか? (スコア:1)
富山大学の件は、執行部が「教養教育院専任教員について、教養教育エフォートを60%以上とする」と提案したのに対し、教職員組合側は「専門業務型裁量労働制の要件を満たさないのではないか」と疑問を呈し、執行部は「教養教育に係るエフォートには「教養教育に係る研究」が含まれており、「教養教育以外のエフォートのうち研究に該当するもの」と「教養教育に係る研究」を足した総研究エフォートは5割を超えるだろうから、専門業務型裁量労働制の定義に直ちに抵触するものではない」と回答した、という話。
教職員組合が「教員の時間裁量を奪うな (出退勤は今までどおり好き勝手 (出勤せず自宅で業務も許容する) に決めたい) 」と「研究しないことを理由に、給料を下げるんじゃないか (教員 (= 現状の研究を主とする教員) ではなくなると、事務職員に近い待遇になるのではないか)」のどちら (あるいは両方) に主眼を置いているのかによって、戦略は変わりますね。
東京農工大学の場合は教育・運営:研究=9:1なので、新しい職群を作り規程・給与制度・評価制度を整備するのではないでしょうか。というか、そうしないと労働法制上の問題が発生すると思われます。
Re: (スコア:0)
#3390564のACです.丁寧な解説有難うございます.
少し調べたら, 東京農工大学グローバル教育院教員募集要項(任期付准教授) [tuat.ac.jp]が見つかりました.これの8(2)には裁量労働制と書いてあります.
Re: (スコア:0)
研究に関する職務が記載されていませんね。
強いて言えば、「本学の国際教育交流プログラムの企画」や「その他、東京農工大学グローバル教育院に係る業務」に研究要素があるのかもしれませんが…。
以前から、産学連携コーディネーターなど研究しないのに教員で雇う大学がありますが、それと同じ軽いノリで行こうとしているのでしょうか。これを機会に、こちらにも飛び火することになるかもしれません。
定期的に論文書かなくってもいいよということじゃないのか (スコア:2)
大学は研究機関で片手間に教えるのだという先生が多くなって、学生が大したことを教えてくれなくっていやになっちゃうからだと思っちゃいました。論文数=教授の評価基準としてきたことによるねつ造問題でこうしてみようと試行したわけですね。「先生の教育力も考慮しよう」という、教育機関としての大学の側面を強調してみましたですな。
JTSS
Re: (スコア:0)
>大学は研究機関で片手間に教えるのだという先生が多くなって、学生が大したことを教えてくれなくっていやになっちゃうからだと思っちゃいました。
>「先生の教育力も考慮しよう」という、教育機関としての大学の側面を強調してみましたですな。
私の見立ては逆で、昔から研究が全くできていない教員って一定数います。
最近は成果主義で、研究できない若手って少なくなりましたが、
逆に教授・准教授クラスでそういう人がまだまだ残っています。
論文書かない・研究費取ってこないのに、授業・雑用・学生配属・学内研究費配分および給料は、
研究している人と大差無いということで、研
学生側は (スコア:1)
受講 or 学習何割設定なんやろ?
#農工大なら実習(Field work)も多いのかな。
Re: (スコア:0)
授業以外に勉強なんかしてなかったから、受講が9割、学習が1割ぐらい。
Re: (スコア:0)
受講 or 学習何割設定なんやろ?
#農工大なら実習(Field work)も多いのかな。
大学で受講しはったなら、単位の説明聞いているはずで
疑問にすら思わないはずですが。
#たぶん、聞いてないでいい加減に授業科目組んでいたのが大半の学生なんだろうな、とおもう
講義1時間に対して、予習復習で合計2時間、これが15週で1単位です。
実験・実習はまた別です。
大概、週一の講義は2時間単位なので週ごとにすべき時間はこの倍です。
Re: (スコア:0)
もしかして講義受講・実習・ゼミ以外何もなかった学生?
たった20人 (スコア:1)
名前どおり、千人はいないとダメでしょう。
報酬は? (スコア:0)
誰もやりたくない面倒な仕事を薄給の奴隷に押し付ける「新制度」ばかりの世の中なので
もうギャラ以外に何も信用できない
大学における教育と研究 (スコア:0)
大学の教育は,教科書の内容を教えているだけでは不十分であり,教育内容のみならず教育方法も改善していかなければならない.
この改善能力を下支えするのが研究能力だと思う.
研究能力を磨かなかった教員が,将来高等教育機関にふさわしい,新しい教育を行えるのか不安.
# 当該教員は,5年もしたら大学にはいないから問題ない,という理由での判断なら,理解はできるが恐ろしい
Re: (スコア:0)
えっ、医科大学とか美術大学は、そもそも卒論が無いですが。。
Re: (スコア:0)
私の知ってるある先生は、
「大学では世界最先端のことを教えないといけない。
だから、最先端の研究をする事が許されているんだ。」
とおっしゃっていました。
STAP細胞の件が世間を騒がせていた頃の話。
学生からすると授業の内容と試験の内容は合わせてほしいよね (スコア:0)
今となったは授業内容を忘れてしまったヘボ生徒の思い出です。
電磁気学の理論の話を丁寧にしてくれる授業でそこそこ面白く、試験は小論文か証明問題あたりかと
想像しつつ過去問を取り寄せたら、xの値を求める計算問題だったときの驚きは忘れない。
もちろん、教科書にも計算問題なんて出てこないし、授業でもやってない。
まじめに授業に取り組んだ人ほど単位が取れない試験を出すのはひどい。
現実 (スコア:0)
事務作業=9割 教育=9% 研究=1%
Re:現実 (スコア:1)
エルゼビア調べによると、日本は論文1本あたりのコストが、カナダ・英国の5倍だそうで。。
http://www.sankei.com/life/news/180314/lif1803140045-n1.html [sankei.com]
研究の品質ではなく、それ以外のところにカネが飛んで行ってしまっているんじゃないかなあ。
Re: (スコア:0)
無駄に高性能なパソコンや出張費用にお金が消えているのでは
あるいはエルゼビアの関係しない日本の学会で論文を出してるとか
Re: (スコア:0)
IFがついてないのを論文と認めないでほしいわ
Re: (スコア:0)
国際的に競争力のないジャーナルに、こぞって投稿しているってことなのかな。
こういうデータを見せつけられると、「もっと研究費を」という声が虚しくなりますわ。
サークル活動は、自腹切りでやってくれ。。
Re: (スコア:0)
東工大はその事務作業と講義を免除という条件で大隈さんを招き入れたそうな。
大学でジャンルするんじゃなくて研究者にフォーカスしてよ (スコア:0)
公費が増えるとも思えない(現状国内出張2回分!)
科研費は通らなくなる
よって教員は逃げる
残るのは残るだけの理由があるひとだけ
誰も幸せになれない
研究するのが大学なら (スコア:0)
そもそも、大学が多すぎ。
今の大学はほとんどが中学高校の延長でしかないんだから
そこの教員が研究だなんてかチャンチャラおかしいよ。
大学は研究機関たる大学と10年制中学校の後期課程とに分けたほうがいい。
大学院も研究機関と職業専門学校に分けられる。
研究機関は全国に10-20くらいもあればじゅうぶんじゃないかな。
Re:研究するのが大学なら (スコア:1)
何だろうこの中二病感
Re:研究するのが大学なら (スコア:1)
私が前から主張していることですね。
そもそも新制大学発足の時に帝国大と専門学校を同じ大学としたから変なことになっていると思うのです(歴史に詳しくない高校生ですが)。
教育学部や医学部など最初から人材養成を目的に設置されている学部や大学は専門学校に再編。看護は専門学校なんだから不可能ではないと思います。
あと既存学科を「教養」と「養成」に分けます。例えば文学部英語系学科があるとすれば、英文学を学ぶ英文学科は教養、日本語と英語のバイリンガルを育てる英語学科は養成、というように。で、養成は専門学校に再編します。教養は研究教育に特化します。
また大学そのものも「学校」と「研究所」に分離します。その上で2年間の教養課程を中等教育課程に編入します。「学校」は教育に、「研究所」は研究に、それぞれ特化します。教員も別です。
「専門職大学院」も変な制度です。それは大学と専学を一体経営して専学卒業生に学位を与えれば済む話です。
つまるところ、教育なら教育、研究なら研究に特化すべきです。だから私は本件について賛成。
Re: (スコア:0)
それやろうと思ったら現在の「専門学校」をどうするかって問題が出てくる。
真っ当に職業教育している専門学校もあれば、Fランすら真っ青の「遊びに行く専門学校」も存在する状態で、
都道府県に一任されてる認可基準から手を入れなきゃいけなくなる。
Re: (スコア:0)
IT系の4年制専門学校こそいらない
F欄でも授業の内容を比べると専門3,4年目の内容は大学1,2年目でやるような科目を高度な内容として教えている
あの内容で大卒程度の資格が得られて院に進学できるってすごい
Re: (スコア:0)
どっちも「学生は勉強しない」って点では一緒だから変わらんよw
時間とカネの無駄なので2年で卒業した方がマシってくらいだな。
院の入学資格って大学が独自に許可することも少なくないから、あってないようなものかな。
優秀な人材は進学も就職も出来るけど、そうじゃなければITと関係ない底辺労働か自宅警備するしかない。
Re: (スコア:0)
免許取ってゴール、というシステムにしたほうがいいんじゃ。
指定された数の免許を取れなければ、何年いようが卒業不可と。
逆に取れた時点で、すぐに卒業にしてよろしい。
現状は「どのようなコースだろうと3年間は教室に拘束すべし」という運用になってるから、教養課程のような「埋め草」を入れて時間数を水増ししているわけで。