masakunの日記: 迅速に汚染水の処理ができる粉末を、金沢大学が開発 75
日記 by
masakun
金沢大学の太田富久教授は汚染水の除染が可能とされる粉末を1ヶ月足らずで開発したと発表した。しかもすでに導入が決まっているフランス・アレバ社の除染システムよりも20倍早く処理できるという(ウォール・ストリート・ジャーナル日本版)。
同教授によると「天然の鉱物と化学物質を混合した白い粉末は、汚染水に溶けた放射性物質を捕まえて沈殿させる。1000トンの汚染水の場合では1時間で処理できる」という。一方フランス・アレバ社の除染システムの処理能力は1時間当たり50トンとされる。
ベースとなっている技術は汚染処理を専門とするクマケン工業(秋田県横手市)と金沢大学が共同開発した無機系凝集剤「ソリウェルパウダー」のようだ。こちらではすでに有害重金属類の除去が可能なので、今回さらに微調整して「放射性同位体のヨウ素、セシウム、ストロンチウム、プルトニウムにも応用」できたという。
一方東京電力は取水口付近の海中に投入したゼオライト(猫砂に利用される沸石類)土嚢に放射性物質の吸着に成功したと発表している。遅まきながらも除染技術が次々に開発されるのは喜ばしい。
アピール (スコア:3, おもしろおかしい)
開発完了してほしいところですね。
適任者 (スコア:1)
あと、あれだな。原発の周囲で釣りをやって「釣った魚で一杯!」とかいう
アピールも必要だと思うけど・・・。
沈殿するまでの時間? (スコア:2)
それとも、プラントとして稼働させたときの時間?
日本では昔から (スコア:2, すばらしい洞察)
実際そうなったら、「おまえが言うからこうなった」と言われることも。
これからはなくなって欲しいものです。
Re:日本では昔から (スコア:2, 興味深い)
「お通夜には礼服で参加しない」とか「香典にはピン札を使わない」とか、風習の中にもありますよね。
頭では「それとこれとは別」と分かりますが、感情ではそうもいかないのかもしれません。
Re:日本では昔から (スコア:1)
>実際そうなったら、「おまえが言うからこうなった」と言われることも。
悪いのは対策しなかったヤツなのは間違いないんだから
「お前が言うから」というヤツに対しては
「何を非科学的な戯言を、アホか。
俺が言った対策をやってれば
責められる謂れも無かったはずなのに
聞かなかったお前らが悪いに決まってるだろ」
と悪びれもせず真っ向からねじ伏せてほしいんですがね・・・
Re: (スコア:0)
「日本では」と限定する必要は全くないですよ。
世界中どこでも似たようなものです。残念なことに。
Re: (スコア:0)
>> 悪い事態の発生やその事態への対処を考えると、それを望んでいると受け取られる風潮が。
>> 実際そうなったら、「おまえが言うからこうなった」と言われることも。
>「日本では」と限定する必要は全くないですよ。
>世界中どこでも似たようなものです。残念なことに。
歴史上最古の例ではトロイ戦争の敗北を予言したカッサンドラー [wikipedia.org]がそうですね。
#歴史じゃないか?
Re:日本では昔から (スコア:2)
フラスコレベルの話でしょう (スコア:2)
ベンチスケールから、実規模プラントへスケールアップして上手くいくのは、そのまた1割程度、
というのが相場じゃないでしょうか。
アレバ社のは実機ですから、比較対象にもならないと思います。
原発事故対策は学者にとっても名を売るチャンスですから、これがそうとは言いませんが
自薦や他薦、うちの選挙区の会社を使えと行った圧力とか、山ほど東電に舞い込んでいるんでしょうね。
企業にもビジネスチャンスで、建屋を覆うテントはゼネコンの提案で500億とかいう話もありましたね。
玉石混交の提案の中から、珠を取り出すのも大変だと思います。
東電ご苦労様。
Re:フラスコレベルの話でしょう (スコア:2)
Re:フラスコレベルの話でしょう (スコア:2, おもしろおかしい)
Re:フラスコレベルの話でしょう (スコア:2)
東電:それじゃ、7万トンの汚染水を70時間で処理してよ。
金大:7千万個のフラスコに汚染水を入れてくれたらするよ。
加藤清正が…。
Re:フラスコレベルの話でしょう (スコア:1)
Re: (スコア:0)
WSJの記事を読む限りそうとしか読めません。
正直、システムと素材の話をごっちゃにして論じている時点で、ミスリードを狙っているようにしか思えません。
陰謀だ、隠蔽だ、って評論家が (スコア:1)
実験室レベルの物を産業レベルで実装するまでの道程の理解やコスト計算も
できない評論家が、どこかでこういう話を聞きつけて、「こんな良い物が
どうして採用され無いのか? 陰謀だ、事実の隠蔽だ!」って騒ぐのが
お定まりかなぁ。
挙句の果てには「そういう否定的な考え方だから、出来る物も出来ないんだ!」
とかねぇ。
Re:フラスコレベルの話でしょう (スコア:2)
フランスは原発先進国ですよ。日本の核燃料の再処理はフランスに頼っています。
六ヶ所村はいろんな企業の寄せ集めで、集団無責任体制です。
問題はそこにあるのです。
事故対策で細かいカネの話なんかしないですよ。
請求書が来た後で、妥当性を評価するものです。
目の玉って、どの程度だと飛び出すんでしょうか。
テントで500億ですから、千億規模なら全然問題ないでしょう。
粉末なんだから (スコア:2)
まぁ、ミニユンボが建屋に入るかにもよるが。
Re: (スコア:0)
嵩が増えちゃうのが難点だけど、高分子吸収剤で固化しちゃう手もあるんだよね。
ま、何でもいいんだけど、建屋外に素掘の穴掘って、止水シート敷いて、ポンプで導水。
あとは粉末投入して大型バックホーでかき混ぜる。
固化したり汚泥化したものは何かに詰めて搬送。
天日でいいので水分抜く。とかね。
置く場所探すのが大変かもね。
どの程度まで「浄化」出来る? (スコア:1)
「浄化」後の混入レベルがないんですがどの程度までに出来るんでしょうか…。飲用可能なレベルにまで処理できれば海中に放出しても文句言われないです。2chで指摘されてますが、海水由来の不純物が多い汚染水をどこまで処理可能か、ですね。
Re:どの程度まで「浄化」出来る? (スコア:5, 参考になる)
新聞報道 [msn.com]では
とは書いてありますね。
一方2008年から市販されているSOLIWELL POWDERの技術詳細説明資料 [mlit.go.jp]によると、「撹拌10分沈降時間15分」で重金属類の「除去率95~100%」、「懸濁浮遊物質量(ss=20mg/l)以下」、「水道3級・水産2級レベルクリア」とのこと。NETIS 新技術情報提供システム [mlit.go.jp]に掲載されている情報では、「懸濁浮遊物質量(SS)約2000mg/lを20mg/l以下に処理することを標準とします」。
なお水道3級・水産2級レベルについては、生活環境の保全に関する環境基準(河川) [水質汚濁に係る環境基準] [env.go.jp]を参照のこと。
>海水由来の不純物が多い汚染水をどこまで処理可能か
もとになっている技術は河川の水質基準に対応したものですから、たしかにこの点は気になりますね。
モデレータは基本役立たずなの気にしてないよ
Re:どの程度まで「浄化」出来る? (スコア:1)
ですよねー。
10ppmすべてを131Iとすると、46TBq/kgくらいかな (4600兆ベクレル 重さ 市民のための環境学ガイド [yasuienv.net]あたりの数字を思いっきり乱暴に使ってます)。ありえないほど高レベル。作業員が被曝した、3号機タービン建屋内の「高レベル」なものが1.2MBq/cm3 [tepco.co.jp]ですから、この「運転中の原子炉内の一次冷却水より4桁高い」レベルのものの話になりそう。
海水中に意図せず漏出した放射性汚染水で、多分一番高かった4/21時点が131Iが160Bq/cm3 [tepco.co.jp]。サブドレンピット内のものもオーダーとしてだいたいこのくらいっぽい [tepco.co.jp]です。水中濃度限界 (排水中の放射性物質の基準) が0.04Bq/cm3か。3桁から4桁くらい除去できればいいですし、環境中に放出できずとも、ある程度体積を減らすだけでも応急処置としては十分ですが、元のレベルが小さすぎて今回のような単純な処理で十分な能力があるのかは疑問ですね。
Re:どの程度まで「浄化」出来る? (スコア:1)
以下、一部妄想と無理な一般化を行っておりますが、、、、、、
通常の化学分析に対して放射線分析は、非常に高感度なことが多いです
化学屋のセンスで100 %除去とうたって問題ないレベルの除去であっても
放射線分析では有意な値が観測されてしまいそうな気がします
これを見て、全然除去されて無いじゃないかゴラァ!と言う人が出てきそう
1/100に減らすだけでもすごいのに、全く0で無いと納得できない人って多いですからね
天然のバックグラウンドは無視かよと、、、、、、
Re: (スコア:0)
何パスか通してどこまで落とせるか知らないけど、アレバ社のシステムだって何パスかあるかもしれないし、前処理で負荷下げることが出来るかもしれないし、もしくは冷却水として返送するならそこまで落とさなくてよいかもしれないけど。
というか、どこまで落とす気なんだろう。
#土壌汚染とかだと、さらにもう何ケタか落とす必要がありそうで、大変そうです。
Re: (スコア:0)
この前海に漏洩した高レベルの放射能水が年間排出基準の2万倍だったと言っていたので、
数十万~百万分の1程度に薄めれば、基準値を満たすと思われます。
数千兆ベクレルの1/20000が基準。つまり年間数千億ベクレルがOKというので、日量十数億ベクレルというところでしょうか。
タレこみ文よりわかる、3.11以降の日本語の変容 (スコア:1, 興味深い)
「汚染水」=「放射能汚染水」
#化学系汚染よりも一般化してしまったのかぁ
Re: (スコア:0)
Re: (スコア:0)
Re: (スコア:0)
Re: (スコア:0)
殆ど溶け込んでる放射性物質に起因する汚染なんじゃないですか?
水の放射化ってトリチウム水(水素原子の放射化)とか酸素原子の放射化だと思いますが
稼働中の原子炉みたいに中性子が発生してないと放射化は起こらないんじゃないですかね。
すると発生する大半の放射性汚染水は放射性物質が含まれている水なんでしょうね。
Re:タレこみ文よりわかる、3.11以降の日本語の変容 (スコア:1)
元のコメントの趣旨とはずれた話で恐縮ですが...
この研究そのものは化学物質の除去ということで,放射性同位体も同じ化学性質を
持っているので同様に除去できるという話ですね.
一方,放射化した,例えばトリチウムの吸着ですが,これも可能です.
原子の重さの差によって吸着のしやすさが異なるために,同位体分離ができます.
ちなみに重水を減速材に用いるCANDUなどでは,かなりトリチウムが出来ているはずです.
Re: (スコア:0)
記事みてびっくり (スコア:0)
攻殻機動隊の日本の奇跡の第一歩?
#核攻撃の結果からの出発よりましだわな
Re: (スコア:0)
Re: (スコア:0)
いやいや。
もしこの事態をプロデュースしている童○男が居たとしたら、そこはそれほど重要じゃないような気がする。
スタートが核攻撃/核自爆だったとすればバックにいるのは米帝(≒米軍?)だろうけど、今の状況だとバックはフランス(或いは核戦争には否定的だけどエネルギーとしては推進したかった米民主党政権?)になるってところが違いになる気はするけどね。
いや寧ろ、別の意味で忌避されかねない戦争とかテロとかとは逆の平和を訴えるシナリオで「日本の奇跡」を売れるんだから、ただのビジネスとしてだけ考えれば、こっち
Re:記事みてびっくり (スコア:1)
>スタートが核攻撃/核自爆だったとすればバックにいるのは米帝(≒米軍?)だろうけど
そこは人工地震とか地震兵器にしないと、、。
でもまあ、これが期待通りの結果を出したら「日本の奇跡」に認定されちゃうんじゃないか?
Re: (スコア:0)
>スタートが核攻撃/核自爆だったとすればバックにいるのは米帝(≒米軍?)だろうけど
え、あれ中華か露助だとおもってた
設定資料だと米帝だったのか!
#ところでポセイドンと京レはまだー?
素材系に強い国 (スコア:0)
不安要因は国産旧原発ロボと同じで、金を出してくれるとこと使ってくれるとこがあるかどうか。
福島の一件が完了した後世界に向けて売っていけなかったら、結局またロストテクノロジー化するでしょうし。
Re:素材系に強い国 (スコア:1)
Re: (スコア:0)
>孫さんにたのんでみます?
マゴに頼むのに何でさん付けとか素で思った。
#徹夜はきつい
水銀 コバルト カドミウム~♪ (スコア:1)
素材というか, 日本って火山活動 [wikipedia.org]なんかのせいか意外に非鉄金属の鉱山が多く, それに伴う重金属汚染 [wikipedia.org]とか廃液処理問題 [nikko-spot.com]に長い時間と技術を投入してきましたから. 非鉄金属系の会社の中には, こうした廃棄物処理で儲けているところもあるぐらいですし.
そういう意味では, 今回は対象が高放射能性ということを除けば, まさにどストライクってとこでしょう. 後は処理システム/プラントとしてどう構築するかという所が課題だと思いますが.
Re: (スコア:0)
鉱山廃水は大量に排出される強酸性水に含まれる重金属が対象なので、
石灰ミルク投入して、石灰に吸着させて沈殿。
ヘドロ状の石灰泥を搾っておわり、、みたいな原始的な方法です。
あとは必要に応じて凝集剤加えたり、苛性ソーダ添加してpH調整する程度。
同じ手が使えるのかなぁ。
先に汚染水に苛性ソーダをぶっ込んで、酸性水にしてから石灰ミルク入れれば何とかなるものなのか?
Re: (スコア:0)
揚げ足取りでごめん。
> 先に汚染水に苛性ソーダをぶっ込んで、酸性水にしてから石灰ミルク入れれば何とかなるものなのか?
苛性ソーダをぶち込んでできるのは、たぶんアルカリ水だと思うよ。
苛性ソーダ=水酸化ナトリウムだから。。
やるなら、塩酸・硫酸なんかじゃないかな。(銅も対象なら塩化第二鉄なんかがよさそう)
納豆ネバネバ (スコア:0)
マイクロマシンよりもっと小さい、微生物や分子レベルで考えた方がいいのかもしれませんな。
まあ放射性物質だからといって特殊ではない (スコア:0)
まあ、この手のものは放射性物質かどうかに関係ない技術(化学的に捕獲するから)なんで、素早く出てきたこと自体は意外ではないという面が。
既存の重金属捕獲剤とかイオン捕獲剤をちょっとモディファイするか、もしくは該当するイオンでの有効性を確認すれば良いわけです。
例えばゼオライト系なら孔径を振ってみて良さそうなサイズを探せばいいわけですし、キレート剤で捕獲するなら置換基ちょっといじってみるとか、フェライト処理なら有効性の確認とかそういう感じですわな。
#通常だと、そもそも放射性物質の除去自体にそれほど需要がないので、取り組む(検証する)企業が少ない。
コンシューマ向けに売ってた装置に動作検証を付けてエンタープライズ向けに売るとかそういうのに近い感じでしょうか。
#それが悪いわけでは全くない。
納豆ねばねば (スコア:0)
ガイアの夜明けでやってたやつ [tv-tokyo.co.jp]とは別モノなんですよね?
番組中では一定の効果が認められるみたいに言ってましたが。
実は結構使えるけど実証されてない技術がいっぱいあるってことなんでしょうか?
Re:納豆ねばねば (スコア:2, 興味深い)
>実は結構使えるけど実証されてない技術がいっぱいあるってことなんでしょうか?
この手の技術は重金属除去ということで非常に多数の研究があります.
でまあ一般的に言って,フラスコレベルではどれも大抵良い成績が出るんですが(良くないものは発表されませんし),そういうのはだいたいpH,濃度,攪拌速度,吸着させる量などを最適化した条件での結果なんで,大規模化すると除去速度や除去率は大抵の場合大幅に落ちます.多種類のイオンが共存する実際の系だと,それら他のイオンの方が先に吸着しちゃって本当に取り除きたいものが取れなかったりとかいろいろ落とし穴もあります.
合成だの触媒だのでも大規模化するとうまくいかないことは多々あるんで,この手の話に限ったものではありませんが.
そんなわけで,「大規模なプラントで実証試験をやったことがない」という条件でよければ,類似の有望(かもしれない)技術は沢山あります.その中には結構使える技術(素材)もあるかもしれませんし,無いかもしれません.
ほら,電池だのディスプレイだのの革新的な材料だって,まず実験室レベルで成功するのが難しくて,次に量産できるか,量産時にも良い特性が出るかで絞り込まれて,さらにコストが割に合うかでふるいにかけられるじゃないですか.あれと同じような感じで.
Re:納豆ねばねば (スコア:1)
実績ある装置であっても、装置を作るまえに撹拌速度とか薬剤投入量をジャーテストで目星を付けて、実機が出来てからまた調整調整の繰り返しだったりするものね。
処理原水の性状や排出基準が現場によって様々なんだから、しょうがないといえばしょうがない話。
教えてえらい人 (スコア:0)
Re:浄化というよりは濃度を偏らせる (スコア:1)
しかし確かに、本格的に誰も近づけない汚泥の取り扱い考えたら相応のプラントが
できないと処理にはつながらないんでしょうね。
「ほらほら、これに吸い取らせれば大丈夫」的な記事を一般紙とかが
書かないよう願います。