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ダンス教室の音楽使用料未払いに支払命令 69

ストーリー by Oliver
踊る著作権 部門より

カレーオフ直後のparsley曰く、"毎日新聞の記事によれば、名古屋地裁で、日本音楽著作権協会が、ダンス教室での音楽使用料未払いについて訴えていた事件の判決がおりた。判決は、使用差し止めと、1750万円の支払い。原告は10年分の使用料支払いを求めたが、判決では、3年半の使用料の支払いを命じたという。
損害賠償請求とは別ものなんでしょうが、こういう請求の時効ってどうなんでしょう?(損害賠償請求では、相手がわかっている場合は3年。)"

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • by chiphead (13149) on 2003年02月08日 21時15分 (#254397) 日記
    債務不履行と不法行為によって時効は違います。
    前者は10年、後者は3年(損害および加害者を知ったとき)もしくは20年(不法行為時から)。

    著作権法では保護期間が50年(101条)なのでその間は請求できるということでは?
    これが伸びる伸びないがディズニーキャラクターで問題になっていたと思います。
    • 不法行為と債務不履行は実務上/講学上競合する場合も想定できますが、この場合だと一般的な債務不履行債権と考えられるので、中断事由が存在しない限り消滅時効は3年又は20年と考えるのが普通だと思います。

      しかし、この判決の場合には時効期間そのものよりも、損害賠償額の推定にあると思います。民訴248条及び、著114条、著114条の4の規定がそれですが、この判決の場合には損害賠償額の推定が困難であると思われるので、著114条及び114条の4に言う相当な損害額の推定が行われているはずです

      #判例を読まずに適当なことを言ってみるテスト
      親コメント
    • なんだよ!みんな真面目にカレーの話してるのにオフトピすんなYO!!
  • 勉強になった (スコア:3, 参考になる)

    by ta98 (10561) on 2003年02月08日 23時47分 (#254469) ホームページ
    こういう機会でもないとJASRACのWEBなぞ見ないので勉強になりました。

    JASRACはいわば楽譜を押さえているだけで、市販のCD等を舞台やビデオのBGMに使う場合、別にレコード会社の許可もいる。JASRACと手続きすれば、自動的にレコード会社に連絡とってくれる訳ではない。

    音楽を作る側は分配が欲しければ、会費を納める必要がある。その会費は文化事業 [jasrac.or.jp]に広く使われているそうだが、WEB上では月1~2回のNHKBS2の「素晴らしき音楽仲間」が主なものに見える。

    カラオケで徴集されたお金の分配は『具体的には、3ヶ月毎に、全国から300店舗を無作為抽出し、指定した1日すべての利用楽曲の調査を行い分配対象著作物を確定します。このサンプリング方式で収集した資料とカラオケ録音・録画物の出庫資料を95:5(平成13年3月分配期~)の比率に按分して分配しています』だそうで、どんなにごひいきのアーティストの歌を歌っても、サンプリング日、300店鋪に引っかからなければ、一銭もいかずに他の売れ筋さんに分配される?

    使う側、作る側には厳密さを求めて、分配はサンプリングなんだと思った。ダンス教室の計算方法はどうなるんだろう。CATVのように 年間営業収入に応じて定められるのだろうか。手続きのご案内 [jasrac.or.jp]を読んだ見つけきれなかった。
    • by Anonymous Coward
      http://www.guruguru.net/auction/item.php3?itemid=51211

      http://tools.geocities.co.jp/Milano/6723/@geoboard/399.html
  •  著作権侵害に基づく損害賠償請求の場合、直接根拠となる条文は民法709条ですから、時効期間に関しても、通常の不法行為と同じです。
     継続的不法行為の時効については、損害が発生して継続している限り、日々新たな損害が発生するものとして、それらの新たな損害を知ったときから別個の時効が進行します(逐次進行説)。
     著作権の存続期間は、時効とはまた別の問題です。
     原告は、(1)原告が著作権者である、(2)被告による著作権侵害行為の存在、(3)損害額、を請求原因として主張し、
     これに対して被告は、著作権の存続期間が経過したことを主張して請求原因(1)を否認する、消滅時効を抗弁として主張する、という流れになるのではないでしょうか(自信なし)。
     もとの判決に当たっていないので何とも言えませんが、毎日新聞の記事を読む限りでは、「過去3年半の使用料」は、請求原因(3)の損害額の算定の問題のような気がします。
    •  本件判決が、最高裁の知的財産権判決速報に載っていました。
       一定期間経過後は、知的財産権裁判例集に移動されます。
      H15. 2. 7 名古屋地裁 平成14(ワ)2148 著作権 民事訴訟事件 [courts.go.jp]

       判決からの引用すると、本件の争点は以下の通りです。
      (1) 被告らの行為は原告の演奏権を侵害するか。
       ア 被告らによるCD等の再生は,公衆に対する演奏(法22条)に当たるか。
       イ 被告らによるCD等の再生は,非営利の演奏(法38条)といえるか。
       ウ 被告らによるCD等の再生は,著作物の公正な利用に当たり,原告の請求は権利濫用といえるか。
      (2) 原告が,被告らに対し,原告の使用料規程等に基づいて著作物の使用料を請求することは,権利濫用に当たるか。
      (3) 被告らによるCD等の再生は,平成11年法律第77号による改正前の法附則14条の適用対象となるか。
      (4) 原告の損害(又は損失)の有無及びその額
      (5) 被告Dの損害賠償責任の有無
      (6) 原告の被告らに対する損害賠償請求権等についての消滅時効の成否
      (7) 本件物件は,「専ら侵害の行為に供された機械若しくは器具」に当たるか(撤去請求の可否)。

       判決を読んで私が判断した限りでは、争点に対する裁判所の判断は以下の通りです。
      (1)ア 公衆に対する演奏に該当する。
        イ 非営利の演奏とは言えない。
        ウ 「公正な利用の法理」は認めらないし、原告の請求は権利濫用ではない。
      (2) 権利濫用に当たらない。
      (3) 改正前附則14条の適用はない。
      (4) (1曲あたりの使用料×1日あたりの演奏曲数×本訴提起からさかのぼって3年前の時点から原告が終期とした日までの42か月の期間内における被告の営業日数)が不法行為の損害額。不当利得に関しては、立証が足りない。
      (5) 被告Dは、商法266条の3第1項に基づく責任を負う。
      (6) 損害賠償請求の消滅時効は、認められる。
      (7) 著作権法112条に基づく撤去請求は認められない。
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      •  3年半については、どなたかの指摘された、訴訟提起時から時効が中断するので提起前3年分+訴訟提起後6か月分、が正しかったようです。
         毎日新聞の表現が、受講生の数や演奏曲数は大きく変動する可能性から3年半についてのみ認める、となっていたのは、
         原告は、主位的請求として不法行為に基づく損害賠償請求(短期消滅時効3年)、予備的請求として不当利得返還請求(商事消滅時効5年)をしたところ、
        ・原告の調査による1日あたり利用曲数は、調査日の前後1,2年の範囲内で妥当する、との判断を前提として、
        ・不法行為については、著作権法114条の4を適用して、1,2年を超える範囲についても、原告の調査に基づいて算定する。不法行為の短期消滅時効3年。
        ・不当利得については、著作権法114条の4の適用がない結果、1,2年を超える範囲については立証がない。その結果、商事時効は問題にならない。
         ということのようです。
        親コメント
    • 中途半端な知識を見せてしまってお恥ずかしい限りです。
      被告は上記(1)、(2)以外にも、営利目的でない(演奏に関して料金をもらわない)ので使用料支払い義務を負わないと主張することもできると思います。
       判決が営利性を認定しているところを見ると被告はその辺を主張したように思われます。
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      • by Anonymous Coward
        「音楽を聴きにいったんじゃなくて、
        ダンスを習いにいってお金払ってんだもん」
        って
        証人として生徒に出廷してもらってもだめかな
    • by Anonymous Coward on 2003年02月09日 2時15分 (#254547)
      損害賠償請求権の消滅時効は訴訟提起により中断しますが、 判決で算定される損害には口頭弁論終結時までの損害が含まれます。 ですので、憶測ですが、被告が訴訟になってからも口頭弁論終結までの半年間、音楽を使い続けたため、訴訟前の3年と訴訟後の半年を合わせた3年半との算定となったのではないでしょうか。
      親コメント
  • by NI-Lab. (5585) on 2003年02月09日 0時40分 (#254498) ホームページ 日記
    ダンス教室なら、べつにJASRACな曲を使わなくても良い気がする。
    OpenCreation [opencreation.org]やCreative Commons [creativecommons.org]な話もあることだし、自由に使用できる曲を利用すれば良いのに。
    • JASRAC としては、見せしめ判例として他の事業者へ要望する際の資料にするのでしょうから、
      請求する権利が JASRAC にない楽曲を使うのは対策として正しいのでしょうが、
      そういうしくみや方法を関係者が簡単に知る方法はあるのでしょうかね。
      同業者組合のようなものがあればいいのですが。
      親コメント
    • 確かに理屈はそうなんだけどさ。
      でもやっぱり、営業的には「聞き覚えのあるあの曲」とか「親しみのあるあの曲」なんかに合わせて踊れるっていう側面も大事なんだろなぁと思ったり。
      甲子園の入場行進曲じゃないけど、国民的流行歌にはすぐに振りが付くとか、そういうことはあるみたいよ。素人さん向けの、フォークダンス教室とかではね。
      親コメント
      • >でもやっぱり、営業的には「聞き覚えのあるあの曲」とか「親しみのあるあの曲」なんかに合わせて踊れるっていう側面も大事なんだろなぁと思ったり。

        自由に使える曲がそういう側面を持つことができれば良いんでしょうね。
        こういう問題をきっかけにして「自由に使える曲」が一般に広まれば良いんでしょうけど……といってもどうやって認知されていくか想像もできないし、いまのところそんな兆候はないですね。

        # さいたまミュージックを30曲57分 [so-net.ne.jp] とか好きですが、これは自由に使えるんですかねぇ……
        親コメント
  • by Anonymous Coward on 2003年02月09日 9時27分 (#254632)
    BGMアンケートDMへのご協力のお願い [jasrac.or.jp]から引用:
    このDMは「お店などで音楽をご利用の皆様へ」お送りする予定でしたが、実際には音楽を全くご利用いただいていない店舗や施設等の方々にもお送りしておりました。音楽を全くご利用でないのにDMが届いているという皆様には、なにとぞご容赦のほどお願い申し上げます。
    これから音楽を使うかもしれないところも含めて無差別に送ったのだろう。
  • by KAMUI (3084) on 2003年02月08日 21時21分 (#254399) 日記
    映画『Shall we ダンス?』がアメリカで公開される時に
    タイトルにもなった名曲「Shall we dance?」の使用料を
    バカ高請求されたとかで,BGM が差し替えられたって話が
    あった様な・・・

    #周防正行監督の「『Shall we ダンス?』アメリカを行く」に載ってたと思った。
  • by Anonymous Coward on 2003年02月09日 9時11分 (#254625)
    お店などでBGMをご利用の皆さまへ [jasrac.or.jp]から引用:
    日本の著作権法では、レコードなどの録音物をBGMとして利用する場合は音楽の著作権者に断ることなく自由に利用できるという世界に例のない規定 (著作権法附則第14条、以下「附則14条」という) がありましたが、一昨年の法改正でこの規定は廃止されました。
    著作権法 附則第14条
    適法に録音された音楽の著作物の演奏の再生については、放送又は有線送信に該当するもの及び営利を目的として音楽の著作物を使用する事業で政令で定めるものにおいて行われるものを除き、当分の間、旧法第三十条第一項第八号及び第二項並びに同項に係る旧法第三十九条の規定は、なおその効力を有する。
    参考:
    著作権法附則14条撤廃の経緯 [jasrac.or.jp]

    1999年までは合法だったのに、JASRACが10年分の使用料支払いを求めるのはどういう理屈ですか。

    • by wilfred (14004) on 2003年02月09日 18時13分 (#254812)
       本件では、ダンス教習所の営業は改正前著作権法施行令附則第3条の「キャバレー、ナイトクラブ、ダンスホールその他フロアにおいて客にダンスをさせる営業」に該当する、と認定された結果、改正前著作権法附則第14条の「営利を目的として音楽の著作物を使用する事業で政令で定めるものにおいて行われるもの」として、同条の適用がないと判断されたようです。
       法施行例附則3条や法附則14条の文言や、制定経過を考えるに、原告の主張と裁判所の判断は、それなりに納得がいくものだと思います。

      改正前著作権法附則第14条
       適法に録音された音楽の著作物の演奏の再生については、公衆送信に該当するもの及び営利を目的として音楽の著作物を使用する事業で政令で定めるものにおいて行われるものを除き、当分の間、旧法第30条第1項第8号及び第2項並びに同項に係る旧法第39条の規定は、なおその効力を有する。

      改正前著作権法施行令附則第3条
      (録音物による演奏についての経過規定を適用しない事業)
       法附則第14条の政令で定める事業は、次に掲げるものとする。
       一 喫茶店その他客に飲食をさせる営業で、客に音楽を鑑賞させることを営業の内容とする旨を広告し、又は客に音楽を鑑賞させるための特別の設備を設けているもの
       二 キャバレー、ナイトクラブ、ダンスホールその他フロアにおいて客にダンスをさせる営業
       三 音楽を伴つて行なわれる演劇、演芸、舞踊その他の芸能を観客に見せる事業
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    • 法律の変化に由来する遡及請求って合法だったっけ?
      #いや、その辺の知識はありませんが

       法的な罰金ではなく、違約金でもなく、単なる一請求だと思うけど、
      「法律が変わったから今までの分も払え」と言ったりとか、傍目から
      「法に代わって罰金まがいの課金を取る」とも見える行為をやったり
      とか、そういうことって、やっても良いのでしょうか。

      #はて、他の問題で同じような事があったっけ…。
      #この萎える感覚、何かデジャヴがある…。

      #どーでも良い事だが、ソキュウをカキュウと読むという、
      #ガイシュツ級の誤読をしていた。
      #…道理で出ないはずだ。
      親コメント
    • 今回の件では、BGMではないと判断されたのでは?
      音楽と無関係に運動するスポーツクラブ等でかかっているのはBGMだが、
      流れる音楽に「合わせて」ダンスするのはBGMではない。
      つまり音楽コンテンツそのものを営利目的で使っている!
      と判断されたのだと思います。
      親コメント
  • by Anonymous Coward on 2003年02月08日 20時49分 (#254382)
    内輪ネタですか。
    記事の方でそういうことをいちいち混ぜるのはやめてほしい。
    • Re:カレーオフ (スコア:1, 参考になる)

      by Anonymous Coward on 2003年02月08日 21時02分 (#254391)
      高々16バイトの「余計なもの」にわざわざかかわりなさんな。
      おいしいカレーなら竹林精舎(東京) [karuna.co.jp]とかおすすめだよ。うまいカレー食って少しはストレスを抜きなされ。
      親コメント
    • by Anonymous Coward
      遊び心というものが無いですね。
    • by Anonymous Coward
      そういうコメントをいちいちつけるのも同罪じゃん。やめなよ。
  • by Anonymous Coward on 2003年02月08日 21時51分 (#254411)
    毎日新聞の記事を読もうとしてクリックしたら
    トヨタの巨大なCMが記事の上に乗っかってて
    肝心の記事が読めないのは私だけでしょうか?
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