パーキンソン病治療へ、また一歩 44
ストーリー by yoosee
脳へ踏み込む医学 部門より
脳へ踏み込む医学 部門より
parsley曰く、"毎日新聞の記事によると、京都大大学院医学研究科の橋本信夫教授(脳神経外科学)らによる、パーキンソン病:神経幹細胞の移植で症状改善 サルで実証との研究が、The Journal of Clinical Investigationで発表された。
人工的に作成したパーキンソン病と同じ症状のサルの脳に対して、胚性幹細胞(ES細胞)から作成した神経細胞を移植することにより症状を改善させている。ヒトと同じ霊長類での症状改善報告は世界初だという。高齢化に伴い患者が増加しつつあるパーキンソン病に対して福音となる可能性がある。今後は、効果の持続性と腫瘍など副作用の確認が待たれる。"
脳への移植 (スコア:4, 参考になる)
これまでも脳に直接ES細胞を移植して、それらの移植されたES細胞が神経細胞へと分化する・・・というデータは出ていました(どこが出したのか忘れましたけど)。しかしながら神経細胞へと分化するだけではなくて癌化してしまうというのが問題で、それを少し乗り越えた(かもしれない)のが今回の論文になってるものです。
まだ動物実験、それも初期の段階と言うことで完全にrescueされているわけでもないみたいです。が、タレコミ文にもある
の部分をしっかり確認してからでないと、癌化が恐くて使い物にならないでしょう。余談ながら、欧米で研究されていたパーキンソン病と日本で研究を進めていたパーキンソン病は症状が微妙に違ったりして、欧米の研究者からは『風土病じゃないのか』とまで言われていました。しかし原因遺伝子まで突き止めた結果、欧米のものも日本のものも同じ遺伝子に変異が生じていると判り、そこでようやく日本の研究成果も『パーキンソン病の』研究成果として広く認知されるようになったそうです。パーキンソン病の研究が意外に日本で盛んなのはそのためとか?
パーキンソン病といえば (スコア:1)
なりましたね。あと、レーガン元大統領もだったかなぁ。
痴呆の症状をともなうこともあり、高齢者だけの病気かと
思っていましたが、若年性のものもあるみたいです。
自伝を出したマイケル・J・フォックスがそうだったみたい。
パーキンソン病に限らず、この類の脳細胞の変性が原因の
病気にたいして効果が期待できそうですね。
しかし……脳細胞も移植出来るようになるのかぁ。
一昔前のSFでは脳(というより神経細胞?)は
唯一取替えのきかない器官だったとして
キャラクターやストーリーの種になっていたような。
Re:パーキンソン病といえば (スコア:2, 参考になる)
http://www.saigata-nh.go.jp/nanbyo/pd/pddig.htm#parkinsonism
Re:パーキンソン病といえば (スコア:2, 興味深い)
Re:パーキンソン病といえば (スコア:4, 参考になる)
を注射して人工的にパーキンソン様の症状にした疾病モデルなのですから膵島細胞の話とは
まだレベルが違います.
まだ論文をちゃんと読んでいませんが,ドーパミンの放出はあるのですが,治療効果は劇的
とまではいかない(処置を行った半分くらいのサルが回復)ことも注意する必要があるでし
ょう.
と,それだけではあんまりなので.
パーキンソン病はこれまで家族性の原因遺伝子が報告されてきてはいますが,遺伝的な影響は
あまりないため原因遺伝子を見つけ出して分子的に根治するということが難しい病気です.
そのためパーキンソン病の発症原因として農薬などの環境要因が疑われ,カリフォルニアでは
環境要因とパーキンソン病の関連を調べるための大規模なデータベースが作られようとしてい
ます.
ドーパミンが不足しているからそれを補ってやれば,というのもなかなか難しく,神経細胞は
大量のシグナルに晒されると信号に反応しなくなってしまうなど,対処療法ですらも難しい点
があります.
(パーキンソン病ではないけれど『レナードの朝』のL-ドーパが使い続けると効果がなくなっ
たように)
正常な神経細胞に分化したES細胞であればマイルドにドーパミンを放出し続け,治療効果を
もたらすというのは一つの希望ですが,まだ長い道のりがありそうです.
kaho
Re:パーキンソン病といえば (スコア:2, 参考になる)
#もちろんすべてのケースで有意な低下を認めているわけではありませんが、
#全体的に見ると相関があるという結果を支持するものが多く、ほぼ普遍的と
#言ってもよい状況のようです。
カフェインは、脳内のアデノシン受容体に対するアンタゴニストとして働きます。ただしアデノシンは単独で神経伝達物質(neurotransmitter)として働くのではなく、ドパミン受容体を持つドパミン作動神経上にアデノシン受容体が同時に発現していて、それを介してドパミンの作用を抑制する、神経伝達調整物質(neuromodulator)として働くと考えられています。カフェインによる中枢神経興奮作用はこの機構によるという考え方が、現在の主流です。カフェインによる中枢作用はあくまで一過性のものですが、カフェインの習慣的な摂取によってドパミン作動神経が賦活化されることと、上に述べたパーキンソン病の発症リスク低下に何らかの関係があるのではないか、という作業仮説が立てられているところです。直接にパーキンソン病の治療に結びつく知見ではなく、むしろ予防的な考えですが。
尤も、だからといって「パーキンソン病予防のためにコーヒー(or紅茶)を飲め! 浴びるほど飲め!」と言ってるわけではありませんので誤解なきよう ;-)
ただ生活習慣と発症リスクとの関係から、発症メカニズム解明の糸口がつかめたり、あるいはカフェインをリード化合物とした新しい予防薬/あるいは進行を遅らせる薬の開発につながる可能性が生まれるという点が興味深いと思います。
Re:パーキンソン病といえば (スコア:2, 興味深い)
パーキンソン病の原因については日本人はParkinを最初に発見したこともあって
遺伝子の探索に熱心で,欧米では環境要因の方に重きがあるような気がします.
(スウェーデン発で双子間でもリスクの相関がないという論文がいくつもあって,
アメリカ人は遺伝子と環境の両方,という考えが主流のようです)
まあ感受性遺伝子といってもどうも3桁のオーダーのようですから本当に「原因」
といってよいかわからない数になってしまいますが..
ところで,今PubMedを漁ってみたところでは喫煙やコーヒーではリスクは減らない [nih.gov]
という研究もあるらしく,国によっても違うのかもしれません.
この研究で否定されている喫煙によるパーキンソン病のリスク低下も他の論文で
はよく肯定されていますしね.
kaho
Re:パーキンソン病といえば (スコア:2, 参考になる)
それと、喫煙に関してはしりませんが、コーヒーに関して言うなら北欧のデータとそれ以外の地域のデータが異なるケースが、他にも結構あります。例えば、コーヒー飲用直後に見られる一過性の血中コレステロール(TG,LDL)増加なんかがそれに当たりますが、これは北欧での淹れ方/飲み方(粉を煮出して直接上澄みを飲む)とそれ以外の地域での淹れ方の違いによって、摂取される脂溶性成分に差が生じるためだ、と言われてます。
Re:パーキンソン病といえば (スコア:0)
ほぼ余談ですが (スコア:1)
Re:パーキンソン病といえば (スコア:0)
対症療法
Re:パーキンソン病といえば (スコア:0)
参考までに、対症療法 (Allopathy) はホメオパシーの考案者が対となる概念としてなづけ、日本語訳には当初、逆症療法ともいわれていました。ホメオパシーと言うのは、症状と同じ作用をする処置をすることで病気が治るというもので、対症療法は症状の逆の作用を施すと言う意味です。例えば、発熱
Re:パーキンソン病といえば (スコア:1)
対症療法は、むしろsymptonic therapyの訳語として用いられることがはるかに多いです。ほとんどの人に通じる程度には確立している用語なのだから、わざわざ「対処療法」という呼び方をする必要もないと思います。
Re:パーキンソン病といえば (スコア:1)
ストーリーの方を開いていなかったのでこんなことで話がされていることを気がつきませんでしたが,
単に私のtypoでした.
指摘してもらった時にすぐお礼を言っておけばよかったですね.すみません.
ということで正しくは「対症療法」です.
kaho
Re:パーキンソン病といえば (スコア:0)
#まずいなぁ、前に間違ったの説明しちゃったかも。
Re:パーキンソン病といえば (スコア:2, 参考になる)
Re:パーキンソン病といえば (スコア:0)
脳の黒質細胞を移植することは、かなり前に行われて一応効果があったと聞いているが、ESの方が期待ができそうな・・・
どちらにしても、脳では拒否反応がないから膵島細胞より楽かも。
Re:レーガン元大統領といえば (スコア:1)
Re:レーガン元大統領といえば (スコア:2, 参考になる)
うろ覚えついでに、マイケル・J・フォックスの財団も、
このES細胞の研究に資金を出していたような記事を見た
記憶があるのですが、ネタ元を失念しました。
なんだかキリスト原理主義のロビイストの反対にあって
難航しているだとかなんだとか。
このあたりの倫理?政治?問題、難しいですね。
Re:パーキンソン病といえば (スコア:0, 余計なもの)
他にパーキンソン病がテーマの映画があった事は覚えてたんですけどタイトルがずっと思い出せなくて、「ホーム・アローン」「パーキンソン病」等で google ってたら
Re:パーキンソン病といえば (スコア:2, 興味深い)
パーキンソン病に罹患した著名人
* アドルフ・ヒトラー
* フランシスコ・フランコ
* アーサー・ケストラー
* 三浦綾子
* 岡本太郎
* 山田風太郎
* キャサリン・ヘップバーン
* ビリー・グラハム
* ヨハネ・パウロ2世
* モハメド・アリ
* マイケル・J・フォックス
らしいです。
1を聞いて0を知れ!
Re:パーキンソン病といえば (スコア:1)
Re:パーキンソン病といえば (スコア:0)
カルキンはただのヤク中。
こういう勘違いが多いところがこの病気が世間で理解されて
いない様を語ってますね。
上では、老人ボケといっしょにしていたり、
Re:パーキンソン病といえば (スコア:0)
レナードの朝は嗜眠性脳炎の話で、パーキンソン病とは違います。他にも指摘されてるけど、マコーレーカルキンの話も間違いだし、なんかこの人のコメント嘘だらけだなあ。せめて少しくらいは確認してから書けばいいのに。
Re:パーキンソン病といえば (スコア:1)
マコーレー・カルキン君については、ヤク漬けってのは勿論知っていて、結婚の際にパーキンソン病がどうとかって話を聞いた気がしたので聞いてみただけです。確認したけど間違いかどうかわからなかったので聞きました。
レナードの朝については、確かに「パーキンソン病がテーマ」というのは言い過ぎでしたが、パーキンソン病の薬を適用したという点で関連があるかなと思って書いただけです。
Re:パーキンソン病といえば (スコア:0)
Re:パーキンソン病といえば (スコア:0)
「パーキンソン病の薬を適用したから関連がある」と言ってしまうと、
「パーキンソン病と不妊症は薬が同じだから同じ」とかいう
かなり乱暴な論理が展開できてしまうんですが。
#親に知られたら、どういう因縁つけられることか…
対話・議論・交渉の鉄則 (スコア:1, 興味深い)
議論に限らず何においてもそうなんだけど、相手に道を残しておく事が重要。これは特に交渉ごとの鉄則。相手の事をよく考えないと出来ないね。人間関係に疎い人にとっては苦手かもしれないけど、これが出来ない人は技術者やオタクの世界のようなぬるい人間関係であっても、何かしらトラブルを招くね。
Re:対話・議論・交渉の鉄則 (スコア:0)
利害関係もないので、誘導する道を残す必要もない。
第一交渉じゃないし。
Re:対話・議論・交渉の鉄則 (スコア:0)
#相手がつぶれるだけの話じゃない。場が荒れるんだということもわからないのかな。
Re:対話・議論・交渉の鉄則 (スコア:0)
/.-J のこのストーリーに従った対話・議論をマトモにしたい、元コメントの人に不正確な事を書いてほしくないというのが目的なのでしょ?ならば、それが利益です。場が荒れることは利益に反するね。/.-J でマトモに話をし
Re:対話・議論・交渉の鉄則 (スコア:0)
オフトピなくだらない言い訳を延々と書き込んでるわけだし。
Re:対話・議論・交渉の鉄則 (スコア:0)
本人同士が言い合いしてる程度なら荒れてるなんていいません。
生温かく放置しておけばいい。
荒らしてるのは私であり、あなたなのだよ。
#たぶんわかって書いてるんだと思いますが
Re:対話・議論・交渉の鉄則 (スコア:0)
たかが言い訳程度でそんな発想するほど、なにを頭の中沸騰させてるの?
私にはどうみても(周りから見たら)見せられる必要がない個人の日記へのリンクを張り、さらにその中身を見せ付けて「ほらほら、こ
ES細胞つながり... (スコア:1)
こっちは精巣からとれる細胞をもとにしたmGS細胞、とのことでしたが...
やっぱり、こっちでも同じような効果があるんでしょうかね。
女性にはES, 男性にはmGSってことなんかな。
Re:ES細胞つながり... (スコア:1)
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Re:ES細胞つながり... (スコア:0)
つーか・・・・ (スコア:0, オフトピック)
坊さんのように「座禅」をくんで瞑想すると
ボケなくなるって言ってたよ
Re:つーか・・・・ (スコア:2, 参考になる)
パーキンソン病 [saigata-nh.go.jp]はボケではありません。
Re:つーか・・・・ (スコア:2, 興味深い)
安易なAC発言反対運動中
Re:つーか・・・・ (スコア:1)
#番組の途中で出た問題全部分からなかったけど、めげてないのでID
パーキンソンといえば (スコア:0)
#オフトピなのでAC
Re:パーキンソンといえば (スコア:1)
# 今の職場はそうでもないが。