MRJの事業化決定、三菱航空機設立へ 69
ストーリー by yosuke
ジェットエンジン技術もISABE Awardは受けてるし 部門より
ジェットエンジン技術もISABE Awardは受けてるし 部門より
muonの日記 曰く
全日本空輸からの25機の受注決定に加え、日本航空、ベトナム航空からの見込みも含めると90機程度となることから、日本企業初のジェット旅客機の全機組立・販売事業へ進出することとなった。就航予定は2013年。
MRJ… (スコア:2, おもしろおかしい)
技術的に優れていても (スコア:1)
技術的に優れているのはいいことなんだろうけど、それだけでは十分でない、ということか。
日本航空機製造株式会社に入社しYS-11を販売した人らしい。
Re:技術的に優れていても (スコア:2, 参考になる)
MRJ、大丈夫か? [air-nifty.com]
競争激化の小型旅客機市場 日の丸ジェット、これから正念場 [yahoo.co.jp]
今まで実績がなかったからネガティブな報道が多いし結果がわかるのはまだ先です。
サンケイに書かれているけど「海外のメジャー航空会社から受注を早期に確保して信認を得ることが不可欠だ。」
信頼を得るには実際飛行させてトラブルがないことを証明しないといけないし、
そのころにはほかの企業がさらに低燃費な航空機を開発しているかも知れないし難しいところですね。
Re:技術的に優れていても (スコア:2, 参考になる)
Re:技術的に優れていても (スコア:1, 興味深い)
MU-2にしろMU-300にしろ、機体自体は評価されていたが全然売れず、製造権を他社に売ってからの方がずっと売れちゃうってのを見てきているんだから。
航空機みたいなもので、それも旅客機みたいなワークホースとなると、全世界的な部品流通網とか整備体制を作らないとよっぽどのコネでも無きゃ売れないと思うのですけど。
そりゃ全日空は小牧にでも持って行きゃ済むんでしょうけど、海外の会社はどうすれば良いのでしょうか?
Re: (スコア:0)
国の肝いりってのもあるんでしょうけど。
それでもコスト競争力上げないと駄目でしょうね。
サポートがいいからと倍の値段で買う企業はいないからなぁ。
どうせ機体で保険入るんだし。
Re: (スコア:0)
機能的には同等で、安価なんだけど、ラインアップが薄いとか、操作性がいまいちとか、
デザインが(ryとか、。。。
#会長が言ってる事を実践してるのかな(違
Re: (スコア:0)
なんかのポッドキャストで聞いた。
「エンジン等の一部部品」? (スコア:1, 興味深い)
一部と一まとめにして言うには割合が高いんじゃないでしょうか。
Re:「エンジン等の一部部品」? (スコア:1, 興味深い)
MRJって (スコア:1, おもしろおかしい)
#スズキじゃないけど
Re:MRJって (スコア:2, すばらしい洞察)
Re: (スコア:0)
飛行機作るのは男子の夢(笑) (スコア:1)
現在試験中のUS-2も、岩国への試作機納入から2年経っても
大出力ターボプロップ+6枚ペラの扱いにてこずって
「今日は飛んだ」と基地内でネタになっていたらしい。
しかし、YS-11もUS-1も現在の機体への評価はかなり高いですね。
商業的に成功するのはさらに困難だろうと思うけど
がんばってほしいものです。
〜後悔先に立たず・後悔役に立たず・後悔後を絶たず〜
Re: (スコア:0)
Re:飛行機作るのは男子の夢(笑) (スコア:1)
ワイエスもピーエスワンもまともに飛んでました/飛んでますが何か?
また、リンク先での記述はYSの構想に参画となっていますが
設計を主導したのはどこの機体でしょう?
##まぁ春休みだから仕方ない。
〜後悔先に立たず・後悔役に立たず・後悔後を絶たず〜
Re: (スコア:0, フレームのもと)
狭い了見で知ったかぶりしてんじゃねーYO!
Re: (スコア:0)
木村さんはYSの開発ではほとんどなーんにもしていなません。
基本設計というか基本方針を決めた後は放言をしに来ただけ。
で、さも自分が開発したかのようにデカイ顔をしている。
土井さんのほうがよっぽど仕事をしたよ…。三舵問題のときも解決策を編み出していただきましたし…。
航空業界の軋轢とか (スコア:1, 興味深い)
日本で航空工業が発達しなかったのは戦後のアメリカ航空業界の利益確保のためだとか
つまり戦後ずっと日本はアメリカの国益のために機材を買わされていたわけで
(ロッキード事件とかライブで知ってる人もいると思うが)
それが今回の機材納期停滞もあってやっと重い腰を上げた三菱重工ってとこなのだろうか
その番組では
部品レベルの技術では国際的に高い競争力を持ってる日本企業も多いと報道してた
誰か航空業界の歴史に詳しい人捕捉を頼む
Re:航空業界の軋轢とか (スコア:4, 興味深い)
日本人にとって飛行機が特別な乗り物じゃなくなったのって最近の話じゃん。自分たちがロクに乗ってもいなかったんだから量産ってわけにはいかないだろ。その代わり自動車や電車は我が国の特産品になったじゃん。
旅客機製造ってのは膨大なノウハウと体制が必要なのよ。設計面や安全面はもちろん、製造やメンテナンス、その他諸々。
例えば現代の航空機は自動操縦装置に代表されるアビオニクス機器が欠かせない。これを整備するのは航空会社の整備士。故障した装置を外し、故障の原因を確かめるにはどうしたらいいか。あるいは、修理した装置が正常に動作しているか確かめるにはどうしたらいいか。これはテストベッドにかけるんだけど、一台数億円する。こんなもんほとんど売れないけど、用意しとかなきゃいかん。
パイロットの技術養成にシミュレータも欠かせない。これも一台数億。保守は必須。
こないだ高知空港でDHC-8の前脚が出なかった事故があったじゃん。製造元のデハビランド社は速攻で調査チームを送り込んできた。
エアバスやボーイングはセールスマンが年中世界中のユーザを回ってる(やってるのは主に接待だけどw)。これはコリンズとかハネウェルみたいな部品メーカレベルでもやってる。
ユーザが直せなきゃメーカが修理チームを派遣するし、それでもダメなら工場に持って帰る。
多くの部品は消耗品なんだけど、それぞれの単価が高いから航空会社はそれほど多くはストックしてない。世界中から来る部品の注文を手際よくさばかなきゃいかん(ま、欧米系は楽勝で納期遅れするらしいけどな)。
世界に売るためにはこんな体制が必要なわけだが、三菱航空機(株)だったかはこんな体制を築けるのかね。エンジンをP&W、アビオニクスをコリンズみたいにその道の専門メーカと組んだのは、一応そのあたりを考えてだろうけどね。個人的には住友精密が気になるところではある。
ANAだって形式証明を受けてもいない段階で発注を表明するのは不安は多いと思う。だけど大きな利点もある。ボーイングやエアバスの世界中のユーザ(つまり航空会社な)は年に何度かシアトル詣で、ツゥールーズ詣でをして要望を伝える。だけど相手は巨大組織だから、そうそう要望が通るわけでもない。言語の壁もある(フランス人と日本人が英語で会議するんだぜ)。
その点、三菱製ならぷらっと名古屋に行ってエンジニアに日本語で要望を伝えられる。最初の顧客(ローンチカスタマー)はかなり優遇される。JALが採用見送りなんだから、もうバンバン意見は通るだろうと。
現代の航空経営において、要望を通すことってすげえ大事なことなんだぜ。自社のやり方になるべく適合させることで、効率を大きく改善できるから。
ジャパニーズ・ギブアンドテイクも期待できる。三菱系企業の出張はMRJを擁するANAが優先になるだろ。
ま、そういうわけで、MRJは最後まで国内限定だろうな。世界販売網を築いて維持するほど売れるのは無理だろ。
Re:航空業界の軋轢とか (スコア:2, 参考になる)
なんか長々と書かれてますが、
海外のサポートに関しては既にSAABと提携することになってますので、
三菱だけの都合で国内限定というわけにはいきません。
というか、やる気満々かと。
Re:航空業界の軋轢とか (スコア:1)
Re: (スコア:0)
おつき合いで買わされた感を感じちゃうんだな。(妄想
まあ国内航空会社が買わないものを海外航空会社が買う訳も
ないから、余力のある会社にしわ寄せがいっちゃうのは仕方
ないきもするけどね。
ANAは「JALがヘボだからウチにばっかしわ寄せ来やがって」
と思っていたりしてw
Re: (スコア:0)
というか、ふたむかし前なら日航がやって当然だった役割を、
最近は全日空が担わざるを得ないわけで…
コケた航空会社を引き取るのも、路線拡大にデカイ声をあげるのも、
それだけの体力があってこそ出来る事ですから。
#近年の日航の凋落振りは目に余るというか。もう、御取り潰しにしたら?>経産省
Re:航空業界の軋轢とか (スコア:1)
エンジンは先行するエンブラエルやボンバルディアと変わらないCF34、
肝心要の主翼の設計はウクライナのアントノフなんてARJ21はMRJ以上に国内限定ですよね。
ていうかあなたの理屈だとエンブラエルやボンバルディアがとても世界的サポート網なんか維持できなかった
中堅・弱小メーカーから今の地位を獲得できたことも説明できないよね。
Re:航空業界の軋轢とか (スコア:1)
エンブラエルやボンバルディアは、当時はあのサイズの適当な旅客機がなかったから参入できたんだと思うけどね。
Re:航空業界の軋轢とか (スコア:1)
のMRJは参入当時のCRJやERJがそうだったのと同じ程度には「あのサイズの適当な旅客機がなかった」状態でしょ。
こと昨今の原油高が無くったって燃費の良いのは七難隠すわけだし。
どうあったって既存の競合機には実績とか「すでに存在すること」で勝てないのは当然だし、
それならこの優れた性能で、という点で語る記事が新聞一般紙はおろか航空趣味誌でさえないのはとっても不思議。
あるいは語れないのかも知らんけど。
Re:航空業界の軋轢とか (スコア:1)
んなわきゃない。MRJの燃料消費2割+改善のうち機体の寄与分が1割、エンジンの寄与分が1割+です。
それにGTFは同クラスの既存エンジンより直径が大きくなるから、
既存機に換装してホラ新型機、て訳にいかないし。737のJT8DをCFM56に変えるよりは楽だろうけど。
Re:航空業界の軋轢とか (スコア:1, 興味深い)
いつ,誰が発表したのですか?
#それ以外の部分についてもソースを明示していただきたく。
Re: (スコア:0)
参考になりました。
ちょうど、ドコモの携帯と同じような状況で推移するんですね。
Re:航空業界の軋轢とか (スコア:2, 興味深い)
ハードの技術は十分持っているでしょう。
「純国産」にこだわってエンジン開発にまで手を出してたら
製造コストが馬鹿高くなって、国際市場はおろかANAですら
買ってくれるはずもなく。
一方、先日のWBSでは、
>「国のサポート。世界の競合はどうなのか、
>同じ条件で競争したい」(佃和夫 社長/三菱重工業)
>小型ジェット機で先行するボンバルディアとエンブラエルは、
>いずれも巨額の資金支援を受けている。日本の政府はMRJ
>の開発費用の一部負担と貿易保険の支援を打ち出しているが、
>専門家は・・・。
>「100億~200億円の支援では、1けた足りない」
>(松本康宏 シニアアナリスト/新生証券)
http://www.tv-tokyo.co.jp/wbs/news/080328/n1.html [tv-tokyo.co.jp]
....とのことで、こっちのほうが厳しいかも。
一企業に税金をつぎ込むことを問題視する人も多そうだし。
Re:航空業界の軋轢とか (スコア:1)
私は国はカネを出さなくてもいいから、環境整備に注力
するべきだと思います。
日本の役所は補助金を出して企業を手なずけ、規制をかけて
企業を拘束します。そういうことが企業の競争力をそいて
きたのは歴史的に見ても明らかでしょう。
自動車業界が役所の言うことを聞いていたら、今頃トヨタも
ホンダもなかったかもしれません。
三菱の英断には拍手を贈りたいです。
また、日本企業の重鎮としてトヨタが出資したのも、民間の
事業は民間でする、という哲学からでしょう。
政府・役所が足を引っ張らないことを祈ります。
Re:航空業界の軋轢とか (スコア:1, 参考になる)
#ちなみに、国は金を出すだけでなく、JAXAが研究開発と型式取得をサポートします。
Re:航空業界の軋轢とか (スコア:1)
解決して欲しい。
金銭面の助成はあるに越したことはないけど、事務手続きやらが煩雑で、実
際に使える資金も限定的だし。
ただ、部品レベルのモノづくりの底上げ、新興国の追随を許さないためにも
航空機、兵器、ロケット関連の産業には手厚い保護をする必要があると思い
ますよ。
上記産業にかかわっている素材、部品メーカーの技術力アップがあったから
こそ、今日の自動車産業界の繁栄があると思います。
だからこそトヨタの出資は自分達のための先行投資と若干の恩返しと言う気
がします。
#「航空機武器宇宙産業課」ってひと括りにされている時点で、国の資金面で
# の助成は当てに出来ないでしょう。
# ロケット捨てて航空機に注力なんて大胆な政策は、役人レベルではとうてい
# 出せそうもないしね。
Re:航空業界の軋轢とか (スコア:1)
被占領期に兵器に転用できる航空機の研究開発を禁じられ、解禁された時(1952年)には世界レベルについて行けなくなっていたというのはよく聞きますね。
> つまり戦後ずっと日本はアメリカの国益のために機材を買わされていたわけで
7年間のブランクを追いつくよりは、出来合いのモノを買った方がお得だと日本が判断したのかもしれませんし、アメリカににらまれて諦めてしまったのかもしれません。
> 部品レベルの技術では国際的に高い競争力を持ってる日本企業も多いと報道してた
いまでも、ボーイングやエアバスの下請けをいっぱいやってますね。
たとえば、ハリボテことボーイング787の主翼は川崎重工が作ってます。
Re: (スコア:0)
http://www.mhi.co.jp/news/story/200705134581.html [mhi.co.jp]
川崎重工業は主翼と中胴の結合部と中央翼
いい加減にものを言わないでほしい
Re:航空業界の軋轢とか (スコア:1, 参考になる)
純国産にしようとしたら横槍入って、結局改造機で高い値段で低い評価。
昔飛行機エンジン国内1位の会社に居ましたが、今の航空機エンジン開発は
お金がかかりすぎるから国際共同か、寡占的企業のものを使うしか
世界的にも手はないです。
だから、一部(多くの)部品が国産化できない問題と外圧の問題は少し別ですね。
あと、”部品レベルでは日本の技術は世界一”という言い方がありますが、
確かに町工場の金属加工技術などは度肝を抜かれる物がありますが、
飛行機というシステムを作るのには、部品の組み合わせ技術が必要で、
その辺は実際に1機作らないと得られない部分ですから、今の日本には無いに等しい
技術です。
Re:航空業界の軋轢とか (スコア:1)
純国産にしようとしたら横槍入って、結局改造機で高い値段で低い評価。
そのおかげで今の民間機用大型部品の受注があって、その技術の行く先にMRJがあるのかも。
# F2だけを見ると、こんなことならF16をそのまま買っとけばよかったと思うけど。
# 軍事技術のスピンアウトは侮れないのは分かるんだが、
# いかんせん自衛隊にしか売れないから単価高くて困ったものだ。
Re: (スコア:0)
>そのおかげで今の民間機用大型部品の受注があって、その技術の行く先にMRJがあるのかも。
うーん、これは初耳。でも、実力を示すことができたから大型部品を任せられて、
最後は1機まるごとって、”技術がよければおのずと何とかなる”を地で行っている気がします。
もちろん、僕も技術関係者だからそうあってほしいけど、それだけではないよと言う人に
少し気を向けないといけないのですよね。
そもそも、大型部品でも重要な部分の部品でも部品は部品だから、MRJを作ることには大賛成だし、
税金突っ込んででも成し遂げるべきだとさえ思います。
Re:航空業界の軋轢とか (スコア:4, 興味深い)
>>そのおかげで今の民間機用大型部品の受注があって、その技術の行く先にMRJがあるのかも。
>うーん、これは初耳。でも、実力を示すことができたから大型部品を任せられて、
>最後は1機まるごとって、”技術がよければおのずと何とかなる”を地で行っている気がします。
F-2の設計時にはアメリカの見積もりよりはるかに少ない予算で開発を進めて
F-16と見た目そっくりの機体をほぼ全面的に再設計して
新型レーダーや新素材を実用化して、なんだかんだで技術的にはかなりアピールを成功させてます。
特に複合素材成型の主翼が画期的で、これを実用化させたからこそ
現在のB787主翼の受注に繋がっているのだと思う。
ボーイングの21世紀のヒット作とも言える機体の主翼を人質に取ったのだから
今こそ世界に打って出る好機って事なのかと。
Re:航空業界の軋轢とか (スコア:1)
>今こそ世界に打って出る好機って事なのかと。
これこそ技術本位の考え方。でも、自分自身こういうの大好きなんだ(w
でも、その結果は散々・・・・
しかし過去から学べれば道も開けるが、YS-11の怨念^h^h執念を今の現場がどれだけ
受け継いでいるか疑問なだけに・・・
F-2やC-Xの二の舞 (スコア:0, おもしろおかしい)
Re: (スコア:0)
飛鳥 [wikipedia.org]を忘れて貰っては困るな。
あとこの本 [amazon.co.jp]を思い出した。
国産機 (スコア:0)
各種装備もいろんな専業から買うのが普通。
だからエンジンや細かい装備を無理に国産化する必要が無いし、
既存のエンジンメーカだって部品を突き詰めると日本製つかったりしてる。
Re: (スコア:0)
海外メーカひいては外国政府に足元を見られかねません。
日本が低くないコストを払いつつ、戦車や戦闘機・艦艇の開発能力を維持しているのも
そーゆー訳で。
# 自動車で言えば、ピストンやコンロッドを作れても、エンジンは開発・製造できません。
Re:国産機 (スコア:1)
>海外メーカひいては外国政府に足元を見られかねません。
おっと、ボーイング社の悪口はそこまでだ。
Re: (スコア:0)
まぁHondaJet [honda.co.jp]は車体もエンジンも日本のメーカだけどね
Re:国産機 (スコア:1)
HONDAは本気 (スコア:3, 興味深い)
最終的に営利事業として成功するかはともかく、プロジェクトそのものは順調のようで、日本企業の航空機事業としては、ますまずではないでしょうか。
私見ですが、
1.HONDAは本田宗一郎が興したベンチャー企業的な体質を今も有しているため、権限と責任の範囲が適度に分散と集中しており、意志決定と実行が柔軟かつ素早くできること。
2.航空事業の本拠地を当初から日本国内よりも制度的に航空機開発に適した米国に置いたため、プロジェクト全体がスムーズに進行したこと。
3.欧州向け自動車に搭載するディーゼルエンジンの開発要員をライバルから調達したのと同様に、自社で不足する人材を外部から広く集めてチームを組んだため、既存の航空機メーカーが取りにくい施策をより多く試すことができた。
4.シュミレーション技術やデジタル制御技術が普及したため、それらの成果を広く取り入れることができた。
などがこのプロジェクトの特徴としてあげられると思います。
人材面ではMH02をやっていたころまでは自社プロパーの人材、中にはF1の経験者などもいたようですが、HondaJetの主要メンバーは日本の航空機メーカー出身者はじめ、国籍問わず航空関連企業に勤務経験を持っていたり、大学でその方面を専攻した経験者を集めているようです。
機体の外観も独特の形状ですが、あれも空力や強度を解析するためのシュミレーション技術が進み、迅速で精度の高い解析が安価で可能になったこと、機体の飛行安定性を動的に制御する手法が発達したから可能になったと言えます。
HONDAにとっては好都合な条件が揃ったから実現出来たと言えるでしょう。
たとえばエンジンの位置ですが、主翼強度や空力特性、操縦性、に影響する構造なので20年前ではあのクラスのビジネスジェットに適用するのは採算的に困難だったでしょう。
事業としての問題点は、
・自動車メーカーとしての知名度は高くても航空機メーカーとしては未知数。
・機体そのものよりもエンジンの信頼性が不明
->安全性、経済性への疑問符が付く
・販売、メンテナンス体制が構築できるのか
->故障対応などが自動車並みに出来る体制を維持できるのか
・ニーズに合わせた商品展開の可能性が低い。
故障対応は飛んで行った先でどうなるかが重要、つまり発売当初から全世界へのサービス網展開を視野に入れておく必要がある。
小型機ビジネスも米国起源の特定企業に限られているのはこのサービス体制の確保出来るかどうかで売上が左右されるからです。
単独では困難なのでどこと組むかで事業の成否が左右される、つまり技術的合理性ではなく商業的要因に依存する面が非常に多いことが懸念材料となります。
けれども最大の問題点は将来発展性に乏しいことでしようか。
従来のビジネスジェットはどれも同じような外観でした。
それには商用機ビジネスに成功するためには将来発展性に有利な構造でなければならないと言う技術的合理性があったからです。
たとえばストレッチやエンジン換装に有利であるような。
HondaJetはマーケティング結果から現在のサイズに特化して開発されており、将来発展性に乏しいと言うよりも、その部分をあえて無視したがために同クラスのライバル機を凌駕する飛行性能と経済性を実現できました。
しかし顧客の細かなニーズにこたえるために機体構造を変更することは困難なので販売数は限られてしまう宿命を負っています。
商品として見た場合、将来性が限られた製品の訴求力は高くありません。
残念なことにHONDAの姿勢からは事業の将来像がはっきりしません。
そのあたりが市場にどう受け止められるか注目したいところです。
この文章の問題点以降の単語を適時、三菱やMRJに置き換えてみて下さい。
当てはまる部分も多いので。
Re: (スコア:0)
航空機自身を国産化する事の意義と、部品を国産化する意義は基本的に同じなんだが。
もっと言ってしまうと、有事を考えると大枠の技術よりは要素技術の方が重要だったりするんだが。