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お金

米国で「新卒のみを対象とした求人」は違法であるという議論が起こる 72

ストーリー by hylom
平等でないと言われればまあそうなのだが 部門より
taraiok 曰く、

米高にて、求人広告の条件で「新卒もしくは最近大学を卒業したもの」という条件を記載するのは連邦法に触れる可能性があるという議論が起きているようだ(fortuneslashdot)。

たとえば、Apple、Facebook、Yahoo!、DropboxおよびElectronic Artsといった企業は、求人情報のタイトルに「新卒」と加えている。しかし、雇用機会均等委員会で連邦政府機関の上級弁護士顧問のRaymond Peeler氏は、「私たちの見解では、こうした求人は違法である。年上の申込者を思いとどまらせる行為だ」と語っているという。

テクノロジー業界における年齢の不均衡には多くの要因がある。若い労働者は低賃金で働き利益を生み出す。また家族を持っていないため、長時間働くことが可能だ。カリフォルニア大学でコンピュータサイエンスを教えているNorm Matloff教授は、ソフトウェアプログラマーに対する年齢差別について「その理由は非常に簡単だ。要はマネーだ。」としている。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • 日本の場合 (スコア:3, 参考になる)

    by Anonymous Coward on 2014年06月24日 17時52分 (#2627144)

    日本の場合、雇用対策法 [e-gov.go.jp]第10条で年齢差別は原則禁止されている。

    事業主は、労働者がその有する能力を有効に発揮するために必要であると認められるときとして厚生労働省令で定めるときは、労働者の募集及び採用について、厚生労働省令で定めるところにより、その年齢にかかわりなく均等な機会を与えなければならない。

    そのうえで、雇用対策法施行規則 [e-gov.go.jp]第1条の3第1項第3号イで新卒を例外として認めている。

    長期間の継続勤務による職務に必要な能力の開発及び向上を図ることを目的として、青少年その他特定の年齢を下回る労働者の募集及び採用を行うとき

    雇用対策法施行規則に載っている他の例外は、「定年以下という募集」「労働基準法で禁止されている年齢を除いた募集」「年齢が偏っていて技能や知識の継承がやばい時の募集」「芸術・芸能の分野で子役などを募集する場合」「逆に高齢者を募集」と当たり前なものばかりなので、日本で新卒が如何に特殊な存在なのかが分かる。

    • by qwerty (20776) on 2014年06月24日 21時14分 (#2627253) 日記

      といっても、新卒採用が無いと、若年者の失業率がかなりベースアップされると思われます。
      それに対する有効な手立てが無ければ、今後も新卒採用は続くでしょう。

      それ以外の新卒採用による良し悪しは政府にとっては些細な問題かと。

      --
      [Q][W][E][R][T][Y]
      親コメント
    • by nemui4 (20313) on 2014年06月25日 8時52分 (#2627424) 日記

      >日本の場合、雇用対策法 [e-gov.go.jp]第10条で年齢差別は原則禁止されている。

      テレビでユニクロや無印の職場を紹介してるのを見てたら「年寄りいねーな」と思った。
      みんなスマートでデブも極端なガリもいない、そういうのはカメラにうつさないようにしてるだけかもしれない。
      客商売だから採用時に見た目受けがよさそうなのを選択してしまうんだったらそれはそれでわかりやすい。

      実は年を取っててもスタイル良くて自社の服を着こなしてて若く見えてるだけという
      もしくは、年取ってる人たちや見目麗しくないのは裏方業務専門で別の場所で働いてたりして。

      業種が違うけど客商売のモスやスタバだと時々けっこうお年に見える従業員(バイト?)は見かけるので門戸広いのかな。

      親コメント
  • by Anonymous Coward on 2014年06月24日 17時20分 (#2627127)

    どんな理由であれ企業が実際に欲しいのは新卒なわけで、
    無駄な募集に応募する人、その応募に対応する人とが出てきて、
    皆が不幸にしかならない気も。

    • by Anonymous Coward on 2014年06月24日 17時40分 (#2627137)

      その点、日本のハローワークは企業の求人で仮に年齢制限をつけてなくても
      ちゃんと一度電話で「○○才の方ですが応募は可能でしょうか?」と求職者に
      代わって問い合わせをし、企業側が「うちは△△才までしか取りません」とか
      回答すると「ここは△△才までの募集です」と企業に代わって求職者に伝えて
      応募を取り下げさせるという、非常に効率のよい運用をしていますね。
      もちろん求人票には年齢制限なんて書いてないので法律上は何の問題もなく、
      企業側が仕事の邪魔をされないよう国が最大限の配慮をしているだけの事です。

      先週紹介状をもらおうと思った会社4社のうち2社がその理由で断られた・・・

      親コメント
    • by Anonymous Coward

      「未経験」にまとめればいいだけ。

    • by Anonymous Coward

      日本の新卒が無駄なESにあくせくするのと同じ構図にしかならんよなあ。

    • by Anonymous Coward

      どっちかというと、新卒だけ採用するというそうした行為そのものが、
      雇用機会の不均等なんじゃないでしょうか?

    • by Anonymous Coward

      馬鹿みたいに実現できもしない理想を掲げて事態を悪化させる好例ですよね

      新卒以外の求人では実際に誰も幸せになれない改悪しましたし
      求人出すのに年齢で制限できなくしたせいで求職者にも企業にも無駄が増えて求職者からしてもいい迷惑
      企業は第二新卒といった安くて真っ白な人材を求めてるし採用しない求人なのに
      求人内容から若者限定なのかを読み取れないわけでもないが判断に困るものもあるし

      バブル以前の売り手市場じゃないんだから、性別にしても同様でもっと現実みろよと思います

  • by Anonymous Coward on 2014年06月24日 17時26分 (#2627132)

    アメリカの大学生は、学位(BSでもMSでもPh. Dでも)を取得してからしばらくモラトリアムとして働かずに過ごし、
    それから気が向いたら就職する、というイメージがあったが。
    昔の日本もそんな感じだったらしいけどね。夏目漱石の「こころ」の主人公とか。
    新規の採用時に新卒・既卒という区別がないからこそ、そういうゆとりのある就活ができるのだと思っていた。

    それとも、いま問題になっているということは、最近はアメリカも余裕がなくなって、雇用側の思想が日本並に悪化してきた、ということなのかな。

    • by Anonymous Coward on 2014年06月24日 17時52分 (#2627145)

      どこの国でも、そんなに余裕はない。
      自分の意志でモラトリアムで先延ばしというより、若年失業率の高さが示す通り
      働きたくても口がないから先延ばしの方が実感に近い。

      日本はコースに乗らないと他の人と比べて著しく不利だけど、
      アメリカだとコースに乗っていないと乗っていないような人としか付き合えないから
      不利だという認識さえできない、という差がある。
      新卒コースに乗れた乗れないで悩めるだけまだ日本の社会は一枚岩だと思う。

      「こころ」の主人公って大学生じゃなかったっけ?明治期の大学生だから、今でいう
      スーパーエリートだから、「数年遊んでいっちょ働くか」というのができるのも今と同じ。
      今でもできる人はそうしている。
      間違っても今の大学生といっしょにしてはいけない。

      親コメント
      • by Anonymous Coward

        実際に読んでみると分かるが、「こころ」の頃の大学生は、さほど偉くもなくなっていたようだ。
        「先生」の手紙の一節をあげておく。

        しかし私は書生としてそんなに見苦しい服装はしていませんでした。
        それから大学の制帽を被っていました。あなたは笑うでしょう、大学の制帽がどうしたんだといって。
        けれどもその頃の大学生は今と違って、大分世間に信用のあったものです。

        また、卒業したらすぐ働く気構えの者もいた。もうめんどいから引用は省略。
        まあ、在学中に就職なんてのを考えねばならない時代ではなかったにしても、余裕のない学生もいたということで。

        • by Anonymous Coward

          親コメントACだが、あなたの言うことには同意。
          というか、普通は卒業したら働こうと考えるだろう。
          卒業してぶらぶらして(自分を見つめなおして、納得いったら)働こう
          ってのは、今も昔も少数派。
          同じレベルの人間がぶらぶらした後、まともな生活ができる確率は、
          今のほうが高いんじゃないかな。

    • by Anonymous Coward

      事情は違うんじゃないかなあ。
      その時期の日本でも、苦学した人は遊んで暮らす金なんかないから即就職したし、就職しなかった人って、結局親や一族が金持ちとか、在学中にパトロンを得て遊学状態(これが今と違う、大卒がスーパーエリートだった結果だけど、世渡りの上手さもあったろうし)だったとかだと思う。昔は昔で、経済格差が学歴格差につながっていた面はあったろうし。

    • by Anonymous Coward

      アメリカにどんな幻想を抱いているのかは知らないが、そんなことはないぞ

      まず、日本のようにとりあえずFランに進学する風潮はない。
      大学を卒業しただけである程度のエリート。

      次に、アメリカはかなりの格差社会。
      雇用環境は日本よりよっぽど劣悪。

      この辺の文化の違いを考慮して再考察するべし。

      • by Anonymous Coward
        2010年のデータですが、米国の大学進学率は72%です。 日本以上に三流大学に進学する人は多いのでしょう。
        卒業率に関しては50%を切るようなので、卒業者の平均能力に関しては、米国の方が上であると推測できるでしょうね。
        • by Anonymous Coward

          >米国の大学進学率は72%です。
          アメリカの教育システムをほぼ知らないのですが、この数字って日本の公表値と単純比較することにどの程度の意味があるものなのですか?

          • by Anonymous Coward
            > まず、日本のようにとりあえずFランに進学する風潮はない。
            この認識が間違っていることがわかります。

            また、大学卒業者の割合が35%程度と言うことがわかりますから、
            # 大学を卒業しただけである程度のエリート。
            こちらも間違いであることがわかります。
            • by Anonymous Coward

              Fランってだれでも入れて遊んでバイトしてるだけで卒業できる大学やろ。アメリカには無いよ。

              • by Anonymous Coward on 2014年06月25日 17時54分 (#2627728)

                お前アメリカに住んだことないだろ。

                米国で行われた2011年の調査 [newser.com]によると、調査対象となった大学生の32%は週40ページ以上の読書を要求されるクラスを取っておらず、36%は週5時間以下しか自習しておらず、1/3は4年経っても批判的思考や複雑な論理、記述力に大した改善を示していない、という結果が出ている。

                念の為に言っとくけど、アメリカの大学では勉強する奴はものすごく勉強するよ。勉強する奴の比率は日本より高いというのも本当かもしれない。でも、Fランのような大学はゴマンとあるし、一流大学でもぜんぜん勉強せずになぜか卒業しちゃう奴もいる。

                親コメント
  • by Anonymous Coward on 2014年06月24日 17時56分 (#2627147)

    これ、守られる必要があるんですかね…。
    ぶっちゃけると、興味ない範囲の人はどこかの時点で落とすわけで。
    双方にとって、労力の無駄な気もします。

    • by Anonymous Coward on 2014年06月24日 18時16分 (#2627158)

      アメリカはルールの国だから、一応表面上は機会均等でなければ機会均等なルールを作らなければならない文化。
      しかし、文化の根底は西洋とくにイギリスとヨーロッパだから、コネ人脈と出自が第一優先。
      ルールがきちんと作られるように、現実への抜け道も同時にきちんと準備されるのがアメリカ社会。
      例えば既卒者が応募してきたら、応募者より確実にレベルの低い低賃金者が選考する側として出てくるなど、
      その辺はしっかり仕組みが作られる。

      親コメント
      • by Anonymous Coward

        >例えば既卒者が応募してきたら、応募者より確実にレベルの低い低賃金者が選考する側として出てくるなど、
        …これはどういう効果があるの?
        下っ端がこれから上司になるであろう人材を選べるということ?

        • by Anonymous Coward

          違法とならないよう形だけ選考の場が作られ、エキストラで下っ端が駆り出されるって事じゃない?
          #当然採用しないから上司にもならない

          • by Anonymous Coward

            なるほど理解した。
            理解したけど結局非合理に感じるなぁ。
            それが通例化してるならルールを変えさせる方に流れそうなもんだけど。
            建前重んじて規則を陳腐化させるのは日本の方が得意だと思ってた。

            • by Anonymous Coward on 2014年06月24日 22時34分 (#2627298)

              陳腐化させるプロセスやその成果物が論理的か情緒的か、が欧米と日本との差ではないでしょうか。

              親コメント
            • by Anonymous Coward

              人権人権言ってる先進国はどこも似たり寄ったりって事じゃないんですかね?

  • by Anonymous Coward on 2014年06月24日 23時05分 (#2627316)

    解雇規制の撤廃
    年齢による差別の禁止
    同一労働同一賃金

    • by Anonymous Coward

      経営者にさらに有利にするのですね。

      同一労働同一賃金 > 海外事業所に合わせて賃金1/4にしますね
      解雇規制の撤廃 > それが気に入らない人は全部解雇
      年齢による差別の禁止 > 当然、定期昇給なんてないよ

      さらに移民解禁までつければ完璧かな。
      今の安倍政権は、この4つ全部前向きだからかなり怖い。

      • by Anonymous Coward

        でもここで移民をNGにして外国人労働者を制限したら、労働市場は恒久的に日本人労働者側の買い手市場になるでしょ?

    • by Anonymous Coward

      同一労働同一賃金って言うけど、勝手に同一労働って思ってるだけのパターンが多いような。
      碌に仕事しない給料泥棒がいるのも確かだけど、大抵は無能の愚痴。

    • 政府が、国民の生活保障を何とか、金儲け団体に背負わせようと作り出したのが
      複雑怪奇な雇用・労働規制だ。
      国際競争などで産業の比較優位は変化し続け、産業構造は変化し続ける。
      会社は倒産の危機にさらされ続けなければならない。
      倒産の危機にある会社が、法律を遵守するだろうか?
      法律に抜け穴でもあれば、使ってしまうだろう。
      会社の経営陣は業界団体を作って、
      「雇用を守るためには、まず、会社が存続しなくてはなりません。
       だから、税金をゾンビ企業やブラック企業に投入してください」
      と陳情するようになる。
      本末転倒だ。
      ゾンビ企業が倒産しても、ブラック企業を辞めても、国民が生活に困らないようにするべきなのだ。

  • by Anonymous Coward on 2014年06月25日 1時13分 (#2627351)

    米国では、米の値段が上がって求人広告に影響が出ている?

    • by Anonymous Coward
      米原高校?米子高校?
  • 海外だと、たとえば人事部で採った文系学生より、
    専門分野の新入社員のほうが遥かに給料が高くて当たり前な感じですよね。

    ですので、「アメリカも新卒問題を抱えているんだ」
    と日本的な価値感で海外の仕組みを論じてもあまり意味がないように思います。

    なんというか日本の会社は学校ですよね。
    既卒採用は、飛び級や編入学受験のような例外的な出来事であって、
    入社式を経て、ヨーイドンで競走させる横並びの概念がないと
    整合性がとれないような無理のある人事制度です。

    今後、能力を査定して職務内容ごとに給与を変えるシステムが必要ですが、
    日本の銀行に、担保の書類が揃っているか調べる程度にしか投資の査定能力がないのと同様に、
    もしかするとこれも日本企業がずっと確立できないノウハウになるかもしれませんね。

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