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日記

dancemanの日記: 米国立再生可能エネルギー研究所曰く、「既存の太陽光発電技術で米国全土の電力を供給できる」 62

日記 by danceman

米国立再生可能エネルギー研究所(NREL)によれば、太陽光は他のいかなるクリーンエネルギーよりも、より多くの電力を生み出すことができるとのこと(本家/.Mother Board記事より)。

発電所規模の太陽光発電、屋根用太陽光発電、集光型太陽熱発電といった既存の太陽光発電技術で、米国だけで20万ギガワットの発電量が可能であるとしている。1ギガワットは、一つの原子力発電所の発電量におおよそ相当し、大部分の石炭火力発電所の発電量を上回るのだそうだ。1ギガワットで、およそ70万世帯に電力を供給することができる。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • 大元の報告書のタイトルは「米国における再生可能エネルギーの技術的ポテンシャル(地理情報に基づく分析) (U.S. Renewable Energy Technical Potentials: A GIS-Based Analysis)」 [nrel.gov]です。
    要するに、「ここにこれだけ使えそうな資源量があります」という分布を示すのが目的ですね。
    また太陽エネルギーだけでなく、風力、地熱、水力、バイオマスも調査対象になっています。

    資源量の合計は、PDFの5頁目に記されて居ます。簡単に年間発電量のみ抜き出して技術別に合計すると、こんな感じです。

    太陽光 283600TWh(テラワット時)/年
    集光式太陽熱 116100TWh/年
    陸上風力 32700TWh/年
    洋上風力17000TWh/年
    バイオマス 500TWh/年
    地熱(通常) 300TWh/年
    地熱(EGS) 31300TWh/年
    水力 300TWh/年

    対して米国全体の電力需要は3754 TWh(2010年)とのこと。
    今のところはシェールガスで一息ついてますけど、将来それが採りにくく(高く)なってきても頼れるよ、って話ですね。
    あと再生可能エネルギー使えばその分、燃料も輸出に回せますし。産油国が太陽光狙ってるのと同じ理由。

    なお日本でも、同種の調査が環境省によって行われています [env.go.jp]。

    ご参考まで。

  • by sei5 (45140) on 2012年08月03日 7時59分 (#2205508)

    巨大なプラントになるでしょう。
    大陸の国の発想なのかなぁ?

    記事には「潜在力」とありますが、数字が一人歩きすると。。。
    (量的に)パネルは作れるのか?その面積をメンテ続けるコストは?

    研究機関の試算の発表で、マスコミや市民が騒いだ挙げ句に、
    最後に火消しに回る、という展開を想像してしまう。

    # 原典読まずに想像。雑談のために英論文読むのは敷居が高い。

    • by Anonymous Coward

      > 敷居が高い。

      そこは
      /.的にはハードルでしょw

  • by sinbo (5231) on 2012年08月03日 10時54分 (#2205641)

    論文をざっと読んでみました。
    前提として、あくまでも能力の計算であり、実用とするための条件(たとえば送電の問題など)については考慮していない、と書いてありますね。
    このNRELは、もともと Renewable Energy の研究を行っているところであり、原子力エネルギーをその対極としてとらえているようにも見えません。
    そのうえで MotherBoard の記事をみると、かなりセンセーショナルなタイトルという印象があります。

    --
    ---- sinbo
  • by Anonymous Coward on 2012年08月02日 13時18分 (#2205016)

    コスト面で現在利用中の他の電源リソースと競争できるとは言ってないわけで…

    要は、「理論上できる」…うん、できるかもね。
    その主張を躍起になって否定しようとは思いません。

    商業上・市場上・政治上=現実的に出来る、かどうかは、
    これからのお話ですね。

    • by Anonymous Coward

       「理論上できる」と「商品となる」を結びつけるのが工学という学問の役目なんですが、その間には死の壁がいくつもあったりします。
      さらに、工学と商売の間にも死の壁がいくつもあって…。

       と言うことを理解して発電用のエネルギーの割合をどうするかという議論をして欲しいものです。>日本

      • by Anonymous Coward

        死の壁の議論をする必要はありません
        太陽光発電や風力発電すでに死の壁を乗り越えてしまっています(宇宙太陽光発電SSPSを除く)
        問題はいかにコストを低減するかであって,そこに大きな技術的ブレークスルーは必要とされません
        #まだSFレベルの宇宙太陽光発電に大金を注ぎ込む日本人を見たら,海洋発電をやってる英国人は笑いが止まらないだろう

        • by Anonymous Coward on 2012年08月03日 13時17分 (#2205844)

          >死の壁の議論をする必要はありません
          >太陽光発電や風力発電すでに死の壁を乗り越えてしまっています(宇宙太陽光発電SSPSを除く)
          >問題はいかにコストを低減するかであって,そこに大きな技術的ブレークスルーは必要とされません

          言ってることがむちゃくちゃじゃないかと…
          火力、水力、(原子力も?)に勝てるだけのコスト低減にブレイクスルーが不要?

          親コメント
    • by Anonymous Coward

      使用済み燃料の処理方法や廃炉方法さえ技術的に確立していないしそのコストも誰にも分からない状態で
      政治的決断で使い始めてしまった発電方法なんてのもありますので、政治的決断さえあれば、
      たいがいの無理は通ると思います。

  • 光とこの素子さえあれば電力を賄えるというのは、宇宙開発にとって一番魅力的だろうな

    設置しておけばほぼ自動的に電力を得られ、仮に一部が壊れても全体には影響せず、
    有機素材の開発が進めば驚くほど軽い素材で高出力を得られて、無駄な廃棄物は無く、
    大量生産が容易なのでコストを安く出来る見込みがあり、子供でも扱えるほど安全性は高い

    • by Anonymous Coward

      俺は宇宙開発を考えたら核融合炉に全力投入すべきだと思うよ。
      外惑星圏では太陽光発電は効率悪いだろ。恒星間航行してるあいだはどうするのよ?

      • 恒星間航行は22世紀に実現すると思ってるんだが、核融合炉が実現しそうな気がしない。
        むしろ核分裂にブレイクスルーが出てイメージ一新するような気がする。
        放射性廃棄物を再エネルギー化して放射能もなくすとか。

        --
        the.ACount
        親コメント
      • by Anonymous Coward

        そんな遠くにいけるようになるまで何世紀もかかるとおもいますので、今から全力投球する必要ってありますかね

    • by Anonymous Coward

      現状の打ち上げコストとペイロードの打ち上げ機のままでSSPS作ろうとか、
      それは宇宙開発業界にとってはとんでもなく魅力的でしょうね。

      > 設置しておけばほぼ自動的に電力を得られ、仮に一部が壊れても全体には影響せず、
      > 有機素材の開発が進めば驚くほど軽い素材で高出力を得られて、無駄な廃棄物は無く、
      > 大量生産が容易なのでコストを安く出来る見込みがあり、子供でも扱えるほど安全性は高い
      SSPSは断じてそんな発電手段じゃないですけど。

      • by Anonymous Coward

        いつからSSPSの話だと錯覚していた?
        これだから重力に魂を引かれた人は……。

        # SSPS(宇宙太陽光利用システム):宇宙で太陽光発電し、得られたエネルギーを地球へ送るもの。

  • by Anonymous Coward on 2012年08月03日 11時58分 (#2205730)

    日が沈むとともに会社が終わってくれるなら…

    • by Anonymous Coward

      そこは優秀な各企業が素晴らしい蓄電システムを開発してくれる予定ですので、安心して24時間働いてください。

    • by Anonymous Coward

      日の出と共に会社が始まりますよ。

  • by Anonymous Coward on 2012年08月03日 23時56分 (#2206250)

    「エネルギーは十分にある!」なんて言ったら浪費が増えるだろうが!
    シェールガスブームで結構きついことになってるのにこの上「ソーラーパネルさえあればエネルギー使い放題!」なんて言ったらどうなることか!
    バイオエタノールの記憶も生々しいし、エネルギーなんてあればあるだけ使い尽くすに決まってるだろ!
    足りるを知らねばエネルギー問題なんて永久に解決しない!

  • by Anonymous Coward on 2012年08月02日 10時59分 (#2204858)

    あと電力を使う工場とかも存在しないの?
    ちょっと何言ってるのかわからない

    • 1GWは、一般家庭およそ70万世帯をまかなえる発電出力 (単なる目安の提示)
      米国は、潜在的にはその20万倍の発電が(既存技術だけで)可能 (今回の報告内容)

      あくまで土地面積や設置等のみを考慮した潜在能力に関する研究で、経済性は評価していないようです。

      # それはそうと、Enhanced geothermal systems で 4,000GW ってホントかあ?

      親コメント
      • by Anonymous Coward on 2012年08月02日 12時56分 (#2204973)

        >Enhanced geothermal systems で 4,000GW ってホントかあ?

        元記事(とさらにその元の地熱系を評価した研究)を見る限り、ある程度の期間ならまあ不可能では無い、という感じです。
        マントルからの熱流、プレート境界での圧縮力、火山。こういったものの利用出来そうなものをつぎ込めば一応いけるよ、と。
        #西海岸の造山帯やらハワイ・アラスカもありますし。

        ただもちろん、このペースで地熱引っ張ってくると元々アメリカ部分で放熱していた地熱量を上回るので、マントルが冷え出す事にはなると思いますが。
        #どのぐらい長期かはわからんけど、そういうレベルでは"renewal"ではない。

        親コメント
        • あー、やっぱりそうなっちゃいますか。

          地球全体で内部からの熱流束 44TW のところ、面積が 10% もないアメリカで 4TW の発電出力(熱流束よりずっと小さくなるはず)ということは、

          1. アメリカだけ、地球内部の熱がどんどこ湧き出すホットスポットがある
          2. 本来の熱流束よりも多めに熱を汲み出す

          のいずれかで、多分 2(農業用地下水枯渇問題と同じ構造)だよなあ、とは思ったのですが。

          まあ、長期的な意味では再生可能ではないにせよ熱量は膨大でしょうし、むしろそんな大規模に熱を汲み出すなら、イエローストーンの噴火を抑止できるかもしれないわけで、人類的にはむしろ良い感じ? …とかSF的妄想をしてみる。:-)

          親コメント
          • by Anonymous Coward

            >熱量は膨大でしょうし

            まあそうですね。
            地球の質量が6E+27g、比熱を単純に1J/gKとすると、地球内部全体の温度を1℃下げるだけで4TW出力なら5000万年ぐらいは戦えますし。
            まさに物量の勝利。

        • アメリカ大陸が冷えて縮んで、シワシワになっていくイメージが…

          地球梅干し化現象。

          親コメント
        • ただもちろん、このペースで地熱引っ張ってくると元々アメリカ部分で放熱していた地熱量を上回るので、マントルが冷え出す事にはなると思いますが。

          マントルが冷えればイエローストーンの巨大噴火 [nationalgeographic.co.jp]が抑えられるかも.

          親コメント
          • by Anonymous Coward

            海溝ができ、地震の巣になりそうだ

      • by Anonymous Coward

        まあシェールガスだって経済的にペイするとは思われてなかったわけだしそもそも石油が枯渇しそうでなかなか枯渇しないのも経済的にペイしなかった採掘技術が使えるようになったからだし潜在能力を研究しておくのは無駄にはならないんじゃね。

        • by Anonymous Coward

          しかも、少なくとも日本の何倍もの発電用地があると思うと、心底羨ましい。
          人口は二倍くらいしか違いないのに。

          米国人が真面目に省エネすれば、米国のエネルギー事情もずいぶん変わるだろうに。

          • 日本は領海が広いんだし、そっちで賄えないかなぁ?

            親コメント
          • by Anonymous Coward

            人口3倍
            土地50倍ですよ。

            南部であればサッカーコートが500円で買えます。

            #それでもアリメカはそこそこ省エネです。2倍。
            #一番無駄なのはロシアっぽいです。18倍
            #中国は10倍でした。

            #というか、日本の省エネがちょっと度が過ぎてる(良い意味で)というだけの気がします。
            #オイルショックから必須な事ではあるのですが。

            http://www.jbic.go.jp/ja/special/environment/003/index.html [jbic.go.jp]

            • by Anonymous Coward

              EUですら日本の1.7倍とかどういうこと…?
              しかもこれ2004年統計とか。
              震災後さらに乾いたぞうきんみんなで絞ってるわけだが今再度統計とるとどうなるやら。
              まぁ為替の影響が出過ぎちゃってまともな値にならない可能性もあるが…。

            • by Anonymous Coward

              なにが倍なの?
              人口?
              エネルギー効率?

              • by Anonymous Coward

                せっかくだし、リンク先を読んであげると良いんじゃないかな。

          • by Anonymous Coward

            日本の人口を米国並みの人口密度まで減らせば解決だね!

    • 70万世帯×20万だと思いますけど・・・ 産業分がそれで足りるのか正確には知りませんけど、それだけあれば足りるって記事では。
      親コメント
  • by Anonymous Coward on 2012年08月03日 6時53分 (#2205487)
    他にも洋上風力だのなんだの
    建設と維持にいくらかかるんだよ
    • by Anonymous Coward

      ま、廃炉、廃棄物、長距離大容量送電路なんかのコストも考えずにやっちまった原発があるからな。
      廃炉や数万年単位で存在し続ける廃棄物がないぶんマシだろ?

      • by Anonymous Coward

        日本のゼロシナリオにおける資料ですが

        風力発電の想定
        https://s3-ap-northeast-1.amazonaws.com/sentakushi01/public/pdf/saisei... [amazonaws.com]

        投資額13.8兆円(1kwhあたり152円)
        必要面積4755平方km
        2030年時の発電コスト13~16円/kwh

        原発の発電コスト(使用済み燃料処分等は含んでいないと思われる)
        http://www.npu.go.jp [npu.go.jp]

        • by Anonymous Coward on 2012年08月03日 15時07分 (#2205944)

          原発は法定耐用年数16年だったところを、発電コストを安くする計算にするために40年に延ばしてますからね。
          また、発電コストに送電コストも含まれているかも肝心でしょう。
          福島第一原発の事故のように大事故が起きた場合を想定して、原発は消費地、すなわち都会からかなり離れた遠方に建設されます。
          送電路が長距離になるとコストも跳ね上がり、ロスも大きくなります。

          高レベル核廃棄物の管理コストを計算に入れると、原発の発電コストはメチャメチャ高くなるので絶対に計算されることはありません。
          計算しないようにするため、管理されないと思います。
          埋め捨て。

          今、原発必要、原発動かせって言ってる人たちは、そのコストを自分たちが払うわけではないので「安い」と言ってるだけ。

          親コメント
          • by Anonymous Coward on 2012年08月04日 5時19分 (#2206320)

            > 原発は法定耐用年数16年だったところを、発電コストを安くする計算にするために40年に延ばしてますからね。
            電車は法定耐用年数13年なんですが、運輸コストを安くする計算にするために40年以上使ってるわけじゃないよね、JR-W。
            ていうか法定耐用年数ってそういう意味じゃないよね。

            親コメント
    • by Anonymous Coward

      これ以上シリコンを使うのをやめないと
      胸がかさ上げ出来なくて困るぐらいまで価格が高騰しそうなんだが…

      あ、それはそれでいいのか

      • by Anonymous Coward

        >胸がかさ上げ出来なくて困るぐらいまで価格が高騰しそうなんだが…
        シリコンは原材料費よりも精製にコストのかかる素材なのだけど、
        半導体向けのシリコンと医療用のシリコン樹脂とで価格影響するのかな。
        #シリコン樹脂つくるときに、超高純度のシリコンを原材料に使っているなら高騰するかもしれない。

  • by Anonymous Coward on 2012年08月03日 8時21分 (#2205521)

    地球に入る前の太陽光のエネルギー密度:1.37kW/m^2
    地球表面に注いだ↑の地球全表面平均:0.343kW/m^2
    ↑に大気の影響を考慮した、地表での平均日射強度:0.160kW/m^2程度

    ……とものの本には書いてあるんだけど、
    そうすると合衆国全土に降り注ぐ太陽光をかき集めて150万GWくらいなわけで、
    ここからさらに日照率と発電効率と設備利用率を考えると
    「20万ギガワットの発電量(原文ママ)」にはどれほどの土地を食うものか……

    • # 引用部ちょっといじってます。

      太陽光パネルや設備全体での発電効率はともかくとして、

      1. 地球に入る前の太陽光のエネルギー密度:1.37kW/m^2
      2. 地球表面に注いだ↑の地球全表面平均:0.343kW/m^2
      3. ↑に大気の影響を考慮した、地表での平均日射強度:0.160kW/m^2程度

      この条件なら、

      ここからさらに日照率と発電効率と設備利用率を考えると

      日照率については考慮する必要がないですね。

      地球に降り注ぐ全ての太陽光の面積(地球の断面積分) : PI * (地球の半径)^2
      地球の表面積 : 4 * PI * (地球の半径)^2

      ということで、太陽定数 1.37kW/m^2 を地表面全体に均した(*1/4)のが 0.343kW/m^2 なので、極地で発電効率落ちるとか、夜は発電できないというのは 2. の数字で既に考慮済み。で、さらに天候(曇天で発電効率が落ちる)について 3. で考慮済み。

      親コメント
    • 米国ではRPS法により州別に「再生可能エネルギー由来の電力量の割合」の目標値を定めている
      また、オバマ大統領が目標に掲げている数値は「2012年で12%」「2025年で25%」となっている

      だから今回の発表はこの目標に向けて住民の理解を得るためのものであって、
      今の段階で、太陽光エネルギーだけで米国の電力を賄おうというわけではない
      せっかくのトウモロコシ畑を太陽光パネルで埋めるようなことはしないはずだ

      親コメント
    • by Anonymous Coward

      「20万ギガワットの発電量(原文ママ)」にはどれほどの土地を食うものか……

      米国全土だよ。
      この論文は、米国全土の総発電量の計算であって、現在の米国全土の必要発電量が20万GWとは言っていない。

      ちなみに、実績はこの辺 [hatena.ne.jp]を換算しまくってくれw

  • by Anonymous Coward on 2012年08月03日 8時36分 (#2205531)

    原発のときも絶対安全と言っていたわけだが

    • by Anonymous Coward

      ( 絶対って言ったらそれは嘘ついてますっていう良心のかけらだろ…… )

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アレゲは一日にしてならず -- アレゲ研究家

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