世界初!低軌道とのレーザー通信に成功 56
ストーリー by yosuke
今でもISSとメールするくらいなら… 部門より
今でもISSとメールするくらいなら… 部門より
tectaro曰く、"読売新聞の記事によると、高度600kmの低軌道を周回する宇宙航空研究開発機構(JAXA)の通信実験衛星きらりが、情報通信研究機構(NICT)の地上局とのレーザー通信実験に成功した(JAXAのプレス・リリースとNICTのプレス・リリース)。
低軌道衛星と地上局間のレーザー通信は、受信光レベルが大気によって大きく変動するなか、高速で移動しながら地上局に正確にレーザを送信しつづけるという点で難易度の高いものであるとのこと。
タレコミ子には、技術的にすごいなぁということしか解らないが、こういった実績を積んでいけば、将来は宇宙でもインターネットを高速で楽しめるようになるのだろうか?"
きらりは、バイコヌール宇宙基地からドニエプルロケットで2005/08/24に打ち上げられた通信実験衛星。今後は、欧州宇宙機関(ESA)のARTEMISとの衛星間光通信実験やドイツ航空宇宙機関(DLR)の地上局との通信実験を行なう予定。
電波の窓と電波の窓 (スコア:5, 参考になる)
宇宙との通信の場合、電波の窓というものが問題になってきます。
1GHz以下の電波ですと、宇宙雑音や電離層で反射してしまいます。
また、10GHz以上では、よほど強力でないと、大気減衰によって電波が届きません。
しかしさらに周波数をあげていくと、光の窓と呼ばれる周波数帯があります。
これを使うことで、テラヘルツ帯域での通信を行うことができ、
従来の10GHz前後の電波と比較して、帯域も強度も大きいので、
シャノンの定理から、飛躍的にビットレートを向上させることが出来ます。
参考リンク
http://www.kikusui.co.jp/knowledgeplaza/microwave/microwave01_j.html [kikusui.co.jp]
http://www.shokabo.co.jp/sp_radio/spectrum/radiow/window.htm [shokabo.co.jp]
Re:電波の窓と電波の窓 (スコア:1)
トンツー?
Re:電波の窓と電波の窓 (スコア:0)
Re:電波の窓と電波の窓 (スコア:0)
Re:電波の窓と電波の窓 (スコア:0)
Re:電波の窓と電波の窓 (スコア:1)
マイクロ波の場合、(弱くなっても)高い感度で受信できる、というだけでは
なかったでしたっけ。
# ちなみに光で1:Nの例 っ [灯台]
# (あ、電波灯台の存在も知っているので突っ込まないでください…)
Re:電波の窓と電波の窓 (スコア:0)
「電波の窓と光の窓」って書いたつもりだったのに。
それだけなんでAC
月は出ているか? (スコア:2, 興味深い)
大気の揺らぎの差はあまり大きくないだろうし、地球の自転に対する相対的な角速度も小さいわけだし。
Re:月は出ているか? (スコア:3, 参考になる)
って書いてありますね [nict.go.jp]。
高速通信という用途を考えた場合、低軌道のほうが遅延が少ないという側面もあるけれど、静止衛星と比べると通信できない時間が存在するわけで、一長一短かなぁ。
Re:月は出ているか? (スコア:2, 興味深い)
#動画 [nict.go.jp]もなかなかステキ。
#ミノフスキー粒子濃度が濃くても大丈夫ですね。
Re:月は出ているか? (スコア:0)
Re:月は出ているか? (スコア:1)
電波なら既に実験されてます。
「こだま(DRTS)」と「みどりII(ADEOS-II)」による初めての衛星間通信実験について [www.jaxa.jp]
Re:月は出ているか? (スコア:1)
ていうか、タレコミの通信実験衛星きらり [www.jaxa.jp]のリンク先にも
「約4万kmを隔てて飛翔する衛星間で世界初の光通信実験に成功」って書いてるし。
去年12月の話なので、その次のステップとして、
衛星と地上との通信にチャレンジしたってことですね。
Re:月は出ているか? (スコア:1)
Re:月は出ているか? (スコア:0)
#べたなのでAC
Re:月は出ているか? (スコア:1, 参考になる)
Re:月は出ているか? (スコア:0)
静止軌道は36000km
3ケタ?
Re:月は出ているか? (スコア:1, おもしろおかしい)
静止軌道は 118,110,236ft
3ケタ
Re:月は出ているか? (スコア:1)
数100kmとは「数」と「100km」を別々に評価するのか. そいつは知らなかった.
よかった! (スコア:1, おもしろおかしい)
これで安心していつでも宇宙にいける(ようになる)
#そして情報流出
Re:よかった! (スコア:1)
> #そして情報流出
下記の件に心当たりは無いでしょうか?
http://www.spaceref.co.jp/news/1Mon/2006_03_20sat.html
これで安心 (スコア:1)
Re:これで安心 (スコア:0)
使用に制限はあるのだろうか? (スコア:1)
これって昼間も使えるんでしょうか。…と疑問に思ってプレスリリースを見てみると、
実験が行われたのは深夜のようですね。
赤外線カメラの映像を見る限りでは(指向性で稼いでいるためか)かなり光量がある
ようなので、近くに太陽があっても大丈夫かな。
高速で移動しながら地上を狙う技術 (スコア:1)
直ぐにでも軍事技術に転用されそうな話ですが
凄い金持ちが衛星使って自分に照射
レーザ送電で、電源の完全モバイルなんてことできそうで楽しそうですね
# ちょっとズレて、なんか頭が暖かいなぁ・・と
# あと遠隔被災地への送電とか?
# ってレーザー送電の効率は考えてないな・・・
Re:高速で移動しながら地上を狙う技術 (スコア:1)
AKIRAのソルを思い出した。何となく。
#レーザーとかビームとかよく分かってないraccoon
Re:高速で移動しながら地上を狙う技術 (スコア:1)
素直に太陽電池で太陽光を拾ってバッテリーに蓄えた方が色々とお得かと。
指向性の高いレーザ光といえどもそれなりに拡がります。
今回使用された「きらり」の送信部は直径0.1mで、300kmの距離を隔てて地上に届いたときには理論限界の性能があったとしても直径3m(てきとーな概算値)ぐらいに拡がります。
送信側の開口を直径1mにすれば拡がり角はそれに伴い理論上一桁改善されます。しかし、拡がり自体は30cmぐらいで済んでも元々直径1mなので全エネルギーを拾うならそれだけの大きさが必要…。
>直ぐにでも軍事技術に転用されそうな話ですが
「衛星」と「レーザー」という単語からは、ついAKIRAのSOLのような破壊兵器を思い浮かべてしまいますけど、レーザーはエネルギー効率が悪いので破壊兵器には向かないです。エネルギー供給にもいまいちですな。
軍事転用として有効なのは、そのまま通信に使うことですね。指向性が強いので、内容の傍受どころか、通信が行われたことすら察知できないでしょう。もっとも、曇ってると通信できないのは大きな弱点ですけど。
Re:高速で移動しながら地上を狙う技術 (スコア:1)
>直径3m(てきとーな概算値)ぐらいに拡がります。
直径5m
>拡がり自体は30cmぐらいで済んでも
50cm
波長800nmの赤外光だよ…。波長600nmで計算してました。
Re:高速で移動しながら地上を狙う技術 (スコア:1)
> 素直に太陽電池で太陽光を拾ってバッテリーに蓄えた方が色々とお得かと。
ん、まぁ実用性考えたらそうなんですが
夜間も送電できるというのが面白い点かと思って。
レーザー通信 (スコア:0, 余計なもの)
Re:レーザー通信 (スコア:2, 参考になる)
今回は赤外線レーザーなので, 普通は大丈夫らしいです. しかも航空機などに当たらないように考慮して実験してたみたいです.
# とネタにマジレス
Re:レーザー通信 (スコア:1)
実際のところ害はないのかもしれませんが、少なくともNICTのプレスリリース [nict.go.jp]
からは、そういう安全性については書かれていないような。
プレスリリースの最後に書かれているのは、
- 赤外線(800nm)なので肉眼では見えない。
- 散乱光は人体には危険ではない。(つまり、直撃でなければOK)
- 目的外の方向にビームを向けないので安全を確保している。(受信機以外に直撃はさせないように制御している)
というだけで、ビームの経路に人間がいた場合の安全性についてはこれだけでは読み取れません。
レーザー出力が100mWなら目で見ない限り大したことはないでしょうけど、直視した場合の
安全性については不明なような気がします。(プレスリリース以外に情報があるのかしらん…)
Re:レーザー通信 (スコア:1)
理論限界の性能が出たとしても地表に届いたときには直径5mぐらいに拡がるので、送信側出力が100mWならばエネルギー密度は5mW/m^2となります。
(概算なので分布とかは無視。また、実際には光学系の性能とか大気の揺らぎとかでもっと低くなるでしょう)
この程度のエネルギー密度であれば裸眼では全く問題ありません。望遠鏡などを使った場合はまた別の問題ですけど、そもそも衛星を正確に追尾すること自体が難しいので時間の方が短くなって障害を受けるほどのエネルギーにはならないはずです。
一方、送信側(出力500mW・直径1.5m)は300mW/m^2となりますが、これも裸眼ならば問題ないようです。
参考文献
レーザ光の安全について [ocn.ne.jp]
Re:レーザー通信 (スコア:1)
(クラス1、2しか知らなかった…)
まあその点ではもともと心配していないのですが、親コメントの「赤外線だから大丈夫」
というのは誤解を招きそうな気がした次第です。
Re:レーザー通信 (スコア:1)
説明を補うとすれば、目に見えないから幻惑される心配はない、ってことですかね。
直接障害を受ける強度ではなくても、自動車の運転中とかましてや航空機の操縦中なんかに目が眩むと危険ですけど、そもそも知覚できなければその心配はない…と。
惑星探査機にも使えたらいいのに・・。 (スコア:0)
「はやぶさ」の中利得アンテナが送信する
ビットレートはわずか32bps。
高利得アンテナでもかつてのアナログモデム以下。
動画や多数の画像や越高解像度の画像なんぞ
送ろうものなら、途方もつかない時間が・・・。
通信測度の改善だけでも飛躍的な探査成果が
得られそうだ。
地球との直接の光通信が雲に遮られて難しいなら、
ラグランジュ点や探査機側から見て捕らえ易い
軌道に中継点を設けて、高ビットレートを保ったまま
地球へつなぐ事もやれそうな気がしますが
どうでしょうか?
すっかり保守的になってしまった大国の宇宙開発を
尻目に、怖い物知らずのような野心的ミッションを
ぶち上げる我らがISAS/JAXAがやってくれたらいいな。
Re:惑星探査機にも使えたらいいのに・・。 (スコア:1)
レーザーの場合、指向性が鋭いので、姿勢制御の難易度もさらに上がるだろうなぁ。
ちなみに、今回の「きらり」側レーザーの出力は100mW、宇宙空間ではどれくらい距離が延びるのだらふか?
Re:惑星探査機にも使えたらいいのに・・。 (スコア:1)
今回の実験でNICTのプレスリリースに とあるので、将来的には元コメントのような利用法まで視野に入れて通信技術をみがいているような気がします。
産業スパイにご用心 (スコア:0)
片方向でOKなので、ビット通信できまくり?
これからは、
空に向かって懐中電灯On/Off してるやつはスパイだと思った方がいいかも?
高速に移動っても (スコア:0)
Re:高速に移動っても (スコア:1)
あるいは120m先を時速5kmで歩いている人。
一見たいしたこと無さそうですが、
レーザーの指向性の高さを考えると結構難しいと思います。
Re:高速に移動っても (スコア:2, すばらしい洞察)
いい方を変えると, 光の速度で往復すると衛星の方はすでに30mぐらい先に進んでいるって感じですかね.
レーザーのビームスポット径がどのくらいの大きさかって話もあるんですけど, 仮に数10m〜100m程度の大きさだとすると, 今見えている衛星の位置にビームを向けても下手すれば当たらないってことです.
Re:高速に移動っても (スコア:0)
これがランダムに航路を変えるようなものだと厳しいが。
つまりこういうことですか (スコア:1)
虚空に浮ぶ衛星は、かつ消えかつ結びて、久しくとゞまりたるためしなし。
世中にある人と受信機と、又かくのごとし。
『放星(ほうじょう)記』より
こういうことかも (スコア:4, おもしろおかしい)
本当にありがとうございました。
『放星(ほうじょう)記』より
Re:こういうことかも (スコア:1)
# 不覚にも後半で吹いた。
そういえば、スペースデブリ対策として、レーザーを使って焼くという案が
あったと思うけど、精度的には今回成功した通信よりはるかに厳しそう。
(と、無理やりストーリーにつなげてみる)
おふとびうだけど (スコア:2, 興味深い)
はるか先をいっているとおもうぞ。
Re:おふとびうだけど (スコア:0)
新聞に堂々と出てたりするのがおもしろいもので
まぁ中の人が機密事項べらべら喋ったら逮捕されかねんのですけどね
Re:おふとびうだけど (スコア:0)
Re:おふとびうだけど (スコア:0)
NASAの前身で翼形やダクトに名を遺す「なか」はNACAですが何か?