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14973 story

海藻から2000万klのバイオエタノールを生産する計画 82

ストーリー by kazekiri
増えるワカメじゃ無理か 部門より

JonMoo 曰く、

東京海洋大、三菱総合研究所を中心としたグループが、ガソリンの年間消費量6,000万klの3分の1に相当する2,000万klのバイオエタノールを海藻から生産するという途方もない計画を立てているらしい。 ホンダが麦ワラから、キリンビールが麦芽カスからバイオエタノールという話題もあったが、これは政府が2030年度に国産バイオ燃料を600万kl生産という数値目標を掲げていることが大きい。そこで今回の計画であるが、日本海中央の大和堆に大型の網を張り、繁殖力の強いホンダワラを養殖し、特殊な装置で海藻を糖に分解してエタノールを生産し、タンカーで運ぶというものらしい。 海藻の主成分はフコイダンとアルギン酸で、フコイダンを分解する酵素は見つかっているが、アルギン酸はまだということですぐ実用化というわけではなさそうであるし、そもそも大和堆でそんなことやって大丈夫なのかという素朴な疑問がわいてくるが、頑張ってほしいところである。

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  • バイオエタノールの戦い (スコア:5, おもしろおかしい)

    by Cutlet Curry (4119) on 2007年03月24日 23時39分 (#1131629)
    ホンダワラ vs ホンダのワラに注目したいと思います。
    --
    モデレート したいときには 権利なし
    かつかれー
  • わかりやすく言うと (スコア:4, おもしろおかしい)

    by Anonymous Coward on 2007年03月25日 5時18分 (#1131721)
    要するに、わかめ酒ってことですか?
  • 日本海だったら (スコア:3, おもしろおかしい)

    エチゼンクラゲも材料に出来ませんかねぇ…
    --

    /* Kachou Utumi
    I'm Not Rich... */
  • 流れ藻[pdf [maff.go.jp] p21]は産卵や稚魚を育てる上で大切。エタノールがとれなくても、キトキト [kitokito-movie.com]を美味しく頂ければ、それで結構かも。日本海側のモジャコは減少傾向 [affrc.go.jp]というし。
    さんま油のバイオディーゼルなんて生臭い事 [affrc.go.jp]はなしで。
  • by Anonymous Coward on 2007年03月24日 22時17分 (#1131584)
    って流れでG登場な訳だ。
  • 既存のインフラを利用できるという点で、バイオエタノール車は電気自動車よりも優れていると思う。
    電気自動車は一見有望そうでありながらバッテリーが再利用できない、インフラの大改造が必要、など
    トータルコストに問題があるので、10年後くらいのスパンだとバイオエタノール車の普及のほうが
    現実的だと考える。
    バイオエタノールの中の人にはがんばってもらいたいものだ。
    • by Anonymous Coward on 2007年03月25日 4時45分 (#1131718)
      貯蔵タンクなどの供給インフラや車両をアルコールに対応できるように変更しなくてはならない [jafmate.co.jp] ということでそう単純ではないのでは?
      またエタノールは燃焼エネルギーでみた場合、ガソリンの 2/3 程度とのこと。 したがって 6,000万kl の3分の1に相当するエネルギーを得るためには 2000万kl ではなく 3000万kl が必要。
      バイオエタノール推進派の宣伝文句は要注意です。 エネルギー、環境問題から石油に代わるエネルギーを開発していかなければならないのは確かですが最近のバイオエタノール熱は冷静さを欠いているように思う。
      親コメント
      • by Anonymous Coward on 2007年03月26日 7時25分 (#1132119)
        > バイオエタノール推進派の宣伝文句は要注意です。エネルギー、環境問題から石油に代わるエネルギーを開発していかなければならないのは確かですが最近のバイオエタノール熱は冷静さを欠いているように思う。

        そうはいっても、中東情勢の悪化を見れば、いつまでも石油に依存し続けることの方が、国家エネルギー政策上、危機的状況に陥るであろうことは、素人考えでもわかることじゃないかね。

        電気自動車かバイオエタノール車か、の二者択一ではなく、
        どっちもそれなりに実用レベルになってくれないと、この先ホントに困るんだよ。
        日本にはエネルギー資源がないんだから。

        将来、石油価格の暴騰によってバイオエタノールのコストメリットが相対的に生まれる、というストーリー展開になる可能性も考えられるだろうし。
        それはそれで消極的理由で嫌なことだけど。
        親コメント
    • 電気自動車の別のメリットは自動車自体の二酸化炭素排出を
      限りなく0に近づけることにあるんだけど。

      まあ、その電気を発電するためにどっかで温室効果ガスを
      排出しているんだろうけど。
      親コメント
      • Re:現実的で有望な技術 (スコア:1, すばらしい洞察)

        by Anonymous Coward on 2007年03月25日 22時09分 (#1131987)
        自動車からの排出0もあるかもしれないけど
        本来は燃費改善の為には回生ブレーキが欠かせなく、
        そのため電気&蓄電が結局関わる事になるからじゃないの?

        また、発電する為のエネルギー源はあまり選ばなくてよく
        環境対策も個別でやるより効率的に行えるからとか

        それに、昨今のアルコール化燃料作成を見るに
        発電所でアルコール化前のモノを燃やして電気に変えたほうが効率よくね?
        という疑問があるのではないだろうか?

        システム効率としては発電所の廃熱やCO2を有効活用して実行効率をあげるべき
        季節外れの野菜作成の為の燃料を使う農業とか
        なにか温排水など他に有効活用を発電所とセットで考える時期に来ているかと
        親コメント
        • by nim (10479) on 2007年03月26日 12時13分 (#1132246)
          常々思っていたんですが、回生ブレーキ+フライホイールで、
          電気にすることなく運動エネルギーを貯蔵することってできないものでしょうか。

          それとも、一旦電気を経ても問題ないくらい、発電機とモーターの効率って良いものなのでしょうか。
          親コメント
          • >常々思っていたんですが、回生ブレーキ+フライホイールで、
            >電気にすることなく運動エネルギーを貯蔵することってできないものでしょうか。

             そもそもエネルギー的に無理だろ?と思ったのですが、てきとーな計算では意外になんとかなりそうな感じでした。
             質量40kg・直径0.5m(鉄製なら厚さ26mm)の円盤を最大4000rpmで回すと、プリウスに搭載された [toyota.jp]6.5Ahのニッケル水素電池28本分に相当するエネルギーを蓄えられます。機械仕掛けのエネルギー回生は、その機構の制御に電気・電子仕掛けを使えば、なんとかなりそうな気がします。

            >それとも、一旦電気を経ても問題ないくらい、発電機とモーターの効率って良いものなのでしょうか。

             発電機もモータも、8割9割は当たり前のようです。
             機械仕掛けで運動エネルギーを貯蔵し引き出すのには、それはそれでそれなりの変換ロスが出るでしょうから、結局効率は大差無くなりそうです。

             また、一旦電気にしてしまえば、昨今のパワーエレクトロニクスをもってすれば、速度制御もトルク制御も自由自在です。でも、機械仕掛けでそれをやるのは(その制御に電気仕掛けを使っても)かなり大変でしょう。

             機械仕掛けで電気的なエネルギーを経ずにエネルギー回生をする自動車って、想像するとかなり浪漫溢れるわくわくする代物ではありますが、発電機・バッテリー・モータを使ったのに勝つのはかなり難しいと思います。
            親コメント
      • by Anonymous Coward on 2007年03月25日 22時26分 (#1131999)
        バイオ燃料も再生可能なエネルギーということで,"燃焼による"二酸化炭素の排出量は0とみなされますね. 栽培,加工,輸送などで排出されたCO2がバイオ燃料使用時のCO2排出量です. 電気自動車のCO2排出におけるメリットは高効率のサイクルを使って自動車を動かせること・(ハイブリッド車でも見られますが,)変換の容易な電気を使うことで回生ブレーキなどでのエネルギー回収が容易なこと・大規模な発電システムを使えばスケール効果により排出ガスの浄化にかけられるコストが増えること,などがあげられ,また電気自動車であっても,電気の供給源(発電所)でバイオマス資源を使えば.さらにC02排出量を削減できます.
        親コメント
  • C2H5OH (スコア:1, 興味深い)

    by Anonymous Coward on 2007年03月25日 1時52分 (#1131676)
    エタノールって炭素と酸素と水素があればできるぢゃん
    もっと工業的に作れないもんかと思うんですがいかがなもんでしょうか?

    つまり、有機物って炭素と水素を構成元素としているので、例えば水から酸素水素を得れば、有機物と水でエタノール作れないもんかなー?
    どんな化学反応が必要かまではわからんのですけど
    そういう手段をとらずにバイオに走るところを見ると難しいんでしょうか?

    化け学科出身でありながらこの程度の文章しかかけないことに恥じ入って
    • by pongchang (31613) on 2007年03月25日 7時32分 (#1131737) 日記
      木質ガス化→メタノール(→ジメチルエタノール)の系もあります。 コチラの系はほぼ完成 [blogspot.com]。
      しかし、メタノール自動車はグロープラグなどのメンテナンスコストの高さから、天然ガス自動車に駆逐されました(ME百台vs CNG3万台)、その意味からはジャイアントケルプで1970年代から構想されている様に、海藻→バイオガス [nedo.go.jp]→CNG自動車の方が現実的かもしれません。
      能登谷教授はお茶目なのか、宇宙船でアオサを育てる宇宙農業 [blogspot.com](←海苔は農業?!)の専門家だとか、本当は海苔の先生。
      親コメント
    • Re:C2H5OH (スコア:2, 参考になる)

      by Anonymous Coward on 2007年03月25日 2時23分 (#1131686)
      ちょっとオフトピ.
      エチレンに触媒(ニッケル・固体リン酸等)で水を付加させる事で工業的に生産されてますが,
      エチルアルコールは水に幾らでも溶け,また分離する事は不可能なので,どうしても純度が低くなってしまいますね.
      オフトピここまで.

      >つまり、有機物って炭素と水素を構成元素としているので、例えば水から酸素水素を得れば、有機物と水でエタノール作れないもんかなー?
      >どんな化学反応が必要かまではわからんのですけど
      >そういう手段をとらずにバイオに走るところを見ると難しいんでしょうか?
      不可能ではないでしょうが,コスト的な面を考えるとあんまりメリットが無いのでは?
      あとエタノール発酵なんて,酵母に糖与えて嫌気状態にしておけば,どんだけでも出来るので,様々なメリットが大きいかと.

      #生物系で発酵させて実験おシャカにしたので,AC.
      親コメント
    • Re:C2H5OH (スコア:1, 興味深い)

      by Anonymous Coward on 2007年03月25日 7時46分 (#1131739)
      > もっと工業的に作れないもんか
      いや、これ、エタノールを工業的に作る話ですよ。「生物を利用せずに」という話なら多分できなくはないけど他のコメントにもある通り生物を利用した方がメリットが大きいのだと思う。

      問題になるのは「Cをどこからもってくるか」「反応に必要なエネルギーをどこからもってくるか」「生産効率と経済的コストはどの程度か」あたりなわけで、「大気中のCO2から」「太陽エネルギーを使って」有機物を生産できる植物は、効率と採算の面さえクリアできれば理想的な生産装置になるのでしょう(その「さえ」が困難なんだろうけど)。
      親コメント
    • by tarosuke (2403) <webmaster@tarosuke.net> on 2007年03月25日 12時10分 (#1131793) 日記
      良い触媒があって、材料とエタノールのエネルギー準位の差をどこからか持って来れればね。
      # この場合は触媒は海草の中にある酵素と分解する時に使う酵素が触媒で、投入されるエネルギーは太陽光。
      親コメント
    • Re:C2H5OH (スコア:1, すばらしい洞察)

      by Anonymous Coward on 2007年03月25日 13時24分 (#1131813)
      一番肝心な「エネルギー」をどこから持ってくるかという視点が完全に抜けてる
      親コメント
      • by Anonymous Coward on 2007年03月26日 15時39分 (#1132341)
        スレ主なんでつが(^^;A
        原子力発電の夜間余剰電力をエタノール合成のエネルギー源にまわせないかと思うんですよ。

        発電所で作られた電気を電気のまま貯蔵する技術は現在も開発されていません。
        現状では夜間余剰電力は揚水発電 [wikipedia.org]で保存されています。このwikipediaによると効率は70%とのことです。
        この夜間余剰電力の貯蔵方法にエタノール合成を加えることはできないものでしょうか?
        効率は落ちるかもしれませんが、エタノール合成による電力貯蓄には揚水発電にはないメリットがあります。それは運搬が可能ということです。揚水発電の場合山ごと持ち運ぶ必要がありますがwエタノールであれば、容器や管で運搬可能です。
        電気分解による水素を利用するという手段は既に考えられています。
        水素やエタノールを媒体として、発電所で作られた電力を自動車のエネルギー源にすることができるわけです。

        私は有限の化石燃料をただ燃焼させることがもったいなくて仕方がないんですよ。まして石油のような高級な有機物をむざむざと燃やすだけなんて浪費もいいところです。
        それで、燃焼の用途にガソリンを合成することにより、化石資源の浪費を抑えるべきだと思っていました。
        例えば、化石燃料に頼らない方法で得られたエネルギーを利用してガソリンを合成し、エネルギーを備蓄し、運搬して利用する訳です。
        すなわち、ガソリンすなわち石油(OIL)をエネルギー源とするのではなく、エネルギー媒体として利用できないかというわけです。

        ちなみに、ガソリンの合成法は第二次大戦前から存在しています。
        以下のように現在もガソリンに限らずさまざまな液体燃料合成法の研究が続けられているようです。
        環境調和型触媒技術研究開発周辺動向調査 [nedo.go.jp]
        どうも経済性や生産性の問題で研究は進んでいないようですね。

        さて、話は変わりますが、この報告書によるとメタノール合成にはCO,CO2が用いられていますね。
        これらは有機物の燃焼から得ることができます。
        ならば、ゴミ処理施設で萌えるゴミを焼却した際に発生したCO,CO2をメタノール合成に流用できないか?と私は考えるわけですお。

        萌えるゴミをを炭素源とし、原子力発電の夜間余剰電力をエタノールやガソリンを含む液体燃料の合成のエネルギー源にまわし、電力の貯蔵運搬を行う。
        こういう仕組みを作れないかな~?とおもてるんでつけどいかがでしょうか(^-^)b

        もう既に同様のアイデアを発表してる人がいそうなので恥じ入ってAC
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    • by Diffusional-Mind (4061) on 2007年03月26日 0時05分 (#1132036)
      バイオエタノールの場合は、
      やはり、大気中に放出もしくはその後海水に吸収された
      CO2が植物によって固定化されたものを使用することにあるわけで、
      化石燃料として眠ってる炭素を大気中に放出するよりはましであろうというのが
      今の研究者の主張ではないでしょうか?
      親コメント
  • 繁殖力で言えば、青藻も有力だと思うのですが、どなたか研究されてませんか。
    昆虫のすみかとしては役に立つこともありますが、青藻って目の敵にされてそうなので。

    • アオサは岸辺で繁殖するため目につきやすいのですが, これは逆に言えば浅い沿岸部でしか光合成を行えないことを意味しています. 一方ホンダワラの場合は気嚢を持っているため, たとえ深度数1000mの外洋においても, 太陽光の届く表層部にとどまり光合成を行うことができます. すなわち海洋の面積を有効活用できるわけで, このことが他の海藻類に比べてホンダワラを利用する場合の利点となります.

      他にもこんなレポート [jria.or.jp]によると, ホンダワラは多年生なので設備を通年で稼動させることができ, そのためシステムコストが他の海藻類を利用するのに比べて有利ってこともあるらしいです.

      親コメント
    • 「あおさ」なら、発酵してバイオガス [npobin.net]というのとか、竹に詰めて竹炭[pdf [aichi.jp]]とか
      プランクトンなら、こういう人たち( [greenfuelonline.com]、沖縄 [okinawabiodiesel.com]、NEDO [nedodcweb.org])が居ますがさてさて?
      親コメント
    • by Anonymous Coward on 2007年03月25日 7時18分 (#1131735)
      青藻って富栄養湖で見られるアオコの事を言ってますか?
      あいつらはシアノバクテリアだから光合成の結果の生産物が違います。うまくエネルギー転換できないんじゃないかな。
      ホンダワラの様な褐藻をバイオマスにする計画は昔からありますね。噴火湾でやったらどうかなんて話もあったとか。
      親コメント
  • 海の酸性化 [asahi.com]の前に実用化しないと、育たなくなる可能性もありますよ?
  • 海藻なら (スコア:0, フレームのもと)

    by Anonymous Coward on 2007年03月24日 22時33分 (#1131591)
    そのまま光合成で頑張ってもらう方が遥かにマシじゃないか?
    • Re:海藻なら (スコア:1, 参考になる)

      by Anonymous Coward on 2007年03月24日 22時51分 (#1131599)
      地層に埋もれて化石化でもしない限り、固定された炭素はいずれ環境に戻ります。
      ならばその際に解法されるエネルギーを利用して、その分化石燃料の仕様を控えた方がマシというものです。
      親コメント
      • by Anonymous Coward
        他の動植物の餌や、微生物の栄養となって、生命循環の一部となるより、人のエネルギーになれと。
        アンタにはマシなんだろうな。
  • by Anonymous Coward on 2007年03月24日 23時10分 (#1131613)
    間違いなくあの国やその国がいちゃもん付けてくるでしょう。
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「科学者は100%安全だと保証できないものは動かしてはならない」、科学者「えっ」、プログラマ「えっ」

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