パスワードを忘れた? アカウント作成
7199066 journal
日記

dancemanの日記: 遺伝子組み換え作物の多くに、ウィルス遺伝子「Gene VI」感染が見つかる 45

日記 by danceman

EFSA(欧州食品安全機構)のNancy Podevin氏とPatrick du Jardin氏が、米国で既に商業化されている遺伝子組み換え作物において、86種のうち54種に「Gene VI」と呼ばれるウィルス遺伝子が含まれているのを発見した。Gene VIに感染した遺伝子組み換え作物には、「CaMV35Sプロモーター」と呼ばれる遺伝子発現を調節する配列が組み込まれているとのこと(本家/.Independent Science News記事より)。

意図的にGene VIが植物の遺伝子に組み込まれた場合、黄化や奇形といった症状が出たり、繁殖力が低下することが分かっている。つまり、毒素のように機能するGene VIは、植物にとって有害なのだという。また、人体細胞においてもGene VIの活動(RNAサイレンシング)が見つかっているため、Gene VIによって生み出されるタンパク質が人体にも有害であることが懸念されるとのこと。

今回報告されている、Gene VIに感染した遺伝子組み換え作物のなかには、Roundup Ready(農薬耐性)大豆やMON810トウモロコシなど、米国で広く生産されている作物が含まれる。また、ラットを用いた実験で発ガン性が報告されているNK603トウモロコシもこれに含まれる。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • Independence Scienceの記事の方がそういうスタンスなんですね。
    論文をかなり意図的に解釈した英語の記事を更に間違った訳にして、原著論文から似ても似つかない話に
    してしまっています。

    まず遺伝子組み換え作物の作成ですが、今回調査した作物は意図した遺伝子を発現させるために
    CaMV(Cauliflower mosaic virus)プロモーター配列(コンピュータープログラムで言えば実行開始位置)
    を利用しています。ウイルスの感染によって組み込む事もあればそうでないこともあります。
    ウイルスは非常に効率的に配列を利用する構造になっているため、CaMVプロモーターにオーバーラップ
    して存在するGene VIも取り除かれずに同時に組み込まれるものが多いという論文です。
    また、Gene VIがタンパク質に翻訳されたものがP6であり、DNA/RNAとしてのGene VIとタンパク質と
    してのP6の話と両方が議論されています。

    > Gene VI に感染した遺伝子組み換え作物には、「CaMV35S プロモーター」と呼ばれる遺伝子発現を調節する配列が組み込まれている

    上に述べたように「Gene VIに感染」という表現は誤りです。
    CaMVプロモーターの組込みによってほぼ必然的に組換え植物に導入されたものです。

    > 意図的に Gene VI が植物の遺伝子に組み込まれた場合、黄化や奇形といった症状が出たり、繁殖力が低下することが分かっている。

    これは誤りではありませんが、「発現量に応じて」という重要な点が抜けています。
    組み込まれただけでは異常をもたらしません。

    > 人体細胞においても Gene VI の活動 (RNA サイレンシング) が見つかっている

    Gene VIは(ウイルスの感染を助けるために)RNAサイレンシングを「抑える」効果が見つかっている
    ことと、Gene VIの影響を受ける遺伝子と同じ配列がヒトにもあることからヒトで発現すると
    影響があると予想されますが、実際に影響があるか、またタンパク質P6を摂取して影響があるかは
    分かっていなと思います。
    また、データベースとの照合によればP6は既知のアレルゲンとの相同性はないということです。

    結論としては元の論文は、今のところ問題とはいえないけれど組み込まれた植物に影響が出るかも
    しれないから、Gene VIが翻訳されないようなよりよいCaMVプロモーターを使ったほうが
    いいんじゃないか、というものです。
    これがIndependence ScienceによってGMOの危険性を強調する記事にされ、更にそれを間違った知識と
    英訳で意味の通じないストーリーにされている、と感じました。

    --
    kaho
  • by Anonymous Coward on 2013年01月24日 11時51分 (#2311875)

    遺伝子組換え食品 海外での“大事件”が報じられない日本(前篇)「遺伝子組換えトウモロコシに発がん性」? [ismedia.jp]

    論文にそもそも、飼料の詳しい情報が掲載されていませんでした。成分組成や貯蔵方法、含まれる可能性のある有害物質の含有量など、なにも書かれておらず、各々のマウスがどれだけの量を食べたかも不明です。まともな研究者の論文ではありえないことです。

     しかも、比較に必要なグループ数を満たしていません。また、こうした発がん性を検討する試験においては、一つのグループにおけるラットの数は最低50匹必要というのが国際的なガイドラインなのに、各グループのラット数はわずか10匹でした。これでは、統計学的に妥当な解析をすることはできません

    セラリーニ氏は、遺伝子組換えにこれまでもずっと反対して来た研究者で、しかも、「遺伝子組換えが危険」と主張する論文や報告書を何度も発表し、そのたびにEFSAなどに「ずさんな研究」と批判されて来た経緯があります。
     セラリーニ氏は、取材する記者が論文を吟味し批判する力がないことを見越して、「第三者には取材しない」というとんでもない条件と引き換えに、記者たちに論文を見せました。そして実際に、新聞等にはおどろおどろしい写真と共に「遺伝子組換えに発がん性」という見出しが大きく出ました
     

    • by Anonymous Coward

      一つのグループにおけるラットの数は最低50匹必要というのが国際的なガイドラインなのに

      あとの40匹は実験に不誠実だったので除外しました♪
      …みたいな?

  • by Anonymous Coward on 2013年01月24日 20時12分 (#2312220)

    モンサント社の話をうかつにすると陰謀論者と間違えられることがある。
    ”イルミナティ”や”300人委員会”、”国際ユダヤ機関”等世界を裏で支配している人たちがいると信じている人たちの同類と見られることがある。
    しかしこれは現実だ。
    モンサントは政治献金の金額が世界一。
    インドネシアでは政治腐敗の最大原因として問題になっている。
    パラグアイでは遺伝子組み換え大豆の承認を渋った大統領がクーデターで追放され新政府はまっさきにモンサント大豆を承認しました。
    無論モンサントが軍部を操って大統領を追放した証拠は何もありません。
    状況証拠だけでモンサントが関与していると非難することはできません。
    しかし、モンサントが関与していないと思っているパラグアイ人はいないでしょう。
    インドはモンサントの大市場です。
    遺伝子組み換え作物のおかげでインドの大地主たちは昔から草抜きを仕事にしていたカーストの人々を解雇することができました。
    そして農産物の価格は大幅に下がりました。
    その結果小規模農家は食べていくことができず借金を苦に首を吊る農家が続出しました。
    草抜きカーストの人々も土地を失った小規模農家もみんな流民になりました。
    ブラジル労働者党はモンサントと戦う数少ない政党です。
    彼らの初期の指導者たちはペルーの士官学校の学園紛争でアマゾンに逃げ込んだ青年将校にジャングルの中で学問を教えられたことで知られています。
    ブラジル労働者党政権はモンサントの遺伝子組み換え作物を承認しません。
    しかし、遺伝子組み換え作物は無断で持ち込まれ、無断で広められています。
    特に大地主は組織的に違法行為を行い、「すでに収穫を待つだけの作物を廃棄しろというのか?収穫させろ!」と政府に圧力をかけています。
    種苗会社はすでにモンサントに買収されていて小規模農家や有機農法農園への非組み換え作物の苗の販売を拒否し急遽ヨーロッパから種や苗を輸入しなければならなくなりました。
    これが世界で起きている現実です。
    モンサント社はすでに日本の種苗会社の株を買い始めています。

    • by Anonymous Coward

      モンサント社はすでに日本の種苗会社の株を買い始めています。

      買う必要ないだろ。思い道理なんだから。

  • by Anonymous Coward on 2013年01月24日 11時19分 (#2311849)

    これってコピープロテクト?

    • by Anonymous Coward

      ウォーターマークかな。
      切り貼りしてMADにしても残ってる。

  • by tagosaku0726 (35119) on 2013年01月24日 11時33分 (#2311856)

    ジーンマッパーの世界ですな

  • by Anonymous Coward on 2013年01月24日 12時19分 (#2311894)

    批判の内容が論理的でない場合や、誤りがある場合は批判の対象が正義のように感じる人がいる。
    特に遺伝子組み換え作物に関してはエセ評論家がテレビ等で危険だと言ったりすることが多いので、ある程度知識がある人は「批判は間違っている」→「安全」という理解に飛躍してしまうことがあるのだ。
    本来なら「批判は間違っている」で完結すべきなのだが、批判者の間違いを正したい、自分の知識をひけらかしたいという欲によって無意識のうちに批判対象の味方になっているのだ。

    批判者と批判対象は立場が入れ替わる場合もあり、安全/危険であるという人々の割合も常に変動している。
    安全かどうかの判断は自分で勉強して判断するしかないのだ。

    • 安全に飛躍する人なんてホントに居るんかね?
      自分だと
      批判が間違い→ 危険は証明されてない→今後判明するかもしれないから注意していよう
      だから全くあり得ない考えだな。

      --
      the.ACount
      親コメント
    • それかまあ、ちゃんと考えてくれてる人は他に居るから、自分では特に気にせず政府が大丈夫と言ってるぐらいの物は大丈夫だろう、と、うすぼんやりと暮らすか。

      何か重大な見落としがあってとんでもなく大規模な健康被害が発生して巻き込まれる可能性とかもあるけど、 それを事前に予見してきっちり避けれるだけの知識と行動となると、果てしなく大変。

      おおむねうすぼんやりと暮らしつつ、時折、なんかに扇動されて騒ぐ、みたいな中途半端がいかん。
      親コメント
  • by Anonymous Coward on 2013年01月24日 11時15分 (#2311846)

    遺伝子導入、というのはいろいろ聞きますが、
    遺伝子削除、というのはできる?行われているのでしょうか。
    教えて偉い人。

    • by Anonymous Coward

      マウスでは遺伝子削除は可能です。
      染色体上の特定の遺伝情報を人為的に削除されたマウスは、ノックアウトマウスなどと呼ばれています。
      特定の遺伝子を削除して正常なマウスと比較することで、その遺伝子がどのような生物学的機能に重要かどうかを調べることができます。
      例えば、「ある遺伝子をノックアウトしたらガンになりやすくなったから、それはおそらくガン抑制遺伝子であろう」、みたいな感じです。

      最近は染色体上の遺伝情報を人為的に編集する技術が急速に発達しつつあり、人工ヌクレアーゼと呼ばれています。
      一昔前では難しかったラットやヒトの細胞でも、遺伝情報を自在に編集(カット&ペースト)することが可能になりつつあります。

      #遠い将来、遺伝情報を編集するのが専門のバイオプログラマみたいな職種もできるかも…

    • by Anonymous Coward

      削除が可能かどうかは知りませんが、
      遺伝子の機能を調べるために意図的に
      遺伝子を機能しないようにする実験は
      ノックアウト実験と呼ばれ広く行われています。

      削除と言うよりは機能する遺伝子を機能しない
      遺伝子で置き換える方法が一般的です。

      http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%81%BA%E4%BC%9D%E5%AD%90%E3%83%8E%E3%8... [wikipedia.org]

  • by Anonymous Coward on 2013年01月24日 11時30分 (#2311852)

    そもそもコレがなんなのか…
    ヴィルスに感染して(遺伝子操作植物は耐性が低くて)遺伝子に組み込まれた?…いやナイナイ
    意図的に組み込んだわけでもないでしょ???

    • by Anonymous Coward

      遺伝子組み換えの工程自体が、ウィルスの活動と似たようなもんだからねえ。
      その「ウィルス遺伝子」が、効果を上回る悪さをするものかどうかが問題なわけ。
      よく育つけど病気に弱いなんてのは品種改良でも起きることだし。
      まして「繁殖力が弱い」なんて、生産企業からすれば願ったり叶ったりの効果w

  • by Anonymous Coward on 2013年01月24日 11時36分 (#2311859)

    (対応するべき大きな問題だという事だったとして)
    なすすべなく受け入れるしかないけど。

    人工で行われた事なら、可能ならその部分を改めたらいいし、出来ないの
    なら別の手を考えればいいし。対応可能なので、実は遺伝子組み換え
    野菜とか、そんなに怖がらなくていいんじゃね?って最近思うようになりました。

    まぁ、陰謀好きの人には、何言ってもムダだろうけど。

  • by Anonymous Coward on 2013年01月24日 11時41分 (#2311865)

    元論文が全部は読めなかったから詳しくは分からないけど、そもそもP35Sって植物関連では結構一般的な発現誘導プロモーターでないの?
    今回の話だと、オーバーラップしたGene VI(の一部?)が含まれてたってのが問題みたいだが、本当にGene VIが発現してるか、確認してるのかしら。
    あと、GMO以外の植物で、P35Sがどれくらい入り込んでるのかも分からんから、タレコミの内容だけじゃなんも議論できんよなぁ。

    元記事に関しては、Seralini et al, 2012を引用してるあたりダメダメと思うが。

    • by Anonymous Coward

      何となくだけど、新しい発現誘導プロモータの特許を取りたくてこういう論文
      先に出したような気がする。

      動物はCMV、植物はCaMVプロモータなのね。

  • by Anonymous Coward on 2013年01月24日 12時00分 (#2311882)

    >遺伝子組み換え作物において、86 種のうち 54 種に「Gene VI」と呼ばれるウィルス遺伝子が含まれているのを発見した。

    遺伝子組み換えでない作物には、基本的に含まれていない、という認識で良いんですよね?

    >意図的に Gene VI が植物の遺伝子に組み込まれた場合、黄化や奇形といった症状が出たり、繁殖力が低下することが分かっている。

    もしその通りだとすれば遺伝子組み換え作物は自然の作物より生命力が弱いということになりますが、
    その場合、遺伝子組み換えのメリットがないような気がします。
    意図的でなければ大丈夫だとするなら、正しく遺伝子組み換えすれば済む話のような。

    >また、人体細胞においても Gene VI の活動 (RNA サイレンシング) が見つかっているため、

    繰り返しになるけど、遺伝子組み換えだからGene VIがあるんですよね?
    この人たちは人造人間なの?
    それとも作物にはなくて動物にはある遺伝子なのかな。

    >Gene VI によって生み出されるタンパク質が人体にも有害であることが懸念されるとのこと。

    それは、そのタンパク質が体内にある場合の話ですよね?
    食べたから消化されて分解されるのだから、体に悪いとは限らないのでは。

    >また、ラットを用いた実験で発ガン性が報告されている NK603 トウモロコシもこれに含まれる。

    これは食べさせた場合の話ですよね。
    Gene VI、またはそれが生成するタンパク質との因果関係はあるんだろうか。

    • by Anonymous Coward on 2013年01月24日 12時43分 (#2311923)

      >遺伝子組み換えでない作物には、基本的に含まれていない、という認識で良いんですよね?

      カリフラワーモザイクウィルスに感染していない場合はそう思って良いかと。

      >もしその通りだとすれば遺伝子組み換え作物は自然の作物より生命力が弱いということになりますが

      別コメですでに指摘されていますが、ある程度の量が発現した場合、ですね。少量なら多分あまり影響は無い。

      >その場合、遺伝子組み換えのメリットがないような気がします。

      今回のトピックからは外れますが、これは必ずしもそうとは言えない場合があります。
      例えば多少成長が悪いけど最終的な収量が多いとか、奇形は出やすいけど除草剤にとんでもなく耐性が高い、とかですと用途次第ではトータルでプラスになることもありますから。
      まあ今回のトピックとは関係ありませんが。

      >繰り返しになるけど、遺伝子組み換えだからGene VIがあるんですよね?

      元記事が言いたいのは多分、「Gene VIとかそこから発現したタンパクが、食事経由で体内に入ったとき悪さする可能性があるよね?」とかそんな感じじゃ無いかと推測。
      これに関して言えば、悪さをする「可能性」はあります。本当に悪さをするのかどうかに関しては、当然ながら検証されるまではわかりません。

      >食べたから消化されて分解されるのだから、体に悪いとは限らないのでは。

      「消化されるから」で安心してしまうのはちょっとまずいところです。確かに大部分のタンパク質は分解されてから吸収されるのですが、わずかな割合でそのまま(もしくは分解が不完全な状態で)体内に取り込まれることがあります。
      例えば各種アレルギーなどもそうですね。本当に分解されたアミノ酸でしか体内に吸収されないというのならそんなに問題では無いのですが、実際には微量ながらもタンパク質やその中途半端な分解物のまま体内に取り込まれてしまい、問題を引き起こします。あとはプリオン病なんぞもそんな感じですね。

      >Gene VI、またはそれが生成するタンパク質との因果関係はあるんだろうか。

      発がん性を示唆している研究が「報告されている」こと自体は正しいのですが、研究自体は非常に怪しいとして強い批判がされています。
      (だからといって安全性が保証されたわけでは無いが、上記報告を元に危険性を訴えるのも間違い)

      親コメント
    • by Anonymous Coward
      >>意図的に Gene VI が植物の遺伝子に組み込まれた場合、黄化や奇形といった症状が出たり、繁殖力が低下することが分かっている。
      >もしその通りだとすれば遺伝子組み換え作物は自然の作物より生命力が弱いということになりますが、

      「Gene VIの影響を調べるため、意図的にGene VIを組み込んだ植物を育てて経過を観察した結果、」という意味?

      # これからしばらくは、卒論に頻出するその手の微妙な表現をそれなりに意味が通る文章に改める作業・・・・
      ## 「・・・という意味?」→「その通りです!」→後日→「違うじゃねーか!」も頻出orz
  • by Anonymous Coward on 2013年01月24日 13時01分 (#2311939)

    Gene VIを排除するウイルスを開発すればいいんですね?

    • by Anonymous Coward on 2013年01月24日 14時27分 (#2312013)

      だがそれには、Gene VIを排除するGene VIIより強いGene VIIIの開発を待たねばならなかった。

      親コメント
      • by Anonymous Coward

        勘違いしてない?
        強い必要ないよ。
        ちょんぎればいいだけなんだし

typodupeerror

未知のハックに一心不乱に取り組んだ結果、私は自然の法則を変えてしまった -- あるハッカー

読み込み中...