tarbz2の日記: 朝日新聞のがんペプチドワクチン被験者出血報道に関する騒動 86
15日の朝日新聞の一面を飾った記事によれば、東京大学医科学研究所が開発したがんペプチドワクチンの臨床試験をめぐり、医科研付属病院で2008年、被験者に起きた消化管出血が「重篤な有害事象」と院内で報告されたのに、医科研が同種の ペプチドを提供する他の病院に知らせていなかったことがわかったとのことである。 このがんペプチドワクチンは、医科研ヒトゲノム解析センター長の中村祐輔教授が開発したものであり、東大医科研が全体を把握できる状況にありながら他の施設に伝えていなかったのは、倫理に反すると朝日は主張している。朝日の論調的には、医科研の中村祐輔教授が自分が開発したワクチンでの有害事象を意図的に隠していたことを非難しているように読める。
朝日の報道でマスコミ各社が追って報道を開始していたようだが、これに対して、 東京大学医科学研究所が記者会見を行い、朝日の報道に反論した。簡単にまとめると、記事での被験者は、進行性すい臓がんであり、臨床試験にエントリーしたものの残念ながらすい臓がんにおいては少なからず起こりうる消化管出血が認められたため、被験者から外れたもので、その後、患者は無事に回復している。出血によって入院期間が約1週間延長したために、「重篤な有害事象」として報告されたが、「重大な副作用」とは全く異なるものである。さらにこの試験は、多施設共同研究でなく、医科学研究所附属病院が単独で行っていたものであり、そもそも朝日新聞がワクチンを開発したとしている中村教授は、ワクチンの開発者でもないし、臨床試験の責任者でもないということである。
この反論はマスコミにはあまり載らなかったようだが、朝日自身は旗色が悪いと感じたのか、翌16日の朝日新聞では混合診療批判を開始していたらしい。リンク先のブログに書いてあるように、これは全くの誤認である。
さらに20日には、報道によって臨床試験が停滞することを危惧する41の癌患者団体が厚生労働省で記者会見を行うという行動に出たらしい。この会見に対して、朝日新聞側は翌21日にこの件に対する報道を行っているのであるが、リンク先PDFにあるように「有害事象などの報道に関しては、がん患者も含む一般国民の視点を考え、誤解を与えるような不適切な報道ではなく、事実を分かりやすく伝えるよう、 冷静な報道を求めます」としていた団体側の声明文から、「誤解を与えるような不適切な報道ではなく」の部分をわざわざ省いて掲載したようである。団体側の声明は、明らかに朝日に対して不適切な報道を戒める文章であるのだが、その部分が省かれると、一般的な指針を示しているだけに読めてしまう。
これでさらに火に油を注いだのかどうかは分からないが、 読売新聞の記事によれば、日本癌学会と日本がん免疫学会が22日、朝日新聞社に対する抗議声明を公開した。ここまでが現状である。
朝日としてはミドリ十字的な隠蔽を暴いたというつもりだったのかもしれないが、この報道で一歩間違えば、東京大学医科学研究所が大野病院事件とまでとはいかなくともかなりのダメージを被る可能性があったかもしれない。
この件で残念なのは (スコア:5, 興味深い)
ただ、膵臓がん患者支援団体のblogの 「臨床試験中のがんペプチドワクチン」に関する記事について [yahoo.co.jp]の書き込みから続く一連のblog記事を見て、いろいろ現実を知ることができたいい勉強になったと自分では思う。
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臨床試験は怪しくない (スコア:5, 興味深い)
すべての研究は論文で発表することが前提なので、
論文がアクセプトされるために、かなり細かいところまで正直に書きます。
研究デザイン、どこの施設でやった試験か、
患者の人数、年齢、性別、人種、原疾患、併存疾患、罹病期間、各種検査データなどの患者情報
何をどれだけどうやってどんな風に投与したか、
もちろん試験のスポンサーがいれば、それも書きます。
結果のところでは、すべての出来事を隠さずに記載します。
およそ関係ないと思われるものも含めてすべてです。
残念ながら結果が思わしくなくても「効果なし」と記載しますし、
副作用が起きたら何がどれくらいの割合でどんな患者群で起きたかも書きます。
もちろん統計学的解析を駆使したりして、見た目をごまかすことはできますが、
同業から見れば「苦しいことしてるなー」と思われてます。
試験に入る患者さんには、可能性がある有害事象をすべて伝えます。
時には死を早めるかもしれないし、あなたの善意があなた自身には何の見返りがないことも伝えます。
(もちろんいつでも試験から脱落可能であることも)
試験を開始するには倫理委員会をきちんと通さなければいけませんし、通さなければ論文はアクセプトされません。
とまぁ、隠れてごまかそうなんて無理です。
新聞社の医療面は所詮科学者でさえもない素人が書いているので、誤解を生む表現や間違いだらけです。
彼らは 専門家の常識≠世間の感覚 というのを理解していません。
専門家にとって当然のことを、さも新発見やスクープのように必要以上に祭り上げたりします。
さらにはダブルスタンダード、自分の過ちを認めない、と手に負えません。
ドラッグラグにしても、リスクを少しとり基準を緩くして何か起きたら「杜撰な許可基準~」とか言い出すのが目に見えています。
しかしながら、マスメディアとして国民への影響力はまだまだ絶大であることから、
正しい報道を行うよう、何かしらの働きかけを行わなければいけません。
しかしながら、このようなマスコミがまかり通るのが日本という国の限界とも感じます。
Re:臨床試験は怪しくない (スコア:5, 参考になる)
既に関連リンク先で強調されてますが、「重篤な有害事象」というのは、因果関係が全然なさそうでも、とりあえず記載したり、書いたりすることになっています。細かいですが「副作用」は因果関係があるが善悪は問わない場合に使い、「有害作用」は因果関係がある悪い作用に使い、「有害事象」とは因果関係不明で悪い出来事を漠然と指すときに使う用語です。
癌患者が脳梗塞になろうと、転んで骨折をしようと、喉にもちを詰まらせようと、自殺しようと、とりあえず臨床試験ではその通りにデータを集めますし、論文では発表します。およそ関係ない偶然の事象のように見えていても、それがごく稀に発生する真の意味での重篤な副作用であることはあるからです。
無事発売された後であっても製薬会社もその辺の情報収集には敏感で、どんなときも絶対に文句を言わずに真摯にその情報を集めてくれますし、必要に応じて「関係ないかもしれませんが、こういう報告なら複数ありました」とか、迅速に情報提供もしてくれます。(余談ですがこれは先発薬のサポート体制であって、ジェネリック売ってるようなところは「副作用情報はほかに聞いて」で終わり。臨床医がジェネリックを信用したくない理由の1つです)
そうやって、「もしかして関連があるんじゃないの」という例が集まったら、更に慎重に検討を重ねます。
その結果「タミフルと異常行動」のように、一旦は副作用と疑われたものの、やっぱり『報告バイアス』(有名になるから更に報告が相次いで、多いように見えていただけ)であって実際にはそんな副作用はなさそうだ、という結論になる場合もあります。もちろん「極まれな真の副作用」として確立することもあります。ただし大部分はそこまで検討する余裕や意義がないために、「因果関係は不明だが報告されている有害事象」として添付文書に記載され、臨床医だけに注意を促すに留まります。添付文書にはそんな情報が大量に書かれてます。
臨床試験を中止したり、関連同業者に緊急に伝えるほどの意義がある情報なのか、論文出すまで数年公開を待っていい程度の情報なのかは、まあ関連する専門家が別個に判断しているのが現状です。ただ、この例では末期膵癌の消化管出血という有りふれた事象なので、よほど頻発しない限りは様子を見るのが当然と思います。
まあ朝日新聞レベルでここまで酷い記事は時々しか出ませんが、文芸ナントカとかが乱発してるような自称医療ジャーナリストが書いている医療告発系の記事はマトモなほうが例外なくらいに無茶苦茶なうえ、そういうのに洗脳された人に説明するのは非常に大変なので、あっちもなんとかならないもんか。
専門用語の不勉強? (スコア:1)
国際原子力事象評価尺度でレベル3まではevent(事象)と呼ぶことに決まっているのに、それに従って「事象」と呼んだら「事故を隠蔽した」と原発を叩いた、なんてことが以前ありましたが・・・。似てますね。
Re: (スコア:0, オフトピック)
まあ、アサヒるで有名な朝日新聞ですし…w
なんで話題になったんだろう? (スコア:5, 興味深い)
散々言われているとおり、この「事件」は、真相としては何ら悪いこともしておらず、ミスもなく、かつ医師であれば「こんなの日本のどこかで毎日何十件も起きてるに決まってんじゃん」と常識で知ってる出来事が、単に臨床研究中の患者にも1例起きた(そして1週間で改善した)、ということに過ぎません。
しかもこの経過に問題がないことは、1年以上も前から、副所長名や所長名で何度も繰り返し説明してきた [u-tokyo.ac.jp]、とのこと。
他のあまたの酷い報道(救急車たらい回しとか、産婦人科医の大野事件とか)は、まだ「記者は医療に関してド素人だからしょうがない、義憤にかられたのだろう」「遺族に会って一方的に誤解したのだろう」と、善意の解釈ができて慰みになったし、事情を知ってる人がネットで丁寧に説明してけば済みました。実際そうしてきたことで「少なくとも医療報道に関してマスコミはかなり不正確だ」という一般認識を持ってもらえる程度にはなった。
それに医療者側にも、「患者に誠意を持って最後まで説明する」「重篤な事象は先に公開する」といった、マスコミに大ごとにされないための具体的な予防策が存在しえました。東大はむしろ、重篤な出来事は記者会見でさっさと公開しまくる今の流れを率先して作り上げた方の病院と認識しています(結果的に下らない報道の数も増えたけど、医療現場を理解してもらうという意味では意味があったはず)。
が、この件は、何ら特殊でない例を、言葉をつなぎ合わせて悪に仕立てあげています。新聞社に予備知識がゼロでも、普通の人間の常識とモラルさえあったなら絶対にあり得なかったと言える、本当に悪意で生まれている捏造記事に過ぎません。その点が凄い。大手新聞の一面でこれだし、ご丁寧に社説まで準備されてるし、もはや日本国の出来事と思いたくないです。「マスコミの上層部はすべて真っ黒だ」としか解釈できない点は、新時代の到来を予感させます。そりゃ学会が抗議もするよ。
ぶっちゃけ、ランダムに臨床研究の論文を探して、そこに書いてある「因果関係の否定できない有害事象」のうちで恐そうなのを拾い上げれば、いくらでもこんな記事を作って「隠蔽されていた!」と騒ぐことができます。いつものように『被害者』やその家族が出てくれば「患者経由のタレコミか」とも思えますが、それすらない。記者が医科研に目を付けた理由も、記事になった経緯も、まったく不明で、不気味すぎます。現場では何ら対処のしようがなさそう。なんなのこれ。
Re:なんで話題になったんだろう? (スコア:1)
真面目な話、小学校の「情報」の時間(まだあるのかな?)に下らないソフトの使い方を覚えさせるよりも、
DHMO [wikipedia.org] とかを題材に、報道などの情報に対する接し方をたたき込むべきと感じるなぁ。
今回の報道に限らず、みのもんたの無責任な問題提起や、似非科学的情報番組とか、
DHMO 的トリックに引っ掛からない国民を増やすしか、マスコミを立ち直らせることは難しいなぁ。
# 今の朝日なら、DHMOに対しても真面目にネガティブキャンペーンはりそうだ。
新聞ではよくあること (スコア:3, すばらしい洞察)
彼らは正しい知識を報道するのではなく、自分が思ったことを報道しているだけです。
専門外の話に対しては、何が間違っているのかも理解できずに、己の間違った認識を正しいと思いこみ、省みません。
Re:新聞ではよくあること (スコア:5, すばらしい洞察)
間違うのは(程度にもよるが)いいんだ。
間違えたと分かったらちゃんと謝って訂正の報道してくれれば。
現実には誤りをどんどん上塗りしていくことが多いんだが。
Re: (スコア:0)
Re:新聞ではよくあること (スコア:3, すばらしい洞察)
問題は間違った報道をしたことではなく、それを訂正できないところにあるのだが。
#朝日に限らず、あるいはマスコミに限らず、いつまでも恥の上塗りを続けてしまいがちなのは国民性もあるのだろうか
新聞と検察とうちの上司ではよくあること (スコア:2)
T/O
Re: (スコア:0)
Re:新聞ではよくあること (スコア:2, すばらしい洞察)
> 彼らは正しい知識を報道するのではなく、自分が思ったことを報道しているだけです。
タレコミの最後でもリンクされているブログ「Infoseek 内憂外患」では、
朝日に広告出している「終末期患者ビジネス」との関連も懸念されているようです。
まあ、その関連を証明する術は無さそうですが、少なくとも朝日が記事にした
「オンコ社と発表との関係」よりは信憑性のあるネタではあります。
単に「自分が思ったこと」よりも「利害関係者が求める内容」を記事にしているのかもよ。
# 「思ったこと」にしても「儲かること」にしても「報道」とは呼びたくないよな...
Re:新聞ではよくあること (スコア:3, 興味深い)
今週の週刊朝日は、ペプチド大絶賛。
でも内閣府の科学技術優先度判定、がんペプチドワクチンは最低評価のC判定。
http://www8.cao.go.jp/cstp/budget/yusendo_h23/kekka/02-02li1.pdf [cao.go.jp]
朝日はグルだろう。
インサイダー取引も疑われている
Yahoo!掲示板 - 4564(オンコセラピー・サイエンス) [yahoo.co.jp]
Re:新聞ではよくあること (スコア:1, 興味深い)
そういうアプローチは、朝日新聞だけではなく、全ての新聞・テレビ・雑誌に言えることですよ。
むしろそれが、ジャーナリズムというものです。
ただ事実を伝えるだけなら、ジャーナリストなどいらんのですよ。
Re:新聞ではよくあること (スコア:3, おもしろおかしい)
ここだけ読んで、どこかの検察のことかと思った。
Re:新聞ではよくあること (スコア:2)
「正しくないけど現実に即した発想」に酔いすぎです。
せっかく後ろ二行は大切な事を言っているのに、もったいない。
Re:新聞ではよくあること (スコア:3, 参考になる)
>>まず自分たちが主張したいことがあり、そのストーリーを描くのに使えそうなネタがあれば利用する
>>そういうアプローチは、朝日新聞だけではなく、全ての新聞・テレビ・雑誌に言えることですよ。
のことかな?
新聞に限らず、この業界には『予定稿』というのがあって、それにあわせてインタビューやら写真やらデータを集めるんだけど、知らなかった?
Re:新聞ではよくあること (スコア:2)
これから取材するものに対してわざわざ稿を用意するようなことしませんよ。
それこそストーリーを作るのは当然ですが、それを予定稿とはいわない。
Re:新聞ではよくあること (スコア:1)
業界が腐っているのは、まぁ、そうだろうねぇ。
Re:新聞ではよくあること (スコア:1)
「主張したいことがあり、使えそうなネタがあれば利用する」
スラドのコメントでも良く見るな~。
the.ACount
Re: (スコア:0, オフトピック)
無駄に高い朝日新聞様に誠意ある対応を求める事が間違っている。# 事件が風化した頃にKY [infoseek.co.jp]の意味が変質させられたのは果たして偶然なのだろうか。
そういう国民性 (スコア:2, 興味深い)
間違ったものを伝えておきながら訂正は広めない、というのはどこかで似たような話があったなと思ったら、Twitterでのデマの拡散もこんな感じですね。
デマは【拡散希望】という言葉にのせられて色んな人が勝手な正義感から広めますけど、それがデマだと分かった訂正ツイートは全然広がらない。
マスコミだけが酷いんじゃなくて、この国の人がみんなそういう性格なんですよ。
オフトピついでに。 Re:そういう国民性 (スコア:2)
国民性で片付けるのはいささか乱暴だけれども、即時的・直接的に自分とは無関係な情報・知識について、なんとなく気に食わないから怒り、許せないという感情だけで発言したり行動しているのは事実ですね。
当事者ですらないというのに義憤に駆られるという事そのものが可笑しい事なのだと気が付いていない。これは最近のマスコミ報道にも言えるし、市民ジャーナリズムだとかTwitterのようなメディアでも、そう「感じた」から、そうに違いない、という程度の「感覚的」な情報の流布をしている、という事実を指し示しています。まるでオピニオンを求められているかのような錯覚の元、きちんと語れるだけの知識や経験もないのにも関わらず、そういう行動をする向きが増えているわけです。つまり、人が単なる媒体になるほど、人々の中に判断基準としての知識がない、と言うことです。
当事者には間違いを間違いだと判断する知識、そして間違いを正す理由、ミスリードに怒り、慎重にならざるを得ない事情が必ずありますが、それを「義」と言うのであって、まったく関係のない立場の人間が自分の知識世界の外にある事を、自分の知識で判断することが出来ないのに、あるいは判断そのものを放棄してまで感情的になっている、という不思議な現象が起こっている。技術に明るくない上司の「逆方向に向いた不条理な指示」「良くわからないけど失敗している様子なので、とりあえず怒っている」というような例を挙げれば判りやすいかもしれません。
これは「世間で悪いとされている事」を批判することで個人的な不満を解消しようとしているんじゃないかと推測しているのですが、そのことも結論としては知識への依拠が足りていない、間違った事をしても、正しいことは誰が言っても正しいという前提に立てない、故に批判されないような世間の雰囲気に乗じていると考えているのですが。
Re:オフトピついでに。 Re:そういう国民性 (スコア:1, すばらしい洞察)
国民性ということなら、他コメントで「報道の自由」を揶揄したものがありますが、
表裏一体のものとして「自由」には「責任」が、「権利」には「義務」が必ず伴うのに
自分に都合のいい方だけをあげつらえて面倒くさい方は我関せずという風潮が
世間全体に漂っているのが気になりますね。
今回の件も誤った報道の責任を取らない、誤りを正す義務を放棄している、等々
いわゆる成熟した大人(の組織)としての姿勢が問われるものだと思います。
Re:そういう国民性 (スコア:1)
人間というのは非合理的です。
(見かけ上)ほぼコスト0で気分のいい行動ができるなら、大衆はそれに群がります。
その行動が、実は間違っていて、最終的には自分達に高いコストを負わせることになるのだとしても。
ブライアン・カプラン『選挙の経済学』を読むと、この国に限らず、どこの国でもそういうものだと納得できますよ。
(この本の著者はリバタリアンの市場原理主義者ですので、そっちの方々なら面白く読めると思います)
# mishimaは本田透先生を熱烈に応援しています
朝日新聞はこのような事が大好きです (スコア:0)
Re:まず立場をはっきりさせよう(左) (スコア:3, おもしろおかしい)
右利きの私は左でございます。
-------- tear straight across --------
まず定義をはっきりさせよう (スコア:2, すばらしい洞察)
無用な議論を避ける為にまず「右」とか「左」とかをはっきり定義しよう。
Re:まず定義をはっきりさせよう (スコア:2, おもしろおかしい)
横の棒が最初、つまり横暴なのが左で、
払いが最初、つまりプリペイドなのが右です。
Re:まず定義をはっきりさせよう (スコア:2, おもしろおかしい)
武闘派なのが右で知性派なのが左、女性なのが真中 [wikipedia.org]
らじゃったのだ
Re:まず定義をはっきりさせよう (スコア:1, 興味深い)
日本の右と左は、対立する概念ではなく、交差する概念なので
右vs左の図式になったとたん、全てが混乱するのだとか。
#コレ読んだの誰のblogだったかな。。。
Re:まず立場をはっきりさせよう(左) (スコア:2, すばらしい洞察)
すみませんが、「中央」がないのは何故でしょう?
あと「右よりの中央」とか「左よりの右」とか「右の右」などはどのように記述すべきでしょうか?
#そもそも右と左の定義もねえ?
Re: (スコア:0)
さらにサブジェクトに無頓着でそのままレスする人がいてよけいに大混乱になりそう。
> #そもそも右と左の定義もねえ?
「朝日新聞=左」「読売新聞=右」くらいのかんたんな頭をしてるんじゃないでしょうか。
きっと岡崎市立図書館とMDISは右なんですね!
Re: (スコア:0)
自分で自分を中央だとか中庸を実践している/実践しようと努力しているとか、そういう事を言う奴にろくな奴はいませんよ。
Re: (スコア:0)
Re:まず立場をはっきりさせよう(左) (スコア:2, すばらしい洞察)
左だから擁護するとか
右だから執拗に叩くとか
そんな発想してるのなら病院行った方がいい
Re: (スコア:0)
Re:まず立場をはっきりさせよう(左) (スコア:3, おもしろおかしい)
自分が左とか右とかってアレの曲がり方の事じゃないの?
#俺は何故か左曲がりだが
Re:まず立場をはっきりさせよう(左) (スコア:1, 参考になる)
Re:まず立場をはっきりさせよう(左) (スコア:2, 参考になる)
>日本男子の9割は右利きですから、左曲がりです。
かなり前に同じような事をどっかに書いた記憶がありますが。
【男子の利き手の見分けかた】※特定の用途に限る。
1)適当な男子を捕縛します。
2)両手を前に出してもらいます。
3)手の甲側を上に向け、チョップの形に指を揃えてもらいます。
4)その際に指を手の甲側に反らすように力を入れてもらいます。
5)親指と人差し指の間に力こぶができます。力こぶが大きい方が利き手です。
6)「ふーん、右でするんだぁ~(ニヤニヤ」などと思わせぶりな態度をして去りましょう。
両手が同じぐらいならあまりやっていないか、両手を満遍なく使用しているかです。
10代だと相当やり込んでいないとわかりにくいかも知れません。
30代ならほぼ間違いなくわかります。継続は力なり。
Re: (スコア:0)
放送や新聞は裁判で証拠として使えない、これが日本の報道 (スコア:3, 参考になる)
>謝罪広告を1面に同じ面積で載せるまで、
>がん患者団体、医学団体、学術団体で、不買(配達契約解除)運動を、
>展開すれば良いのに、と思っちゃいます。
>
>週刊誌でもそうですが、
>嘘でも何でも書いた方が儲かるという状況がありますよね。
欧米だと、訂正記事は同じ効果(面積や露出/注目度)で掲載させる法律がありますが
日本は針小棒大するための「ほうどうのじゆう」とやらで、抵抗していますからね。
一面全面の朝夕連日の捏造でさえ、夕刊三十面一行や10秒の棒読みで無かった事に出来ますから…
Re:不買運動とか (スコア:2, すばらしい洞察)
なぜなら、競合他社よりも出稿が少なければ、デタラメな記事の犠牲者になるのですから。
はっきりいって新聞は、そういうヤクザな商売なんです。広告出稿というミカジメ料をたっぷり払わないと痛い目にあわされますよ。
Re:不買運動とか (スコア:1, 参考になる)
毎日新聞は大幅に広告収入が減りましたが。
御社もいつまでも大マスコミのつもりでいると痛い目見ますよ。
Re:不買運動とか (スコア:1)
「本人の感想です」
法律的には免罪符にならないとか、どっかで聞いたなー。
the.ACount
Re:清木は科所長会議で弁明するのだろうか (スコア:1, すばらしい洞察)
>ほんの些細なこと(と思っていること)でも、組織(大学)全体で情報を共有しておくことの重要性は今更語るまでもあるまい。
いとも簡単に言っちゃってくれてるけど、日本中の難病が集まる大学病院内で、治験中の進行癌に消化管出血があっただけで、大学全体で情報を共有するのが貴方の希望なの? 東大の規模なら、毎日毎日、臨床試験絡みだけで、経済学部とか文学部のひとたちに「ベッドから転落した、因果関係不明」とか「肺炎になった、因果関係不明」とか「血中可溶型インターロイキン2レセプターが急上昇した、因果関係不明」とか「hemophagocytic lymphohistiocytosis疑い、因果関係不明」とか何件も報告することになるけど、それで何をしてくれるの?
>消化管出血がすい臓がんの進行によるものであると「判断」しているが、あくまで現場レベル、せいぜい部局内レベルの話であり、
それを裏付けるデータは出てこない。
今の時点で世界中の誰にも裏付けも否定もできるわけなかろ。そんな「判断」が出来るなら「重篤な有害事象」なんていう用語は要らない。そりゃ、ゆくゆくは、出血があった事実が論文で公開され、臨床経験が集積され、消化管出血と治療との統計的関連を、専門家が「判断」する必要がある。10年以上かけてね。
あなたはアウトリーチ何とかのデータを見る以前に、治験、いや病気に関する普通の知識を身につけた方がいい。
ただ、こういう、自分の知らない業界のルールを妄想で決める才能のある人が今回の記事を書いたのか、と妙に納得はさせてもらった。せめて「病院で人が死んだら公表せよ」とか言いだすのは止めてね。
Re:清木は科所長会議で弁明するのだろうか (スコア:1, おもしろおかしい)
>毎日毎日、臨床試験絡みだけで(中略)何件も報告することになるけど、それで何をしてくれるの?
あのー、知らないのなら黙っといてくれるかな。
ベッドから患者が転落なんて起きたら、看護師が担当医師に報告を上げる。その時点で
電子カルテなり何なりに記録が残るわけですよ。そしてそれがスタッフの不注意などに
よるものであればヒヤリハット事例として部局の安全衛生委員に報告義務が生じる。
それを月次でまとめて学内の安全衛生委員会に報告。少なくとも他部局ではそれくらいのレベルの
事象であってもきっちりあげてますよ。演習林でのハチ刺されなんて今年は数え切れないほど
あったけど、ほとんど全部上げられてるし。他にも、チャンバー内で試験管割りましたとか
電池ボックスに乾電池を+-逆に突っ込みましただの、ほんとにどーでもいいことに見えるものまで
報告は上げられてきますよ。
でも、それらは一つ間違えば命の危険があるものばかり。医学部や病院は常にそれと向き合っているからといって
報告を免除されるわけではない。部局内で事象の原因を切り分け、それが明確に医療行為(投薬)や
病気に由来するものと言い切れないものは原則として学内委員会に報告しなければならない。
そもそも病院なんて労基から3回も勧告食らうくらい管理が杜撰なので、患者の管理も
それなりの低さであることは十分推測できるが。
余談になるが以前私が共済病院に入院していたとき、夜トイレに立つため看護師さんを呼んで
介助してもらいながらスリッパを履こうとしてつまづいて転んでしまったことがあった。
怪我したわけではないし、病気にもまったく影響がなかったのだが念のためということで
深夜だったが医師を呼んで軽く検査することになった。ここまではよくある話。
翌日、担当医師が電子カルテや引継ぎでそのことを知っており、事故報告ということで
当時の状況や体調などを細かく訊かれた。そしてしばらく後に院内で検討した結果を教えてもらった。
それによれば看護師の介助方法や投薬の影響(貧血など)、スリッパがたまたま病院内売店で
買ったものだったのでその品質や床の清掃状況まで調べたらしい。そこでわかったのが同じスリッパで
複数の事故が起きており、とりあえずそのスリッパの販売をやめたとのことだった。
医科研の問題は、勝手に部局内の一部で判断して第三者に議論の余地を与えず内部で閉じてしまったことにある。
因果関係不明なら不明というデータを蓄積し、出来る限りその情報にアクセスする環境を整える。
それは「知の公共性」を実現する一つの方法である。
専門家じゃない人間が見てもわからないから公表する必要がないなどという暴論は、国立大学では
決して許されない。業界のルールなどという言葉で逃げるのもまた、卑怯と言うしかない。
政治家が政党助成金で土地買ったり無駄な公共工事にはワーワー喚く輩が、何故医科研の肩を持つのか謎である。
当たり前だが国立大学の運営費交付金は税金である。つまり税金を使って臨床実験をしているのである。
それなのに透明性が確保されていないから新聞記事になっている。
繰り返しになるが同レベルの事象報告は他部局ではやっていることである。
医科研だけを特別扱いにすることはない。
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未だに白い巨塔を妄想してる奴がいるとは。
あなたは国立大学法人の運営について少しくらいは勉強したほうがいいよ。
あまりに馬鹿すぎる発言が多いから。
Re:清木は科所長会議で弁明するのだろうか (スコア:1, すばらしい洞察)
そもそもあなたは、「介助中の転倒」「検体取り違え」とかの安全管理上の事故と、病気の進行に伴い一定頻度で不可抗力に生じうる「症状」との区別が全く付いていない。その区別ができないのが(少なくともここでは)あなた1人だけだから、あなただけ妙な結論になってるの。謎でもなんでもなかろ。
勿論「院内感染」とかの中間ゾーンなら議論の余地もあるけど、「末期消化器癌で消化管出血が1例」は、流石に明白に後者だと、少なくともあなた以外の人は思ってる。
あなただけがこれを事故だと考えるから、何ら関係のない(しかも現場じゃ何ら珍しくもない)事故に関しての武勇伝を語り、関係ないから誰も書かないだけの、「事故」に関する常識を嬉々として講釈してる。
なお、あなたの体験談「看護師が介助してるのに患者転倒」、これは明白に「事故」だ。あなたのウンチク通り、急いで情報を共有し、予防策を講じるべきだな。…が、あなたの体験談は「全学」に話を回すべきとの証明にはなってない。あなたは『大学全体』とこれ以上なくはっきり述べた(院内レベルで対処した程度なら当たり前すぎる)。針刺しや転倒が1件起こるたびに、東大以外のマトモな大学なら文学部や経済学部にも情報を回して危険性を喚起しているんだという証拠を示して欲しい。