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2011年2月 記事 / 日記 / コメント / タレコミ
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2011年2月の人気コメントトップ10
294733 comment

taka2のコメント: Re:石油みたいにどっからわいてこないかな (スコア 5, すばらしい洞察) 108

by taka2 (#1896375) ネタ元: IANA の IPv4 のアドレス在庫が枯渇

IPv4枯渇問題は、「石油みたいに」という、使ったら無くなる資源に例える人が多いのが、最大の問題じゃないかと思ったり。

IPアドレスというのはどっちかと言うと「土地」なんだよね。必要な物なんだけど使ったら無くなるなんてことはない。
IPアドレスの枯渇というのは、空き地が無くなって誰も新しい家を建てることが出来なくなった状態。
既に家を建ててる人には何の影響もない。借家の人は当面は大丈夫だけど、次に引っ越す時には引っ越し先で家が借りれるのか心配しなきゃだめ。

「使われていない空き地を接収すればいいだろう」という主張があるけど、
実際にはそれほど空き地はないというか、それ以上に土地を必要とする要求が増え続けてる状況。
また、空き地を集めても、細切れの土地がたくさんあるって状況では「総面積は十分にある」と言われても使い物にならない感じ。

294864 comment

phasonのコメント: Re:壊れるらしい (スコア 5, 参考になる) 61

>3年間長期使用した場合に不良が一度でも発現する割合が5%~15%ってことじゃないの?

と言うわけでも無いっぽい.

Anandの続報(続き?)によれば,

http://www.anandtech.com/show/4143
The problem in the chipset was traced back to a transistor in the 3Gbps PLL clocking tree. The aforementioned transistor has a very thin gate oxide, which allows you to turn it on with a very low voltage. Unfortunately in this case Intel biased the transistor with too high of a voltage, resulting in higher than expected leakage current. Depending on the physical characteristics of the transistor the leakage current here can increase over time which can ultimately result in this failure on the 3Gbps ports

適当な訳:
この問題の原因は,3Gbps用のPLLのトランジスタにある.このトランジスタは非常に薄いゲート絶縁膜を使っており低い電圧で駆動すべきものであるが,Intelはより高い電圧が印可されるよう設計してしまっており,想定よりリーク電流が増えている.トランジスタは物理的な性質として経年劣化でリーク電流がふえるものであり,(本来の予定よりリーク電流が大きくなる実装となってしまったため)最終的にエラーを引き起こす.
(括弧内はわかりやすくするために追加)

と言うことで,本来の設計なら経年劣化でリーク電流(これはトランジスタの劣化で必ず増えていく)が増えてもスイッチングに影響のないレベルであったはずが,かかる電圧が高すぎた(もしくは絶縁膜が薄くなりすぎた)ために製品寿命の間にスレッショルドを超えてエラーが出始めるものが存在し得るからリコール,と言うことに思えます.

294883 comment

clayのコメント: 雑感 (スコア 5, すばらしい洞察) 98

基本的には#1896739と#1896711に同意

以下、雑感

1. 徒弟制度廃止
昔は、徒弟制度というか奴隷制度に近いことをやっており、途中で研究室を変ると、その後のキャリアパスを潰されるということもあったかも知れません。でも今時こんなことやったら、アカハラで訴えられますよ。少なくとも自分の周りにそのような人はいない。このご時世に徒弟制度なんて言葉を使うあたり、何となく悪意と言うか誘導的な意図を感じてしまいます。
2. 修士論文廃止
博士に進む前、社会に出る前に、英語、実験、論文、プレゼンの仕方etc.を、「修士研究を通じて」学生に叩き込むのは重要で、そのためには一つのテーマをキッチリやらせ、修士の期間内に完成させるのが一番手っ取り早いと思う。さらに、「ちゃんとした」修士論文を書くには、広い分野の知識がバックグラウンドとして絶対に必要。修論廃止して幅広い分野をなんて、ジェネラリストという名の何もできない奴を量産するだけ。一つのことに没頭して、完遂させる事も、若いうちには重要。
3. クォリファイング・イグザム
2.の理由とあわせると、学部生に相手に実施するので十分。あと、安易に横文字を使うのは、馬鹿か詐欺師と個人的には思っています。
4. 複数の研究室で指導を受ける
 これはおおむね同意するが、だから修論廃止っておかしくねぇ?博士に進む奴は、学部から修士または修士から博士進学の時には必ず所属を変える、もしくは途中1年程度の留学を必須とするだけで十分だと思うけど。
5. 誰がこんなこと言い出したのか?
  いかにも現場を知らなそうな人間の意見だな〜って言うのが感想。誰が言い出したのか、すなわち責任者は誰なのかが知りたい。ざっくり検索してみたけど、誰が主な提案者・責任者なのか良く分からなかった。思いつきで提案して、その責任は取らない気?
294902 comment

k_fのコメント: Re:雑感 (スコア 5, 参考になる) 98

答申は既にWebで閲覧可能になっている(タレコミにリンクも張ってある)ので、簡単にでも見てから書いたほうがよさそうな気がしますが…

まず、タレコミ文にある「徒弟制度」という言葉は答申には一言も出てきていません。タレコミACもしくは編集者の主観でしょう。
答申では、「実際の教育が狭い範囲の専門分野の研究に陥りがち」「大学と産業界等との間において,大学院が養成する人
材像と産業界等の評価や期待に関する認識の共有が十分でない」といった指摘があります。教員と学生の上下・主従関係の問題ではなく、修了者の品質保証が明確でないためにキャリアパスが限定されてしまうことを問題視しているように読めます。

修論の廃止についても別に無条件に修論廃止を唱えているわけではなく、博士課程5ヵ年をトータルで考えたときに「修士論文の作成に係る負担が過度となっている」面もあるので、「博士課程(前期)の修了時に,修士論文の作成に代えて上記のような審査を行う仕組みの導入を進めることが必要」という書き方です。特に途中に「博士課程(前期)修了後に就職する者等の取扱いに留意しつつ」という但書きがあり、修士取ってすぐ就職する学生は修論を義務付ける余地も残しているのでしょう。
295018 comment

WizUのコメント: Re:博士(工学)保有者です (スコア 5, 興味深い) 98

自分は京都大学経済学研究科で博士号を取得したので、京大や経済学系のウエイトが多くなりますが、法律、政治、歴史、工学、医学などの分野の友人・知人から話を聞く限りそのような認識は相当な思い込みによるものだと思います。
人文系とひとくくりにされている経済、文学、法学ではそれぞれ博士号の位置づけが全く異なります。

まず経済学系における課程博士号の位置づけは、大学のテニュアを得るための前提となっています。
大学によっては博士号取得をしていなくてもテニュアとして採用する場合もありますが、最近では希です。
JREC-INの公募情報を見ればその殆どが博士号の保有を前提とした公募となっている事がわかります。

博士号の取得条件は大学や教員の方針によっても異なりますが、例えば私が博士号を取得した京都大学経済学研究科では博士論文には少なくとも1本の査読付き学術誌に採択された研究を含めるよう基準を設けています。
また、厳しめの指導教官の場合、中堅以上の国際誌に数本が採択されるまで博士号は与えないとしている人もいます。
東大の知り合いと話していると、東大も概ね似たような状況のようです。
経済学の本場であるアメリカの場合はコロンビアやプリンストンのような一流大学でも一流紙に採択されうる水準の論文を書いていれば博士号(Ph.D)が与えられる事もあるようです。
これは経済学の一流紙では査読期間が数年に渡ることもある事とも関連しているようです。
自分の知る限りでは、そうして博士号を得た方のJob market paperは博士号取得後数年以内に一流紙に掲載される事が殆どです。

もちろん中には査読付きとは言うものの、内輪で査読をしているような雑誌の掲載によって博士号を取る人も居ます。
しかし、それは工学系分野でも泡沫研究者にはよくあることではないかと思います。
もし、毎年大量の課程博士号取得者を輩出している医学分野や工学分野において、全ての方が厳しい水準の審査の下で学位を取得しているのであれば、堂々と現状を説明し、我々には現行制度である旨主張すればよいでしょう。

法学分野に関しては、今でも一流研究者は博士号を取りません。
その代わりに研究書を一冊出版することが多いようです。
旧帝大の准教授になった知り合いは博士号を取ると学者としての格が落ちる、等と本気で考えていたりします。
一流になれないが、指導教員が大学教員として就職させてあげようという意図を持った場合には指導教官が博士号を授与し、ポストの面倒を見る、もしくは公募ポストへの門戸を開いてあげるようです。

歴史・思想分野に関しては経済学と似たような状況のようです。
ただ、Impact factorのような第三者による学術誌のランク付けがなされていないので、部外者からでは状況を把握しにくい状態にあり、不明瞭と言われても仕方がない状態にあると思います。

あえて言わせて頂くと、工学・医学等における実験系の分野では単純肉体労働の成果によって共著者になり、全くの知的貢献無しにpaperを出して博士号を取得している方がいるのではないでしょうか。
そこそこのランクと評されている学術論文誌に名前が掲載されている方のうち、その後独立研究者として研究を続けている方の割合でみると、工学系のpaperを出すという事の位置づけは、経済学系のpaperを出すと言うことの位置づけよりはるかに軽いように見えます。

295102 comment

phasonのコメント: ちょいと違う (スコア 5, 参考になる) 94

>プランク定数を用いて 新たに 1 キログラムを定義し直す試みが行われたが、
>別々に行われた 2 つの実験が異なる結果に終わり

これだと「プランク定数を用いて1kgを定義するための実験」が2つ行われたように見えますが,違うのでは.
kgの新定義として考えられているものは大きく二つの手法があって,片方はプランク定数をきっちり決めることで使える手法,もう一方はアボガドロ数をきっちり決めることで使える手法です.当然この二つの数値には関連がある(何せ1キログラムという同じ物理定数に結びついている)ので,一方の手法で片方の物理定数がきっちり決まれば,もう一方も自動的にきっちり決まります.
ところがこの二つの物理定数をそれぞれ別の実験グループが決定したら微妙な不一致(誤差)があり,その誤差の大きさが現在のキログラム原器の重さの不確かさより十分小さくはならなかったので,まだ駄目だね,と.

産総研の藤井先生が以前に書かれたわかりやすい解説(実教出版の理科試料57号)はこちら.
http://www.jikkyo.co.jp/contents_list_c.jsp?contents_id=9988191246

295143 comment

s02222のコメント: Re:要するに現代物理学の限界なのだから妥協するしかない (スコア 5, 参考になる) 94

このコメントが参照されているpdfを読んでみると、実測は実測でも、理論的に誤差がこの範囲内にあるはずと保証できるような測り方みたいですね。

どういう誤差が出うるかを思いつく限り列挙し、それぞれが精度にどれだけ影響してくるかを理論的に解析しつつ、誤差を減らしつつ、「小数点以下7桁まではばっちり計測できるけど8桁以下はあやしい」という測定法を2個作ってみたけど、小数点以下6桁目が揃わなかった。 それが測定の不備なのか、既知の物理現象の盛り込み忘れなのか、 もしかすると理論的に開明のなされていない未知の物理現象の影響なのかは今後の活躍にご期待下さい、と。

測定精度が上がったことで既知の物理法則の不備があらわになるのは、物理学最先端のいつものパターンなので、 ロマンを感じさせる話ではあります。
295588 comment

kousokubusのコメント: Re:今回の発見はノーベル賞級ですか? (スコア 5, 参考になる) 90

せっかくの偉業なのでコメントも多いと思ったら荒れてるだけかい:-(
AC見てたら頭痛くなるので、この辺にぶら下げておこう。

まとめ:
・何がすごいのか
 →Physical Review 誌に掲載された。しかも卒論が。

・世界がどう変わるのか
 →あんまり。でもみんなやる気になるかも。

定義:
・解析解 →式から出した計算結果。(この場合は厳密解がだせる式)
・厳密解 →誤差の無い計算結果。
・近似解 →誤差のある計算結果。
・摂動 →そういう影響がある、として計算する。
・数値解析 →なんか良さそうな値が出るように式を弄って計算する。

解説:
 二体問題は厳密解が出せるけど、三体問題は積分法では特殊な場合をのぞいて厳密解は出せないと証明されてる。(積分法以外は不明。でもみんな多分無理だと思ってる)
 で、一般相対論(重力が場を歪める)の範囲でその特殊な場合が解けた。
 なんで世界が変わらないかというと、天体は3つだけじゃないから。そしてなにより、数値解析で十分だから。
 万有引力定数ですら6桁程度の有効桁数しか無いのに、宇宙を飛んでくロケットは実測値に誤差を大きく含む。
 エンジニアが計算尺で戦えたのは、有効桁数で計算する工学の世界の話だから。
 そして多体問題が問題として意味があるのは、天文屋さんくらい。
 だから今すぐには世界は変わらない。でも、人類の知識がまたひとつ広がったことは確か。
 いつか積み重なった特殊例が工学的にも使えるようになってくるかもしれない。
 いずれにしても三体問題の特殊例とはいえ厳密解を求められる式を組み立て論文にし、
 それがPhysical Reviewに載った山田氏は、偉業を成し遂げたと言って良いと思う。

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UNIXはシンプルである。必要なのはそのシンプルさを理解する素質だけである -- Dennis Ritchie

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