簡易SNP検査で治療法をオーダーメイド 83
ストーリー by yourCat
個性を重視 部門より
個性を重視 部門より
MIYU曰く、"人間の遺伝子は約30億個の塩基で成り立っていますが、塩基の配列が1つだけ異なるSNP (一塩基多型) という場所が300万カ所あるそうです。SNPの中には特定の病気の発症や薬の効果に関係しているものもあります。このため患者のSNPを調べる事で、「薬の使用時に副作用を少なくする事が可能になる」、「病気の早期発見・治療の機会を拡大できる」などが期待できる事がわかっていました。ただし、検査には高額な最新機器や熟練技術者が必要な為、国内ではあまり普及していませんでした。
読売新聞の報道などによると、東北大学大学院の松原洋一教授のグループが、SNPの手軽な検査方法を開発したそうです。血液1滴を、知りたいSNPに対応する合成DNAを含んだ特殊な反応液に混ぜて遺伝子を増幅した後、縦100ミリ横5ミリの特殊なプラスチック板に付着させます。結果が陽性だと、約2時間で板上に紫色の線が2本出るそうです。方法が簡便な上に、1回の検査コストが300~400円位と大変安価でもあります。現在、抗ガン剤の効果などに関係するSNPなど、16種類のSNPの検査法が確立されているそうです。
遺伝子検査ではプライバシーの問題なども懸念されていますが、患者にとって肉体的にも経済的にも負担の少ない、オーダーメイドの病気治療が手軽に受けられるようになる、というのは魅力的な話です。"
SNPsの原理 (スコア:5, 参考になる)
読売新聞の見出しだと「血液1滴」が強調されてて、なんか血液を直接塗抹して検査できそうな誤解を与えかねない気もするんですが (^^; そこは要するにPCRの材料としては血液1滴で十分だということで、これは別に従来の方法と何ら変わりがないわけで、この研究の目玉ではないでしょう。
詳しい方法については、元記事からだけだと判りませんが、おそらく原理的な部分ではあまり違いがないんじゃないだろうかと思います。多分、血液などから目的のSNPを含む遺伝子断片をビオチンか何かで標識したプライマーで増幅して、あらかじめプラスチックに付着させておいた正常な遺伝子断片と相補的に結合させる。それを、全く同一なら結合したままだが一塩基でも違うと解離する程度の比較的低い温度にまで加熱して処理した後、アルカリフォスファターゼやペルオキシダーゼなどの酵素をつけたストレプトアビジンと反応させ [kindai.ac.jp]、発色基質を使って可視化する。すると正常な場合は発色するスポットがSNPありだと消える……ってところでしょうか?
そうだとすると、ポイントはむしろ検出する過程にあって、これまでは温度による「はずれ方」の違いで見ていたのを、「はずれる/はずれない」で判別できるように条件検討したこと、そして蛍光色素を使っていたものを目視で判別可能な色素にしたこと、ではないかと。私自身はSNPsを試したことがないのですが、あとはどこまで擬陽性/擬陰性が除外できるかがポイントになりそうな気がします。
何にせよ、SNPsではPCRが必須なので「ご家庭でお手軽に」検査できるキットではないです。ただ、PCRの装置さえあれば、高価な蛍光分析装置がなくても検査できることになるわけで、それだけでも随分なメリットがあると思います。原理的にはそれほどの新規性があるわけでなく、むしろ既知技術の組み合わせなのでしょうけど、医療用の診断薬はどれだけ手軽に出来るかが特に重視される領域ですから、そういう実用性の面でアプローチできる研究だと思います。
competitive hybridization (スコア:4, 参考になる)
CASSOH法 [google.co.jp]というのが使われているようです。詳しい方法の解説は論文 [wiley.com]に書かれています。大まかな部分では上のコメントが正鵠を得ていますが、competitive hybridizationと免疫クロマトグラフィーをつかっているところがミソかと。
1)まず、目的の遺伝子をPCRで増幅します。増幅プライマーにdigoxygeninラベルを付け、PCR産物が抗体で検出しておきます。
2)PCR産物に対してビオチン標識プローブDNAと非標識異常プローブを競合ハイブリダイズさせます。(プローブは一本鎖の短鎖DNAで、目的の対立遺伝子にあわせて作ります)
3)ストレプトアビジンコートした試験紙の上にたらします。
4)試験紙の一方の端に金コートされた抗digoxygenin抗体がのせてあって、こちらの端をバッファーに漬けると、抗体が試験紙上を移動しながらプローブと結合します。そのときの移動度がプローブとPCR産物がハイブリしたかどうかでかわってきます。
一塩基の違いくらいだと20塩基のくらいのプローブでも間違ってハイブリダイズしてしまうし、温度設定だけでそれを押さえるのは不可能なので、(予想される変異をもつ)非標識の別のプローブを競合させることで、検出用の標識プローブが標的のPCR産物にミスハイブリダイズするのをふせいでいる、というわけですね。これだと「無害な」変異と「問題となる」変異が区別できるので、その点でも優れていると思います。(ただし擬陽性が出ないかどうかは僕には判断つかない)。手順も簡単そうでアルバイトの素人さんでもできそうです。
competitive hybridization自体は定量PCRとかに使われてる既知の技術ですし、免疫クロマトなんかも古い手法ですが、それをうまくパッケージングしたというのが印象です。
DigoxygeninのDNA免疫クロマトキットはRoche Diagnosticsから発売されてるので、あとは標識プローブとプライマー、ヌクレオチド、Taqポリメラーゼが手に入ればキットは作れます。どれも反応一回に必要な量はごくわずかなので、製造原価だとしたら400円くらいというのは妥当な線ですが、これがそのまま売価になるわけじゃないでしょうね?医療関係者の方、どうぞ。
Re:competitive hybridization (スコア:4, 参考になる)
誤
1)まず、目的の遺伝子をPCRで増幅します。増幅プライマーにdigoxygeninラベルを付け、PCR産物が抗体で検出しておきます。
正
1)まず、目的の遺伝子をPCRで増幅します。増幅プライマーにdigoxygeninラベルがついていて、PCR産物がdigoxygenin標識されます。
Re:SNPsの原理 (スコア:2, 興味深い)
(つまり、単に増やすだけのPCRだと)2時間・400円は厳しくないですかね。
というわけで、ここはプライマーとPCRのかけ方に何か細工をして、
SNPが普通と違うとPCRで増えないとかだと見ました。
個人的期待としては謎の生物由来(たいてい菌だけど)の謎の酵素とか。
# まぁそうだとすると最初の応用がSNPの検出ではないと思いますが。
あと気になるのは血液中の細胞のうち赤血球は(人間では)核がないので
DNAの材料としては白血球・リンパ球しかないですね。
本当に1滴で足りるんだろうか。
リンパ球はともかく、白血球は核が変な感じになってる場合が多いので
ちょっと気持ち悪い感じがします。
(まぁそれでSNPがおかしくなってる確率は極めて極めて低いとは思いますが。)
Re:SNPsの原理 (スコア:2, 興味深い)
最近はサーマルサイクラーの性能もよくなっていますし,試薬の値段も
下がっているのでこれはいけると思いますよ.
SNP領域としては100-500塩基くらいの長さをとるはずなので一回の
増幅時間は30秒もあれば十分でしょう.x20してほかの時間を入れても
1時間ちょっとじゃないでしょうか.
>リンパ球はともかく、白血球は核が変な感じになってる場合が多いので
>ちょっと気持ち悪い感じがします。
多核になっていても配列さえ同じなら大丈夫です.
まあ,白血病で異常な血球が増殖していたら別ですが・・・
本当に精密にやろうとしたら血球を分離した後白血球を不死化してそこから
DNA抽出,としないといけませんが,解析ならともかく診断にはそこまでは
必要ないでしょう.
kaho
Re:SNPsの原理 (スコア:0)
>(つまり、単に増やすだけのPCRだと)2時間・400円は厳しくないですかね。
健康保険を考慮した自己負担分が数百円ということだったりして。
Re:SNPsの原理 (スコア:1)
あんまり面白い部分で付け足せないので,重箱の隅を.
>目的のSNPを含む遺伝子断片
これは必ずしも遺伝子断片ではないと思います.
遺伝子内の特定のSNPが本当にその分子の機能であるとか病気の症状とか
に関与しているのが判明している例というのはごく少ないので,それを待って
診断結果を解析,ということはずっと後のことかと.
それよりもある疾患グループのSNP解析結果から,あるSNP(大抵は遺伝子
の配列内部ではない場所)と罹患率との相関関係が分かっている場合,それら
SNPsを持っていることでリスクを推定する,という形になるでしょう.
実際,疾患関連SNPを報告して,「この染色体のこの領域に原因がある」という
論文はいくらでも見当たりますけれど,じゃあその場所にある遺伝子の配列
を調べると健常者と患者で何も変わらない,という例もまたいくらでもありま
すので.(そういう場合,転写制御だとか,未知の遺伝子とかの関与でお茶を
濁す訳ですが)
薬品に対する反応といったことはもっと少ない例しか分かっていないはずで,
SNP解析の結果から薬剤の調合結果を判断,とはまだまだいかないのが現実
ですね.
それでも,麻酔に対する反応や精神疾患の際の投薬等,ターゲットがはっきり
していて,またとても必要性が高い分野では,分子生物学的なメカニズムは
分からなくてもいいから各患者の個性を診断できる手法は本当に必要なのです.
(そんな経験主義的な考え方はy_tambeさんの好みではなさそうですが(笑))
そういったデータが蓄積した際には今回の方法がより脚光を浴びるかもしれ
ませんね.
kaho
記事についての追加情報 (スコア:4, 参考になる)
東北大学大学院医学系研科 小児医学講座遺伝病学分野 ホームページ [tohoku.ac.jp]。
この技術を開発された、松原教授が開設されています。
遺伝病・遺伝性疾患についての 解説 [tohoku.ac.jp]、
治療についての カウンセリング案内 [tohoku.ac.jp]等の情報が有ります。
この技術は、大人にとっても有用なものですが、
病気で有ること無いことの選択が出来ない、新しい命の為に、記事の「患者」を「子供」に読み替えてみて下さい。
「病気が早期に発見され、より体への負担が少ない形で治療が行われる」というのは、私にはとても重要な事に思えたのですが、皆様はどう感じられるでしょうか。
そして、病気と闘う小さな子供達の為に、
技術が、弱者にとって優しいものでありますように。
この研究は、10日から神戸市で開かれる日本分子生物学会で報告されます。
Re:記事についての追加情報 (スコア:0)
子供を産みますか? 遺伝子で結婚相手を選びますか?
ということになってしまうのですが(^^;;;;
感情的になるのもわかりますが、病気でも小児性のもの、
加齢により発症リスクが高くなるものなどがあります
Re:記事についての追加情報 (スコア:2, 興味深い)
遺伝子異常の情報、プライバシーに対する対応などです。
(できれば、リンクページにある子供病院の情報も)
私は、この部分がSNPタイピング技術の本質ではない、と判断したので記事から外していますが、「技術が何のために開発されたのか」というのは、基礎情報としては結構大きいと思っていますので、こうしてリンクを提供します。
モデレートは「参考になる/Informative」です。
その他の部分は、技術が人間に対して優しいものであって欲しいという私の考え方(願い)ですので、<情報>ではありません。
技術は、結局の所「それをどんな形で使うのか」という事が問題にされるわけですが、それぞれの人の持っている経験/情報によって技術への見方、対応は違ってくるのだろうと思います。あなたの考えのようになるのか、実際に病院学級の子供達の苦痛を見てきた私の願いのようになるのかは、分からない。
私に出来るのは、こんな事もあるのですよという情報提供だけです。
# 意見はそれぞれ違って良いのだと思います
./configure (スコア:2, 興味深い)
# バカにつける薬とかきませんように
「自分の病気になりやすさ」ってのは知りたくもあり知りたくなくもありですな。。知ってたほうが良いのだろうけれど、病気になりそうだからとかそういう理由で就職不利になったりしそう。
./configure --target=mars (スコア:0)
selected target is not supported
あると安心だけど、無くても幸せな物。 (スコア:2, 興味深い)
「先天的疾患発見セット(無料)」
…製薬会社のお試しセットで、直せない病気を早く発見できる。
そうしてみんなに、細く・長く生きてもらうと。
#他人事じゃないや
Re:あると安心だけど、無くても幸せな物。 (スコア:2, おもしろおかしい)
> そうしてみんなに、細く・長く生きてもらうと。
不治の病なんかが発見されたら、きっと僕は太く・短く生きる選択をするだろうなぁ
いや、別に悪い事はしませんけど
↓来年とか言ってらんないぞ
Re:あると安心だけど、無くても幸せな物。 (スコア:2, 興味深い)
胎児の段階で先天異常が判明すると、親にとっては非常に残酷な選択を迫られますよね。
羊水検査は人権問題 [ssc.uccj.jp]だという指摘もあるぐらいですし。
生まれてきても、今度は簡易SNP検査で例えば生命保険の加入を拒否されるとか、
社会のあらゆる面で差別されるきっかけにならない事を祈るばかりです。
劣悪遺伝子を排除するとかいうSF的世界が到来しそうで怖い。
And now for something completely different...
Re:あると安心だけど、無くても幸せな物。 (スコア:2, すばらしい洞察)
遺伝子に限らず多様性って、必要だと思うので。何らかの環境変化などに対応するために必要な情報化もしれませんし。
けど、現実問題として、病気や先天的障害を持つ個人や家族にとっては辛い状況ですよね。遺伝子を操作して「優秀」な遺伝子を持つ「健常者」ばかりの世の中を作るのではなく、別のアプローチを重要視する世の中になって欲しいものです。
それに生まれてからの病気の大部分は環境要因もあることだし、遺伝子情報だけで判断できるものでも無いような気がします。遺伝子情報は医療行為のみに用いるとか、医療や研究以外への提供を禁止する法律と体制の確立が必要ではないでしょうか?
人間のすることは (スコア:1, 興味深い)
もちろん、自然のままにして、何も手を加えるべきでないというのも、ある種の人々の価値基準です。
こういう話はすぐに一般論に走りがちで、しかも、少しでも反対があるとすぐに禁止という方向に行きがちですが、遺伝病の因子などケースバイケースで判断していくしか仕方がないのではないでしょうか。
遺伝情報の秘密に関する制度の確立は必要ですね。
Re:あると安心だけど、無くても幸せな物。 (スコア:0)
得に関節部部分の軟骨が炎症を起こす疾患です。
病状が悪化すると関節同士が結合して動かなくなります。
そのため薬以外の治療法として人工関節がありますが
全身のため根本的な解決にならず。
これは遺伝病です。リンクを辿るとかいてあるでしょ
Re:あると安心だけど、無くても幸せな物。 (スコア:1, 参考になる)
マイナスモデになるだろうけど、こういう考えの人もいるってことで。
Re:あると安心だけど、無くても幸せな物。 (スコア:1)
我が子を愛する自信があるかどうかで決めればよい。
どのくらいの手間やコストが掛かるかを考えて、
そう言う状況でも愛せるなら生めばよいし、愛せないなら生まなければよい。
親に愛されないことが一番の不幸だと思うから
#ちょっとクールすぎるかしら?
Re:あると安心だけど、無くても幸せな物。(ちょいオフ (スコア:1)
私もそう思います。
実際に接して思うのは、多分、生む前に考える苦労と後にするの苦労は等価ではないということ。軽度ではない障害をもった子供に、「一人前になって欲しい」と懸命に世話をする親の気持ちなんて分からないし、私はその愛の代償に恐怖を感じます。
昔は、男は男だったし、女は女だったし、黒人は黒人だったけれども、新しい文化と方法で「一応は」変えることが出来る。
#もちろん彼らを受け容れない社会環境を変えることができればベストですけど。障碍者の扱いも今までにない方法で、積極的に変えることが出来るのならすばらしいかと。
何かの発見で、頭だけでなんとなく納得していた部分がロジカルになったならば、変えなければならないのは、思考を曖昧にしている一部の倫理でしょう。
Re:あると安心だけど、無くても幸せな物。 (スコア:1)
こんな選択 [shinchosha.co.jp]をしている人たちもいます。
我は我なり (スコア:1, 興味深い)
病弱であることで得られるものもある。
人は苦しまずに成長はしない。
医療は必要ですよ。
命を救うのは尊いことです。
でも病気が全てなくなったら、人間は退化しますよ。
やりすぎはよくない。
医療手段が増えるのはいい事ですが、やりすぎないでほしいな。
特に、こういうのは。
彼は彼なり (スコア:3, すばらしい洞察)
自分自身を許せるのは、素晴しいと思います。
でも、自分の子どもにもそれを強制できますか。
「遺伝子検査で治療方法を選別して、
副作用の無い治療を受けさせる事ができる。」
と言われても、拒否できるでしょうか。
私は、宗教的なしがらみが無いので、
こういう検査や、クローンによる臓器移植とか賛成ですが、
他の人はどうでしょう ?
Re:彼は彼なり (スコア:1)
だから、避けられない危険が避けられるかもしれないってときには使ってもいいと思う
避けられない危険が避けられないままだとおもしろくないし
わるあがきの手段としては肯定するけどそれ以外は否定するってことで
できていない自分の子供とか発病前の病気とかそんなのを知るのは反則っぽいしおもしろくない
Re:彼は彼なり (スコア:1)
個人的には面白い面白くないで語って欲しくない話だなぁ。
それ以前に、18個も有る遺伝因子全てが大丈夫な子供を作るのは、
ええと、男女とも半分因子ありだとすると1/(2^36)…?
オートローラー キボンヌ!
Re:彼は彼なり (スコア:0)
ゆえに、我は我なり、です。
身体髪膚皆親に受く、拠って棄傷せざるは孝のはじめなり。
宗教ではありませんよ…いやまあ儒教も宗教かな。
古いですし、他者にどうこうしろとも言う気はありません。
医療の進歩も歓迎です。
でもね、こういうのって、行き過ぎると怖いと思うんですよ。
癌や心臓病みたいな大きな病気を防ぐためだけじゃなく、
何の病気にでも対応できそうで。
Re:彼は彼なり (スコア:1)
あれ?親でしたっけ?父母じゃないかな。
# 酒の席だったか、大陸の方が、父母の兄弟まで
# 親と呼んでいたので、何人親がいるの?と騒然としました。
> でもね、こういうのって、行き過ぎると怖いと思うんですよ。
> 癌や心臓病みたいな大きな病気を防ぐためだけじゃなく、
> 何の病気にでも対応できそうで。
確かに怖いですね。
ただし、行き過ぎたテクノロジーは、医療だけではないです。
人類はもう後戻りなんてできないでしょう。
# その場にとどまりたければ、全力で走り続けなければならない
# って、白のクイーン?黒のクイーン?
> そんな情景も、人間には大切なものであるはずです。
情景が大切なのではなく、
家族の優しさが大切なんだと思います。
別に病気でなくても良いでしょう。
Re:我は我なり (スコア:1)
最も、そんなことをした時点で線引きの後ろ側から猛反対を食らってぽしゃるんだろうけど。
私?500歳まで生きるつもりなので全ての病気は無くなってほしいです。
退化^h^h変化したところで直せるんだから問題ないじゃん。
Re:我は我なり (スコア:1)
生物として環境に適応した強い者が残り、弱い者が死に絶える事により世代を重ねる毎に強い種となる。
弱者の結婚、出産を制限するわけにもいかないし。
もちろん弱者に死ねと言うわけではないです。
Re:我は我なり (スコア:2, すばらしい洞察)
生存競争は個体単位で行われるとは限らず、集団で社会を作ることで生き延びる種もいます。最たるものがヒトでしょう。
社会が言語を生み(どっちがどっちかな)、知識の共有を可能にし、技術発展を可能にし、その結果の高度医療の存在だと思います。そうすると、医療技術も(ちゅうかすべての文明、文化は)進化の過程で得たものだと言えるんじゃないですかね。
Re:我は我なり (スコア:1, すばらしい洞察)
「生存競争」における「適者生存」は、文字どおり、その環境に適応したものが生き残る、という意味であって、生物としての(いかなる基準であれ)強い弱いとは関係ありません。
(生き残った者を強い、と後付けで言うことはできると思いますがね。)
> 医療を高度に成長させ、生物として弱い者が生き延びるようになるのは、生存競争に反しますよね?
そういう時代なら、
高度医療が発達した環境に適応した人 = 強者
なのです。
Re:我は我なり (スコア:1)
優生保護法
http://list.room.ne.jp/~lawtext/1948L156-old.html
母体保護法
http://list.room.ne.jp/~lawtext/1948L156.html
Re:我は我なり (スコア:1)
似たような法律は他の国でもかつてありました.アメリカではアルコール中毒者にも適用されたそうです.そこらへんからして,怪しげな法律でありました.
Re:我は我なり (スコア:1)
代わりに弱者は生まれてくるなと言っているようだ。
優生保護など無意味。なぜならそんな一面的で硬直した制度よりもっと柔軟で
冷撤なメカニズム「異性による選別」が大昔から稼働中だから。
こういう検査を子供にするかどうかは結局親が判断して責任も負えるだけ負う
しかないんじゃないだろうか。
Re:我は我なり (スコア:1, 興味深い)
進化と退化はどう違うんですか?
Re:我は我なり (スコア:1, すばらしい洞察)
苦しんでいる人がいるから成長し、それを克服するためのものができるのです。
医療は、苦しんで力の無い人たちの代理で進化します。
その苦しみを逃れたいと願う人がいる限り。
科学の進化は利便性を求める人がいる限り止まりません。
それを使いこなすことで、例え他の器官が退化したとしても。
Re:我は我なり (スコア:1, 興味深い)
LAMP法 (スコア:1, 興味深い)
で、マスメディア報道も含めて、SNPsタイピングが簡便に
なったからといって、オーダーメイド医療(テーラーメイド医療、
Personalized Medicine)がすぐにでも実現するかのような表現が
されていますが、そんな簡単な話ではありませんので。
Re:LAMP法 (スコア:1)
まあ、それはさておき、どのSNP alleleを持つ患者に対してどういう処方をすべきか、どんな薬を開発するかという基礎データがない限り、オーダーメイド医療っていってもオーダーのしようがないですからね。結局は疾患の基礎研究に話が行き着きます。
製薬会社もマーケットが限定されてしまうような、そのくせ山ほど時間と金のかかる医薬品開発にどこまで本気で取り組むかわかりません。逆にむだな投薬が減って、既存の医薬品の使用量は減るでしょうし。(もちろん患者にとっては朗報ですが、医薬品メーカーには難しい選択です。)
その分機動的なベンチャーに頑張ってほしいですね。
Re:薬の側から見た「テーラーメード医療」 (スコア:2)
米食品医薬品局(FDA)が「テーラーメード医療」を医薬品行政に反映させる為に、遺伝子レベルでの研究が進んでいる新薬の承認審査の際、効き目や副作用にかかわる患者のDNAデータの提出を製薬会社に求める方針を決めたというものです。
実際に、SNPの違いに対応する薬が開発されていて、「薬の利益と不利益がより確実に分かるようになる」段階まで進んでいるようです。
厚労省外郭団体で新薬承認審査にあたっている担当者の、「日本も米国のような方向に進んでいく。製薬会社は、DNAを調べることを負担と考えるのではなく、メリットになると考えた方がいい」というコメントも載っていました。
疾患の基礎研究は、確かに重要な部分だと思います。
DNAと疾患という事では、文部科学省が、がんや糖尿病、心臓病などの患者30万人のDNAデータを集めて、個人差を調べる プロジェクト [mainichi.co.jp]を進めていますが、 「いのちの贈り物」 [nikkeibp.co.jp]として自分の血液を提供する人もいる反面 、国立循環器病センターでの事例のように遺伝子無断解析 [mainichi.co.jp]などの事例も出てきているようです。
何にでも光と影ってあるわけですが、やっかいな話ですよね。
犯罪捜査 (スコア:1)
安価で短時間に結果が出るし。
詳しい人のコメント、求む!
しかし・・・ (スコア:1, すばらしい洞察)
・現在わかっているSNPの箇所が数百万(RefSNP)で、
どこを調べるかを決めるだけでも大変。
面倒なので一言で言うと「的はずれ」です。
このストーリー、y_tambe氏のスレッドを除いて、
無知と誤解で溢れてますな。
30億個 (スコア:1)
約30億個の塩基対です。
塩基自体は60億個。
あと、遺伝子とDNAを混同しているような……
これだとただのイチャモンになってしまうので、追加。
人間のDNAがどれくらいの情報量かというと、
30億 * 2 / 8 = 750000000
塩基対の数 * 4文字(2bit) / bit->byte
=750MByteです。
チンパンジーと人間のDNAの差は1パーセント程度らしいので、
つまり、違いは7.5MByteほどですな。
かなり安くなるけど… (スコア:0)
#テレビより
いつも思うんだけど。 (スコア:0)
Re:いつも思うんだけど。 (スコア:1)
"オレをこんな(障害)状態で産みやがって、どうしてくれるんだ!"って子供に罵倒されたり、
その責任を取らせると称して一生子供の金銭/生活面のサポートをやらされたり、刺されたりしては、親も大変だからね。
"生まれてきた以上、いかなる状態であれ親には感謝しなければならない"かどうかは、親の養育態度次第って事で。
いつも思うんだけど。 (スコア:1)
障害者でもノーベル賞級の研究をしている科学者もいれば、
ビジネスの最前線に立つような人物も、大音楽家も、居るわけで、
少なくとも、障害を理由に偉人が生まれる可能性を摘み取ってしまうのは、それだけでも社会の損失だとおもうんですけどね。
Re:本当にいつも思うよ。 (スコア:1)
「違います。」って答えればいいのでは?
少なくとも質問されているのであれば。
Re:いつも思うんだけど。 (スコア:0)
ならば、感謝はあってしかるべきではないかと。