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医療

広島大、うつ病の客観的な診断指標となりうる酵素反応を発見 69

ストーリー by hylom
血液検査で見つかるなら発見は早まるかも 部門より
greentea 曰く、

中国新聞の記事によると、広島大大学院医歯薬学総合研究科の森信繁准教授らのグループが、うつ病の客観的な診断指標の候補を発見したそうだ(MSN産経ニュース)。

客観的な診断指標候補とされているのは、「メチル化」という酵素反応。神経細胞を成長させる脳由来神経栄養因子(BDNF)というタンパク質の遺伝子を調べる実験を行ったところ、うつ病患者にだけ特有のメチル化パターンが発見されたという。

これまでうつ病には客観的な診断指標がなく、そのため診断基準が曖昧であったが、客観的な指標ができることで、必要な人に早期治療を施すことができるようになるかもしれない。

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  • 鬱は甘えじゃない (スコア:4, すばらしい洞察)

    by kiralin7566 (36977) on 2011年08月31日 20時07分 (#2012450) 日記

    医学的に客観的な基準が出来ることは喜ばしいことかと。
    未だに「鬱とか言ってるのは甘え」だの「気のせい」だの何だのと言いがかりをつける人も多いので。

    # ホントにしんどい時はしんどいんデスヨ?

    --
    はじける加齢の香り!orz
    • by Anonymous Coward on 2011年09月01日 18時41分 (#2013014)

      8年間闘って6年前に完治した俺様が来ましたよ。

      鬱病って、ちゃんとした診断基準が無かったんですね。
      罹った方としては、朝起きたとたんに自覚があって、妻に精神科に連れて行くように頼んだくらいなんですけどね。
      治った時も、「あっ、治った」ってくらいはっきりわかりましたし。
      しょっちゅう血液検査してたから、ちゃんと医者が全てを把握してたんだと思ってました。
      勘違いでも信頼が揺らがなかったので、結果的にラッキーだったのかもしれません。

      それにしても鬱病とは患者の実際の感覚とは真逆なネーミングだと常々思います。
      憂鬱なんかじゃなかった。心の中はむしろイラついて落ち着かなかったです。
      トイレに行くとか言った単純な作業にすら集中できないので見かけは憂鬱に見えるのでしょうね。

      ともかく診断・治療と進歩してくれると良いですね。
      私も妻子がいなければ自殺してました。怖い病気です。
      (SEXすら苦痛なんて)

      親コメント
      • >罹った方としては、朝起きたとたんに自覚があって、妻に精神科に連れて行くように頼んだくらいなんですけどね。
        >治った時も、「あっ、治った」ってくらいはっきりわかりましたし。

        それは私も感じましたね。

        1度目のうつ病で治療を続けながら業務ができるまで回復して、ある程度の波はありつつも少しずつ気分がすっきりするようになってきて、ある日、大げさなくらい「なんて気持ち良い朝なんだ!」と思ったのがうつが治ったと感じたときですね。

        --
        masamic
        親コメント
    • by Anonymous Coward

      そういうのは仮病の生活保護受給者みたいなのがいるせいだったりするので、仮病が使えなくなるのはいいことだね。

    • by Anonymous Coward

      > 医学的に客観的な基準が出来ることは喜ばしいことかと。

      「甘えている人」の客観的な基準ができたんだろ?とか言われそう。

      > # ホントにしんどい時はしんどいんデスヨ?

      オリンピック選手(あるいは他のしんどそうな職業や立場の人)の何倍しんどいんだ?とか言われそう。

      • Re:鬱は甘えじゃない (スコア:5, すばらしい洞察)

        by kiralin7566 (36977) on 2011年08月31日 22時05分 (#2012515) 日記

        オリンピック選手(あるいは他のしんどそうな職業や立場の人)の何倍しんどいんだ?とか言われそう。

        死の危険がある程度じゃないですかね。
        症状の中に「希死念慮(死んでもいいやと思う)」「自殺企図(自殺を図る)」ってあるぐらいですし。

        そもそも「何倍しんどいから(しんどくないから)云々」って比べる方がおかしくないですか?
        病気はすべからく同様に病気ですし、命の危険があるかないかもそれぞれでしょう。
        医学の発達で客観的指標が得られるのは診断と治療のためにいいことです。
        関節リューマチだって、客観的指標ができたのはつい最近のことで、今まではただただ関節が破壊されていくのを
        見守ることしかできませんでした。
        今では症状を完全にコントロールできるところまできました。

        精神医学の領域でもそれが期待できるのは喜ばしいことであって、言いがかりをつけることではないでしょう。

        --
        はじける加齢の香り!orz
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      • by Anonymous Coward

        オリンピック選手(あるいは他のしんどそうな職業や立場の人)の何倍しんどいんだ?とか言われそう。

        しんどいの意味が違うのでは。
        オリンピック選手とか、責められるだけ? 評価されることもあるでしょ? 場合によっては、成績悪くても満足できることだってあるかも知れない。
        鬱の人はね、常に責められ続けてるの。絶対に逃げられない「自分」から。死ねよ、死ねよ、死ねよ、死ねよ、死ねよって。四六時中。

        ここで、オリンピック選手とかは自分で選んでなったんでしょ、とか言ったら、また誤解されるんだろうな、きっと。

        • by Anonymous Coward

          鬱の人はね、常に責められ続けてるの。絶対に逃げられない「自分」から。死ねよ、死ねよ、死ねよ、死ねよ、死ねよって。四六時中。

          外から言動を見てる限りでは中二病と区別がつかないから、客観的な医学的指標が出来るのは確かに有用なことだと思う。

    • by Anonymous Coward

      あなたも鬱なんかじゃなくて、医学的に健康体なことが証明されるわけですね!
      よかったよかった。

      • そうなったら嬉しいですな。マジで。
        通院しんどいし。
        (もらってる薬の中に法律上14日分までしかもらえないものが複数あるので、必ず2週に一度は
        通院しないとならない)

        まあ、自分の場合は鬱じゃなくて躁鬱なので、よりややこしいわけですが。

        --
        はじける加齢の香り!orz
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      • by Anonymous Coward

        この手の「偽装鬱」はなんやかやと理由をつけて、
        「まだまだ俺は病気なんだ!」と言い出すモンです。

  • by Anonymous Coward on 2011年08月31日 21時13分 (#2012492)

    もりのぶ しげる准教授なんですね
    PLos ONEは誰でも全文が読めるんだからソースを貼るべき
    http://www.plosone.org/article/info%3Adoi%2F10.1371%2Fjournal.pone.0023881 [plosone.org]
    記事に1st authorの名前が出てこないのは医学系だからなのかしら

  • by SchwarzeKatz (34148) on 2011年09月01日 9時17分 (#2012632)
    本当に欝病に罹った人を正しく見極められるのは良い事ですね。

    嫁が最近まで精神科の強い病院で薬剤師として勤めていましたが、
    欝病患者なのに、周りに「気の持ち様」と軽く見られてますます悪化させる人がいる一方、
    生活保護と障害者年金の受給が目当てで「とにかく欝と診断してくれ」と来る自称欝患者も多いらしく、
    そういう人のために本当の欝病患者の立場が更に悪くなるという悪循環があるそうです。

    嫁的には、欝病のフリをしている連中はかなり多く、
    そういう奴らから早く生活保護とかを取り消して欲しい、という方が強いようですが
    • by Anonymous Coward on 2011年09月01日 11時35分 (#2012717)

      遅れた理由が「俺、低血圧だから朝おきれなかった」って奴が
      「俺、血圧高くて塩分ひかえないとだめなんだ」って
      高血圧だったのを思いだした。

      親コメント
  • by Anonymous Coward on 2011年08月31日 23時28分 (#2012546)

    本当は複数のタイプの鬱があるのに、
    これが鬱の指標として重視され過ぎて他のタイプの鬱病患者が蔑ろにされるようなケースが
    出ませんように。

    • Re:鬱の指標として (スコア:4, すばらしい洞察)

      by Anonymous Coward on 2011年09月01日 1時05分 (#2012568)

      本当にそうです。
      この検査で患者を分類し、それぞれの患者に適切な治療ができるようになれば良いです。

      他のスレッドに、鬱患者を非難している攻撃性人格障っぽい人たちがいますが、彼らの診断・治療法も早く見つかると良いですね。

      親コメント
  • by Anonymous Coward on 2011年08月31日 21時38分 (#2012502)

    これは、現在鬱にかかっているという指標ではなく、鬱になりやすい体質の指標かもしれないですよね。
    過去に鬱だったけどもう治った人とかも調べないと(というかいま調べてる最中なんでしょうけど)。

    まだ、鬱との因果関係が分かったわけではなく、相関関係(の可能性)が見つかったにすぎないのだから。

    • > まだ、鬱との因果関係が分かったわけではなく、相関関係(の可能性)が見つかったにすぎないのだから。

      医学的には因果関係を解明したいだろうとは思いますが、臨床的(実用的)には一定以上の相関があれば充分ですから。
      精神科の各種治療方法は、因果関係がよく判らない段階で実用化されているものばかりです。古典的な三環系抗うつ薬や電気ショック療法(現在でも健保適用)もそうです。

      親コメント
  • by Anonymous Coward on 2011年08月31日 22時12分 (#2012518)

    政治家が困るじゃないか!!

    • by Anonymous Coward

      首相の支持率を見て、1年交代で辞めさせる方式から
      首相の欝率を見て、3ヶ月交代で辞めさせる方式に変わるのですね。わかります。

  • by Anonymous Coward on 2011年08月31日 19時22分 (#2012424)

    今回の発表を受けて、
    新薬の開発や治療方法の改善を望むよ。

    曖昧な中での治療だし
    ヤバいなと思ったとき簡単に診断出来て治ると。

    風邪のように
    かかり始めなら市販薬で治るようになって欲しい!!!!!!

    • 遺伝子=DNAのメチル化、いわゆるエピジェネティクスのひとつなんだけど、DNAやヒストンのメチル化自体は遺伝子の発現制御、
      ひいては細胞のIDとして非常にポピュラーな手段です。新薬を作るとしたら次に必要なのはこの遺伝子がメチル化される原因の特定、
      およびこの現象が結果なのか原因なのかを調べることでしょうね。

      特異的に修飾をほどこすタンパク質があるならそのはたらきを抑える薬を作ればいい。これは既存の製薬技術でもやっていること。
      ただ、非特異的に修飾がなされていたり、修飾タンパクが多機能だったりした場合は一気にハードルが上がるのではないでしょうか。
      脱メチル化する薬の特異性が低かったら細胞のIDが滅茶苦茶になってしまうかもしれません。

      この不安感、倦怠感を取り除けたらそりゃもう画期的だとは思う。

      親コメント
      • by Anonymous Coward

        脳の中のことが血液で判るというところにもう少しメスを入れて欲しいですね。

        まずはnを増やすことでしょうか。

    • 市販薬は処方薬から効果・効能を落としたうえに、値段を高く設定して販売してるものなので、かかり始めだと思うなら素直に医療機関に行くべき。
      その上で、適切な処方薬(新薬)を出してもらった方が治りは早いんじゃないかと。
      --
      少し…頭冷やそうか…
      親コメント
    • まあ主題とは関係ないんですけど
      一般的な風邪薬は「風邪の症状をごまかす薬」であって治す薬じゃないんですけどね……。

      症状を抑えることで精神的にも肉体的にも負担が軽くなるんで
      薬を飲んで「寝ていれば」早く治るというもの。
      薬飲んで普通に動き回って治る人ってのは、たいてい薬飲まずに動き回っても治ります。

      あと今回のは風邪に例えれば「風邪をひいた人は特有の鼻水が出てる!」ってことが分かったので
      鼻水をみたら風邪かどうか分かりますけど
      鼻水だけを攻撃する薬や鼻水を出さなくするだけの薬を作っても風邪は治らないですよね。
      そういう意味で、ちょっと期待からは外れてるかな、と。

      親コメント
  • by Anonymous Coward on 2011年08月31日 19時39分 (#2012429)

    第3のうつや新ジャンルうつが出てくるだけだよね?

    • by Anonymous Coward on 2011年08月31日 21時30分 (#2012498)

      「抗うつ剤って色々あるけど、人と薬の相性があるよね~」なんてよく話してるけど、実は統合失調症でした、、みたいな話もあるしな。
      患者にとっても医師にとっても朗報かも知れない。

      親コメント
    • 幸福は義務です、みたいな社会になったりしてな

      親コメント
    • まあ見方によってはその通りではありますね。
      「うつ病の人にはメチル化が見られた」ということは
      「うつ病と同様の症状が見られるが、メチル化は見られない人」は別の病名がつけられるでしょう。

      今でも極端な話
      「うつ病は以下の5つのうち4つが当てはまる人のことを言います、ただし3つの人は○○うつ病、いずれもあたらない人も□□うつ病と呼びます」
      みたいなものがありますからね(^^;))

      ただそれはそれとして、なんというか「メチル化うつ病」の人は「疲れてるだけさ」「トシのせいだよ」「甘えだよ」と言われずに
      適切な治療を受ける機会が得られるようになる可能性が出てきたね、ということで。

      親コメント
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長期的な見通しやビジョンはあえて持たないようにしてる -- Linus Torvalds

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