動力無しのエコ交通システム「エコライド」発車 88
タレコミ by hal_19000
hal_19000 曰く、
東京大学は14日、坂を下る勢いを利用して走る省エネ型都市交通システム「エコライド」の実証実験を開始すると発表し、千葉市の東大生産技術研究所で実験風景を公開した。4年後の実用化を目指している。
ジェットコースターと同じく位置エネルギーを利用して走行するが、スローで安心できる乗り心地を目指す。
千葉市内の実験線は、長さ100メートルで高低差は2.8メートル。
実験車両はウレタン製車輪で傾斜を滑り降り、滑り降りた後はワイヤで引き上げられる。ブレーキに発電機が付いており、車体に蓄えた電力を発車時の加速に利用する。走行距離は最長10kmで、1両の定員は12名。
モーター等の動力を積まないため車両は軽く、また高架式の線路もコンパクトになり、モノレールの5分の1ほどの1kmあたり20億円の建設費で済むため、鉄道の駅と大規模住宅地や観光施設などを結ぶ近距離輸送用公共交通機関として期待されている。
東大の須田義大教授は「ジェットコースターは脱線防止技術が発達しており、公共交通に利用すれば非常に安全な乗り物になる。軽量でコストも安い」と言う。
生産ラインで導入済み (スコア:4, 興味深い)
ちょっとした部品の運送に、以前は電気リフトを使っていたところを、外観はコンテナにスキー板のような金具つけた、ジェットコースターのミニチュアみたいなので流しています。
ただの滑り台との違いは、回生ブレーキとまでは行かないけれど、スピード調整ブレーキ兼巻き上げ機みたいなゼンマイをつけてあって、下りは部品を乗せて、部品の重さも利用して動力を蓄えて下り、登りは部品がなくなっているので身軽になり、伝票ぐらいならゼンマイの力だけでアプト式よろしくトコトコと上ってくるようになってます。
大きさも小さく、電動ではないのでそれほどパワーも出ないので安全性も問題なし。それ自体動力もいらないし、構造が単純なので故障がないし、なかなか好評です。登りでたまに詰まることがありましたが、ゼンマイユニットを工夫して今ではほとんど問題なく動いています。
うちのはそもそも省エネのために作ったものじゃない(リフトを導入しようとしたら距離が長くてコストが…)というのもありますが、普通のリフトと比べてちょっと設備が大柄で、専用のレーンが必要になってしまうので、これをなんとかしないといけないのが課題ですね。
とはいうものの…これが乗用になっても使いたくはないですが(汗
Re:生産ラインで導入済み (スコア:2, 興味深い)
Re:生産ラインで導入済み (スコア:1)
# まぁ、世界レベルでAT最大手だったり広報が上手いっていう点が大きいかもと思ったりも。
# そして中小のその強さが日本の強さじゃないかなとも思う今日この頃。
問題は大型化できるかどうかでは? (スコア:3, 興味深い)
まあ、途中駅ですが、A駅からB駅はワイヤで引っ張り、B駅からC駅は位置エネルギーを使う。C駅からD駅はまたワイヤというように、交互に配置をすれば問題がないと思います。もちろん、逆走しないような安全装置は必須ですが。
問題は大型化だと思います。12人しか乗せられないなら、建設コストがモノレールの5分の1、必要エネルギーがバスの10分の1だとしても、採算はどうやってもとれないでしょう。ちなみにモノレールやバスの定員は、
東京モノレール ・・・584~600人
多摩都市モノレール・・・・415人
千葉都市モノレール・・・・158人
湘南モノレール・・・・・・202人
大阪モノレール ・・・398~494人
北九州モノレール・・・・・392人
ゆいレール・・・・・・・・165人
路線バス ・・・・・・・30~70人
という数字のようです。
バスと違って既存の道路を使うわけではなく、モノレールより必要施設が小さいとしても、せめて100人ぐらい一緒に乗れるようにしないと、わざわざ作る意味がないと思います。
Re:小型化できるメリットというのもあるのでは? (スコア:2, 興味深い)
道が狭くて使いづらい土地、再開発が一向に進まない下町、
公害に敏感な街、開かずの踏切、高級マンションやホテル専用とか。
実験は1機でやったとしても、連結して運用するのが難くはないはずですし、
大型化して採算をとったのも、元はと言えばエネルギー効率の問題があったからでは?
Re:小型化できるメリットというのもあるのでは? (スコア:2, 参考になる)
大型化というのは、モノレールやバスのことですか?
モノレールやバスがある程度の人数を載せて走れるようになっているのは、エネルギー効率だけでなく、それも含めた費用対効果のためでしょう。
たぶん、鉄道の運営って、車両が消費する電気代よりも、人件費や補修費その他もろものからなる維持・管理・運営費の方がはるかに多いと思うのです。
バスは路線が公共道路で維持・管理を自治体や国がやってくれるうえに、途中駅(バス停)の管理費が安い。一方、エコライドは専用鉄路、専用駅が必要なのですから、輸送にかかるエネルギーがバスの10分の1だとしても、バス並、もしくはそれ以上の輸送人員を確保しないと、採算は取れないと思います。
逆にいえば、鉄道自体で採算を取らなくてよいなら、小型~中型でも可能でしょう。観光施設に組み込むとか、特定のホテルと駅を結ぶ専用線にするとか。ただその場合、「公共交通」といえるのかが疑問です。
・・・ただ、こういう取り組みを否定しているわけではなく、工事費だけでなく、維持・管理・運営なども低く抑えられる仕組みが編み出されれば、普及していく可能性があると思います。そちらにも期待したいですね。
Re:小型化できるメリットというのもあるのでは? (スコア:1)
大量輸送を効率的に行うために開発されたものという意味です。
鉄道の発祥からすると、他の要件よりも運ぶことそのもののコスト低減が重要だったと考えられるかと。
それはおいといて。
鉄道採算を簡略化すると累計乗降客数と1運行あたりの乗客数で考えますよね
前者は、設備投資や固定的な人件費との対比
後者は、車両の燃費と運転者の人件費+管理費との対比
前者のコストの中心になる設備投資や固定費は、
首都圏で黒字運行している電車の場合でいえば、コストの大部分を占めている。
エコライドは専用鉄路・専用駅が必要とはいえ、モノレールや新都市交通よりも
設備建造コスト、車両開発コストも安い。
バスやタクシー車両やバスターミナル・車庫があれば十分。
問題の1運行あたりコストはというと、バスの効率が異常に悪く、
燃費と人件費に相当部分を取られることになります。
新都市交通は原則的に無人運転+末端駅は無人駅なので、1運行あたりに重要なのは燃費のみ。
エコライドも無人運転で、さらに燃費がよいので1運行あたりのコストは非常に少なくなる。
(センターで管理する人件費は一定なので、累計乗降客数側になります。)
乗客が減ると本数を減らさなければならないバスに比べると、
エコライドは乗客が少ない時間帯でも本数を減らす必要がありません。
つまり、1運行あたりの人数は少なくても問題がなく、運行本数を犠牲にせずにすむため、
1筺体あたりの定員の少なさは運行本数の増加や車両連結でカバーできる可能性は十分にあるのではないかと。
#ジェットコースターだって小定員のを多重連結してますよね。
#んでもって、1日に大量に人間を乗降させてますよね。
あとは構想として、小さいが故のニーズを掘り起こせるかどうかがカギってことになるように思ったわけです。
動力なくて本当に大丈夫? (スコア:2, 興味深い)
Re:人力 (スコア:2, おもしろおかしい)
Re:動力なくて本当に大丈夫? (スコア:1)
駅などは車両と連動する出入り口のみになるので、不法侵入以外は入れないことを前提としていると思います。
同様に、高架で設置するでしょうから、多少の高低差は吸収できるでしょうね。
Re: (スコア:0)
詳細知らないけど、簡単な話ではないのか?
Re: (スコア:0)
規模が大きくなるほど技術的・経済的なメリットが小さくなってしまうような気がしますが
導入候補地 (スコア:2, 興味深い)
函館
神戸
長崎
etc
これが絵になるところはどこだろう?
Re:導入候補地 (スコア:1)
道路が大混雑する朝の片道だけでも使用すれば、周辺の混雑緩和に貢献できそう。
どちらかというと (スコア:1)
というか、ローラーコースターで十分では。楽しそうだし(笑)
需要 (スコア:1)
軌道を建設する必要があるのは、 (スコア:1)
回生ブレーキ付けたり、アイドリング抑制装置付けたり、下り坂ではエンジン停止&クラッチ切って走行するとかすれば、
既存の路線バスもまだまだ燃費向上の余地があるんじゃないかと思いますが。
>1kmあたり20億円の建設費
2.5kmを2系統作れば100億円ですか。
それだけあれば先進的なバス車両を結構な数、導入出来る気がしますが。
姫路モノレール (スコア:1)
あれよりエコノミーそうではあるけど。
実験場所 (スコア:1)
#その場合は2基必要だけど
|×| 方式 (スコア:1)
終点についたらエレベーターで持ち上げる
電力はもちろん回生ブレーキ
上り坂を引っ張るよりもいいと思う
Re: |×| 方式 (スコア:1, すばらしい洞察)
まさか「エコのため階段を歩いて上れ」とは言えないだろうし。
そう考えると、乗り物は良くても付帯設備で無駄が生じてトータルでどうなのよ、という問題がでそう。
二点間連絡限定か? (スコア:0)
途中駅なしの運行?
Re:二点間連絡限定か? (スコア:1)
Re:二点間連絡限定か? (スコア:1)
引き上げる重量はコストなどにも影響するし、安全性の面でも引き上げ時は無人にしたいところ。
だがそうなると駅に着くたびに全員降りなきゃいけないのでかなり不便。
>駅と駅の間には、傾きが逆の線路を2本づつ引き
これを実現するには双方の駅にあまり高低差がないという前提が必要。
そうなると地形的にルートも限られてくるので、二点間に割り切った方がいいような気がする。
シンプルで低コストな輸送システムというのが売りなんだから、モノレールなどの代替にこだわって複雑にするとメリットを失いかねない。
うじゃうじゃ
Re:二点間連絡限定か? (スコア:2, すばらしい洞察)
有人運送の実績も豊富にあるし。
# 意味もなく頂点で緊張しそうですけど。
行きはよいよい帰りは (スコア:0)
ソースがないのでよく分からないけど。
高いところにあがらないと行けないイメージがする、そのエネルギーはどうるんだろう。
ジェットコースターと言えば、エキスポランド。
辞めちゃったんだっけ?
Re:行きはよいよい帰りは (スコア:3, 興味深い)
>辞めちゃったんだっけ?
やめちゃいましたね。3種あったコースター全部。
その中でも世界最長級で世界最長乗車時間だったダイダラザウルスは万博当時からあった建築物なんで残念です。
余談ですがと言うかどっちかって言うとこっちがトピに沿った話題ですが、日経の記事によるとエコライドの実験装置を作ったのはエキスポランドの親会社でありパクリキャラで一躍有名になった中国の石景山遊楽園を企画・運営指導してたりする泉陽興業だそうで。
泉陽興業ってだけでなんか胡散臭い臭いがしてきますよね。ウヒヒ。
事故ったら顔を削…はまあいいとして研究は立案からここなんだろうなあとかエコ関係でNEDOから金引っ張るためだけの研究なんじゃないのとか…。
Re:行きはよいよい帰りは (スコア:1)
Re:エネルギー保存の法則 (スコア:3, すばらしい洞察)
移動体に動力(モーターとか)を積んでいると、エネルギーの一部はその動力自身を移動させるために消費されます。
だから動力を移動させずに済ませることができれば、消費するエネルギーを減らせる可能性はあるでしょう。
仮に消費するエネルギーが同等だとしても、元記事にあるように車体を十分に軽量化できるのならば軌道をシンプルで軽量なものにできるため、敷設時のエネルギーや資源の消費を減らせます。
まあコメントでいろいろ気になる点があげられているように、現実に運用可能なものにしようとすると結局そんなにシンプルにはできないかもしれませんが、「詐欺同然」とまで言えるほど致命的な問題は今のところ出ていないように思えます。
もしかしてエネルギー消費ゼロを実現しなければエコと称するのは詐欺だという考えなのですか?
うじゃうじゃ
Re:エネルギー保存の法則 (スコア:1)
思いつく範囲であげてみると、普通の電車などではモーターだけでなくインバータや給電装置(パンタグラフなど)があり、これらは高圧で大電流を使用するので厳重に隔離絶縁する必要があります。
このシステムだと照明やエアコンやドアの開閉などがあるのでまったくの電源なしとはいきませんが、かなり小規模にできます。
さらに高圧の架線などを必要としないのも大きいでしょう。制御用の信号線くらいはいるでしょうけど、高圧電線に比べればはるかに低コストになるはずです。大規模な送電用の設備も不要になりますからね。
高圧電線は送電時の損失も結構あるので、エコの面でも送電不要なのはメリットです。
また、電車などでは車体をレール上にとどめるのはほとんど車重を利用していることから、強風などの場合も考慮して最低限必要な重量というのがあります。
この交通システムでは「ジェットコースターの技術を~」とあるように、車重だけに頼らずレールをしっかり保持する仕組みを使うことでも軽量化しているのでしょう。
車体が軽量になるほど乗客を乗せたときの重心移動も大きくなるので、車重に頼っていては十分な安定性は確保できないでしょうし。
ネックになりそうなのは、自力で移動できないことによる自由度の低さが事故などのトラブルにどれだけ対応できるのかということや、駅に着くたびにいちいち引っ張りあげなきゃいけないので駅の設備が大がかりになることあたりでしょうか。
地形による制約も受けやすいので、電車のような都市間輸送にはまるで向いていないと思います。
都市内部の主要拠点や都市近郊などを結ぶ、タイヤ駆動の新交通システム(ポートライナーやゆりかもめなど)やモノレールと競合すると思われるので、電車ではなくこれらとの比較でどれだけ優位性が得られるかが勝負でしょうね。
うじゃうじゃ
Re:エネルギー保存の法則 (スコア:1)
でも、これは車体が軽い分くらいは省エネだろうから詐欺という程でもないだろう。
Re:行きはよいよい帰りは (スコア:1)
言葉で聞くとそういう勘違いをしがちですが、図解すると、こうなってるんですよ。 [google.co.jp]
#ごめん
Re: (スコア:0)
最初これを読んで、復路まるまるワイヤで引くのかと思ってしまったよ。
で、次に考えたのが、Uターン用の短い区間を作って一気に引き上げる方法。ジェットコースターだって、最初の山は登る区間のほうが短く急だしってことで。
でも、最長10kmを下り降りるために必要な高低差ってどれくらいなんだろうな。
回生ブレーキで得た電力を加速に使うとしても、かなりの勾配がないと止まっちゃうよねぇ。
Re:行きはよいよい帰りは (スコア:1)
線路は、勾配が逆になってるのを2つ用意して、両端の駅それぞれで、ワイヤーで吊り上げればよいと思う。
Re:行きはよいよい帰りは (スコア:1, 参考になる)
Re: (スコア:0)
Re:行きはよいよい帰りは (スコア:1)
単純計算だと280m。
東京タワーの特別展望台が250mなんでそれ以上の高低差が必要。目が眩みそう。
たぶん近距離が2kmとかその程度を想定してるか、あるい実験車両が軽いので摩擦を
大きめに考慮していて、100mで2.8mはかなり余裕を持った設計なのか。
AVG anti-virus data base out of date
Re:行きはよいよい帰りは (スコア:2, すばらしい洞察)
そのあとは惰性で走り続ける、ということなのでしょう。
つまり、100mで2.8mだからといって10kmで280mにはならないのでは?
Re:行きはよいよい帰りは (スコア:1)
下りで加速→勢いでちょっとだけ登る→また下りで加速→・・・とか、線路を波打たせるようにしておいて途中で登ったり降りたりさせれば高低差を抑えつつ到達距離を伸ばせるかと・・・思ったんですが、書いてて自信が無くなりました。
Re:行きはよいよい帰りは (スコア:1)
ゆとり以前に人間としての尊厳を馬鹿にしすぎです。人格を疑います。
元コメがいいたいのは、1km 10パーミルの勾配を作って走らせるのではなく
100m 10パーミルの勾配x10を途中で何らかの牽引装置で引き上げながら走らせれば
全体的な高低差の範囲が1mで済むよ、ってことではないでしょうか?
Re:行きはよいよい帰りは (スコア:1)
Re:行きはよいよい帰りは (スコア:2, おもしろおかしい)
Re:行きはよいよい帰りは (スコア:1)
Re: (スコア:0)
チョロQ (スコア:0)
ぜんまいじゃだめですか?
10円でウィリー!
東大千葉研の案内サイト (スコア:0)
詳細がない
Re:Ecoの読み (スコア:2, おもしろおかしい)
ほーら、こんなに安くできるんだから、今まで以上にばんばん作りましょうよ!
・・・あはは。
Re:電車でええやん (スコア:2)
走行距離は最長10キロって事ですので、「短時間なんだから我慢しろ」と。
タレコミの
|モーター等の動力を積まないため車両は軽く
って部分は書き方が悪いと思います。(「補助モータしか積まないため車両は軽く」と書いてあれば…)
途中駅から発車するときの初期加速に、ワイヤなど「固定設備」を使えば完全無動力になります。
ただし、その場合は回生制動する意味がありません。
(車内照明などの為に小容量の発電機&バッテリは積むでしょうけど)
実際には、途中駅の設備を省略するために(建設コストを下げるため)、発車用モータ を積む筈です。
小型バス程度の車両を30メートル移動させるモータとバッテリなら、前述の車内照明用発電機と大差が無いでしょう。
バスの代わりに設置するショボイ乗り物ですね。
# 真の問題は、人件費でしょう。(安全確認のため、車両には人員を乗せないとダメだと思うので)
notice : I ignore an anonymous contribution.
Re:電車でええやん (スコア:2, 参考になる)
新交通システム関係は、乗務員なしで営業しているところはかなりありますよ。
無人駅すらあります。
ゆりかもめ (スコア:1)