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maiaの日記: 炭化水素生産量10倍の藻類発見 72

日記 by maia

藻類に炭化水素を作らせる研究があるが、筑波大のチームが従来知られているものより10~12倍の生産効率をもつ株を沖縄の海で発見した(朝日新聞の記事)。当然、生産した場合はコストダウンが可能になり、試算では、2万ヘクタールの培養池で日本の石油輸入量を賄えるようだ。

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  • 100倍の10倍 (スコア:5, 参考になる)

    by ikotom (20155) on 2010年12月17日 13時11分 (#1875435)

    1年前の記事を見つけました。
    http://www.nikkeibp.co.jp/article/news/20091126/197380/ [nikkeibp.co.jp]
    このとき既に大豆などと比べて100倍と言われていたのが、
    今回「さらに10倍」となったということですよね。

    こちらは1年半前。詳しい解説があります。
    http://eco.nikkeibp.co.jp/article/report/20090417/101276/ [nikkeibp.co.jp]

  • by Dumarest (25156) on 2010年12月17日 17時50分 (#1875619) 日記

    ちょっと気になって調べたらイメージできるものだと比較すると霞ヶ浦(220km2)が近いかと。
    猪苗代湖(103km2)二つ分、東京23区(621km2)の1/3弱と行ったところ。
    ・・・結構な面積な気がしてきました。

    再度耕作が可能な放置農地が15万ヘクタール程度あるといっても、
    分散しているだろうからその分経済効率落ちますし。

    • by ikotom (20155) on 2010年12月17日 20時11分 (#1875681)

      確かに、いわゆる段々畑や棚田など、効率が悪いところから放置されていくものでしょうから
      数字上の面積から求めた理想値からは、相当生産性が悪くなりそうですね。

      ただ、効率は落ちると言っても、もともとの農業自体が相当効率が悪いという
      我が国特有の事情を考えてみると、食糧自給率を上げるよりよっぽど
      藻農家or石油農家になってもらったほうが国益にはかないそう。

      お、もしかしてこれで農業補償もいらなくなるのでTPPも解決?
      # 夢見すぎ

      親コメント
      • 気になるのは「海で発見」という点ですかね。
        斜め読みの段階だと田圃を深く掘って水入れて…という低コストで転用可能なイメージ持ってましたけど
        塩水環境が必須なら内陸の農地では簡単じゃない気がするんですよね。
        (不可逆な転用でしょうし)

        海岸沿いの下水浄化施設に隣接して大規模培養とかはイメージできますけど。

        # 諫早湾の開門問題で農地が塩害で駄目になったら試せますかね^^;

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        • by ikotom (20155) on 2010年12月18日 10時10分 (#1875854)

          仰るとおり。塩水もそうですが、温度なども影響ありそうです。
          さらには露地だと他の雑草や昆虫などが混入するでしょうから、そのまま転用というには難しそうですね。

          ただ好塩性であるなら、日本は陸地面積よりはるかに広い排他的経済水域を海洋農場として
          使用できる可能性が生まれてくるので、それは下手すると石油輸出国家となれるぐらいの量を
          生み出せたりするかもしれない、とこれまた夢物語が広がると!

          # まあ実際には日本独占というわけにはいかないだろうけどね。

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          • >排他的経済水域を海洋農場

            昔の海洋SFだとイルカとかロボットが牧羊犬の役目をするところですねw
            でも、「藻」のサイズの生物だと魚と違って「網」じゃなくて
            「壁」でスペース作ることになるでしょうから建造物じゃないと厳しい気が・・・。
            深くしても効率劣化無いなら何とかなるのかもしれないですけどね。

            #独占できなくても国内エネルギーの一翼でも担えれば十分インパクトはあるでしょうね。

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    • by eukare (2230) on 2010年12月17日 18時15分 (#1875629) 日記

      他ツリー見ると光合成じゃないようなので、培養池を深く作れば面積は狭くできる、のかな?

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  • by sladoslado (28918) on 2010年12月17日 13時14分 (#1875439)

    > 従来知られているボツリオコッカス・ブラウニーより 10 〜 12 倍の生産効率
    > をもつオーランチオキトリウムの株

    日経新聞の新聞記事によると
    1個体あたりの生産量はボツリオコッカス・ブラウニーの方が上ですが、繁殖力が旺盛で結果、
    ボツリオコッカス・ブラウニー対比で10倍程度の生産量が期待できるそうです。

  • by sunnydaysundey (32697) on 2010年12月17日 13時14分 (#1875440)

    2006年にこの記事 [loe.org]でアメリカでやってる人がいるのを知ったのですが
    昨年に事業停止した [wikipedia.org]ようで、
    やはり事業化は難しいのかと思いました。
    でも今回発見した株でなら事業として成立できるのかな?

  • 改良したとではなくて、見つけたということなので、これから長い品種改良による効率向上などの
    改良研究が必要になるわけですね。

    気象影響受けやすそうなので、異常気象による変動がどのくらいになるのかも課題なんだろうな。

    将来の食糧危機も訴えられているので、アルコールやメタンなどのバイオ燃料よりは有望かもしれません。
    • 気象影響受けやすそうなので、異常気象による変動がどのくらいになるのかも課題なんだろうな。

      門外漢のwikipedia斜め読みですけど、光合成じゃないみたいですね。

      オーランチオキトリウム [wikimedia.org]
      >ラビリンチュラ類に属していて、光合成はしない。そのため光当てなくても石油を生産することを筑波大学の渡邉信教授らのグループが発見

      ラビリンチュラ類 [wikimedia.org]

      ラビリンチュラ類は全て吸収や捕食を行う従属栄養性の生物群で、光合成は行わない。捕食は食作用によらない細胞外消化吸収であり、細菌類や真菌類、水棲の多細胞植物などを細胞表面で消化する。吸収した栄養分は細胞内に油滴として蓄積される。

      以前発見の藻類と共通で人間・家畜の食料と競合しないという長所に加えて、光要らずの有機物捕食して炭化水素作れるとなると、天候に依存しない、屋根のある閉鎖環境(工場とか)で繁殖させられるので異臭があっても管理可能(かも)、と夢が広がリングですがどうなのでしょう。

      #元記事含めて「藻類」って呼んでるけど、光合成しない捕食生物をそう分類していいのかしらん

      親コメント
      • by Anonymous Coward on 2010年12月17日 15時05分 (#1875508)
        光合成が一切必要ないのであれば、地下にプラントを構築することも可能なのでは?
        それならば気候の影響を受けにくく、多層構造にすれば必要な土地も圧縮できます。

        さらに湾岸に建設すれば、海水を引き込めるようにもなる?
        海に囲まれた、日本ならではの産業になれば良いのですが。
        親コメント
      • by Anonymous Coward

        こいつ自身は光合成しなくとも、こいつに食わせるための有機物は光合成で作らなきゃいけないんじゃないかな。

        有機物を作るためのプランクトン培地は2万ヘクタールどころでは済まない、とかいうオチだったり。

        • 例えばセルロースあたりを分解して, こいつが食いやすい有機物に変換, というかこいつの餌になるような微生物が見つかればOKかと.

          バイオエタノールなんかだと, セルロースからグルコースまで変換してやらないと効率的にエタノールに変換できないものが多いけど, こいつの場合は細胞外消化吸収で有機物(細菌, 真菌など)を取り込むので, 培養源のストライクゾーンがかなり広いんじゃないかと思います.

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        • by Anonymous Coward
          asahiの記事によると、生活排水をエサとして与えることを考えているようですね。
          そうなると、プラントは下水処理場に組み込まれることになるのでしょうか。
          排泄物から作られた石油……

          有機物なら何でもいいというわけにもいかないとは思いますが
          貪欲であるのなら稲わらの処理だとかいろいろな廃物利用の可能性が考えられます。
  • そして (スコア:0, おもしろおかしい)

    by Anonymous Coward on 2010年12月17日 12時05分 (#1875361)

    なぜか中国と共同研究になるんですね分かります。
    # レアアースのときは顎が外れたわ

    • Re:そして (スコア:4, 興味深い)

      by FRAGILE (8034) on 2010年12月17日 12時12分 (#1875370)

      以前にこの研究の教授が取り上げられたニュースを見ましたが、海外からのオファーをすべて断っていましたよ。

      もちろん、国内では見向きもされず、海外は莫大な資金提供を約束してくれているにも関わらず、です。

      そうした新しい研究に資金を出さない日本の研究環境に苦言を呈しながらも、日本のためにと自ら企業を回って資金調達をして何とか研究を続けている状態でした。

      その後、中国との共同研究になったのなら情報不足で申し訳ありませんが。

      親コメント
      • Re:そして (スコア:3, 興味深い)

        by shimotsuki (2505) on 2010年12月17日 15時30分 (#1875524) ホームページ
        > 国内では見向きもされず

        そんなわけない。
        あそこはJSTやその他多くの機関から何十億もの予算をもらって大々的に研究しています。
        ただ、大昔ならそうなのかもしれませんけども。

        ちなみに本人の決めぜりふは「21世紀の石油王になる!」。
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      • by ikotom (20155) on 2010年12月18日 1時35分 (#1875796)

        がっつり日本企業がバックにいるから安心していいんじゃない。
        デンソーはこの教授と繋がり持ってるし
        子会社を通じてなら第一三共もバックにいると言っていいかな。
        それ以外もDNPなど日本企業は相当藻に金使ってるしノウハウ持ってるよ。
        もっと金使ってるアメさんに抜かれることはあっても中国が絡んでくることはまず無いね。

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        • by bit (41221) on 2010年12月20日 20時09分 (#1877117)

          >中国が絡んでくることはまず無いね。

          開発競争では絡まないけど、出来上がったノウハウの横取りとかで絡んでくるとかありそうではなイカ?

          親コメント
      • by Anonymous Coward

        いわゆる、エコ詐欺案件じゃないよね???

      • by Anonymous Coward
        よくわからないんですが、この新しく発見された株は、知財かなにかで保護されているんですか?
        保護されているとしても、教授が出さないと言っていても、他の研究者が沖縄近海を含む複数の場所で
        スクリーニングをする、ということを禁止できる権限を、この教授は持っていないでしょう。
        この教授がやらないって言ってるだけで、他の研究者がやってもいいし、その研究者が中国と共同開発するのも、
        その共同開発に日本の国費が投入されるのも、あり得る事態じゃないですかね。

        中国・韓国・インドとの共同研究は、最近国の研究予算を取りやすくなっています。
        アメリカとの共同研究は減っていて、ヨーロッパ(特にフランス)と中・韓・印・露との共同研究は
        比較的申請が通りやすいみたいですね。
        • 元ACが言いたいのはそういう話ではなく、現状の中国に阿っているような政権では、共同研究と言う名目で何時の間にか中国に"献上"されるような形にされるのでは? という皮肉なのだと思いますが。

          • by Anonymous Coward
            脊髄反射でコメするお馬鹿な国士様に対する皮肉で敢えて真っ直ぐ返したんじゃないのか
  • by Anonymous Coward on 2010年12月17日 12時57分 (#1875419)
    石油メジャーの暗殺者はどこですか。沖縄の海でオーランチオキトリウムを殺しまくってるんだろうか
    • Re:陰謀論はこちら (スコア:1, おもしろおかしい)

      by Anonymous Coward on 2010年12月17日 15時55分 (#1875538)
      はかったな!  メジャーだけに。
      親コメント
    • その手のお話を見聞きする度に思うんだけど、石油だってずっと取れるとは限らないし、
      所詮、科学技術なんてものは成果が学会やらで情報交換されていて、どこかで成果を
      潰しても、いずれ何処かの誰かが発見、発明するので、もぐら叩き状態になって
      手が追えなくなる。
      なら、手持ちの資金を出資して経営に参画した方が将来的にもお得なんじゃねーかな?
      ま、本当にその研究が有望ならね。

      「チェーンリアクション」とかあったね。電気分解した水素をまた燃やしてんじゃねーか
      としか思えない謎のリアクター。映画は鳴かず飛ばずだったけど。

      親コメント
      • 昭和シェルとか、太陽電池作ったりしてますから、次世代エネルギー開発の見込みがつけば、
        そっちにも投資するでしょう。結局「総合エネルギーカンパニー」を目指すという方向で
        頑張っていくのが普通ではないかと思います。

        後ろ暗い話が出てくるのは、もっと別の分野だと思いますね。
        寡占化や独占が可能だとか、複雑な地政学的事情だとかが絡む場所。
        産油量が大きくて低コストで掘れる油田は偏在してるから、石油はまさにそういう商品になりますが、
        電力供給事業者の例を見ても分かる通り、石油だけがエネルギー源ではありませんからね。

        親コメント
  • by Anonymous Coward on 2010年12月17日 14時46分 (#1875498)

    何を原料としているのでしょうか?
    それは、不足しないのでしょうか?

    asahi.comだと「水中の有機物」とあるけど有機物といってもいろいろだし、
    > 深さ1メートルのプールで培養すれば面積1ヘクタールあたり年間約1万トン作り出せる。
    というのを実現しようとすれば1万トンの原料が必要ということにもなるし。

  • by Anonymous Coward on 2010年12月17日 16時11分 (#1875554)
    いっそのこと哺乳類を光合成に改造したら、どうでしょう。
    炭水化物を摂取する代わりに、日光浴。
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UNIXはシンプルである。必要なのはそのシンプルさを理解する素質だけである -- Dennis Ritchie

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