maiaの日記: 南三陸町の戸籍データが消失 108
日記 by
maia
読売新聞の記事によれば、宮城県南三陸町の戸籍データが消失し、仙台法務局気仙沼支局(宮城県気仙沼市)に保存してあったデータも消失したようだ。理論的にはメディアを発見してレスキューできないのかとも思うが、津波で壊滅状態ないし水没状態では、それもままらならないのだろう。以前の紙台帳がどこかにあるかもしれないが、もし発見されて、水濡れは何とかなったとしても、電子化後の変更は反映されているわけもない。今回の地震で、自治体と法務局のデータ両方が消滅したのは南三陸町だけだという。こういうものは、広域災害に備えて、もう少し地理的に分散バックアップしておく必要があるなと思う。もちろん、これは「ディザスターリカバリー」として、かねてから指摘されている命題でもある。
バックアップ (スコア:4, おもしろおかしい)
Re:バックアップ (スコア:2)
戸籍ではないけど、住民基本台帳のデータは仙台市内の業者に残っていたようですね。そういう事になっていたのか(と分かって興味深い)。
河北新報の記事 [kahoku.co.jp]
Re:バックアップ (スコア:1, おもしろおかしい)
「本来セキュリティ的にはマズイけど、時間も無いから本物をコピってテストに…」
なんてのは都市伝説で世の中には有る筈はありません。きっと。たぶん…
Re:バックアップ (スコア:1)
Re:バックアップ (スコア:1, おもしろおかしい)
この際、水に流しますか
余計なデータを持たない (スコア:4, すばらしい洞察)
というのも、重要だよね。
//Sinraptor
水没? (スコア:3, 参考になる)
これは難しい問題ですよねぇ (スコア:2, 興味深い)
バックアップをどこに置くか、と言う問題とペアになる。
日本国外にバックアップを保存するのが、自然災害に対しては確実になるんでしょうが、法律等が異なる国にこの手の個人情報の中でもかなり根幹をなすデータを保存するのは、それはそれで問題になるし…
やはり日本中のどの役所にも、全国の戸籍情報を全て保管して、相互にバックアップ状態にするのが自然災害に対しては
一番楽かもしれませんね。そうすれば「住んでいるところ」に関係なく戸籍謄本等は最寄りの役所から取れるなどのメリットもある。
ただ、盗難などからガードするのが難しくなる…
fjの教祖様
バックアップすること自体が政治的問題 (スコア:3, 興味深い)
国内ネットワークに分散して保持 (スコア:2, 興味深い)
所詮は文字情報、冗長にしても大したサイズにならないだろうから国内に分散して保持するのはどうでしょう。ネットワークも最近光で速くなっているだろうし。
全然わからずに発言しているんですが、情報自体を分散してしまえば一部を盗難されても大丈夫とか。
Re:国内ネットワークに分散して保持 (スコア:1, 参考になる)
古い情報ですが、Gfarmを利用してこんなのの全国版を作る、とかかなぁ・・・
http://www.ntt-neo.com/news/2005/050425-1.html [ntt-neo.com]
Re:国内ネットワークに分散して保持 (スコア:1)
そういうのを秘密分散と言うと思います。
一つの地点のデータだけでは復号鍵を持っていても, なにもわからず,
複数地点のデータが集まってはじめて元のデータが取得できるというものです。
Re:国内ネットワークに分散して保持 (スコア:1, おもしろおかしい)
Re:国内ネットワークに分散して保持 (スコア:2, おもしろおかしい)
それで復号化するためにハッキングコンテストしたら5分で解読されてそれはそれで問題になる…と。
Re:国内ネットワークに分散して保持 (スコア:1)
すごく乱暴な話、全国の市町村レベルのマシンだけが存在する仮想ネットワークを作り、そのマシン全てに Winny を入れて、Winnyにコピーを分散させる…というのは1つの「基本モデル」としてはありだと思います。
本当にそういう実装にしろ、と言う意味ではありませんが、少なくともデータ分散の数学モデルレベルでは同じ事をするのが、手間・コストが掛からない上に、最も信頼できるのではないかと。
あとは、それらのデータを保持すべき(コピーを持っていて構わない)存在にだけコピーを持たせ、そうじゃない人たちにはコピーを持たせない様にするにはどうすればいいか、と言う問題に帰着させる事ができる。
fjの教祖様
Re:これは難しい問題ですよねぇ (スコア:1)
でもそうすると、戸籍情報を無線で「ばらまく」状態になるよ?
しかも更新した情報を送る必要がある。
暗号は十分なデータ量と十分な演算能力があれば解ける。
ちょっとヒントが多すぎる上に、でたらめな更新までもされたらむしろ目も当てられない。
というわけで、有線方式で通信するところでないと駄目だと思うんだ。
それならば全国にコピーをばらまくほうがまだマシかと。
fjの教祖様
Re:これは難しい問題ですよねぇ (スコア:2)
バックアップからのリストアが必要になったらとりにいく方向で
Re:これは難しい問題ですよねぇ (スコア:4, おもしろおかしい)
一つ前のバージョン (スコア:2, 興味深い)
Re:一つ前のバージョン (スコア:2)
通常の司法(裁判)では、複数の証人の発言は強力なので、反論や矛盾する物証がなければ、あっさり認められたりします。
(報道されるような裁判の多くが大事件の刑事裁判なので、多くの場合、検察側と被告側は争っていますが)
裁判をしなくとも、すでに災害時の特例が法律にあるでしょうけど。
ただ、生年月日は親類でもなかなか覚えていないでしょうね。第一子、第二子といった順番くらいまでで。
遠隔地保管 (スコア:2)
担当者によれば、一応、テポドンが来ても大丈夫な
所だそうです。
20mの津波で持ちこたえられるのかは不明ですが。
Re:遠隔地保管 (スコア:2)
北の国が、日本と戦争をする場合、テポドンじゃなくてノドンを使う様な気が……
Re:遠隔地保管 (スコア:1)
…つまり日本にテポドンが来たときに最も安全な場所…北朝鮮かっ!!(それは盲点だった)
fjの教祖様
Re:遠隔地保管 (スコア:2, おもしろおかしい)
その場合は「テポドンが日本に来ても」という条件が成立しなくなるので大丈夫。
fjの教祖様
沖縄戦のあとの戸籍 (スコア:2, 興味深い)
戦後生まれの一人を除いた三人の誕生日が
同じになってます。
すごい確率で偶然というわけではなく、
戦争で役場もろとも村が木っ端みじんに
消え去ったため。
役場が戸籍を再建する際、前の担当者も
死んじゃっていないし、処理が混乱して、
兄弟まとめて同じ誕生日にされちゃったらしい。
地層処理 (スコア:2, 興味深い)
ベタが一番 (スコア:1, すばらしい洞察)
印刷して金庫に入れるのが無難とおもう
電気ないと役に立たないしな
Re:ベタが一番 (スコア:1)
〜後悔先に立たず・後悔役に立たず・後悔後を絶たず〜
語り部が必要? (スコア:1, おもしろおかしい)
なんとかの息子、クンタキンテ・・・
「オレだ!」
#古すぎてわからんか
HDDの耐水性能はどのくらいなの? (スコア:1)
今回は津波なので海水に浸かる事になると思うのですが、
徹底した洗浄した上で乾燥させたら意外に復活しそうに思うのですが、どうなんでしょう?
Re:HDDの耐水性能はどのくらいなの? (スコア:1)
PCがバラバラになっていなければ、管理番号とかラベルとかが本体に貼付されているかなぁ……擦り落ちてそうだけど。
で、HDDが水没していても円盤が入っている部分が水没したり破損していなければ、基板がダメでも同じファームの基板でアクセス出来るでしょう。
クリーンルームで円盤だけ移植とか、HDDのデータ復活業者では行っているみたいですので割とデータの救出は出来そうな気がします。
問題は、瓦礫の撤去に重機も持ち出しているのでキャタピラとかでプチッとやっちゃう可能性もあるかなぁ、と。
瓦礫の山からPCを選別して探し出すってのはかなり困難なミッションだと思いますし。外付けHDDとかだと更に発見が困難な気がする。
#落ちてるPC(HDD)発見>念の為にデータ確認>誰のお宝画像(動画)だyp!みたいな事もありそうです。
Re:HDDの耐水性能はどのくらいなの? (スコア:2, 参考になる)
気仙沼の合同庁舎(法務局が入っている建物)は湾の入り口に近い商港付近に建っていました。
建物自身は残って屋上からのヘリ救出をTV等で報道されていたのを見た方は多いはずです。
ここは地元でも比較的新しく且つ高層(といっても10階は無いはず)の建物です。
(周囲は壊滅的な状態でしたが…)
以前に用事があっていったときは法務局は中層以上にあったはずなので
システム自身がどの階に有ったかは知りませんが流されると言うことは無いと思います。
#元地元民だけど親族の無事が確認出来たのでID
Re:HDDの耐水性能はどのくらいなの? (スコア:1, 興味深い)
海水に浸かった程度のHDDからデータを復旧することなど
問題ないですね。
ただし、状態が悪いと時間と共に難しくなっていくので
緊急度は高いと思いますよ。
海底に沈んだHDDや火事で溶けたCD-Rからもサルベージできた
という話もあります。
逆に言えば重要な機密情報の入ったHDDや光磁気ディスクを
廃棄するときはそれなりの状態で捨てないといけないわけです。
Re:個人データのバックアップとはちょっと違う (スコア:5, 興味深い)
住民票(総務省)はそうなってますが、戸籍は法務省なので違うという素晴らしい縦割行政。
漢字コードも別々に作るというアホ加減(住基統一コードと戸籍統一文字)
Re:個人データのバックアップとはちょっと違う (スコア:1)
法務省の別の仕事である不動産登記簿の編纂業務については、平成17年のオンライン化の際に3層(各地にある登記所および全国8ブロックの管轄法務局ならびに本庁)でデータをバックアップする態勢が整いました。
Re:個人データのバックアップとはちょっと違う (スコア:4, 参考になる)
ストーリー中には略されてるけど、元記事によると:
と、町役場保存分の「正本」と、法務局保存分の「副本」の双方が一度に失われています。戸籍法第8条にこの2つを作って保管する旨、規定があります。
戸籍事務は判りませんけど、「副本」はバックアップという認識でかまわないんでしょうか。とすれば法務局側での保存体制の問題じゃないかと思います。単一の災害で、同一の原因 (今回は津波) により正副双方が失われないようにというのは事前に検討してもいいんじゃないでしょうか (ちなみに町役場は海から500m、法務局支局は150mの位置)。無論多重バックアップも考えてもいいとは思います。
Re:個人データのバックアップとはちょっと違う (スコア:3, 興味深い)
データの外部保管業者はあったりします。 [wanbishi.co.jp]
金融機関とかが使っているはず。
年金問題で話題だった時に、この会社の埼玉の倉庫に役所の人が行っている映像がありました。
まぁそうなると媒体での保管がクローズアップされるんだろうな。テープバックアップは時間がかかるし平時は紛失のリスクコントロールが難だし関わりたくない。
Re:個人データのバックアップとはちょっと違う (スコア:1)
Re:個人データのバックアップとはちょっと違う (スコア:1)
住基ネットですら個人情報が漏れるだの管理されるだの大騒ぎだったのに、
それよりもはるかに多くの情報を持つ戸籍の情報がそんな風に管理できるようになるには、
時間がかかるような気がします。
これがいい口実になったりして・・・
ちょっとネタばれ (スコア:1)
つ「砂の器」
Re:いらんだろ? (スコア:4, 興味深い)
復興のための区画整理で私有地を自治体が買い上げようとしたときに困るはず。
Re:いらんだろ? (スコア:2)
アメリカや欧米諸国ではどうしてるんですか?
//Sinraptor
Re:いらんだろ? (スコア:2)
「アメリカなどの」だな(^^; ツッコミが入る前に
//Sinraptor
Re:いらんだろ? (スコア:1, 参考になる)
アメリカの場合戸籍は無いんだが、行政側で把握している、国籍(市民権)を証明する決定的なデータとして出生証明書がある。
(生まれながらの市民の場合ね)
で、それは各地方自治体のDepartment of Healthが保管している。
そこに何かがあった場合にバックアップはどうなっているのか、気になって調べたのだが良く分からなかった。
ただし、出生証明書が無かった場合でも、
* 洗礼記録/病院の記録/国勢調査の記録/...等、公的な性格を持つ、出生から幼児期の存在を示す記録
* 州発行の「出生証明書が見つからなかった」というレター
* 本人の出生時を個人的に知る親族や医師等による宣誓供述書
などの組み合わせでもってパスポートを申請できるらしい。
http://travel.state.gov/passport/get/secondary_evidence/secondary_evid... [state.gov]
なので決定的なマスターDBとそのバックアップ、という体制ではなくて、一応マスターはあるけれど
それが失われたら情況証拠からidentityを復元する、という考え方なのかもしれない。
ちなみに住民票に対応するものは全く無い。各行政府に申請する時に伝える連絡先住所を、それぞれの
行政府が保持しているだけ。(国税庁と社会保障局はリンクしてるけど。それもあくまで連絡先住所でしかない。)
Re:いらんだろ? (スコア:2)
行政が困るってことは、市民も困ると考えるのが普通でしょう。行政サービスを一切受けずに生活できるとでも?
素直に脱税したいといえばいいのに。
現状の行政が完璧、理想的などというつもりはないけど、全否定したら現代的な市民生活や社会保障は成り立たないよ。
Re:いらんだろ? (スコア:2)
Re:非実在日本人 (スコア:1)
Re:遠隔バックアップしてないとかマジですか (スコア:2)
> こんな重要なデータが遠隔地にバックアップされてないとか、
戸籍に記載されているような情報が日本レベルの細密さで記録されて
いる国ってそんなない。
逆に言えば記録されていなくとも困んないということだろう。
特に災害時の人別長としては基本的に役に立たない。
# 戸籍には現住所を管轄している役所に保存されている
# わけでもなければ、現住所が記載されているわけでもない。
俺が今までに戸籍謄本が必要になるのは遺産相続のときだけだ。
遺産相続にしたって「あるから使っている」という話であって
なければどうにもしようがないということではない。
何が言いたいのかといえば、要するにそんなに重要なデータでは
ないということ。
Re:遠隔バックアップしてないとかマジですか (スコア:1)
何で区役所の情報を市役所で、市役所の情報を県庁で、みたいなバックアップ体制をとってないのかと
南三陸町のデータは、仙台法務局気仙沼支局にとってあった、とあるようですよ。つまり、町役場の情報を県の下くらいの単位ではバックアップしてた、ってことですね。duenmynothさんの提案に近い対策はしてあったんじゃないかな?
ところで、duenmynothさんの言うように、町のデータを県で取っていたとしても、ダメだった可能性も十分あるわけです。例えば、仙台市に壊滅的なな被害があった場合とか。
なんでその程度の対策を提案するのでしょう?
副本発見 (スコア:3, 参考になる)
同じ情報ですが、読売:津波で消失した南三陸町の戸籍データ、副本発見 [yomiuri.co.jp]
1年前のデータと「その後の届け出書」が残っていたのであれば、内部作業だけで復元可能ですね。まあしかし、残っていてよかったです。