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究極の電波望遠鏡ALMA、初めて天体からの電波を受信 19
日米欧とチリの国際協力によってチリ北部に建設中の『ミリ波サブミリ波における究極の電波望遠鏡』ALMA(アタカマ大型ミリ波サブミリ波干渉計)において、日本が担当するパラボラアンテナが初めて天体からの電波を受信した、と 国立天文台が公表した。(毎日.jpの記事、時事ドットコムの記事)
ALMAは、80台のパラボラアンテナを標高5000mの砂漠地帯に展開し、ひとつの巨大な電波望遠鏡として機能させるプロジェクトであり、2012年の本格観測開始を目指して建設が進められている。今回は日本が製造したパラボラアンテナに、同じく日本が製造した受信機を搭載して、ALMAプロジェクトとしては初めて天体(月)の電波写真が撮影された。リリース画像では、光で輝いている部分と暗く見える部分の温度差が電波強度の差として読み取れ、光と電波で異なった天体の様子が観測できることが示されている。今後もアンテナや受信機の整備が続けられ、完成した暁にはすばる望遠鏡やハッブル宇宙望遠鏡の10倍の解像度を持つ電波望遠鏡になるという。従来の電波望遠鏡では解像度が低く、星や銀河の誕生の様子を詳しく調べることが難しかったが、ALMAの圧倒的な解像力と集光力によりそのような謎が解き明かされることが期待される。
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