原子番号118番は未確認だった 57
ストーリー by yourCat
ビビビウムっていいな 部門より
ビビビウムっていいな 部門より
kiyotan曰く、"理科年表の最新版などを見ると人類によって存在を確認された最も重い元素の原子番号は118番なのですが、夕刊フジの記事 (元ネタは共同通信)によると「最も重い原子番号118番の元素を作り出したとして注目された1999年の米ローレンスバークリー国立研究所の成果は担当研究者のねつ造によるものだったことが判明」したそうです。
素人ながらこの手の実験は簡単に追試が行えないと想像します。そうなると研究者のモラルに頼らざるを得ないのでしょうが、このようなことで「嘘ついてても誰もわかんないような研究ならやめちまえ」的に研究そのものに批判が集まらないことを祈ります。莫大な費用をかけて行われる実験だけに、成果への焦りが生じたのでしょうか。
多分加速器実験の場合は非常に多くの連名の共同研究者が居るでしょうから、捏造の事実を知らなかった人達は相当ショックを受けてるでしょうねぇ。理研でも追試が計画されてたようですがどうなったんでしょう?
ちなみに、「ウンウンオクチウム」のネーミング規則はここがわかりやすかったです。"
古代遺跡の捏造事件でも思いましたが (スコア:2, すばらしい洞察)
これらを既成事実として、いろいろ理論を考えたり論文を書いたりしてる人々 (特に文献に頼るしかない院生や若い研究者) が可哀想だと思いまする。めげずに頑張ってください!
The Internet も含め、性善説が通じにくくなってきたようで悲しい・・・
Re: 古代遺跡の捏造事件でも思いましたが (スコア:2)
個人レベルの嘘で日本史やら物理学の世界やらを揺るがすなんて、
ある意味ロマンティックな話だよねぇ...
Re: 古代遺跡の捏造事件でも思いましたが (スコア:1, 参考になる)
ロマンチックとは言っても罪の重い話ではありますね。そういや こんな意見も・・・
http://www.fugen.org/~thomas/diary/200011.html#08 [fugen.org]
Re: 古代遺跡の捏造事件でも思いましたが (スコア:0)
私はBell 研の有機 FET を思い出した (スコア:2, 興味深い)
そちら系の追っかけをしている私はかなり凹んだ。
有機半導体の研究者はみんな凹んだんではないか?
他機関での追試がうまくいかないのは FET 作製に特別のノウハウが必要だからだ、と言われていたのだが。
有機 FET レーザ ( Science, 289, 599 (2000) [snu.ac.kr] ) 、 有機 FET 超伝導 ( Nature, 406, 702 (2000) [snu.ac.kr] ) 、 単分子 FET ( Science, 294, 2138 (2001) [washington.edu] , Nature, 413, 713 (2001) [washington.edu] ) ) などなど。
パリティの来月号でも取り上げられるので、英語が苦手な方はそれを読むのも良いかと。
Re:古代遺跡の捏造事件でも思いましたが (スコア:1, 興味深い)
誤りではなく捏造になったのが記事の新しい点でしょう。
理研もその前提のもとで研究が行われています。
だれか新元素を発見したら (スコア:2, おもしろおかしい)
ガミラシューム
か
イスカンダリューム
にして下さい。
スペシウム、エメリウムは光線系でお願いします。
Re:だれか新元素を発見したら (スコア:2, おもしろおかしい)
taka4
Re:だれか新元素を発見したら (スコア:1)
「要は単三乾電池 [cnet-ga.ne.jp]」だとか(笑)
Re:だれか新元素を発見したら (スコア:1)
#あとはストリウムかな。
Re:だれか新元素を発見したら (スコア:1, おもしろおかしい)
Re:だれか新元素を発見したら (スコア:1, すばらしい洞察)
ミノフスキーさんにお願いしてください。
Re:だれか新元素を発見したら (スコア:2)
脳味噌腐乱中…
Re:だれか新元素を発見したら (スコア:1)
しかし、なぜ、「オリハルコン」という金属は、ロールプレイング
ゲームや、マンガなどで度々登場するのでしょうかね。
Re:だれか新元素を発見したら (スコア:2)
http://game.surpara.com/erpg/ziten/item.html
そういえば北欧神話をよくネタにしている FF では ミスリル、アダマンタイトが出てくるけどオルハリコンは出てこなかったような。 SaGa には出てきたような気もするが・・・ (記憶曖昧
個人的にはTVアニメ「海のトリトン」の印象が強いですが。 そうか、ここから来たのかぁ~ (^-^;
# ラピュタの飛行石もオルハリコンの一種? (ぉぃ
Re:だれか新元素を発見したら (スコア:0)
Re:だれか新元素を発見したら (スコア:0)
Re:だれか新元素を発見したら (スコア:1)
Re:だれか新元素を発見したら (スコア:1)
もう決まっているはずので苦しいですなあ
記号はJp?
元素じゃなくて重粒子なら・・・。ってこっちも望み薄かなあ
大強度とか*Kamiokaとかでがんばるっ
(ってがんばって見つかるんだったらうんぬん)
ということでKEK、原研、理研及びその関係の方よろしくお願いします
ただ、日本の富士山で採れるかどうかは・・・。
Re:だれか新元素を発見したら (スコア:1)
それをいうなら、ゲルマニウムやらフランシウムやらスカンジウムやら…めんどくさいので以下省略。
いっそのことジャパニウムとかじゃなくてオオサカニウム、ハカタニウム、サッポリウムができたらたのしいかも。
うじゃうじゃ
Re:だれか新元素を発見したら (スコア:1)
# 書きながら気付きましたが,オモテ(表)ニウム←→ウラ(裏)ニウム,というネーミングなんですね,きっと。
# って,今まで気付かなかった私がマヌケなだけ?
Re:だれか新元素を発見したら (スコア:1)
元素の名前(オフトピ) (スコア:2, 興味深い)
# 111番だと"unununim(ウンウンウニム)"ですか? ややこしい(^^;
ここからオフトピ。
岡崎次郎氏の「アフター0」というSF(?)マンガに『ほうき星翔ける街角』 [tripod.co.jp]というエピソードがあって,そのエピソード中では未発見の元素が発見された事になってます。確か名前が"シージウム"で,原子番号は110番台だったと思います。今手元に本が無いので確認できませんが,どなたか原子番号が何番だったかご存知無いですか?
ちなみに,この「アフター0」という作品は,良質のSF/SS(ショートショート)としてオススメです。星新一がお好きな方とか,気に入ると思います。
で,言いたかった事は,この作品に出てくる元素名が例えば「ウンウンオクチウム」だったりしたら,間が抜けてただろうなあ,と。それだけです。失礼しました~。
# 未発見の元素,と聞いてまず思い出したのがコレでした。
ずばり118 (スコア:1)
--引用開始--
Sie シージウム 原子番号118
沸点:摂氏マイナス20度
超重原子核にかかわらず極めて安定している。
化学反応には不活性だが、奇妙なことにクラスレート化合物として
分子を形成する。
--引用終わり--
岡崎二郎、これではあまりに話がうますぎるぞ。
# ずいぶん汚れちゃったから、予備を買わないとな
Re:ずばり118 (スコア:1)
ってこたあ、118ぐらいで、核理論物理学でいうところの、
超重元素安定性の島ってやつにたどり着いてしまったっていい
たかったのでせうかね。
Re:ずばり118 (スコア:1)
そう,確か118番だったような…,という気はしてたんですよ。
# なにせ何回も読み返したもので(^^;
くだんのエピソードはオチが素晴らしすぎです。
本を実家に置きっぱなしにしてるんで,早いとこ回収しないと。
『アフター0』(岡崎二郎) (スコア:1)
今月末から再編集版が刊行(全8巻)されます。 [s-book.com]
第1集には「ぼうき星翔ける街角」も収録される予定になっています。
# 未収録作品も収録される“完璧版”とのこと
- Lupinoid -
Re:元素の名前(オフトピ) (スコア:1)
わ。
いま、軽く岡崎さんについて調べてみたのですが、著書リスト
やファンの解説を見ると、ものすごく面白そうですね。
トリハダ立ってきちゃいました。
さっそく、探しに出かけてみます。
良いものを紹介していただき感謝です。
#今日もコーディングえっほっほ。
論文 (スコア:1, 参考になる)
Observation of superheavy nuclei produced in the reaction of <SUP>86</SUP>Kr with <SUP>208</SUP>Pb,
Phys. Rev. Lett. 83 (6), 1104-7 (1999).
a a a a a a a a a a a a ←「大文字をたくさん書きすぎ」対策
Re:論文 (スコア:0)
ウンウンオクチウムという"種類"? (スコア:1)
ウンウンオクチウムという名前って直感的に「元素番号118の元素の仮称」
だと思ったのですが、ZAKZAKの記事にあるように
> ウンウンオクチウムという種類に属するとして
さらに細分化されるものなのでしょうか?
陽子数+中性子数が118になる組み合わせが複数存在しうる(未発見だから
かえってそういう可能性が否定できない)ってこと?
Re:ウンウンオクチウムという"種類"? (スコア:2, 参考になる)
中性子数の違いによって、多くの同位体が埋まれます。
> ウンウンオクチウムという種類に属するとして
というのは、中性子数の違いで異なる同位体が存在するということを、
示しているのだと思います。
Re:ウンウンオクチウムという"種類"? (スコア:1)
ご指摘感謝です。
そうだよなぁ、陽子数だよなぁ。ねぼけてるなぁオレ。
> 中性子数の違いで異なる同位体が存在する
なるほど。水素に対する重水素みたいな存在ですね。
# 少しずつ思い出してきたぞ(笑)。
ポジティブシンキングすると (スコア:1, すばらしい洞察)
Re:ポジティブシンキングすると (スコア:2, 興味深い)
いやいや、ちゃんとしたチェック機能が(遅くなっても)働いたことが救いでしょう。
科学の世界では(でも?)、珍説奇説が出てくるのはあたりまえですし、それが世間一般に流布することもあります。
例:遠くは天動説、近くは常温核融合;-)
しかし、それら珍説奇説は、再現性が無く、長い追試期間の末、間違いであることが確認されます。これが科学の真髄(の一つ)であると、私は考えています。
今回の件は、珍説奇説には該当しないけれども、チェック機能が正常に働いていることを、確認できたよい機会だと思います。
---------+---------+----------+
年をとるのは素敵なことです。
Re:ポジティブシンキングすると (スコア:1)
ネガティブシンキングすると (スコア:1)
うすっぺらいコメントがあらわれた! ▼
曲学阿世は史記の時代から (スコア:2, すばらしい洞察)
いや、むしろ「学者と称する人間の言う事だからといって何でもかんでも信じる必要は無い」という、当たり前の事が再確認されたからいいんじゃないでしょうか?
Re:ネガティブシンキングすると (スコア:1)
だけに
「嘘という口臭」が酷くて、話を聞いて貰えなくなる…と。
名誉挽回しようにも、暫くは聞いてもらえないだろうな…。
チェック機構 (スコア:1, 興味深い)
そんな事誰がやるのかってのはある。あと、むちゃコストかかるだろうけど。ま、現状だと、「史上最・・」「史上初・・」は疑ってかかれと。
それにしても、ここまで話がでかくなるまで誰もソースきぼんぬ、 と言えずに事実って事になっちゃってたのは怖い。
Re:チェック機構 (スコア:3, すばらしい洞察)
さらにバークリー研はその大本データ(ソース)を検証しなおしています。
それらを踏まえて発見は誤りだったと結論づけ、すでに取り下げていました。
遺跡の捏造と違って、チェックが世界規模で行われたと思うのですが。
ソース:
http://enews.lbl.gov/Science-Articles/Archive/118-retraction.html
Re:チェック機構 (スコア:2, 参考になる)
けど、特許申請中であることを隠れ蓑にして実験のキモの部分を公開してなかったから、追試に成功しなかった人たちはそこんとこがまずかったからもうちっと待てば世界中で誰でも実験できるようになるよ、なんて言ってたもんです。
結局、追試がしやすければいいと言うわけではない。追試がしやすければ、実験になれていない人たちもどんどん参加してくるから間違いが起きやすい。
Re:チェック機構 (スコア:1, すばらしい洞察)
いずれにせよ、追試というチェック機構が期待通りに働いたのが今回のケースではないでしょうか。設備ごと仕組めばもうちょっと主張の延命ができますが、それでもいつかどこかで明らかになる事が期待できますし。
なんとなくウォータゲート事件でのニクソン罷免の際、「よかった、無事(大統領罷免と連動しての権限継承の)システムが機能した」という司法省長官の発言を連想します…
Re:チェック機構 (スコア:1)
N線の場合は信じた人が多く,追試しても検証できないと主張して
認めてもらえるまでに時間がかかったそうですけど….
科学史上忘れてはいけない捏造というと,多くの猿人原人の化石の
話がありますね.某ゴッドハンド捏造氏の発見も地質学者でなくとも
詐欺師マニアからみればアフォかヴァカかという話だったように
思われますが,物理学で妄想ではなく捏造というのは珍しいかと
思われます.
Re:チェック機構 (スコア:1, 参考になる)
常温核融合が、学界ではタブー化されてるのに比べると、
素粒子物理学は、実験で理論が作られている世界だったり
するので、厄介です。
理屈の上では、重粒子がたたき出される可能性はいくらでも
あるのだろうけど、安定性が確認できるための半減期・生存時間
そのものはあまりにも短く、1ナノ秒以下とか、それが存在したのか
も疑わしいという存在です。
これらの超重核種を同定するのには核壊変の過程で生じた
重粒子イオンを泡箱で捕らえるのか、シンチレータ、または
別のターゲットで捕らえるのか、皆目わかりませんが、とにかく発見
できたとされる重核種の壊変からでないと得られない理論上の
エネルギー量と、近い実測値を証拠にするケースばかりです。
まずもって超重核種そのものが見えることなんてことはありま
せん。
実際に未発見の物質を鉱物から分離していた時代に比べて、
検証過程そのものが難解で、一般にわかりづらい。
まず、目で見えないってことが一般受けしないのでつらいでしょうね。
Re:チェック機構 (スコア:0)
こういう大規模な実験は簡単に追試できないから、嘘つかれるとつらいなー。追試して、同じ結果がでねー、どうやってんだーって日々悩んで、その結果が
Re:チェック機構 (スコア:2, 参考になる)
そうでしょうか?新発見に捏造はつき物だと思いますが.
「追試して同じ結果がでねー」で「捏造でした」ってことがわかれば研究者は救われないものでしょうか?それはそれで一つの成果だと思いますよ.競争相手を蹴落とせるし;-).
むしろ,個々の研究者のモラルに頼ってしまうことのほうが危険ではないかと思います.
新事実を探求する学術関係だからこそチェックが必須でしょう.
やはり今回はチェック機構が機能したということでしょう.
#ま,そうはいっても/.の諸兄も卒論・修論作成時にデータのプチ捏造ってしたこと無いですか?
Re:チェック機構 (スコア:0)
ぎく!
ちょっとだけ足りなかった細胞の捏造を・・・
関係者が見てると嫌なのでACで・・・
Re:チェック機構 (スコア:0)
これはちょっと極端な気が…。でもかなりの自称新発見に当てはまるかも:笑。
>「追試して同じ結果がでねー」で「捏造でした」ってことがわかれば研究者は救われないものでしょうか?
私ならかなりぐったりきます。
「間違い」なら
Re:チェック機構 (スコア:1)
すいません.ご指摘のとおり,自称新発見に捏造はつき物っていいたかったわけです.ハイ.
しかし,実際「このデータは捏造だ!!」と判明するケースはかなりまれなのではないかと思います.
一般的な実験結果であればもし捏造したものであっても「間違いでしたゴメンナサイ」って言えば終わっちゃう気がしますし・・・
今回はどうして「捏造」と発覚したんですかね?
>私ならかなりぐったりきます。
私ならコーフンしてしまいます.第一発見者になれればなおさら.
「捏造だぁー!公表してこらしめてやるうううう」ってな感じで.
私も若造なもんで,アタマに血がのぼりやすいんですかね:-).