退職勧奨はどこまで出来るのか 157
ストーリー by reo
みくだりはん 部門より
みくだりはん 部門より
parsley 曰く、
朝日新聞が名指しでパナソニック、シャープ、ソニー、NEC、朝日生命保険などに「追い出し部屋」と呼ばれる部署があることを報じていた問題で、厚生労働省が実態調査を行うとされていたが (朝日新聞デジタルの記事)、29 日の閣議後の記者会見で田村憲久厚生労働相は「明らかに違法であったとはいえない」と結論づけた (朝日新聞デジタルの記事より) 。
ご存知の方はご存知のように、これまで裁判になったセガのパソナルームや、他社で噂になった座敷牢、市中引き回しなどの数々は聞いたことがあるでしょう。
いざ、ご自身がそのような局面に直面した場合はどうする、どうなる?
窓際にいた者からのメッセージ (スコア:5, 興味深い)
自分は最近窓際にいたことがあります。(R25でした)
幸い退職部屋でなく、仕事はないが資格上絶対いないといけないポジションでした。
朝8時に仕事が終わり、17時の退勤まで椅子を温めてました。
携帯・DVD・パソコンの持ち込み禁止、ネット使用禁止だったので時間をつぶすのが大変でした。
一番辛いのが、自分はこんなことできるのに、いろんな成長要素があるのに、
なんで無為なことしているんだろう、という気持ちでした。ホント辛いです。
仕事を与えられない窓際って、楽なようですが辛いんですよー。
それはそれとして、今は仕事ができない人を解雇に向けて方向付ける仕事もしています。
企業側としては、給料に見合う成果を出せない人は解雇か減給かどちらか選ばないといけません。
周りから見ても不公平感が出ていいことがありません。
大企業ほどいろんな縛りがあるので減給できません。そうなると解雇(退職勧奨)しかないのです。
能力があるのに退職を勧めることはありません。(当たり前ですが)
企業側が解雇の腹積もりがあれば、あとは方法の問題でしかないので結果は変わりません。
もちろん法的に許される範囲で何とか解雇します。(かなり黒いですが・・・)
その人がいかに無能であるか裁判に耐えられるよう証拠を積み上げるより、
自分で辞めてもらうよう仕向けるほうが容易なので、本当はよくないのでしょうが合法の範囲でできます。
「明らかに違法であったとはいえない」という範囲ですね。(窓際は本当に辞めたくなります)
雇用の維持のために、今の日本で簡単に減給okにしたら、みんなどんどん減給されると思うので痛し痒しです。
Re:窓際にいた者からのメッセージ (スコア:5, 興味深い)
嫌な仕事でしたが、対象になった人はもっと悲惨ですね。
人が足らないときには、とにかく誰でも良いので雇用して業務(派遣とか)をやらせる。
仕事が一段落した(派遣先を切られたなど)後の事を全く考えない。
そういった、会社の雇用制度(雇用精度かも・・)、無計画な雇用が今の現状を生んでいるとも思います。
派遣を中心とするSIerだったので、特にその傾向が強かったです。
「今」売上をあげられる人が欲しくて、「将来」の売上の可能性である「人」へ全く投資できない。
お金で人のスキルを買って、その人に投資をせず、スキルミスマッチに成ったら買い換える。
特に「人月」で見積もりをする企業にはその傾向が強いように思います。
「将来」に投資をしないから、企業としても成長できない。経営者の無計画が色んな意味で弊害を起こしてます。
#自分を含めて「人」に如何に投資をするかが、いろいろな意味で企業生命(自分なら人生)を左右する。
#そう実感している40歳目前のおっさんでした。
#自分への投資? 無論そんな時間、私の様な社畜には有りませんよ(苦笑)
Re:窓際にいた者からのメッセージ (スコア:1)
優秀な管理職を辞めるスケジュールを決める意味がわかりません。
役員は株主へ、経営責任を負いますが
社員へは一切責任を追う必要も理由もありません。
Re:窓際にいた者からのメッセージ (スコア:1)
優秀な管理職を辞めさせるスケジュールを決める意味がわかりません、ですか?
そもそも、役員以上は株主に対して経営不振や、人員削減による風評低下などの会社の価値低下に対する責任の一切を個人的に負っています。
ですから、リストラするような社員を雇用したことも、またリストラに至る業績悪化にいたったことも、責任を取るべき失態です。
管理職にいたっては、自らの管理能力の無さを露呈しているわけですから、辞めるのはむしろ当然です。
そのまま会社に残っても、同じことを繰り返すでしょう。
日本ではあまり問われませんが、道義上の問題もあります。責任と権限は比例していますし、報酬もしかり。
それをとるべき時に取らないのはいかがなものかと思いますよ。 無責任です。
Re:窓際にいた者からのメッセージ (スコア:4, 興味深い)
嫌がらせの場合は在室待機が仕事にさせられ、それで外出しようものなら体のいい職務放棄とみなされる。
退職の意思を示してからなら、逆に転職活動のための外出(直行直帰)推奨とかになる。
ウチは社内にその時の再就職支援コンサルタントの解雇マニュアル(問答集)や、
リストラ用人事評定(ランク)とかが裏で出回ってて
問答集と全く同じ事言われて笑った(ちゃんと自分で考えろよ)とかそんな感じでした。
「A:ぜひとも留任、B:本人の意思次第、C:極力辞めさせる方向で、D:退職させる」のランクだったかな。
それぞれの一般的な問答が準備されてました。
Re:窓際にいた者からのメッセージ (スコア:1)
ACですが、
07:59 「おはようございます、今日は何かありますか?」
08:00 『特にありません』→終了
と言う感じでした。存在するのが仕事だったので、ずっといないといけませんでした。
他の方のコメント通り、業務外のことはできないので本も読めませんでした。
白く明るい6畳の部屋にイスに座り、トイレと昼食のみの生活・・・
そのうちACは、考えるのをやめた。
#給料はよかったですが、もちろん異動しました
ずーっと前任者が1年しかもたないところでした。
そりゃ1年しかもたんよ・・・
酷い目に合う前に逃げました。 (スコア:3, 参考になる)
当時私は縮小対象の部門に居て、夫婦で働いていました。自己都合退職にしてくれれば退職金を上積みする、相方は部門に留め置くという事でした。一方断った場合には双方を現業と異なる部門に異動させて、単身赴任となると告げられました。余剰人員を抱えることができない以上配置転換は避けられないという話です。
私たち夫婦はいずれも研究職に居ましたが、私は研究者として相方に及ばないという自覚がありましたので退職を受け入れました。両方とも研究職を離れ住む所も離れるよりは、劣った方が退職する方が良いと思ったからです。
パソナルームや、座敷牢、市中引き回しというのは退職勧告に逆らったための嫌がらせでしょう。それを考えると素直に従ってそこそこのお金を手にしたのは良い決断だったかもしれません。管理側がその気になったら適法の範囲内で色々いやがらせができることは人事の話でよく分かりましたから。
今退職勧告を受けている人は徹底抗戦の意思がない限り逆らうのは得策ではないと思います。それよりも自分にとって最大限の利益を引き出すことに注力した方が良いと思います。....負け犬の自己弁護かもしれませんが。
#結局再就職の斡旋を引き出して再就職できたので主観的には引き分けかな。
三方一両損の仕組み (スコア:2)
会社にとっても従業員にとっても不幸な今のルールを何とかしないと、辞めさせられる方も不幸だけど、会社に残った方も相互不信になるし、できる人から辞められて会社の競争力もなくなるし、競争力の落ちた会社らは税収があがらなくなるし、まったく三方一両損の仕組みだと思う。
Re:三方一両損の仕組み (スコア:3, 興味深い)
経営者ですが
同一雇用条件でより相応しい人材を見つけたときに簡単に交代させることができるような
法体系にしてくれればよいと思います。ポストを減らすことについて現状と同程度に厳しく
てもよいですが、解雇を制限されてしまうのは無駄だらけです。
世の中に優秀な人が余っているのに、無能で成績の伸びない社員を雇用し続けなければ
ならないというのはあまりに理不尽です。
Re:三方一両損の仕組み (スコア:3)
>世の中に優秀な人が余っているのに、無能で成績の伸びない社員を雇用し続けなければ
>ならない
世の中に優秀な人が余っているのに無能で成績の伸びない社員を雇用してしまう
経営者は、仮に制度を変えても同じように無能で成績の伸びない社員を雇用してしまうんじゃないですか?
雇用した責任ということは頭のなかになく、国が制度を変えれば良くなるというような
無能な経営者には無能な社員がお似合いでしょうね。
Re:三方一両損の仕組み (スコア:5, すばらしい洞察)
雇用される人というのは、どの程度に期間を想定しているかは別にして
その会社からの収入を当てにして生活するわけです。つまり、人を雇用をするということは
その人の生活の一部を握る、ということで、相応の責任を伴うべき行為です。
経営者としては確かに雇ってみたら無能だったからやめさせる、次も駄目だから
やめさせるというように気軽に人を雇用したいでしょう。当たり前ですわな。
しかし、それは雇用に伴う責任を放棄しているのと同じだし、結果的には負担を社会に
押し付けているのと変わらんです。会社というのは一義的には出資者のものですが、
社会的責任を果たす必要があり、その責任の中には人を雇用し、維持するということも
含まれています。
そのような責任を企業が放棄しないように、法律で雇用についてさまざまな規制があり、
どこまで規制されるべきか、という話でしょう。
雇用や解雇が自由に行えるようになれば、優秀普通無能は正規分布でしょうから
社会不安を招くことは必至です。会社を経営し、人を雇っている立場なのであれば、
多少なりとも人に対する、あるいは社会に対する責任を自覚して欲しいものです。
経営者ですと自称する人が経営者にとって当たり前の論理(人を自由にクビにしたり
雇ったりしたいなあ…)をただ漫然と書いているというのは、そういう自覚がないんだろう
と思われても仕方ないでしょう。
Re:三方一両損の仕組み (スコア:3, すばらしい洞察)
個人と会社の金銭的な体力を考えても、個人が簡単に解雇されることのインパクトは大きい。
会社が個人を採用する難しさは勿論あるにせよ、
個人の雇用された責任より会社の雇用した責任の方が大きいのは確かで、
でもその責任は10:0か0:10って話じゃないので、今の制度がその責任の割合と比べてどうかってところか。
会社としてみても、「優秀な人が来たら即チェンジしますよ」って宣言したら、
労働者は自分の仕事の属人化を進めるだろうし、
自分の能力を必要以上に高く見せようとすることに腐心するだろうし、
チェンジされたら引き継ぎなんでろくにしないだろうし、結構な弊害がありそう。
# 簡単に人の首を挿げ替えられる仕事をしている会社も、簡単に別の会社に挿げ替えられそうではあるな
Re:三方一両損の仕組み (スコア:2)
>相応の責任を伴うべき行為です。
で結果的にその責任を負担させすぎるから、労働者が余るし、
余った人も起業して雇用したりしないんだよね。
経営者なら、優秀な社員や債権者や株主や顧客をリスクに晒
して無能かも知れない人材を採用すべきでしょうか?そんな
判断にはなり得ません。
経営者には雇用創出より優先すべき責任がありますから
流動性をなくせば他の責任を果たすことが優先されるだけです。
Re:つまりは (スコア:1)
社員が働かないのが悪いって言う経営者もいるし、どっこいどっこいだな
Re:三方一両損の仕組み (スコア:2, すばらしい洞察)
貴方の会社、大丈夫ですか?
> 同一雇用条件でより相応しい人材を見つけたときに簡単に交代させることができるような
> 法体系にしてくれればよいと思います。ポストを減らすことについて現状と同程度に厳しく
> てもよいですが、解雇を制限されてしまうのは無駄だらけです。
残念ながら、あなたの会社では優秀な人は働きたがらないでしょう。
よっぽど自分が天才だと思っている人間でもない限り、自分より優れた人を会社が見つけたら即クビにされちゃうような会社には、誰も来たがりません。
来るのは、当面の短期間の収入が得られれば、それでいいと諦めてる無能な人間でしょう。
優秀な人間は、自分を安定して評価してくれる企業で働くか、あるいは自分で起業してしまいますので。
>世の中に優秀な人が余っているのに、無能で成績の伸びない社員を雇用し続けなければ
>ならないというのはあまりに理不尽です。
無能で成績が伸びなくても、貢献度に応じて給料を払えばいいのです。
どんな人間だって、何かしら仕事はできます。
掃除だってできるし、あなたの肩を揉むくらいはできるでしょう。
会社に損害を与えるような人間でもない限りは、クビにしなくても使いようはいくらでもあります。
経営者が無能だった場合は無理でしょうけど、そうなんですよね、きっと。
世の中に優秀な人が余ってるなら、どんどん採用なさい。
交代なんてもったいないことしちゃいけません。
優秀な人間がいっぱいいれば、無能な人間も雇ったままでも会社は儲かりますよ。
Re:三方一両損の仕組み (スコア:2)
>優秀な人間がいっぱいいれば、無能な人間も雇ったままでも会社は儲かりますよ。
そんな単純ではない。資金は有限でしょう?
3人社員のところに雇う4人目が自分の給料を稼げるようになるまでは
3人でその1人を教育しながら、3割余計に利益をあげないといけない。
それで足りないなら資金は減少していく。
三割利益上昇がなければ、最終的には報酬が減少することになる。
三割の利益上昇いかにも簡単なことならそうするでしょうし、そうでないのなら
事業を大きくするより、小さく現状維持することを選ぶでしょう。
経営者である私個人の収支においては、長期的に安定である見込みが
ある間はリスクを冒してまで事業を拡大する必要はないですし、結果新規
雇用する必要はありません。でもそれは国全体でみればすごく馬鹿げた
話です。
問題は、一旦景気が悪くなれば現状維持を選ぶ方が雇用拡大するよりも
合理的になってしまう制度です。これは発散系のフィードバックになって
いますから、経済が自力で立て直すことをとても難しくしています。
本来なら、景気が悪くなって大企業の業績が悪化することは、生産性の
落ちて国際競争力を失った旧来産業を成長余地のある新規産業で置き
換えるよい機会にしないといけません。それにはある産業でいらなくなった
人材を別の産業に流動させる必要がありますし、優秀な人間が起業する
というなら、その一人目が二人目を雇用するとき、三人目を雇用するときに
不当にリスクを負わないようにせねばなりません。
解雇できないというリスクは、大企業になればなるほど平均化されて小さ
くなり、創業直後ほど大きなリスクになるのですから、雇用流動性の不足は
優秀な人が再雇用される可能性と同時に優秀な人が起業する際の
ハードルをも高くしてしまっているのです。
好景気かつ無限成長前提の雇用保護は、社会全体としてみれば
無能な人がより優秀な人の足かせとなるように、優秀な人が危機において
社会をひっぱってくれるチャンスをつぶすようにわざわざしているのと同じです。
Re:三方一両損の仕組み (スコア:2)
>他の人が「簡単に入れ替えられちゃう会社で働きたくないなあ」とコメントしている意図を正しく理解したほうがいい。
働きたいけど仕事がない人にいかに仕事を供給できるかという話をしているのに
働きたくないっていうなら、自分で仕事を生み出せばよいとしか言えまい。
私はそうしたし、働きたくない、仕事がないけど作らないって立場を理解せよと
言われても全く理解しようがない。
「エースが場に出たら手持ちのキングと交換しよう」なんて言ってないでしょ。
「エースが場にでたら手持ちの一番弱いカードと交換する、なんで3に仕事をさせて、エースを場においとかないといけないの?」
っていうのが流動性不足の説明でしょう?
大卒で椅子取りゲームして身の丈に合う合わぬに関わらず椅子に座ったらそれにしがみつく、本当は座るべき人材が
放置されて、仕事を生み出す人が苦労して、分不相応にしがみつくだけの人が過労になるって、社会としてどうなの?
Re:三方一両損の仕組み (スコア:2)
>無能で成績の伸びない社員を雇用し続けなければならないはあまりに理不尽です
といっているのになんでそこでキングと交換ってなるんだい?
>「同一雇用条件でより相応しい人材を見つけたときに簡単に交代させることができるような法体系」になったら、
>「エースが場に出たら手持ちのキングと交換」するでしょ。
>あなたの唱える論理ではしない理由が無い。
確かに能力が接近していても確実に区別できるなら、するだろうね。でもそんなことってあるのかい?
ある人材が数年にわたって働いていて、そこで業務を理解して人間関係を構築しているときに、たまたま
面接にやってきた人物が、置き換えるほど価値のある人物で、元いた人材を追い出しても利益が
損なわれずノーリスクで利益が増加する状況って、それはキングとエースじゃないよね。
Re:三方一両損の仕組み (スコア:1)
元コメではなく、一労働者です。
実際に肩揉みだけの仕事をやらせて、相応程度の給料にしたら、
それはそれで社会問題になる気がします。
(ていうか、それがつまり「追い出し部屋」なんじゃないかと)
それと、その人のしごとが儲けに繋がらなければ、
「会社に損害」は与えていると思います。ドカンと事件を起こして
大問題になるような損害ではありませんが、長年、会社の収益に
地味に効くボディブローのような損害が。
Re:三方一両損の仕組み (スコア:2)
人を育てられない企業はなくなってもらった方が国・世界のためです。
理不尽でなく、それが社会の企業に対する要求です。
Re:三方一両損の仕組み (スコア:2)
それでは、思うところを会社の定款やホームページに書いてください。
優秀な人材もお客も集まらないと思います。
Re:三方一両損の仕組み (スコア:2, 興味深い)
やっぱ大事なのは流動性ですな。
「好況+解雇しやすく+転職しやすく+海外でやすく」をセットでこつこつ積み上げるしかない。
これで解決!みたいな分かりやすい手段は無いでしょう。
Re:三方一両損の仕組み (スコア:3, すばらしい洞察)
「海外出やすく」か「海外で安く」かでずいぶんと違うよ?
あと、既卒を新卒と同等に扱うということと、公務員が解雇できるってのも入れてほしい。
Re:三方一両損の仕組み (スコア:1)
まず、就職しやすくなると退職・解雇もしやすいです。
逆に、解雇しにくいと、企業も採用に慎重になります。
「海外でやすく」は、「海外出やすく」なのか「海外で安く(雇用)」なのかわからないけど。
日本人の場合、国策的に「移民」ってやってもいいのかもしれない。
昔のように、集団で移民して、そこで日本人コミュニティを作って、そこをベースに経済活動をしていくとか。
Re:三方一両損の仕組み (スコア:1)
そのはずなのに、出てくる法律改正は、解雇しにくく、最低賃金は高く。そうなると、企業はより採用を絞る、という判断せざる得なくなる、というのは目に見えているのに、なんのための法律?
Re:三方一両損の仕組み (スコア:1)
リバタリアン的には、増税+ベーシックインカム+解雇自由化がやはり理想のポリシーミックスですね。
戦後日本は、政策としてのパターナリズムが、企業や個人もパターナリズムで侵食していく、
ということを示しているかのように感じます。
Re:三方一両損の仕組み (スコア:1)
生活の安定性というものがあります。
企業と個人とでは、どちらかというと企業のほうが経済的体力はあります。
採用、解雇を頻繁に繰り返して得なのは企業・資本家だけで、労働者は全般的に不利です。
解雇しやすくしたうえで採用も積極的に行い、企業が労働者をくるくると回すようになると、労働者は仕事も収入も安定せず、極端に疲弊して倒れます。
ですから、本来は解雇しやすくするのが先手ではなく、適材適所、その人が十分に能力を発揮できるような就職を行える環境を整えるのが大切なんです。
そこんところはちゃんと理解しましょう。
Re:三方一両損の仕組み (スコア:1)
例えば、この4月から適用される改正労働契約法(5年以上継続した有期雇用は無期雇用への変更権が自動的に付与)は機能すると?
どう見ても、逆の方向(4年半で雇いどめ)にしか働かないように思えるのですが。
国内の労働者 vs 経営者の二項対立という見方だけでやっていても、もう立ち行かなくなっているというのに。
Re:三方一両損の仕組み (スコア:1)
>企業と個人とでは、どちらかというと企業のほうが経済的体力はあります。
>採用、解雇を頻繁に繰り返して得なのは企業・資本家だけで、労働者は全般的に不利です。
そうかな。
解雇を頻繁に繰り返すこと自体は、企業や資本家にとっても得ではないでしょ。
だからといって仕事と能力がマッチングできない場合、労働者も企業もよいことはないでしょ?
あなたの言っていることは、会社の業態を労働者にマッチングせよといっていることに相当するけど
それって、たとえば電気自動車だらけの時代になっても燃焼機系のエンジニアを全員雇い続けろと
言ってるわけでしょ。その結果、しっかり電機の教育を受けてきた学生が仕事が得られないということにな
れば社会全体として損失だよね。
燃焼機系エンジニアを制御屋にするための教育を企業が負担せよ。大学でちゃんと勉強してきた
若い人材を雇うより、すでに雇った人材を無理やり使いこなせって言うことになる。やっぱり社会と
して損失だよね。
例えばこの場合燃焼機系エンジニアの市場価値は下がって当然だし、そこで自分で勉強することは
できる。あるいは自動車会社において価値が無くなったなら、より能力を発揮できるフィールドを自分で
探さないとだめだよね。そういう人材は今の状態で「安定」していてはいけないんだよ。自分で動くしか
ないし、会社にその役割を要求しても、国に要求してもどうしようもない。その状態で安定されること自体
が社会から見たら損失だよね。
それを、自動車会社の責任だ!って言ってしまったら、やっぱり自動車会社の責任負担は過剰だし、
そもそも自動車会社にはインセンティブが働かないんだから、やるべきだといくら口で言ってもコストを
かけてやるとは現実には期待できないよね。
そこを無理やり法律で縛ってしまえば、当然他国に対して競争力が落ちるわけで、それはやっぱり国
として損失だよね。それは国全体でみれば余計なコストを払っていることになるだけ。
で、国として転職を支援しろっていうなら、それはハローワークがやっている仕事だよ。それが不十分
だっていうなら、そこには就職支援のビジネス余地があるってことなんだから、そういう産業を作れば
よいでしょ。それはビジネスチャンスだよ。でもそこを法律で縛ってしまったら誰もそんなことはしない、
ただ本来安定すべきでないところでみんなが居座り続けようとすることになる。生活保護と同様、
労働者保護も過保護はダメなんだよ。
Re:三方一両損の仕組み (スコア:2)
外形標準課税とかで企業にもっと課税して、失職した人を今の失業給付より長い一定期間きっちり支えるようにすれば、流動化しやすくなるね。
企業は辞めさせやすくなるメリットがあるんだから、当然負担もすべき
Re:三方一両損の仕組み (スコア:2)
国にとって一番重要なことは、治安の維持と社会の安定ですから、
民間企業の多少の犠牲は仕方がないのです。
Re:三方一両損の仕組み (スコア:1)
三方一両損と言われると、とてもいい仕組みに見えますね
Re:三方一両損の仕組み (スコア:1)
にも関わらず未だ政権を奪取できていないとは
共産党なにやってんの!!
むしろ透明な評価制度をどうやって構築するか (スコア:1)
かといって、解雇可能な仕組みを作りましょうという話を経団連その他はやってこなかったわけで。
組織も制度も人も、そういう解雇を前提としたシステムに対応できてない。
特に問題なのが、能力も無いのに勤続年数だけで管理職や経営陣になった方々を、
どうやって評価し解雇していくかということ。
たとえばオリンパス経営陣なんて、あれだけのスキャンダルをやらかしても辞めなかったですよね。
そういえば不治痛の秋糞会長とかもいたっけなあ。しかもこれらは氷山の一角でしかない。
そういう不透明な評価制度や評価する能力の無い管理職たちにメスを入れないといけないんだけど、
彼等は断固反対するでしょうね。
Re:むしろ透明な評価制度をどうやって構築するか (スコア:5, 参考になる)
経営者、つまり取締役を任命するのは株主(出資者)であって、労働者とは扱いが全く別です。
経営者をクビにできるのは株主で、株主総会で専任された経営者を外野や
会社に雇用される人がやめさせることはできませんよ。
ただの被雇用者と経営者は別物で、混同して語れるものではないです。経営者が簡単に
辞めないから云々と被雇用者が法律で守られているのとは全く話が別、です。
日本ではここらあたりが曖昧にされているので、ただの被雇用者の癖に会社が
雇用者を簡単にクビにできるようにしろなどと声高に叫ぶ不思議な人がいるんでしょう。
Re:むしろ透明な評価制度をどうやって構築するか (スコア:3)
わたしはしたわ
と書いてほしかった、ナントナク。
Re:むしろ透明な評価制度をどうやって構築するか (スコア:2)
> 株主はATMですから。。モノ言う株主、村上ファンドやオリックスは消されてしまいました。。
>
> 財界に口を出すと東京地検がやってくるようでは
確かにあそこまで露骨では。
> もう国内で投資しようという人物は現れず、
いや、経営に口出ししないと利益が上げられない企業の株は面倒な金融商品であって、大多数の投資家は興味がないはず。それに多くの投資家にとって株は数多くある金融商品のひとつにすぎない。
Re:むしろ透明な評価制度をどうやって構築するか (スコア:1)
>「被雇用者自身が、簡単に首を切れる国にしたがるのなんでだろうね?」
私は被雇用者で(所謂)正社員ですが、非正規雇用と正規雇用で非常に扱いが違い、
かつ(正規)雇用の流動性が低い現状は経済発展の大きな阻害要因だと思うので、
セーフティネットを前提に「簡単に首を切れる国」にしたほうがよいと思っていますよ。
Re:三方一両損の仕組み (スコア:1)
社員を大量解雇しないと潰れちゃうような会社に必死でしがみついていても損するだけだね。
それでも辞めずにしがみつく人は、「会社からの仕打ちへの対抗心」か「他の社員の誰かを解雇して会社を救うべき」と思っているかのどっちかだと思う。
労使両方に対して幸せな道なんて少なくて、どっちかが涙をのまないといけない。
それが資本主義ってもん。
先の選挙では「解雇制限の緩和」「最低賃金の撤廃」を目指した政党が躍進したっけ。
自営業が激減し、被雇用者が圧倒的多数になってしまった日本で、国民が「解雇活発化」「最低賃金撤廃」を目指す政党を選んでるわけだから、自分たちがいつでも解雇されて職を失ったり、とてもじゃないが生活できないほどの給料しかもらえない待遇にさらされてもいいって納得したってことじゃないだろうか。
なんて財界に対して献身的な国民なんだろう。
Re:三方一両損の仕組み (スコア:1)
>そもそも、50代で退職した部長の多くが労働市場で再び採用されないのは、
>理由がはっきりしていて、労働力として役に立たないからです。
いいえ、違います。
50歳ともなると、経験は豊富で、それなりに給料を出さなくてはなりません。
そういう人間を採用するとなると、それなりに給料を出さないといけないでしょう。
しかし、多くの会社はそういう人材より、もっと経験も能力も低くていいから、安い給料で雇える人材を欲しがっています。
だから中国に事業を移したりするんです。
最近のスラドのストーリーで、中国で大卒者が就職できない問題の話がありましたが、それと同じです。
労働力として役に立たないのではなく、オーバースペックだから採用されにくいんです。
労働力として役に立たないから採用されないのなら、新卒者はほとんど採用されません。
>裏側から見れば、労働市場から見て役に立たない人間を、会社は雇っているという不思議な状況です。
>そこに目をつぶる限り、おかしな議論にしかならないと思いますよ。
それは、50代に限らず、全ての世代に当てはまります。
能力や実績に応じて給料を出すべきでもありますが、仕事というモノはいつも安定して降ってくるわけではありません。
仕事も無いのに能力だけがあっても、給料が高いだけで重荷になるんです。
かといって、自由に解雇できるようにすると、企業は仕事があるときだけ労働市場から仕事をかき集め、仕事が終わったら一斉に解雇するという、労働市場をバッファのようにしてしまうでしょう。
企業はそれでリスクが激減されますが、労働者は明日をも知れぬ不安定な生活になります。
実際のところ、登録型の人材派遣が、そのような役目をしていますね。
>人の労働生産性は、40代で頭打ちになって、それ以降は徐々に減少していくというカーブを描くのに、
これは、どこが調べたデータによるものでしょうか?
職業にもよりますが、そうでもないような気がします。
>だから65歳定年延長なんて、とんでもない話です。
逆です。
今の日本が向かっている社会では、若者の能力のベースが低下し、かつ人口も減っています。
逆に若い世代の能力や人数不足を、40代以降の中高年世代が支えていく時代になります。
おそらく、定年というモノは年齢引き下げになるかもしれませんが、定年後の再雇用は発生するでしょう。
年金で暮らすなんて夢のまた夢。
年金制度では現役世代が支えることになってますが、それも無理。
老人も死ぬまで働き、老人が老人の生活を支える時代に。
問題は働くことができない老人。
それも麻生副総理のような考えで、「とっとと死ねるように」されるのではないでしょうか。
Re:三方一両損の仕組み (スコア:1)
>人の労働生産性は、40代で頭打ちになって
だったらどんどん昇給して40代にピークの給料を寄越せ~
他の手口 (スコア:2)
精神的にキツイ部署を用意して放り込むとか、毎日二日酔いするまで酒を飲ませるっていうのも有ったなー、っと。
常識的に考えるのが一番いい。 (スコア:2, 参考になる)
権利を盾に自分の立場を主張しなければならなくなった時点で
会社組織の一員としては終わっていることは自明なんだよね。
逆に、「おまえらの人生を預かってるんだ!」と言えるからこそデカいつらできた管理職が
ああいうことをするようになったのだから
人としてそいつらに頭下げる義理もなにもなくなったと思えばいい。
そうまでして連中が「守らなきゃならない」会社にあなたの名前は入っていないんだよ?
一緒にがんばってきた戦場を離れるくやしさかなしさはあれど、
それ以上のガマンは誰も良くしないよ。と言ってやりたい。
みんなのために泥を被れ、ということなら、上司自ら頭下げに来るのが筋なんだよ本当は。
権利でも法律でもない、人としてあたりまえのこと。
コイツがいると仕事になんない、会社の害にしかならないと判断されるような奴でない限り
味方は無理でもあれこれしてくれようとする仲間のひとりくらいいたはず。
そういう仲間の顔を頭に浮かべながら、堂々と次に行くのが多分一番いい。
んでね、一番言いたいのは、こういう常識のないバカって、ホント増えたよな。
早く辞めた方が利口 (スコア:1)
リストラを進めている会社からは優秀な人から先に見切りをつけて辞めて行く。
残るは・・・・ばかり。
潰れて退職金をもらいそこねる前に、次を探して辞めたほうがいいっす。
それには普段から「まさか俺がクビになるなんて」と思わず、いつクビになっても良い気持ちで
転職情報サイトを見て、自分の位置と実態を把握しておき、足りない要素は身に着けるよう
努力していくことじゃないですかね。
実際に紹介会社に行って話をするのも参考になりますよ。
書くのも恥ずかしいような当たり前の話ですけど。
Re:早く辞めた方が利口 (スコア:1)
ちなみにリストラを(マスコミ記事的に)大々的に行うのときは、
首を切ると五月蝿いような団体に属してる人達をどさくさに紛れて切り捨てる手段でもあったりします。
前向きに (スコア:1)
会社が自分を必要としていない時は巣立ちの時です。
粘りに粘って会社を食い物にするのもまた人生ではありますが。
根深い闇 (スコア:0, 興味深い)
そういう事実が存在したとすれば違法かもしれないが、そもそも指示も命令も出してはないしそのような事実の存在すら知らない。(ということになっている)
そういう状況が発生するように仕向けたとしか考えられないような経緯はあっても、退職するのは本人の意思。
問題の本質としては、桜宮高校の体罰問題(から繋がる一連の攻防)と同じで、表に出てこない人々の暗躍こそが鍵。
そこにメスを入れない限り何も変わらない。
関連記事:桜宮高校の生徒が、自分たちで記者会見を仕掛けた理由
http://bizmakoto.jp/makoto/articles/1301/29/news035.html
Re:根深い闇 (スコア:1)
だから、/.JP(バカ発見器)で妄想垂れ流してるんでしょ。
Re:事故者 (スコア:3, 興味深い)
元同僚が審判中です。
現実と歴史を学びなさい (スコア:1)
> 嫌になったら辞めりゃいい。
> 次の仕事なんぞいくらでもある。
> それがないような無能のことは知らん。
形式だけであっても、厳しい解雇規制によって雇用される側を守る法体系ができた歴史を学ぶべきですね。
「無能だから解雇されて当然」というのもダレが無能だと判定しているのか?という点を忘れた愚論です。
今のサービス残業やパワハラ、過労死が蔓延している状況からは
「サービス残業を拒否 => 無能」
「宴会でイッキ飲みを断った => 無能」
といくらでも解雇できることになります。
過去、劣悪な環境と強制労働、奴隷労働を蔓延させる装置として解雇の乱用が行われた反省から今の解雇制限があるのです。
国や地方自治体、地域コミュニティは企業のために存在するのではないので、野放図な解雇による雇用者の不安定化への対応はすべて社会にシワヨセとなって現れますy。
ダイヤや金や石油といった地下資源を掘り出す企業でない限り、企業の利益はすべて従業員が生み出す価値によって支えられています。
解雇規制の撤廃だの 労働市場の流動化だのと唱えるのは、そうした価値のみを企業に囲い込み、価値創出に必要な社会システムとしての雇用者の生活コストを支払わないということです。