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6644 story

タイタンに炭化水素の湖発見 64

ストーリー by Oliver
土星に注目 部門より

yosuke 曰く、 "本家より、コーネル大学のDonald Campbell教授のチームは、土星の衛星であるタイタンに炭化水素の湖がある証拠を発見した、と発表しました。(New Scientistの記事spaceref.comの記事)
2001年と2002年の11月と12月に行われた、Arecibo天文台でのレーダ観測によって得られた地表面の反射率を考慮すると、タイタンには大量のメタンの液体/固体が存在すると考えられるとのこと。
タイタンは太陽系の衛星で唯一濃い大気をもつ天体であり、可視光で見ることが不可能なため地表の様子はほとんどわかっていません。赤外線観測で水の氷があることはわかっていましたが、メタンの大気に紫外線があたってメタンの雨が降って地表に溜まっている、という説が確認されたことはこれが初めてです。
土星系には、来年の7月にNASAのカッシーニが到着し、観測を開始します。観測には、レーダーによるタイタンの地表の調査等も含まれます。また、カッシーニに同乗しているESAのホイヘンスは2005年にタイタンの大気中に突入し、地表に着陸します。これらの探査機によってタイタンについてのより詳細な情報が入るものと思われます。
炭化水素は言うまでもなく生命の構成材料であり、これを大量に持つタイタンを詳しく調べることは生命発生の条件を知るためにはとても重要なことです。さらなる詳細な調査の結果を期待しましょう。"

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  • by keybordist (3572) on 2003年10月05日 4時17分 (#408889) 日記
    つまり、LNGの海ってことですよね。
    平たく言うと。

    氷点下162度の海に生物は存在するんだろうか?
    • by shiraga (14233) on 2003年10月05日 4時40分 (#408893)
      ほとんど起こらないでしょうね。
      ・温度が低い。
      ・太陽から遠いため、化学反応を促進する紫外線も少ない。

      (少なくとも私たちが容易に認識可能な)生命は存在し得ないでしょう。

      いやね、タイタンを研究すること自体に意味がないとは思いませんが、無理やり生命の起源に結びつけるのもどうですかね?
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      • by takasuz (15006) on 2003年10月05日 16時22分 (#409084)
        「生命の起源」の部分はソースであるNew Scientist等の記事にもなく、失礼ながら「炭化水素」と「炭水化物」とを混同されたのではないかと思います。これまで「炭化水素の海があるのではないか」と推測されていたのですが、それを支持するデータが初めて得られたというのが要点ですね。

        タイタンの表面はスモッグ様のものに覆われていて見えないので、想像をたくましくする余地があります。地表および大気の成分が、地球におけるいわゆる「原始大気」に似ていると考えられるので、生命誕生の可能性があるのでは?ということになります。確かに温度は低そうなのですが、もし地球のような地殻があれば、衛星内部の活動により熱エネルギーが生じたり、触媒となる金属が存在したりということで、いろいろな化学反応が起きるのではないかと思われます。また、太陽が赤色巨星となった時分には「程よい温度」になって生命誕生が起きるのではないかという説もあるようです。
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        • 「太陽になり損ねた」ガス状惑星である土星からの輻射エネルギーも馬鹿にできないのでは?

          実際、地球系生命系(と仮称しておく…正式名称ヘルプ!)だけが生命とは限らないですし、
          生命を「自律的に増殖・運動する存在」とでも仮に定義すれば、マイナス162℃(圧力が高ければもっと高温で存在し得る)液体メタンを主とする炭化水素の海の中に、地球とは全く違う生命系や文化が存在するかもしれない。

          以上は全く夢のような話ですが、我々ですら、この文化や科学技術を持つのに地球上に生命という存在が発生してから30億年以上の月日を費しているのだから、タイタンで全く違う「枝」が発生していてもおかしくはない。

          そういう意味でも、今回の探査機のデータは楽しみですね。

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          • 「太陽になり損ねた」ガス状惑星である土星からの輻射エネルギーも馬鹿にできないのでは?
            そのエネルギー源はなんでしょう?
            「太陽になり損ねた」とは、つまり「核融合を起こすほど圧力が高くない」わけで。
            太陽からの熱エネルギーの反射なら、大したことはないでしょう。
            土星の「夜」の側にいる時は、それすらも期待できないし。

            圧力が高ければもっと高温で存在し得る
            それはその通りですが、衛星の質量程度では、大した高圧にはならないのでは?

            あと、生命の定義には、「運動」は必ずしも必要ではないですね。
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            • > 衛星の質量程度では、大した高圧にはならないのでは
              大気圧を保つ為には重力が必要ですが、地球の大気圧は、地球の重力が許す濃度からすればずいぶん薄いです。太陽風が少ないからか、タイタンの(表面)重力は月程度なのに対して、気圧は約1.5気圧ぐらいらしいです。大気から水蒸気の輝線も見つかっているらしいので、氷以外の水も少ないながらあるのでしょう。
              重力が1/7と弱いのに大気圧が1.5倍高いと言うことは、単一表面積あたりの大気量は約10倍多いと言うことですね。
              濃い大気に雲が浮いていれば、雷も起きて居るんじゃないでしょうか。太陽紫外線以外にも、こうした放電なども、偶発的な化学反応の引き金になり得るかもしれませんね。

              地球上の生命のうち、大部分は地中の微生物かもしれないという研究もありますし、水の必要な、いわゆる地球型生態反応以外にも、広義に生命と呼べるような化学反応をしている個体(細胞?)もあっても良いんじゃないでしょうか。どのみち興味を引かれます。

              惑星探査もふくめ、基礎科学は文学と同じく文明の余興ですので、おもしろければ意味があると思います。納税者(の、たとえば過半数)が賛成すれば、予算を組んで見に行く意味はあると思います。
              親コメント
        • もし地球のような地殻があれば、衛星内部の活動により熱エネルギーが生じたり
          木星の衛星のイオ、エウロパみたいに、ですね。
          今後、そこら辺の調査に期待したいですね。

          脱線かも知れませんが…、
          太陽が赤色巨星となった時分には「程よい温度」になって生命誕生が起きるのではないかという説もあるようです。
          太陽系のたそがれに生まれる生命…。哀愁ただようSFのネタになりそうですね。

          #揶揄してるわけじゃないですよ。
          親コメント
      • ん~~
        まあ生命の起源の情報なんて良く解ってない
        事なんだから、あまり常識にこだわらず、
        期待してみてはどうでしょうか
        科学反応があまり起こらない安定した
        場所なら逆に環境に適応した、非常に単純で原始的な
        生命体が発見できるかもしれないし。

        まあ、発見できなくても、わしらの税金じゃないし
        --
        romfffromのコメント設定
        AC-2、プラスモデ+3、閾値0、スコアを表示しない(推奨)、高い評価のコメントを親にする
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      • そうね、「炭化水素は言うまでもなく生命の構成材料」って言われても
        じゃ、水は?とか言いたくなるよなぁ。普通のみずたまりの中に
        炭化水素が見つかったって話の時に使っていいセリフだと思う。
        --
        Kiyotan
        親コメント
      • by genjuro (15076) on 2003年10月05日 12時05分 (#408984)
        調査船が突っ込んだ事が原因で生物ができちゃいました!
        とかならないのかな?

        案外地球上の生物の起原もこういう理由だったりして(えー
        親コメント
      • 地球の生命も、その初期は太陽ではなく地球を食べて生きていたと考えられています。
        #太陽を食べ始めたのはシアノバクテリアを始めとする光合成細菌が現れてから。

        エネルギー源がタイタンの内部にあれば、生命が存在しえるのかもしれま
    • てことは、資源として有望とか。
  • ホイヘンス、地表に着陸 (スコア:2, おもしろおかしい)

    by u1p (2709) on 2003年10月05日 13時36分 (#409021) 日記
    ぷちっ(生命の起源がたまたま偶然踏み潰された音)
  • by Stahl (7211) on 2003年10月05日 8時25分 (#408931)
    と読んでしまい、一面のコーンポタージュスープを思い浮かべてしまった。
    ただそれだけ…
    しかもしばらく気づかず、ストーリィ全部読んで、「なんで炭水化物?」とひとしきり悩んでようやく気づくこの鈍さ。
  • 他にも炭化水素の湖が多く見つかるようだったら、
    採取しようと考える人が出てくるかも。

    となると宇宙への進出が早まる……かな?

  • by stosh (4158) on 2003年10月05日 15時43分 (#409071) 日記
    ということは、今回はそれほど大きな面積ではないということですね。
    しかし、どこからどこまでを海といい、どこからどこまでを湖というのでしょうか?

    きっと陸が囲んだ水(液体)を湖、陸を囲んだ水が海って定義なんでしょうが、
    その水のちょうど反対側から見ると、どんなに小さい水でも陸を囲んで
    いるようになりますよね。

    #ちょっと子供のような素朴な疑問
    • by hitopin (2384) on 2003年10月06日 6時31分 (#409316)
      >どこからどこまでを海といい、どこからどこまでを湖というのでしょうか?

      なんとなく陸地の面積より水面の方が広い時に、海と呼んでもいいような気がする。
      #まるで子供のような回答例
      親コメント
    • >しかし、どこからどこまでを海といい、どこからどこまでを湖というのでしょうか?

      「川が流れ込むだけで、流れ出ていかないのが海」だと、どこかで聞いたことがあります。

      ……とんでもなく昔のことだし、たぶん、「こどもなぜなにずかん」とかそういう類いの本だったので、真偽は不明。
      ぱっと見、納得できる分類ではあるんだけど……
      親コメント
      • おふとぴ (スコア:2, 参考になる)

        by take0m (4948) on 2003年10月06日 10時21分 (#409372) 日記
        例えば、カスピ海。
        まさに今、湖か海かでもめています。

        カスピ海、名前は海、一般的な認識は世界最大の湖です。日本の面積よりも断然大きいです。
        形状は河口を無視すれば周囲の境界は1本の閉曲線が囲まれていて、どう見ても湖です。
        また、川について。流入する川はいくつかありますが、流出する川はありません。だから未だに塩分が高いのですね。つまり、流出する川がなければ海と定義するのであれば、カスピ海は海となります。

        日本では芦ノ湖。
        ここも流出する河川はありません。大きさはカスピ海とは比較すらできない規模で、完全に湖でしょう。ここは海だ!と言っても、誰も認めないと思われます。

        そんな訳で、湖か海かってのは、定義はいくらでもできますけど、結局周囲の人が決めることなのかもですね。
        親コメント
        • >日本では芦ノ湖。
          >ここも流出する河川はありません。

          だうと! [google.co.jp]
          芦ノ湖は2カ所の流水口があり、1つは天然の、1つは人口の流出口である。天然の流出口は逆川口から早川となり、小田原へ流れる。古来、流出するルートのみであった。その水量は豊かで、小田原・箱根の飲料水や田畑の灌漑い供されている。

           ところが、今から約300年前の寛文10年(1670)に、湖尻峠の下をくりぬいて、静岡側へ流れ出る2つの川ができてしまった。もっとも当時の行政区域は共に小田原藩領地内での出来事で、神奈川・静岡と分かれたのは明治以降である。

           そして今、天然に流れ出ていた出口(神奈川側)は、湖尻水門と称する近代的水門(昔は甲羅伏と称していた)でふさぎ、静岡川の洪水を防ぐ以外は一滴も流れない。一方の人口で流れ出る出口(静岡側)は、深良水門と称する水門ができていて、水は常時流れているのが現状である。
          親コメント
  • by greentea (17971) on 2003年10月05日 20時54分 (#409175) 日記
    地球の生物と同じようなでき方をしているのだろうか?

    全く違う環境で育ったものなのだから、
    地球人のような生物とは構成そのものが違うかもしれない。
    それなのに大気や水の無い星に生物がいないと決めつけるNASAが不思議でならない。
    --
    1を聞いて0を知れ!
    • 予算が限られてるんだから、
      地球の生物を参考にするのは仕方ないだろう。
      地球生命の起源を探る、って名目で予算を取ってるプロジェクトも多いんだろうし。

      それ以外の生命の形態なんてのは、
      地球型生命の痕跡の有無を最低限、太陽系内で確認し終えてからで十分だと思うが。

      それまでは、SF作家にでも任しときゃあ・・・
      親コメント
    • by kaityo (16162) on 2003年10月05日 23時23分 (#409224)
      >それなのに大気や水の無い星に生物がいないと決めつけるNASAが不思議でならない。

      大気や水のない星に地球と似たような生命はいない、と
      思っているだけでしょう。

      大気や水ではなく、高温の化学反応を必要とする 珪素型生命の考察は結構昔からされてますし。
      ただ、そういう生命が身近にいないので、生体反応の 証拠について考察するのは難しいので、
      今は地球型生命の探索に力を入れてるんじゃないでしょうか。
      親コメント
  • by Anonymous Coward on 2003年10月05日 4時56分 (#408899)
    ホーガンの「創造主の掟」。
    プロローグが一番の見せ場だったような。
    • 古いところだと、ハインラインの「タイタンの妖怪」なんていう作品もあるようですね。

      内容は忘れてしまいましたが。
      親コメント
    • >プロローグが一番の見せ場だったような。

      御意。英語版でそのあたりだけ読んでコリャ面白そう!とレジに運んだのですが、手品師の下りでややダレて、そのあとも今一だったので棚に積んじゃいました。結局日本語版が出たころになってから全部読み通したのですが、地球の歴史や神話・物語を無理やり(か意図的なJokeか)当てはめているのが鬱陶しかったです。最後の活劇はいつものホーガン流で安物のテレビ活劇調だし。

      でもまあ、秀逸なプロローグを除いても、平均的にはプラスモデな作品だと思いました。
      親コメント
    • 銀河鉄道では普通に人が住んでいました。
      http://bb.goo.ne.jp/special/999/libraryreg_01.html#003
  • by Anonymous Coward on 2003年10月05日 13時02分 (#409007)
    >炭化水素は言うまでもなく生命の構成材料であり、これを大量に持つ
    >タイタンを詳しく調べることは生命発生の条件を知るためにはとて
    >も重要なことです。さらなる詳細な調査の結果を期待しましょう。

    もしかして、炭化水素と炭水化物の区別がついてない?
  • by Anonymous Coward on 2003年10月05日 13時08分 (#409010)
    > 炭化水素は言うまでもなく生命の構成材料であり、これを大量に持つ
    > タイタンを詳しく調べることは生命発生の条件を知るためにはとても
    > 重要なことです。

    炭化水素だけでなんで生命発生までつなげるんだろうか。
    シリコンが見つかったら、半導体存在の可能性とかに言及するんだろうか。
    • by Anonymous Coward
      元記事にある リンク [esa.int],Huygens - overviewより.

      Objective
      Heading for Titan on board the Cassini spacecraft, Huygens will help solve the great mystery of how life began on Earth by probing Saturn’s mysterious moon.

      元記事にも「生命発生の条件を知るため」と書いてあるんだしね.
      >シリコンが見つ

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弘法筆を選ばず、アレゲはキーボードを選ぶ -- アレゲ研究家

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