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アメリカ合衆国

米国人もヤード・ポンド法にウンザリ ? 180

ストーリー by reo
今こそ尺貫法復権の狼煙を上げよ 部門より

capra 曰く、

本家 /. 記事「Why Does the US Cling To Imperial Measurements?」より

メートル法を採用せずにいる地球上の 3 カ国のうちの 1 つである米国では、メートル法への転換に大きな抵抗があるようだ。メートル法を採用し変換していくには莫大な予算がかかるが、現状でも換算コストに多くのコストが割かれている (米国と同じ単位を採用しているリベリアとミャンマーを除く) 。

米国内でも最大級の規模を誇る組織である軍では積極的にメートル法が使われているのにも関わらず、一般大衆はなぜこうもメートル法を嫌がるのであろうか。

この件に一家言ある本家 /.er は数多くいるようで、本家では 2000 件を超えるコメントがついている。「ヤード・ポンドからメートルへの換算が大変なだけでなく、平方インチから平方フィートへの変換、液量オンスからガロンへの変換などヤード・ポンド内での単位間の変換も非常にややこしい」という当然とも言えるコメントや、「kilometer などメートル法では単位が複数音節の単語であることが多いが、inch、foot、yard、pint、quart などヤード法の単位の多くは単音節の単語である。単音節の言葉を好む傾向にある英語ではヤード・ポンドの方が馴染み深い」といった意見、はたまた「メートル法の国の出身だが、移り住んできてインチやマイルの実際の長さが一番しっくりくるようになった。センチはよく使われる最小単位としては短すぎる気がするし、キロメートルも同様に短すぎる気がするんだ」といったヤード・ポンドを愛するなどが数多く寄せられている。

ざっと見たところヤード・ポンド法はややこしいといった声が大半なようである、「やはり」と思うと同時になぜメートル法への転換が行われないのか更に不思議になる。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • 慣れの問題 (スコア:4, 興味深い)

    by phason (22006) <mail@molecularscience.jp> on 2011年04月27日 12時18分 (#1943654) 日記

    日本だってこれだけメートル法が普及してるのに,今でも坪だの畳だの盛んに使われるじゃないですか.全部平方メートルにしろよ!と言いたくなりますが,坪とかの方がわかりやすい人も多いのでしょう.他にも,グラムとかがあるのにカラットとか使ったりしますし.

    なーに,そんなの,電磁気分野の単位の混乱に比べればどうと言うことはありません.
    例えば磁場は,cgs-Gauss単位系でG(ガウス),MKSA単位系およびSI単位系でのT(1T=10000G)やWb/m2(Tに等しい)を使う人が入り乱れてますし,挙げ句の果てに磁束密度と磁場が区別されずに使われる(まあ,対象物の作る磁界が外部磁場に比べ十分弱ければ等しいのですが)ため,さらにOe(事実上Gと等しい)やA/mもこれに混ざります.
    磁化だってcgs-GaussのemuとMKSAのWb·m,SIのA·m2(もしくはJ/T)が入り乱れ,あげく「磁化はcgs-Gaussだけど磁場はSIで書いちゃった」とかやられるとさらに難易度アップ.
    おまけにこのemuがくせ者で,

    磁化:emu
    磁化率=磁化/磁場(弱磁場極限):emu/G,emuとも書く

    ……なんでやねん.

    磁性の研究に入ってきた学生がまず撃沈するのがこの辺です.油断してると教えてる側もよくわからなくなってきます.
    いえ,自分らの分野の人とだけ話してるときはみんな同じような組み合わせを使うんで問題ないんですが,化学系の人と物理系の人と工学系の人とかが一緒に話してると単位がよくわからないことに.

    • Re:慣れの問題 (スコア:1, 参考になる)

      by Anonymous Coward on 2011年04月27日 12時43分 (#1943686)

      私も撃沈したひとりです。磁性は自分の専門分野ではなかったので、まだ助かりましたが。

      SI以前の混沌とした単位系を使いこなせている人のために、新しいSI系を解説する本
      というのはあるのですが、その逆は、ないようです。SI単位系で育ってきた(当時の)若者に
      とって、その状況は理解に苦しむものでした。

      磁性は、MKSの範囲とは異なり、単位系が違うと次元そのものが異なるのでとくに混乱
      しやすく、さらに、物性屋さんは物理量をある基本的な物理定数で割って無次元化
      するのが好きなようですので、次元解析のための足がかりすら奪われてしまいます。

      こんな話が理解できる物性屋さんって、よっぽど頭がいいのかなあ、と思ったものでした。
      実際、我々化学系は、学部のなかでも最もレベル(たとえば入試合格ライン)が低いと
      言われたものでしたが。

      親コメント
    • by magnon (1401) on 2011年04月27日 13時28分 (#1943732)
      これはまりますよね。

      CGSの場合はどの式をすっきりした式にするかという話で、CGS電磁単位系、CGS静電
      単位系、CGSガウス単位系と互いに変換がめんどくさい(さらにSIとの変換も面倒)状態
      になっていますね。特に磁性をやっていた人は何かしらの罠にはまったのではないでしょうか。
      ただSIにすればいいのかと言うのもなかなか乱暴な話で、常用する単位としては巨大すぎる
      のですよね。磁束密度のTとかはなんでこんなにでかい単位なんだろうといつも思ってい
      ました。(僕は弱磁場な世界に住んでいたのでなおさらでした。) まあちゃんと電磁気学
      勉強しましょうってことで。SIだけで書かれた本だけ読んで満足しちゃいかんです。
      親コメント
    • by Ryo.F (3896) on 2011年04月27日 13時33分 (#1943739) 日記

      グラムとかがあるのにカラットとか使ったり

      真珠の国内・国際取引単位には、「もんめ」が使われてますな。単位の表記は、mommeもしくはmomらしい。3.75g。

      親コメント
    • by KY Coward (42262) on 2011年04月27日 13時53分 (#1943759) 日記

      原子単位系な人間が通りますよ。
      # そのエネルギーは Hartree? kcal/mol? eV? kJ/mol? ひょっとして、cm−1??
      # その長さは Bohr? Ångström? なのでID

      親コメント
      • ああ,エネルギーも面倒臭いですよね.
        磁性でも相互作用の強さJを書くときに,

        ・化学系で磁性からちょっと遠い人 -> kJ/molとかで書く(化学的な相互作用のエネルギーと比較しやすい)
        ・化学でも分光系とか錯体系の人 -> cm-1で書く(分光で使う光のエネルギーと比較しやすい)
        ・磁性系の人(全員ではないが) -> J/kBを取って温度に直しKで書く(温度揺らぎとの比較,転移温度の概算がしやすい)
        ・電子系の固体物理の人とか理論物理の人とか -> eVで書く(物理系の人が光や他の物性と換算しやすい)

        とか結構いろいろと.
        あげく相互作用Jの定義が
        H = ΣJijSi·Sj
        H = Σ2JijSi·Sj
        の二通りの流儀があって,値が二倍違ってみたりも……
        #そのため,最近の論文誌の投稿規定の欄には「Jを使うときは必ず定義用のハミルトニアンも書いとけ」という記述が.

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  • by TarZ (28055) on 2011年04月27日 12時04分 (#1943635) 日記

    ざっと見たところヤード・ポンド法はややこしいといった声が大半なようである

    これはまあ、コメントしている層が/.ユーザーってのも関係してそうですけど。

    なぜメートル法への転換が行われないのか更に不思議になる

    これについては、背後で暗躍する秘密組織があるからでしょう。

    「肉の厚さをcmでなくインチで測り、肉の重さをグラムでなくポンドで量り、コークはオンス、ビールやアイスクリームの容量はmlでなくパイントで量る。これは人間をより大食いにさせようとする、穀物メジャーや食品業界の陰謀だったんだ。だからアメリカでは肥満が多いんだよ!」

    「ナ、ナンダッテー!」 ΣΩΩ Ω

    初めてバケツっぽいアイスクリーム容器(クォートだかハーフガロンだか)を見た時には戦慄が走りました。健康のためにも、アメリカ(イギリスも)は日常生活でメートル法を使うようにすべきだと思います。はい。

  • 米国、カナダ、メキシコは 8.5x11 inch のレターサイズの紙もやめてA4を使ってほしい。1:sqrt(2)じゃないし、印刷のときに微妙にずれて困る。

    日本でB5からA4に変更した時はそんなにコストはかからなかったような気がするけど。
    --
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  • by prankster (12979) on 2011年04月27日 11時47分 (#1943611)
    半導体業界なんかでは呼び径1インチ=2.5cmになってます。これにSI接頭語を付けた長さでまずは慣れ、どっかでメートル基準に移行するってのはいかがでしょうかね。重さとか面積もこれに準じて、慣れた単位に接頭語という組み合わせから。

    ちなみにソースはピーナッツ(スヌーピーが出て来るやつね)ですがアメリカは1976年にメートル法(SIではない)に完全移行していたはずだそうです。どれだけ政府が怠けてるかってか、扱いにくい問題なのかわかる気がします。
    # 知り合いがヤード・ポンド法は非関税障壁だと言っていた。案外それが本質かも。
    • 自分の業界の話ですが、光学顕微鏡で観察するプレパラートの規格は25x76㎜でほぼ1x2インチ、というのが標準です。

      もちろんどんなサイズでも作ることはできますし、昔はガラス板からその都度業者に注文して切り出してたそうなんですが、最近の市販品やそれを保管するボックス類、あと顕微鏡のステージについてるホルダーの幅とかは大体このサイズやその整数倍に準拠しています。
      親コメント
  • 車は60キロで体重も60キロでいいですよ。

  • by Anonymous Coward on 2011年04月27日 14時46分 (#1943803)

    ミリネジに統一してほしいなぁ、とPC関連の機器を扱う度に思います。
    まぁ、インチネジは手で回す回数が少なくて済む分楽という話もありますが、それも電動ドライバーを導入してからは余りメリットじゃなくなっちゃいました。

  • by inoua (33235) on 2011年04月27日 15時22分 (#1943830) 日記

    5万2,000京ベクレル
    5垓2千京ベクレル

    どっちでも良いのですか?

  •  確かアメリカでも政府機関はメートル法を使用するとかいう決まりがあったと思うのだけど、どの程度守られているのかは……。(米軍は積極的に使っているけど)

     3.11の地震関連で気づいたんだけど、アメリカ地質調査所(USGS)やアメリカ原子力規制委員会(NRC)なんかの発表がメートル法だった。
     ただ、NRCはキュリーとかラドとか、非SIなメートル法だったけど……。

    --
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  • by s02222 (20350) on 2011年04月27日 12時02分 (#1943631)
    >最小単位としては短すぎる気がするし

    この辺を足がかりにしてみるとか。食品やらの内容量の表記をポンドからkgに変えると何だか増えた感じがして嬉しい・・・あれ? ポンドは逆に減るのか。

    内容量1ポンド = 内容量0.453kg

    なるほど、どうりで普及しないわけだ。
  • > なぜメートル法への転換が行われないのか更に不思議になる。
    単位と間隔が直結しているから、いきなり変えられてしまうと感覚が狂ってしまうからでしょう。
    我々だって、いきなり1フィートってどれくらいかと考える時は
    メートル単位に直してからやっと感覚的にどれくらいなのかが腑に落ちる。
    10進数から16進数に変更になったら、お金の単位なんかも分からなくなって混乱する。

    本気で変える気があるなら今の世代は諦めて、新世代に学校で教えていくしかないんじゃない?

  • だって「ヘクトパスカル」よりも
    「ミリバール」の方がかっけぇじゃん

  • by greentea (17971) on 2011年04月27日 12時52分 (#1943691) 日記

    足の大きさもフィートで測るのか。ある意味わかりやすいな。
    # アメリカ人、足でけーな。

    --
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