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変なモノ

「重力と浮力で発電する」という謎のデバイス 147

ストーリー by hylom
とりあえず世の中の皆さんは永久機関について知るべきじゃないかな 部門より

あるAnonymous Coward 曰く、

埼玉県の男性が「重力と浮力で発電する」というデバイスを開発、「究極のエコ」などと評されている

このデバイス、詳細はMSN産経ニュースの記事に掲載されている画像を見ていただきたいのだが、確かに一見無尽蔵にエネルギーを取り出せるように見える。しかし、永久機関は実現できないとご存じの方なら違和感を感じるはずだ。

ポイントとしては、「蓄水管の水位を維持するのにエネルギーが必要」もしくは「落下後のピンポン球を蓄水管に投入するのにエネルギーが必要」というところだろうか。

過去さまざまなアレなエネルギー生成デバイスを話題にしてきた/.J読者の皆様、今回も鋭いツッコミをお願いします。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • by TarZ (28055) on 2011年06月24日 17時01分 (#1976067) 日記

    水が必要とか勘弁してください。世界的に見れば水は貴重品です。沙漠の国とかで使えないじゃないですか。こんなんでエコとか笑っちゃう!

    究極のエコならやはり磁石を使うべきです。水の乏しい地域でも使えるので、グローバルに展開できます。

     ●=鉄球  NS=超強力ネオジム磁石
     
             NS
           _  ̄ ̄ ←磁石の下には超伝導体があるので、下側には磁石の吸引力が働かず鉄球は落下
         ●/ | |  (超伝導体の冷却にエネルギーが必要ですが、断熱しておけばOK)
         /  |↓|
        /   |●| この落下管で鉄球の位置エネルギーを回収
      ↑/___/  |
      ●   ●←  / 下まで転がった鉄球は、超強力磁石で引きつけられて坂を上っていく。
      ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

    # つうか、これも古典的。

  • すごく勉強になりました (スコア:4, おもしろおかしい)

    by Anonymous Coward on 2011年06月24日 17時39分 (#1976107)
    発明者の名前でググってみたら…埼玉の御年80才ならばこのお方でビンゴか?

    …すごく勉強になりました(昭和30年からの特殊浴場の歴史に)
    http://www.ztk.jp/guide/tororo_00.html [www.ztk.jp]
  • 特許 (スコア:3, 参考になる)

    by tarxz (41025) on 2011年06月24日 16時56分 (#1976061) ホームページ 日記

    球体循環装置 [astamuse.com]ということで、昨年に特許登録(登録番号:4608598)されているようですね。

    日本では永久機関的なものは特許登録されないと思ってましたが、何かからくりがあるのかな。

  • 「究極のエコ! 重力と浮力で発電する装置をさいたまの80歳男性が開発」 [msn.com] の重力・浮力発電の件、
    記事に「平成22年10月に特許を取得した。」とあるので特許電子図書館(IPDL)で検索してみたが
    同姓同名(本人かどうかは未確認)の発明は「製品仕様書の発行システム」 [inpit.go.jp] しか見つからなかった。

    取得ではなく出願の間違いではなかろうか?

    「出願から1年6箇月経過した時点で、出願の内容が公報に掲載される。これを出願公開という。」(出願公開 - 知的財産権用語辞典 [furutani.co.jp])。
    よって10月に出願とすればまだ9カ月ほどしかたっていないので検索できなくても不思議ではない。

    この種の永久機関じみたものの特許が出願されたとして特許庁の審査を突破して特許として成立するとは思えないが、
    出願だけなら書類に不備がなければ可能ではある。

    弁理士をしている父によると、この種の「永久機関」の依頼は良くあって弁理士は通常断るそうな。
    が、まぁ自分で明細書を書くこともできるし、会社役員と言うことだそうなので
    会社を通じて付き合いのある弁理士にゴリ押しすれば明細書を書いてもらうことくらいは可能だったのかもしれない。

    • by PRAXI (35385) on 2011年06月24日 18時26分 (#1976136)
      記事の通り、4608598号 [astamuse.com]で特許になってて、IPDLでも出てきます。

      特許の効果のところで、
      「装置外部から循環のためのエネルギーを供給しなくても、水を補給するだけで、球体の循環が維持され、球体の落下運動エネルギーを簡単に取り出すことができる」
      となっていて、やっぱり水の補給(=位置エネルギーの補給)が必要だってことが書いてある。
      親コメント
  • 圧力差を高さ方向の断面積で積分したのが浮力なんだから。

  • エンドレスコメント (スコア:3, おもしろおかしい)

    by HODA (35015) on 2011年06月24日 17時54分 (#1976117) ホームページ 日記

    > しかし、永久機関は実現できないとご存じの方なら違和感を感じるはずだ。

    「違和感を感じる」に違和感を感じる。

  • by nci (34333) on 2011年06月24日 16時43分 (#1976046)

    一番下まで落ちたピンポン玉を水に戻す際、浮力分のエネルギーが必要だな…

    ##これがニュースになると思うと気が滅入るとしか言いようがないな

  • 落下管→水 のあたりに (スコア:2, すばらしい洞察)

    by heignamerican (38873) on 2011年06月24日 16時45分 (#1976047)

    ピンポン玉と水を区別するようなマクスウェルの悪魔が必要になりませんかねこれ

    • by T.SKG (20663) on 2011年06月24日 17時11分 (#1976082) 日記
      ピンポン玉が落下したら、一番下の水槽から、(最低でも)ピンポン玉の体積分
      の水が、外部に排出されて、できた隙間に(実際には、水位が下がって)、
      ピンポン玉が入ります。

      次にピンポン玉が、浮力で上昇しますが、先程、排水した分、上昇後の位置の
      水位も下がっていますから、上の水槽から、水を送って水位を上げ、ピンポン玉
      を元の位置へ戻します。

      つまり、ピンポン玉の体積+αの水が、上の水槽から、下の水槽へ動くエネルギー
      で動いています。

      ちゃんと動力源があるので、ピンポン玉が落下する空間へ、水が逆流しないような
      弁を、パチンコ玉を入りピンポン玉の落下の力や浮力で、順に開閉すればちゃんと
      動くのでしょう。

      試行錯誤でバランスをとって、試作を繰り返していたら、700~800百万かかったの
      でしょう。道楽に、金と時間をかけられる、このじいさんがうらやましい。
      親コメント
      • それでは上の水槽の水がいつか無くなってしまうから、水力発電を(無駄に複雑な機械を使って)実現しているだけではないですか? 道楽なのはそうなんでしょうけど、一歩間違えば詐欺になりますからね。「この装置をすべての送電鉄塔やビルに設置すれば、将来、原子力発電はいらなくなるよ」とかいっちゃっているし。新聞が好意的に紹介しているのもどうかと思いますけど。
        親コメント
        • それでは上の水槽の水がいつか無くなってしまうから、

          ふむ、時々雨が降ればいいんだな。
          あっ、雨を貯めて高低差のある所で一気に流してタービンを回せばいいんだ。
          水は多い方がいいな、でかい池を掘ろう。貯水池とでも呼べばいいかな。
          発電量は可変にしよう。ゲートを付けてリモートで開閉しよう。

          「コンコン」誰だろう?
          「国交省の方から来まs」
          あっ

          親コメント
    • 正しいようですね。 記者も感激! さいたま市の80歳男性が発明した「夢のエネルギー製造装置」に迫る [msn.com] という、同じ記事の長い解説版がUPされました。 その記事の著者記者の Twitterアカウント [twitter.com]によると、

      新聞記者 ほかの記者がやらない取材をやります。 ほかの記者ができる取材はできません。 事件が苦手。スポーツが嫌い。経済は分からない。 私はなにができるんだろう? 政治は好きだけど。タレコミ歓迎。 飲み会に呼んでください。ただし平日は埼玉県内に限る。

      となっています。確かにほかの記者はやらない取材かも知れない。 また最初にリンクした記事によると、

      高校の時は数学や理科が苦手で文系に進んだ私。 今回の取材には基礎的な知識が不足しているかもしれないと、 以前に取材で知り合った都内の某大学理学部物理学科2年で力学や電磁力などを学ぶ A君(20)に同行してもらった。

      誰かに頭下げて一緒に取材するっていうのはよかったが、これを「夢のエネルギー製造装置」と言ってしまうというのは、 A君はまだ熱力学はやっていなかったのか?というかエネルギー保存則は、高校でも習うと思うが・・・残念。

      親コメント
  • by DesKwa (35996) on 2011年06月24日 16時49分 (#1976052)

    玉が1個だけだと落下管の下に着いたあと水の中に入らない。
      →二個以上なら押し込まれそうだ。
      →その場合、落下管の下から確実に水が溢れる
       →終了~

    他にあるかな?

  • by Anonymous Coward on 2011年06月24日 16時58分 (#1976064)

    管の右と左の水面が違うのですが、どうやって水面の高さの差を作るのでしょう?

  • 以下の点が気になるなあ。

    1)落下した球体を水中に取り込むために必要な排水装置は、電動?
    2)注水タンクへの給水は、電動?
    3)全体が見えると面白いけど、見える様に作るのは大変そうだ。

    # これって、単独で成り立つシステムなんだろうか?

    --
    答えはある。それを見つける能力が無いだけだ。
  • ないない。 (スコア:1, おもしろおかしい)

    by Anonymous Coward on 2011年06月24日 22時24分 (#1976241)
    元記事では、 「この装置をすべての送電鉄塔やビルに設置すれば、将来、原子力発電はいらなくなるよ」 とあるが、水柱がある高さを超えると、エネルギーを使った球体循環装置としても成立しない。 底での水圧がピンポン球の耐圧を超えると、つぶれたピンポン球から抜けた空気の泡だけが上昇する。 俗に言うバブル崩壊って現象。 # 水が抜けずにピンポン球を通す部分が開発できたら、それはすごい発明だと思う。
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「毎々お世話になっております。仕様書を頂きたく。」「拝承」 -- ある会社の日常

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