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5866 story

2000万年に誤差1秒以下の時計 84

ストーリー by yourCat
NTPサーバーに…… 部門より

k3c 曰く、 "産業技術総合研究所が、2000万年に1秒以下の誤差という原子時計を開発した (プレスリリース)。セシウム原子を絶対零度近くまで冷却し、熱振動によるドップラー効果を排除したうえ、原子を打ち上げる「原子泉方式」でマイクロ波との相互作用時間を長く取り、これまでの産総研製の原子時計の精度と比較して20倍程度の精度向上を達成した。
協定世界時(UTC)を監視するための「一次周波数標準器」として開発されたとのことで、そちらの測定も近日中に行われるとのこと。がんばれ。(参考:毎日新聞記事)"

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  • by kamuy (1690) on 2003年06月10日 16時12分 (#333906) ホームページ 日記
    こんなに高精度なモノを作ったっても、あんまり意味ないんではないかねぇ…と。

    技術的に意味があるってのは分かりますが、地球の自転って遅くなってるのですよね。で、ちょっと調べたら、だいたい100年で1.7ミリ秒ほど遅くなるようで。
    みっけた参考資料 [yokohama.jp]
    となると、2,000万年で一日が五分四十秒ほど長くなる、のかな? んん? 短くなる? …長くなるんだよな?
    もし、その時まで現在の人類が生き続けていたとするならば、どっかのタイミングで時間を合わせ直すというか、二十四時間を再定義するようになると言うか、強引に自転周期を保つような方策をとるか、…そうか、そのために高精度な時計が必要なんだな?(笑)

    なんか自己完結しちゃったのでこの辺で。

    #ところで、公転周期のほうはどうなってるだっけ?
    --
    -+- 想像力を超え「創造力」をも凌駕する、それが『妄想力』!! -+-
    • by saitoh (10803) on 2003年06月10日 16時29分 (#333927)
      光速の厳密な測定に使うとか。 どこかで読んだけど、相対性理論が間違っているとすれば、 実験結果と理論が食い違うとしても、10のマイナス6乗以下のところだとか(本当かなぁ)。 そんな小さな違いを計測するには、超高精度な時計が必要と。
      親コメント
    • by T.Sawamoto (4142) on 2003年06月10日 16時39分 (#333932)
      あるいは、毎日うるう秒が入るようになるとか…。(嫌だなぁ…(^^;))

      そもそも、「強引に自転周期を保つような方策をとる」ほどのレベルに達している時代には、別の惑星/太陽系に移民が行われていると思いたいですね。
      そうなれば、標準時間と惑星ローカル時間にずれが生じるのは当たり前のように受け取られるのかも。
      親コメント
    • by Anonymous Coward on 2003年06月10日 16時42分 (#333936)
      >二十四時間を再定義

      1日が24時間で、1時間が60分で、1分が60秒なら、
      「その」に時は「1秒」を再定義するのが、
      人間的には幸せかもしれませぬなあ。

      もしかして、
      本当は「1日」という事自体に意味がないってことかもね。

      もし、そうなら、
      厳密な時間を測定する為の基準と、
      人間生活の節目ってやつは、
      相互に変換可能な別物にしといたほうがいいのかも。

      とか、つぶやいてみました。
      親コメント
    • by K_O_ (7268) on 2003年06月11日 2時53分 (#334476)
      >こんなに高精度なモノを作ったっても、あんまり意味ないんではないかねぇ…と。
      何ということを。これは是非突っ込んでおかねば。(笑

      まずは基礎計測の分野で。
      1mの定義は光速を変換定数として本質的には秒で定義されてるので、正確な1秒の定義は正確な1mを定義するのに必須ですね。電圧も交流ジョセフソン効果によって、周波数+電子電荷&プランク定数で定義するのが最も正確ですし。
      だいたい、周波数(時間)標準以上の精度を持った標準ってのは存在しないので、色々な物理量の標準を周波数標準+基礎物理定数の組み合わせで実現しよう、というのが最近の流れです。

      基礎物理学の分野で。
      相対論の検証はわかりやすい例ですが、他にも、異なった原子を用いた高精度原子時計を比較してやると、基礎物理定数の変化が高精度で検出できたりします。原子時計の発振周波数は基礎物理定数の変化に対して原子種毎に異なった影響を受けますので。

      通信の分野で。
      光通信で理論限界の通信速度を実現する手段として、光OFDMなるものが提案されてますが、これを大々的に実現するには各地に高精度時計が必要になるといわれてます。
      親コメント
      • ううむ。為になりますなぁ。
        ツッコミ感謝です。

        そうなんですか。巧いこと詳細な数値 [srad.jp]も出てますが、長さの「メートル(m)」って、光速が定数になってるのですか。知らんかったです。
        で、気になるのは、先ずどこかの時点でメートルというのが定義されて、ソレの再定義の段階で光速を定数として選定したのか、最初からメートルってモノを定義する時に光速を定数としていたのか、なのですが、そこら辺の歴史みたいなモノってなんか良いネタありませんかね?
        しかし、色々な面で絶対不変とせざるを得ない時間そのものを原器代わりにするってのは、いい手かもですね。
        (ある意味では可変かもしれないけど、ソレは(変動の影響下の)外から見るか中に居るのかの違いですよね? それとも、また何か勘違いしてます?)

        あと、限界領域での通信速度をってのもスゴいハナシですが、そこまでやるなら確かにより正確な同期を取る(?)ための「何か」が必須になりますね。

        んーむ、イイ勉強になります。基本は「時間周波数源」と考えるってコトですね。
        ただの時計として程度の意味しか見いだせない己が不明が笑えます(笑)
        --
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        • by K_O_ (7268) on 2003年06月11日 13時44分 (#334775)
          >そこら辺の歴史みたいなモノってなんか良いネタありませんかね?
          えーっと。ちょっと右手を動かして掴んだる「理科年表 第76冊 」(国立天文台編、丸善)によると、

          1. 最初は地球の北極から赤道までの長さの1e-7と定義。原器作成。
          2. 定義と原器が違うので原器を定義とすることに変更(1889)。
          3. クリプトン86のスペクトル線の真空中での波長を元に定義することに変更(1960)。
          4. 光速度を定義値として秒を元に定義することに変更(1983)。
          ということのようで。

          助手さんの本棚をちょっと漁ると、「超精密計測がひらく世界」(計量研究所編 講談社出版 ブルーバックス)辺りがお勧めですね。
          親コメント
          • なんか色々曲折してるようですが、やはり最初の原器は現実世界での物理量基準(で良いのかな?)なんですね。参考になります。

            しかし、最初の改変時に原器の側を真としたのは現実的な対応ですな(笑)

            #ちょっと手を動かすだけでそのような資料を取り出せるとは、うらやましい整理状況ですね。
            #エーと、国語辞典はドコに潜り込んだべや(爆)
            --
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            親コメント
        • >で、気になるのは、先ずどこかの時点でメートルというのが定義されて、ソレの再定義の段階で光速を定数として選定したのか、最初からメートルってモノを定義する時に光速を定数としていたのか、なのですが、そこら辺の歴史みたいなモノってなんか良いネタありませんかね?

          最初は子午線の4000万分の1の長さを一メートルと定めました。
          しかし、最近では再定義で真空中での光速を定数として一メートルを定義しているとのことです。

          元ネタはここ [elrosa.com]とかここ [nagano.jp]とか
          親コメント
  • この時計は、時刻がわかるんではなくて、時間間隔がわかるだけなんですけれど。正確な1秒が取り出せるだけで、時計としては機能しません。

    # あいかわらずカルマ消費期間
    --
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  • 動作原理はさっぱり理解できませんが、「2000万年に1秒以下の誤差」だなんてすごいですね。

    ほんとに冗談抜きでNTPサーバとして公開してもらえたらありがたいですね。
    # それ以外に直接この技術の恩恵を得ることもなさそうなので(^^;

    --
    つまらないコメントだけどID
    --
    混沌の中にこそ真実がある・・・かもしれないけど探すのめんどい
  • 素朴な疑問ですが、これって安価に量産できるものなんでしょうか?

    用途の中に、数が必要になりそうな「重力波の検出」や「測位」があったので、量産コストが気になります。プレスリリースには研究費の欄が無かったけれども、どうなんでしょうね。
    --
    _.. ._._._ _... ._._._ ._. ._._._
    物は試しだ。コメントのしきい値を2にしてごらん
    • by K_O_ (7268) on 2003年06月11日 13時55分 (#334789)
      >プレスリリースには研究費の欄が無かったけれども、どうなんでしょうね。
      このシステムは大学の研究室相当のグループが何年もかけて構築してます。多分数千万から億円のオーダーじゃないでしょうか?
      >量産コストが気になります。
      超高真空装置だの高安定半導体レーザーだのが必須なので、多分そもそも現段階だとキーひねって動く、というものではないのではないかと。
      親コメント
  • by dice-k (9534) on 2003年06月10日 17時54分 (#334013) 日記
    すみません、高校生の時に物理の先生に聞いた、時間が伸び縮みする
    というのが、どーしても飲み込めませんでした。

    え?そんなやつが/.来るなって・・・?(TT

    # そんな私でも飲み込めるようにしてくれる書籍とかってあるですかね・・・?
    • by tyuu (9154) on 2003年06月10日 19時04分 (#334114) ホームページ 日記
      伸び縮み?
      光速で移動している物体の時間経過が、
      移動していない物体よりも緩やかという事でしょうか ?

      日本科学未来館 [jst.go.jp]で、時間の経過がわかるアトラクションがあります。
      # 6/30 日まで

      体感してみると理解できることがあるかも知れません。
      # 走るアトラクションです。
      # 私は走ったら息が切れました。
      親コメント
    • by cyber205 (4374) on 2003年06月10日 23時55分 (#334372) ホームページ 日記
      >高校生の時に物理の先生に聞いた、時間が伸び縮みする

      要するに、どこで、どんな運動をしていても、真空中を走る光の速度ってのは
      どこで測ろうと「秒速30万km」で変化しないっていう異様な測定結果を
      まっとうに信じた結果なんですよ。
      本当に、測定するとそういう結果が出るんだからしょうがない。

      普通に投げたモノ(ボールとか)の速度を測る時、
      地面に立ってる観測者と、動いてる乗り物から見る観測者が
      同時にスピードを測定すれば、方向にもよるけど、
      同じモノを測定しているのに、「いつでも同じ速度が測定される」なんていうのは
      おかしいでしょ。でも、光に関して言うと、これは真実なんです。
      で、これは何かとんでもないことが起きているのだと気づいたワケ。

      スピードってのは、距離と時間から計算するものだと習ったと思いますが、
      光の速度がどこで測定しても一定になるということは、
      どうも動いているもの同士の場合、
      両者の間では「時間の流れ方」そのものが変化しているんじゃないかと。

      時間のほうが運動によって延び縮みするのだと考えるならば、
      光の速度がいつも一定になるようにうまく延び縮みしているのだと考えることで、
      どこで測定しても光の速度が変化しない理由を説明できますよね。
      親コメント
  • by Anonymous Coward on 2003年06月10日 18時01分 (#334023)
    8640億年に一度正しい時間をさす時計と1日2回正しい時間をさす時計、どちらが良い時計だろうか?
  • by kicchy (4711) on 2003年06月11日 0時26分 (#334400)
    2000万年に1秒の誤差って
    その2000万年は誰が計るのかな?
    ちょっと疑問に思ったので。

    # 絶対的な時間の指標って何だろ?
  • by Anonymous Coward on 2003年06月10日 16時13分 (#333908)
    というのが正しい判断でしょうか? 相互不信主義みたいな時計ですな<g>
  • by Anonymous Coward on 2003年06月10日 16時15分 (#333915)
    うちのあるしょぼいサーバは毎日12秒近くも時刻が狂います。
    メールサーバもほっとくと1日で9秒近くも狂います。

    カタログのスペックに内蔵タイマーの正確さが記されて
    いるのをみたことがありませんが、やはり高いサーバは、
    タイマーも高精度なのでしょうか。
    • Linuxとかは普通、起動する時「だけ」しか内蔵時計(RTC)を読みません。
      あとは、システムタイマからの割り込みをカウントして時刻を作ります。

      つまり、連続稼働時に時刻が狂うのは、RTCのせいではなくて、
      システムクロックのほうに誤差があるんです。

      ちなみに、x86以外のCPUをもったマシン [si-linux.co.jp]の場合、
      システムクロックのほうも、結構狂うものがあるようですね。

      P.S
      RTCのほうは、一般のクォーツ時計と同じ、音叉型の(周波数 32.768kHz)水晶だと思います。
      しかし、コンピュータ機器に搭載される場合には、
      腕時計にあるような、補正用のコンデンサがついてない場合が多いみたいですね。
      (これを下手にいじると余計に狂うけど…)
      # 個人的に手元のマザーをチェックしてみましたが、ASUSのP3V4Xに搭載された、
      # VIAのサウスブリッジVT82C596Bに接続された水晶には付いていませんでした。

      ・調整用のコンデンサによる変化、
      ・温度変化 (音叉が熱膨張/収縮して大きさが変わると、振動数も変化する)
      ・外部から与えられる振動による外乱
      などが水晶振動子の誤差要因らしいです。

      RTCで正確な時計が欲しければ、防振構造のTCXO(恒温槽入り水晶発振器)を使え
      …とまでは言いませんが、コンデンサを追加してみたり、できるだけ内部の温度を安定させるように
      サーバケース内の空調を調整するといった対策が有効だと思います。
      親コメント
    • >やはり高いサーバは、タイマーも高精度なのでしょうか。

      参考までに、我が家の時計機能内蔵機器のうち、最も正確なのは炊飯器のタイマーです。

      買ってからかれこれ10年近くなりますが、一度も合わせ直したことなく、いまだに時報から30秒以上は遅れていません。
      (つーか取り説行方不明で合わせ方わからん)

      <さらにおふとぴ>
      そういえば、社内LANで1台だけ見つけたタイムサーバーはJSTから5分以上遅れてたなぁ。
      多分、タイムサーバーとして運用してるんじゃなくて、無知な管理者がタイムサーバーサービス(?)が動いてることを知らないんだと思うけど。
      </さらにおふとぴ>
      親コメント
    • by Anonymous Coward
      2時間に一度ntpで時計を合わせれば、最大でも1秒の誤差に。
typodupeerror

一つのことを行い、またそれをうまくやるプログラムを書け -- Malcolm Douglas McIlroy

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