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1610 story

日本医師会のオープンソースシステム 63

ストーリー by wakatono
IT業界へのインパクト大? 部門より

ueno-t 曰く、 " ITProより。 「日本医師会がLinuxベースに診療報酬明細計算システム ORCA(仮称)のソフトウエアをオープン・ソース・ソフトウエアとして2002年1月に公開 すると発表した」。 ゆくゆくは全国ネットで展開したいとの事。無償。 詳しい背景とか知らないけど、応援したい感じですね。"

診療報酬などのマスター・データについては改変不可とのことだが、この部分はそう簡単に変えられても困る。改変不可でも全然問題ないだろう。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • by seldon (5637) on 2001年11月22日 15時33分 (#40541)
    レセプトの提出先である各地の健康保険事務所が要求するレセプトの様式がバラバラなのが全国展開に当たっては問題になるかも。
    いっそXMLでの提出を受け付けてくれるようにするとか、どうしても紙ベースでなくてはならないのなら、全国で統一様式を作るとかしてくれればいいんですがねぇ。

    あと、実際にレセコンを提供する業者側って、結構保守的な所が多いから、そういう所が乗ってくるかどうか...

  • 早速ITProの記事見たら、へ?クラスタOKのTPモニタとCOBOLコンパイラもオープンソースで提供?
    元オフコン屋のワシにもソソル&使って見たいものがある。

    これで業務アプリのフリーソフトが増えるかも。
  • by iostream (2832) on 2001年11月22日 15時26分 (#40538)
    DB に Oracle でも使うのを想定しているかと思ってたんですけど、PostgreSQL 使うみたいですね。ほんとにコストを抑えたシステムが作れそうですね。
    その上 IPv6 ですって。これは、これで先見の明だと思うけど、導入のネックになったりして。
    この企画考えた人ってかなり、世の中流れ分かってますね。

    この手のシステム作って売ってるメーカの反応の方が気になります。全部オープンソースにしちゃったりして…。
    • 裏話 (スコア:2, 興味深い)

      by ogochan (18) on 2001年11月23日 2時51分 (#40688) ホームページ
      メーカの反応ですか。そりゃ凄いところは凄かったですよ。このプロジェクトの存在がバレてから1年近くたちますが、今まで開発者が誰であるか非公開だったのは、実にこのメーカの反応が凄かったからです。

          某メーカでは、「誰がやっているか調べろ」と、全国の支店に命令を出したそうです。もうあの手この手で調査されました。幸いにして、記者会見の時までは、バレずに済みましたけどね。
          かなりマジに、「闇夜は一人で歩くな」と言われてます。レセコンのASPとかネットワークとか、提案しているメーカは多数ありましたから。
      親コメント
  • 大病院は専属の技術者を雇えばいいんでしょうけど、一般の開業医のうちの一体どれだけが、Linux+PostgreSQLを管理できる技術者を雇えるのでしょうか?現状を見ているとWindowsでアップアップな感じなんですが(^^; 地方だと雇いたくても技術者自体がいないですよね

    導入から管理運営まで面倒見る商売が成り立ちそうですね。
    誰か起業しませんか?;-)
    • by SteppingWind (2654) on 2001年11月22日 16時52分 (#40571)

      ちょっと前に今回よりは大きめの(大学病院クラスの)レセプトシステムの監査を行ったことがありますが, その少ない経験から見ても問題が多そうに見受けられます. 売りっぱなしというのではなく, ある程度良心的なサポートをするつもりで作業項目を洗い出してみると,

      システムのサイジング

      大まかにはベッド数で見積もれるとは思うのですが, 病院毎の運営方針(例えば外来受付が午前のみか通日か等)によっても影響されますので簡単にはいかないと思います. これを解決するためにはシステム事例のデータベース化が必要でしょう.

      システム構成設計

      このシステムがどの程度の規模までを想定しているのか分からないのですが, 通常レセプトシステムはIO性能依存が高いので, データベースのディスク配置設計が性能に大きく影響してきます. これについてもサイジングと同様の事例の蓄積が必要です.

      システム運用コンサル

      データのバックアップ等は病院システムでは最も軽視されている作業です(RAIDでもバックアップは必要だよ!). このあたりを病院側の体制に合わせて(場合によってはテープチェンジャの導入なども含めて)コンサル/システム設定することは必須です.

      セキュリティ教育

      経験的に最も困難なのがセキュリティ教育です. 医療の現場の作業者レベルで良いパスワードを設定するように強制することは, ほぼ不可能ではないかと思われます. ネットワーク内の全クライアントをシステム部で管理し, サーバへの接続を全て制御するようなシステムも有りますが, 多くはネットワークを外部から隔離することでセキュリティをなんとか確保している状態です. IPv6でカルテ情報を共有というのは技術的には面白いし, 便利ではありますが, 現実問題として最も厳重に管理されなければならない個人情報を流通させるインフラとしては, あまりにもお粗末すぎるでしょう.

      ざっと作業項目を挙げてはみましたが, これだけのことをやった場合どの程度の費用がかかるか, ちょっとすぐには分かりません. 少なくともハードとは別にサポート費をもらわないとやっていけないのは確実でしょう. でもソフト自体はタダだとゴネられそうな気もしますし, あまり商売としてはおいしくなさそうです.

      親コメント
    • 導入から管理運営まで面倒見る商売が成り立ちそうですね。
      それがいわゆるレセコン屋さんです。
      今のレセコンでも、医院で全て入力→出力するのではなく、医院からは紙のカルテを渡して、レセコン屋さんが全部入力/レセプト作成してる場合も結構あります。
      レセコンに医院で入力する場合でもレセコンのシステム自体を病院側が弄る事はまずありません。(アプリケーションのオペレーションをするだけ)
      システム弄ると面倒見てくれなくなりますから(^^;

      なので、レセコン屋さんがLinuxを受け入れてくれさえすれば、医院側がLinuxだからいやがるという事はあまり無いでしょう。
      むしろ、お医者さんって新らしものズキな人が多いから(^^;、医者は「このシステムにしたい」って言ってもレセコン屋さんが拒否するという可能性が高そうな予感...

      親コメント
      • レセコン屋は分かります。

        しかし、レセコンって確か専用マシンですよね。というわけで、レセコン屋さんがLinuxに精通してるとは思えないんですよ。
        #少なくとも私の知っている限りでは。

        要するにhttp://itpro.nikkeibp.co.jp/free/NOS/NEWS/20010622/1/ [nikkeibp.co.jp] の

        >寡占状態もなくなるだろう。オープン・ソースにすることで,
        >これまで,参入してこれなかった,地域のソフトハウスや,
        >ベンチャ企業もレセプト・コンピュータに参入できるようになる。

        にあるように、↑のチャンスだから、誰かベンチャーしないですか?ということです。

        今までレセコン屋さんに独占されていた市場が開放されるわけです。電子カルテ化の動きも活発になってきてますので、統合的なサービスを提供できれば顧客は見つかると思うんですが。商売成り立ちそうだと思いませんか?
        親コメント
        • レセコンってWindowsベースのとかオフコンベースのヤツとかありますが、それはさておき、レセコンの値段ってほとんどは営業経費です。
          なので「ソフトはあるんだから安くなるだろう」と言われても、そううまく行くかどうかはわかんない所がありますね。
          ITProのページにあるような50万とか150万ぐらいで出しちゃうとサービスが悪いって言われるかも...

          本気でレセコン売るのなら、厚いサービス体制とか、人脈とか(^^;ソフト以外の多くのハードルをクリアする必要があります。
          むしろ既存のレセコン屋さんがLinux使えるようになる方がハードルは低いでしょう。
          ですから、既存レセコン屋さんの淘汰にはなるかもしれませんが、新規参入が増える(そして継続できる)かどうかは、不明ですね。

          親コメント
    • by Anonymous Coward on 2001年11月22日 16時22分 (#40561)
      医療ITの分野でLinux + PostgreSQLって,びっくりするくらい多いですよ。国立病院などの入札を見ても一目瞭然ですが,Linuxでないと通らないというほど。
      病院経営は数年後の規制緩和を見越して,厳しいコスト削減とその上でのIT化を迫られているので,Linux + PCサーバーというのは必然と言っても過言でないほどだそうです。
      親コメント
    • MD(あえてこう書く/笑)の皆さんって、全員医学部出身なせいか基礎能力が非常に高い人が多いです。そういうこともあって、コンピュータにも結構ディープにはまる人が多く(FreeBSDの某commiterとか/爆)、Linuxでも問題なさそうな気が。
      親コメント
  • by kubota (64) on 2001年11月22日 16時17分 (#40557) ホームページ 日記

    日医IT化宣言 [med.or.jp]はすばらしいですね。今後開発するソフトウェアもすべてオープンソースとするそうです。

    ただし、オープンソースの定義 [opensource.jp]によると、改変の禁止という制限があると、オープンソースではないということになっています。(改変禁止にしたかった理由もわからないでもないので、「どうしても改変したければパッチという形で配布せよ」というふうにすれば、データベースの信頼性を維持すると同時に大手を振ってオープンソースだと宣言できたのに、と少し残念です。)

    いずれにせよ、会員15万人を超える団体 [med.or.jp]が、このような画期的な決定を下すことができるだけの柔軟性と意思決定能力を持ちえたというのはすばらしいことです。

    オープンソースやバザール形式の利点は、学問におけるピアレビューに例えられたりしますが、学術団体がこういう決定をしてくれると、オープンソース陣営としては非常に嬉しいことだと思います。

    • by knabe (178) on 2001年11月22日 16時28分 (#40562)
      改変を禁止しようとしているのは、マスターデータだけですよね。
      ソースコードの改変禁止とは読めないのですが。
      親コメント
      • おっしゃるとおり、ソースコードは完全にオープンソースです。ただ、ORCA ページ [med.or.jp] によると、データベースもすべてオープンソースにすると言ってます。マスターデータもこのデータベースに含まれると考えると、間違ったことを言っていることになります。「オープンソースという言葉には万人が合意する厳密な定義はなく、Open Source Initiative が主張している定義もそのひとつにすぎない。われわれはオープンソースという言葉を~という意味で使っている」と言って逃げることもできますが。

        でも、ここまで画期的なことをしてくれたんだから、あとほんのすこし、「マスターデータは、改変禁止なので、厳密にはオープンソースの定義に合致しません」というただし書きをつけるくらいのことはしてくれてもいいのになあ、と思います。

        親コメント
        • by knabe (178) on 2001年11月22日 17時13分 (#40582)
          「日医が開発したプログラムやデータベースはすべてオープンソースとする」という一文ですよね。
          要するに、「データベースのオープンソース」というのが何を指しているのか、ということになると思うのですが、これは単純にデータベースのスキーマ定義のことではないでしょうか?
          マスターデータは、いわゆるソースコードの範疇に含まれないと思うのですが。
          # だから当の日医の文章もいまひとつ意図がわからん、というのには同意します。
          親コメント
          • by G7 (3009) on 2001年11月22日 23時24分 (#40660)
            ObjectDatabaseやSmalltalkみたいな世界にいっちゃうと、
            どこまでがデータでどこまでがソース(ルーチン)か?ってのは
            一概に言えなくなってきたりするわけですよね。
            #「普通のヤツラの上を行け」でも、それに近い話があるようです
            つまりその境界線はアーキテクチャ(の解釈(^^;)に依存する、という。

            で、マスターデータのうち公開可能な分をソースと同列に呼ぶ、ってのは
            場合とか分野とかによってはアリなような気がします。
            もっともその解釈にOSDやRMSが付いて来れるかどうかは謎ですが(^^;

            で、そこから先の話なのですが、なにせ命を預かるシステムとなれば、
            データの改悪(?)を「ライセンスで」禁じるだけでは、はっきりいって足りないのではないでしょうか?
            ライセンス云々と関係無く、そのデータ内容の妥当性をチェックする仕掛けが
            なにかしら要る様に思います。逆にいえばそのチェックシステムがもし出来れば、
            ライセンスとかの縛りを入れる意味があまり無い、というような
            ものなんじゃないか、と素人なりに憶測(^^;しときます。

            ActiveXとJavaAppletのセキュリティ仕掛けの話と似てるような気がする。
            問題は銘柄じゃなくて実質だ、という。
            親コメント
  • 私も日経のニュースを見ましたが、非常に凄い事をやろうとしているのではないかと思いました。
    特に、GPL BasedなライセンスでCobol処理言語から(マスターデータを除く)処理系まで配布してしまうと言うのは非常な英断だと思います。

    と同時に、このライセンスは、GPLの弱点…勝手に改変すると社会的な影響が大き過ぎる物への扱い方が視野から欠落していた…があぶり出されていると言う点で非常に興味を持ちました。

    ソースコードを"FREE"にすると言う事は、勿論データも"FREE"になる事が避けられない訳ですが、しかし、医療報酬なんかの場合には下手に"FREE"にすると社会的な混乱を起こす事になってしまうし、
    処理系についても下手な物を仕込まれた場合の危険性(例えば特定の治療や薬剤の点数計算に細工をされた物が、気づかぬ内に標準になってしまう危険性とか)もある訳です。
    そういう「危険性」とGPL的な考え方が向き合う事になる事で、この「英断」は、社会的な実験となり得るのではないか。そんな風に考えるのですが、どうでしょうかね?

    • by G7 (3009) on 2001年11月22日 23時29分 (#40661)
      オフトピ壱丁目ですが、

      >ソースコードを"FREE"にすると言う事は、勿論データも"FREE"になる事が避けられない訳ですが

      それ変な解釈じゃないですか?
      もしそれが真なら、暗号ソフトや所謂Officeソフトは
      FREEなものが今よりずっと流行りにくかったのではないかと。

      余談:
      またまたスラド大きなお世話だな。プレビュー必須だと?
      ただでさえ遅くて不愉快なスラドのアクセスが、
      更に遅くなって、どうしようってんだか?
      「問題」を勘違いしているんじゃないか?
      親コメント
      • >データもFREEに
        あ、少し言葉不足でしたね。
        ソースコードがFREEならば、データをいくらClosedにしていても、Hackした成果でデータ自体も構造がOpen(FREE)になってしまう訳です。
        確かに公開鍵暗号のような数学的に非常に難しい場合は、データも簡単にはOpenに出来ませんし、改変も困難ですが(とはいえ、旧いVersionのGNUPGの様に穴はある)、全く出来ない訳ではない。
        ましてや、今回添付される診療報酬レコードなんかは、データ構造が簡単に解読できる訳ですから、幾らライセンスで縛りを入れても、Hack(と言うよりもCrack)されて改変された物がまかれるのは必然だし、プログラム自体に仕込まれる可能性も十分にある。
        そういう場合、社会とGPLとの間で一種のモラルみたいな物の衝突が起きるのではないかと言う事を危惧すると同時に「社会的実験」として期待した訳です。

        親コメント
        • データ構造がオープンであっても,データ自体の秘密が守れればいいのではないか,とは思いますが,どうなんでしょ. PGP で暗号化したメイルはこれに当てはまりますね. つまり,ソースを読んで「プライバシーに関わるレコードを保持している」ということが周知されることと「プライバシーに関わるレコードの内容が外部に洩れる」というのは別の話ではないかな,と.

          暗号とそのアルゴリズムのオープン化,という話については,暗号研究者の間では「closed な暗号,closed ということでセキュリティを確保している」という暗号は,マトモなものとはみなされていないそうです. 「その暗号について議論できないから」というのもあると思いますが,アルゴリズムが公開されていてなおかつセキュリティが確保できる,というのがホンモノ,らしい.

          あと,「まがいもの」については,確かに問題ありますね. バックドアやトロイの木馬なんか仕込まれた偽物が出回ったら大変ですね. いくらソースが公開されている,とはいっても,精巧に組み込まれていたとしたら,ソースを読んで見破るのは困難かもしれません.

          が,それこそ「電子署名」とかと組み合わせればある程度は解決できるのではないかな,とは思います. ソース(もしくはパッケージ)に対して開発者が電子署名する,と. ま,この場合は開発者を信用できないと意味がないわけですが.

          親コメント
    • > と同時に、このライセンスは、GPLの弱点…勝手に改変すると社会的な影響が大き過ぎる物への扱い方が視野から欠落していた…があぶり出されていると言う点で非常に興味を持ちました。

          実にこの辺が苦労したことで、「GPLの日本語版」にしようとしながら、そうなり切らなかったんです。やはり「日本医師会」と名の下に公開するわけなので、「無保証」を言い切るのは難しかろうと。だから、オープンソースと言いながら、かなり縛りのあるライセンスになってしまっています。内部ではGPLで公開とゆー話で動いてたのですけどね。

          TPモニタやCOBOL処理系あたりは、GPLなのですが。
      親コメント
      • 関係者のようですので、すこし意見を。

        まず、「オープンソース」という言葉を、Open Source Initiative の定義以外の言葉で使うことは望ましくないと思います。 ですので、ライセンスはそのままでいくのなら「オープンソース」を 謳うのはウソになりますので「データ部分はソースを公開していますが オープンソースの定義には合致しません」と言わなければなりません。

        オープンソースの定義では、TeX のように改変はパッチの形にすることを 要求したり、改変したものは名前を変えたりすることを要求しても 構わないことになっています。今回の目的を達成するためには、 このようなライセンスをとることで、オープンソースの定義に合致し、 同時に、日本医師会の社会的責任も果たせるということになるのでは ないでしょうか。

        親コメント
        • 「オープンソース」って固有名詞でしたっけ? あるいは登録商標でしたっけ?

          あの文書は、「大衆向け」に書かれたものであって、「オープンソース小姑」を満足させるためではありません。いや、私はギリギリまで(宣言当日の午前中まで)、「オープンソース小姑も満足させないと、不完全ですよ」と頑張ったのですが、「新聞記者はそこまで理解して書いてはくれない。それよりは、まず新聞記者を理解させやすいを言葉を使ってから、細いことは今後説明するように」ということで押し切られました(オープンソースの厳密な定義以前に「無償」という言葉がいくつもあるのも、いろいろアレです)。それにまぁ、あれは少なくとも「ザ・オープンソース」ではないけれど、「オープンソース」であることに違いはないでしょ?

          理想を言うのはたやすいですが、それを理解してもらうには、まだまだ我々のやって来たことは足りないのだと理解して下さい。
          親コメント
          • そういうことなら、了解しました。

            まず、ぼく自身は、改変の自由がないのはオープンソースじゃないと思っています。が、世間ではソースが公開されてさえすればオープンソースだと思われているようだ、ということや、それどころか、「無料」ということのみにしか目が行かない人のほうがむしろ大多数だという現状があるのは認識しています。

            そういう現状で、「無料」ということよりは「ソースが公開されている」ということに、それからさらに「改変自由」というところに世間の関心を持っていくにはどうすればいいか、という戦略としては、今回の妥協は受け入れることができるものだと思います。

            「IT 化宣言」にしても、改変自由の利点にまでかなり突っ込んだ内容で、これはすごい、と思いましたもん。

            今後、利用者からのフィードバックや開発者コミュニティの形成へと進んでオープンソースならではの実績を積んだところで、利用者自身から、「これって厳密にはオープンソースじゃないよね」という声が出てくれば理想的なんでしょうが、なかなかそうはいかないのでしょうね。

            日本では「オープンソース」って商標じゃなかったんでしたっけ... こんなページ [spi-inc.org]をみつけましたが、たぶんこれは米国での話ですね。

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            • 余計なことを付け加えると、プログラムに関しては、改変は認められていますし、今回の「ビジネスモデル」の中で、この改変を認めるというのは、非常に大きな位置を占めています。メーカになってはならない、公益団体である日本医師会としては、「素材とプラットホームを提供する」ということが重要だからです。だから、ソースコードのライセンスに関しては、極力「日本版GPL」になるように考えられているわけです。

              データについては、「某名前の一部にGnuを持つ人」から、「GPLちっくなライセンスにしない方が、扱いは楽になるし、いじれるメリットも少ない」という助言があったので、いわゆる「ザ・オープンソース」にこだわらなかったというのもあります。
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    • by Technobose (6861) on 2001年11月24日 1時23分 (#40858) 日記
      >医療報酬なんかの場合には下手に"FREE"にすると社会的な混乱を起こす事
       健康保険組合(国保連合会だったっけ?)の側には、保険点数の内容に沿ってレセプト内容を点検するシステムがあるそうです。
       現在、紙の書類でのレセプト提出のため国保連合会側で再度データを打ち込みし直していると訊いたことがあります。これが電子レセプトになれば、そのままチェックできるわけです。
       こういうシステムが無くてもレセプトの内容は審査されているので医療機関側がレセプトの内容を改竄しても、病名と薬、手技の組み合わせが保険点数表に沿っていないと「○○に疑義」と送り返されることになります。
      親コメント
  • by Technobose (6861) on 2001年11月23日 8時26分 (#40708) 日記
     つい最近電子レセプトが認められましたね。さらに定額報酬の基礎資料を作るため電子レセプト化をすすめるらしいです。この日医のシステムと連動している動きと考えてます。
     確か規模的には病床数200床位までの中規模あたりまでをカバーすることを目的にしていると訊いてます。これで安価にオーダリングシステムを組めるようになれば一気にオーダリングシステムの普及が進みますね。
     某公立病院でオーダリングシステム他基幹システム一式の導入事業を一人で管理した経験から気になる点は、やはり運用体制。導入したあとどう維持していくのか。これは大問題です。
     レセコンなら医事課だけですむけど、オーダリングは病院全体の業務に絡んできます。情報化の意味を理解している経営者が主体的に取り組んで職員全体で業務を改革していくという気概がないと、折角のシステムを有効活用して効率化することは難しいです。
     あと電子カルテの場合、24時間・365日の稼働をどう保証するのか。
     確かORCA計画に情報センターという記述もあったようですが、各都市にセンターを置くなどしないとコスト的・要員的に厳しいですよね。

     地域のレセコン業者にも参加を呼びかけていて、公的機関と民間企業で共同して新しい事業を興すモデルになると、私は感じました。
     医院向けや小規模病院のレセコンは、このシステムに急速にリプレースされるんだろうなぁ。
     
     で標題。
     なんでLinuxなのか、ここを見て理解できました。
     個人的にはFreeBSDのほうがサーバOSには向いていると考えていたんですが。
     どのみち専用端末になってしまうなら端末OSもLinuxのほうが管理上好ましいですね。高い金を出してWindowsを使って専用端末としてしか使わないなんてもったいないです。
    • 24時間365日については、既に設計の中に入っていて、あのレセコン自体、フォルトトレラントになっています。最小構成が、マシン2台の二重化システムなのです。オンサイト修理をしなくても済むようにというのが、元々の考えなのですが。

      専用線を使って、リアルタイムにバックアップを取るようにもなっていて、二重三重の可用性追及になってるのです。
      親コメント
      •  24時間・365日まで考慮して最低二台となっていたのは気がつきませんでした。てっきりクライアントとサーバの二台だと・・・。
         私の携わったのは病床数500床以上の総合病院でした。
         電子カルテまで行かないオーダリングでも、フル・オーダになってしまえばシステムをできるだけ止めないようにしないと実用性が減じてしまうんです。で、私としてはサーバのフォールトトレラントを実現したかったのですが、国産商用UNIXサーバでは、まだ技術的にも走りだったのと費用の問題で実現できませんでした。
         PCサーバ自体の信頼性と処理能力が向上し、クラスタリング技術の信頼性が確立し、ロードバランシングなどが実用化されれば、今までの常識は激変しますね。問題は医療情報部門を確保できないところで、このようなシステムをどう管理するのか。オンライン保守機能は必須だと思いますし、データセンターで複数の医療機関のデータを一括管理し院内のキャッシュとして、このようなシステムを使うということも考えられるのでは?

         今後の計画として、より規模の大きい医療機関向けに改良する計画はあるのでしょうか?
         あと給食管理や検体検査などの部門システムとの連携について、どのような計画なのかも知りたいところです(日医のWebでは電子カルテしか見つけられず・・・)。病院では部門システムの導入も進んでいると思われるので、患者基本情報の共有が必須になると思います。
         この計画は本当に期待しています。是非、成功して欲しいです。
        追記
         Linuxの大家の書き込みにFreeBSDと書いたのはまずかったかしら(^_^;)(FreeBSDってシンプルで理解しやすいんです)
            
        親コメント
        • 負荷についての統計処理のロジックを組み込むだけで、ロードバランシング型のクラスタにもなるようにコーディングされてはいます。ただ、今のところは小さな開業医でちゃんと動けば良いということなので、ロードバランスどころか、トランザクションは完全に直列にしか動いてない(制約ではなくて、現実)のが残念です。

          某大学病院で使えるようにというオファーは既にあるので、その時には本格的なロードバランシングもさせたいと思います。まぁやるべきことはいっぱいあるので、当分楽しめます B)

          コードはあまり変なことはしていないので、pthreadとglibが動いていれば、どこでも動かせるでしょう。TPモニタ自体はBSD系でも動かせると思いますが、COBOLが動かないかも知れませんね。
          親コメント
  • by Anonymous Coward on 2001年11月22日 16時35分 (#40566)
    以前「ORCAやってね」って言われた時にCOBOLと聞いてマジに萎えた.
    // なんで今更?やはりCOBOLer救済目的?

    運良く担当落ちしたので詳しくは知らないけど本当にCOBOLで作ってあんのかな?
    確か地方公費のインプリ部分でどうとかこうとか...うにゃむにゃ言っていたはず.
    ま,なんにしても担当落ちして良かった.
    • by ncube2 (2864) on 2001年11月22日 20時34分 (#40636)
      これだったら引き受けます? (^o^)

      #「産業界の言語」としてはCOBOL優れている思う
      親コメント
    • by kita (5934) on 2001年11月22日 18時14分 (#40604) 日記
      やはり生越氏 [nurs.or.jp]が関わっているからかと。

      # こちら [nikkeibp.co.jp]も御覧あれ。
      親コメント
    • by WindKnight (1253) on 2001年11月23日 10時19分 (#40719) 日記
      未だに、お金と帳票だけを扱うなら、最強の言語だと思いますよ。

      ま、タイプ量が多いのが珠に傷ですけど。(笑)

      FORTRANの代用品はあるかもしれんけど、COBOLの代用品って、
      ちょいと思いつかないねぇ。
      親コメント
      • by ncube2 (2864) on 2001年11月23日 11時01分 (#40728)
        >ま、タイプ量が多いのが珠に傷ですけど。

        でもCOBOLの数字関連の編集項目とか文字列操作とかをCとかでやろうとしたら、結局タイプ量増えません? (^^;

        >FORTRANの代用品はあるかもしれんけど、COBOLの代用品って、
        >ちょいと思いつかないねぇ。

        xBASEやらMAPPERやらEAGLEやらの第四世代言語って今どうしてるのかなぁ。(あっ、dbMAGICのLinux版てのは聞いた憶えがあるな)
        親コメント
      • by oku (4610) on 2001年11月23日 12時51分 (#40738) 日記
        FORTRANの代用品はあるかもしれんけど、COBOLの代用品って、 ちょいと思いつかないねぇ。
        PL/I があります。
        但し汎用機限定ですが。

        # Unices で動くのも探せばあるとは思いますが。

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        • by ogochan (18) on 2001年11月23日 12時55分 (#40739) ホームページ
          PL/1ってfreeな処理系ある? AdaはあってもPL/1って見たことがない。実は最初に覚えた言語なんで、使いたいようにも思うけど。
              PL/1人口がCOBOL人口よりも少ないのがネックになるし、「なければ作る」もPL/1だと大変だし...
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          • by oku (4610) on 2001年11月23日 16時05分 (#40760) 日記
            PL/1ってfreeな処理系ある?
            その辺がネックなので「汎用機限定」と書きました。
            # ホストならハードのおまけでしょうから。
            確かにプログラマ人口は COBOL に比べると少ないですが 他の言語に比べれば (BUGLES みたいな COBOL 派生の軟弱モノと比べても) 敷居は低いと思いますけど。 IBM 系なら今でも...とか思いますけどねぇ。
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      • by kai_kamome (4560) on 2001年11月23日 15時53分 (#40757) ホームページ 日記
        あう~。RPGもお忘れ無く~。。アセンブラから直接入ったので、あのスタイルはやりやすかった。

        DBを扱って、お金と帳票を相手というと、私ゃ RPG を思い付きますがねぇ。
        #フリーなRPG処理系(Postgresが使えるやつ)があったら、今すぐにで入れるんだけど。
        #それでも、レガシーな事には変わり無いですが。
        --
        wild wild computing
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コンピュータは旧約聖書の神に似ている、規則は多く、慈悲は無い -- Joseph Campbell

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