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映画「ベオウルフ」にみる日本の3D映画事情 175

ストーリー by Acanthopanax
立体的事情 部門より

saratoga 曰く、

近頃、またまた(人生何度目のブームかな)3Dが熱いそうである(日経トレンディの記事)。12月には、BSで立体放送も始まるそうだが、今回のブームの一番の原動力となっているのは、間違いなくハリウッドだ。これまで3D映画というと、イコールB級映画ということになっていたのだが、2005年のShowWestでの記者会見で著名な映画監督が「これからの映画は3Dだぜ」とぶち上げてから、まともな脚本をまともな役者が演じて、まともな監督が撮るという流れができあがってきた。STAR WARSの3D版もそのうち出てくるようだ。また、アメリカ人は、3D映画に気前よくお金を出すらしい(CNET Japanの記事)。そういうわけで、アメリカでは、3D映画が上映できるスクリーンもどんどん増えていくようである。3D作品が増え、スクリーンも増え、観客も増え、興行収入が上がる。ますます3D化に拍車がかかりそうだ。

(つづく...)

ところが、日本ではどうも事情が違うようである。ハリウッドが放つ2007年暮れの3D大作が「ベオウルフ」。 実写ぽいが全編CGというこの作品、日本以外では当然のことながら、3Dで公開されるが、日本では2Dでしか公開されない気配。確かに日本には、3D対応のスクリーンが少ない。 REAL-D方式でこれまでに上映したのが、わずかに全国で3館しかない(3D-Readyなスクリーンはもう少し多い。Real-D方式Dolby-3D方式)。

しかし、実は一番の課題は言語の壁、つまり「字幕」の存在である。2D映画の場合、映像と字幕は同じ平面上にあるが、3D映画の場合、被写体と字幕がそれぞれバラバラの位置関係にあるため、字幕に視線を走らせるたびに目がピントを合わせる必要がある(正確には、ピントは変えなくていいが、眼球の輻輳角を変える必要があり、ピントが協調で引きずられるのを元に戻す、というややこしい生理現象が起こる)。これが結構辛いらしく、関係者向けの3D映画の試写会では、上映が始まって5分で会場には誰もいなくなったそうである。

同じく言語のハンデを抱えるお隣の韓国では、あっさりと「吹き替え」でこの課題をクリア(日本でも子供向けのDisneyの3D映画は吹き替え)。ところが、日本には「字幕信仰」なるものがあって、「オトナ向けの映画を、テレビじゃあるまいし吹き替えなんて」というのが、この業界のエライ人たちの共通した認識らしい。

そういうわけで、日本に限って、3Dでは観られないという気配が濃厚だった「ベオウルフ」だが、3Dの試写会があるようだ。この試写会に招かれた20名が、明日の日本の3D映画の行方を握っているかもしれない。

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  • いったもん勝ち? (スコア:5, おもしろおかしい)

    by Anonymous Coward on 2007年11月18日 8時53分 (#1252020)
    >ところが、日本ではどうも事情が違うようである。

    二次元にしか興味ないですよ。
    • by Anonymous Coward on 2007年11月18日 12時10分 (#1252085)
      「おもおか」コメントにぶら下げるのもアレだけど,他に良さそうなのが無かったのでここに…

      >> ところが、日本ではどうも事情が違うようである。

      というあたり,どうもタレコミ人が誤解してる気がしますね.米国でも3D上映ってあまりポジティブに登場したわけではないですし,商売としての将来性もかなり怪しい気がします.

      まず重要な事実を挙げますが,米国において映画の興行売り上げの数値は(増減はありつつも)そこそこ順調に商売を維持しているように見えますが,実態としては映画館の料金がここ10年でめちゃめちゃ上がっているのです.要は「客はどんどん減っているのだが,料金を上げてカバーしている」という捻れた状態なわけです.さらに,最近は「ネットでコピーが流れる前に」的な目的や,純粋に儲けになるということで映画公開からDVD販売までの期間も短くなっていますが,これが映画館からの客離れを促進するという皮肉な状況にもあります.

      現状から言えるのは,例えば日本のちょっと前のパチンコ業界(全体の売り上げが横ばいなのだが,客単価は急増)と同じで「全体の数値上は表面化していないが,実態としては映画離れが急激に進んでいる」という事実です.当然,ハリウッド業界もそれを認識しているのですが,TVの大画面化,プロジェクタの普及,DVDの普及(今後はBDやらHD-DVDやらも普及?)など,技術の進歩で映画館に行く必要性を感じない人が増えてきているという事実を踏まえて,そういう客を映画館に呼び戻すにはどうしたらいいか,という観点からいろいろ模索しています.しかしゲーム業界と同じで,単に画質や音質を向上しても「別に現状で満足しているし」という客が大半なので,そういう方向性は明らかに手詰まりです.

      こういった状況において,「古の映画館では,家では味わえない映画館だけのものがあった」というのを再現するキーワードとして「3D上映」という技術が注目されているわけですが,「家では味わえないエンターテイメント」「ネットの違法コピーでは楽しめない」と歓迎してるのは製作側だけで,はっきり言えば客が本当に3D映画を求めてるかどうかは怪しいですし,映画館側もかなり懐疑的に見ていると言われています.ハリウッドのスタジオが映画館に金銭援助をして上映施設の普及を図ったりしているらしいですが,それほど良い反応も無いみたいですし,結局は一時的な話題に終わって,それほど普及しないんじゃないかと思いますけどね.
      親コメント
      • 大学の英語の教科書にこんなことが書いてありました。記憶頼りで結構適当ですが。

        ニューヨーカーの間では映画が大人気。
        アメリカの誇る最高に面白い映画が最先端の設備で見られます。
        大きなスクリーンにすごい音楽、もちろん3D映画も。
        料金はたったの1300円。
        でもポップコーンとコーラは買ってね、じゃないと儲からないから。

        これが本当なら、客離れが起きてなくても、健康マニアが増えれば映画館の料金の料金は上がるんじゃない?
        親コメント
      • Re:いったもん勝ち? (スコア:1, すばらしい洞察)

        by Anonymous Coward on 2007年11月18日 13時31分 (#1252110)
        おもおかを書いた者です。

        >「おもおか」コメントにぶら下げるのもアレだけど,他に良さそうなのが無かったのでここに…

        どこにもぶら下げず、トップレベルに書けばよかったのでは?私がまさにそうしたように。

        いや、レスされるのが嫌だという気持が有るわけではありませんのでご安心ください。むしろ嬉しい。(それに今回のはとても良レスだし)

        ただ、ぶら下げる必然性を殆ど感じないような別件文章(つまりオフトピならぬオフスレ)がぶら下がっているのを見ると、ちょっと微妙なものを感じもします。

        なにかトップレベルに書くと都合の悪い事情でもあるのでしょうか?

        もしかしてトップレベルに書くやり方が判らなかったのでしょうか?でしたら「返信する」という誤解を招きそうな文言のボタン(しかも何故レスと同じようにリンクになってないのだろう?凄く不思議ですよ>スラド)を押せばコメント入力画面が開きますので、そちらでどうぞ。
        親コメント
  • by Anonymous Coward on 2007年11月18日 9時41分 (#1252037)
    約2時間全編変更フィルムめがねをかけて映画を見るのはつらいと思うんだけど、どうよ?

    実写の3D撮影ってのは問題がある。
    普通のカメラで撮影するとピントは画面の一部にしか合わないよね。
    それを3Dで上映すると確かに瞬間立体には見えて臨場感を感じるんだけど、
    ピントが合っている被写体以外に目を向けると、とたんに違和感がでてくる。
    だってどうやってもピントを合わせられないんだもん。
    そりゃそうだ、最初からピンボケで写ってるから。

    だから実写で3D表現しようとしても、普通の光学系のカメラを使って撮影している限り、
    「まるで現実の世界のようにリアル」に見せることはできない。
    CGだったら隅々までフォーカスくっきりに表現できるので、フォーカスが合わない
    問題は解決できるが、逆にフォーカスがあっていないはずの位置にあるものまで
    いつもくっきりで、これまた違和感爆発ということになる。

    人間の目は一つを注視して見ているようでも、細かく動いて周囲の
    いろんなものを捕らえようとするもの。
    実世界では、注意の移ったものに自由にピントを合わせられるのが普通。
    平面のスクリーンに映っていたものなら、立体を感じることなく
    無理にフォーカスをあわせようとはしなかったが、立体感を得るようになると
    無意識に主被写体以外にフォーカスを合わせようとして失敗と言うのを
    繰り返すことになるんじゃないだろうか?

    だから、字幕ある無いにかかわらず、観客は違和感があって疲れると思うんだよね、
    こういう方式。
    ホログラムでも持ってこなけりゃ、無理の無い3D表現は出来ないってことだね。
    • 逆転の発想 (スコア:2, 興味深い)

      by primavera (9253) on 2007年11月18日 22時51分 (#1252235)
      このコメント以外にも3D映像製作の難しさに言及されていますが、ちょっと考え方を変えてみましょう。

      脳が立体を立体として処理できる情報は、右眼左眼に独立して入力される視差をふくむ映像です。
      3D映像は、この視差を含む映像を左右の眼に独立して見せようとするので苦労しているように思います。
      そこで考え方を変えて、脳が両目から入ってくる情報以外で立体像を作るように仕向けてみてはいかがでしょうか?

      つまり、片目で見るんです。
      絵画や写真(ステレオ写真除く)を見るとき、片目で見ると立体感が出てきます。
      おてもとにある写真や絵で試してみてください。両目で見ていたときよりも立体感が出てくる筈です。
      どんなに素晴らしい絵画でも映像でも、所詮は二次元なので、両目で見る限り脳も二次元として処理します。
      そこで片目でみると、脳は視差の無い環境で処理せねばならず、いきおいボケや構図等片目の映像だけで得られる情報を元に立体像を作ろうとします。
      というわけで、片目で見ると立体感が出てくるのです(と聞きました)。

      この「片目で見るメソッド」を使えば、字幕うんぬんや上映設備の問題はたちどころに解決です。
      また、何ら追加の投資を必要とせず、過去のライブラリもそのままで3D対応可能です。

      でも、2時間片目だけで見るのは疲れるだろうなー。
      自分で書いといてやったこと無い (;´Д‘)
      親コメント
    • by Lancelot (32409) on 2007年11月19日 1時23分 (#1252268)
      かなりオフトピぎみですが…
      文字フォントのアンチエイリアスも同様の問題があると思っているのですが、あまり周囲の同意を得られません(^^;
      ある程度大きな文字にアンチエイリアスがかかっている場合は気にならないのですが、12ポイント未満の文字にアンチエイリアスがかかってると文字がボケボケに見えてとても疲れます。
      モーションブラーも同様で、一瞬だけであれば目が反応して焦点を合わす前に次のシーンに移るためそれほど目が疲れませんが、止め絵でモーションブラーがかかってると、目がクラクラしてしまいます。
      自分の目が、ボケに対して敏感すぎるのかもしれませんが。
      --
      もうちょっとなんとかなりまへんか…
      親コメント
  • だって (スコア:5, すばらしい洞察)

    by Anonymous Coward on 2007年11月18日 9時56分 (#1252043)
    吹き替えに芸人とかアイドルとかヘタクソを平気で使うんですもの
    • Re:だって (スコア:2, すばらしい洞察)

      by sadasan (29024) on 2007年11月18日 12時48分 (#1252096)
      >吹き替えに芸人とかアイドルとかヘタクソを平気で使うんですもの

      日本にも、声優という職業があるんですけどね。
      彼らにかかれば、オリジナルは大根俳優でも
      結構観られる様になってしまいます。

      ただ日本では、声優は俳優より格下の位置づけなので
      話題作の吹き替えでは無理矢理俳優を持ってきたりと、
      お上の方々の思惑で台無しになったりします。

      シンプソンズの劇場版は本当に酷いわ。
      TV版ではわざわざ本編と声が似た声優を
      チョイスしていたのに、話題性だけの為に
      素人俳優に総入れ替えしやがった。
      親コメント
    • Re:だって (スコア:1, すばらしい洞察)

      by Anonymous Coward on 2007年11月18日 10時46分 (#1252056)
      御意。
      今まで観た洋画で、吹き替えがよかったと思えるのは
      • ピーター・フォークの刑事コロンボ(小池朝雄)
      • ジャッキー・チェンのアクション(石丸博也)
      くらいしか思い出せない。
      親コメント
      • Re:だって (スコア:2, 参考になる)

        by SteppingWind (2654) on 2007年11月18日 12時31分 (#1252088)

        他に有名どころではヤングフランケンシュタイン [amazon.co.jp]の広川太一郎×熊倉一雄による吹き替え版 [youtube.com]がDVD化されていないこともあって支持が高い, というよりこれが無い事でDVDの価値激減ってのがありますね.

        個人的には「夜の大捜査線」"In the Heat of the Night" [wikipedia.org]も田中信夫×富田耕生による吹き替え版の方が好きです. 特にロッド・スタイガー演ずる署長のイメージが葺き替え版で刷り込まれているので, 原語版だと違和感が.

        親コメント
      • Re:だって (スコア:1, すばらしい洞察)

        by Anonymous Coward on 2007年11月18日 11時39分 (#1252071)
        ばかもの、

           モンティ・パイソン映画版シリーズ(山田康雄、納谷悟朗、青野武、飯塚昭三、広川太一郎、他)

        があるだろうが。
        ジャッキー・チェンが「洋画」かどうかは疑問ではあるが、それなら、

           Mr.BOOシリーズのマイケル・ホイ(広川太一郎)

        も外せない。
        親コメント
  • 字幕 vs. 吹き替え (スコア:4, おもしろおかしい)

    by beat9872 (16046) <debianNO@SPAMnifty.com> on 2007年11月18日 7時56分 (#1252013) 日記
    吹き替えはいかんですよ。

    ターミネーターのあの有名なせりふが「また来る」なんだから!

    やっぱり

    "I'll be back."

    でないとね。
    • Re:字幕 vs. 吹き替え (スコア:3, すばらしい洞察)

      by ken-1 (4041) on 2007年11月18日 9時06分 (#1252023)
      それは、「字幕か吹き替えか」の問題ではなく、
      翻訳の問題だと思う。

      親コメント
      • いやいや、字幕でも「また来る」って出るんですが、字幕なら音声は"I'll be back."って聞こえるでしょ?
        吹き替えだと本当はどう言っているのか全く分からないので、シュワちゃんのかっこいいセリフを知ることができないと言うことなのよ。
        映画館でもDVDみたいに字幕を選べたり、音声切り替えができれば良いのかな?
        ヘッドフォンでは重低音を体で感じることができないので、
        上映回毎に
         日本語字幕+オリジナル音声
         英語字幕+日本語吹き替え
         日本語吹き替えのみ
        を切り替えて上映してくれたりすると一番いいかも?
        親コメント
      • by kyo1 (28134) on 2007年11月18日 9時50分 (#1252039) 日記
        「I'll be back」のような語感としての意味合いが強い台詞の場合、
        どのような翻訳でも代替が利かないように思います。
        ということで「字幕vs.吹き替え」に同意です。
        親コメント
        • by jaguar (3977) on 2007年11月18日 10時19分 (#1252047) 日記
          >どのような翻訳でも代替が利かないように思います。
          まったくその通りだと思います。
          もちろん翻訳がすべて悪いわけではないと思いますが。

          でも、英語の映画の日本語字幕は一時的な問題だと思っています。
          日常会話に、仕事に、歌謡曲でさえ、もはや(カタカナであれ)英語は不可欠。
          かつて先人が漢字を受け入れたように、いずれ日本語は英語も飲み込んでゆき、
          英語の映画は原語で鑑賞するのがメジャーケースになるんじゃないでしょうか。

          というわけで日本のDVDプレーヤでも北米リージョンのが見れるようにしてください。
          そしたらTeen Titans Animatedが見れるじゃないですか!
          "But I'm stronger than I look"
          親コメント
      • 翻訳って信じられない気がするけど、小説は翻訳を読むわけだし、対訳の本なんてないし、言語と比べながら読む人も少ないはずだし。

        まあ、吹替えの方が予算や時間もかかるんでしょうね。特にいい吹替えを作ろうとしたら。。。
        僕自身も、吹替えにすると映画の質が落ちるという先入観があります。

        だから良い吹替えの3D映画が良い興行成績を上げたら変わってくるのでは?吹替えに使える予算が増えてくるとか。。。

        と言いながら、、、、希望としては、3D映画に限っては吹替版を流す時間帯と、原語版を流す時間帯を用意してほしいが。週に一度の原語版でもいいから。(私は原語版しか観に行かないつもり(爆
        親コメント
    • 役者が喜ぶ (スコア:2, 興味深い)

      by Anonymous Coward on 2007年11月18日 11時59分 (#1252080)
      古い話なのでソースは失念しましたけど、
      日本での上映は字幕が主流のため、
      キャンペーンで来日した俳優が自分の声を聞いてもらえることに
      喜んでいたという話を聞いたことがあります。

      多少コミュニケーションに難があっても
      声まで含めた自分の演技を観賞してもらいたいのは
      役者としては当然でしょうね。

      "I'll be back."は名せりふだと思う。
      ハートマン軍曹殿も割と字幕でこそあのインパクトが…。

      親コメント
  • 業界事情 (スコア:3, 参考になる)

    by kingink (35064) on 2007年11月18日 8時37分 (#1252018)
    >お隣の韓国では、あっさりと「吹き替え」でこの課題をクリア
    韓国って日本よりも字幕主義だと思ってましたが。スター・ウォーズも「エピ1」では劇場吹替作っておいて「エピ2」では作らなかったはず。あと最近はどうだか知りませんが、吹替版を作るかどうかはハリウッドの命令次第で、日本の業界人の意向はあまり重視されなかったような。

    この「これからの映画は3Dだ」って意見は数年ごとに出てくるんですよ。ちょっと前だとロバート・ロドリゲスが積極的でしたね。でも結局肝心なのは映画そのものが面白いかどうかで、以前に「ポーラー・エクスプレス」をIMAX 3Dで観たけど「別に…」という感じでしたし。

    あと3D映画の鑑賞って遊園地的な雰囲気があって、みんなでポップコーン食べながらワイワイ観るぶんには楽しいんですが、日本の観客って「じっくり作品を鑑賞する」タイプが多いから受け入れられないかも。入場料を800円くらいにして家族連れの集まるシネコンとかで放映できればいいんですけどね。
  • 昨日観ました (スコア:3, 参考になる)

    by Anonymous Coward on 2007年11月18日 9時13分 (#1252026)
    現在韓国に住んでて、ちょうど昨日観たんですが、普通に映画+字幕(韓国語)でした。
    予備知識なしで行った所為で、単なる2DのCG映画だとばかり。

    内容が単純過ぎて(まぁ大昔の原作の話なので)、個人的にはあまり楽くなかったんですが、
    本来は映像でもっと楽しめるはずだったんですね・・・
  • 「吹き替え」もなにも (スコア:2, すばらしい洞察)

    by Anonymous Coward on 2007年11月18日 10時31分 (#1252051)
    Beowulf なんて一行目に「聞け!デーンの槍の年月の~」とあるように
    デーン人(現在のデンマーク)の物語じゃね?
    書かれた言葉だって古英語で "Hwaet! we gardena in gear dagum..." って感じだし。
    ドイツの片田舎では Beowulf 原文をほとんどそのまま読める方言が残ってるそうだが、
    それをハリウッドのアメリカ英語で聞いてもぜんぜん有り難味ない。
    • by Anonymous Coward on 2007年11月19日 0時24分 (#1252256)
      英語版の Wikipedia [wikipedia.org] に詳しい記事があるので興味のあるアレゲな方はそちらを
      参照していただくとして、ベオウルフの存在価値の中でも最も大きいものが、アングル族とサク
      ソン族がケルトの先住民を追い出して居を構えたイングランドとという土地で書かれ、英語で残
      っている最古の叙事詩であるということでしょう。また、彼らの民族的なルーツを考えれば、舞
      台がスカンジナビアであることに特段の不思議はありません。
      ハリウッド映画でも、歴史物については基本的にセリフ回しはイギリス(=イングランド)訛りに
      するのが定石です。大ヒットしたディズニーの『パイレーツ・オブ・カリビアン』だって、オー
      ランド・ブルームとかキーラ・ナイトレイとか、イギリスの俳優をキャスティングしてます。今
      回の『ベオウルフ』の主役、ロンドン出身のレイ・ウィンストンも、予告編を見る限りイギリス
      訛りで喋ってます。ただ、もちろん音声的にも、古英語と現代英語は似ても似つかないくらいに
      変化してしまっているので、そんなとこにハリウッドのアメリカ英語云々を持ち出してくるのは
      ちょっとナンセンスではないかと。…なんとなく、おっしゃりたいことは理解できますが。

      # この映画、英語圏以外の国ではなかなか興味持ってもらうまでが難しいんじゃないか?
      # 少なくても日本では…興行的にいったいどんな数字が出てくるのか、すごく心配です…
      親コメント
  • 映画は時空間 (スコア:2, 参考になる)

    by Pravda (33859) on 2007年11月18日 11時13分 (#1252065) 日記

    これまで3D映画というと、イコールB級映画ということになっていたのだが、

    映画は、「絵」と「時間」とが融合した表現です。
    「絵」が2Dから3Dになれば、人間の視覚の生理的プロセスに合うよう、演出や編集の「時間」要素をコントロールし直す必要があると思います。
    今までの3D映画は、この点を軽視していた気がします。

    個人的には、3D映画の時間感覚がもっと洗練されるまで、積極的に映画館に観に行こうとは思っていません。

    #「そんなこと言ってるから、いつまでたっても3D映画が熟成しないのだ!」とお叱りを受けそうですが…。

  • MANGA (スコア:2, 興味深い)

    by Anonymous Coward on 2007年11月18日 13時12分 (#1252104)
    3Dふきだしを使えば、被写体と字幕の位置関係は揃うんじゃないの。
  • もっと3D (スコア:1, 参考になる)

    by Anonymous Coward on 2007年11月18日 7時27分 (#1252007)
    任天堂やSEGAなんかはファミコン時代から3Dありましたよね。赤青セロファンあり、液晶メガネあり。
    PCでもRIVA TNTの頃は3Dメガネあったと思うんですが、その後なくなってしまい非常に残念。
    最近はハイビジョンでのメガネ無しというのも研究されているようですが、お茶の間3Dはいつ頃復活できそなのですかね。バーチャルボーイの失敗が何よりもあれすぎました。それでもHMD系で実現する方が手軽なのかな? ビデオカード3D系性能がここまで向上してきたんですから、いつまでも期待している分野です。
    音系も5.1chとか言ってないで、バイノーラルとかしてほしい。
    • by Anonymous Coward on 2007年11月18日 12時33分 (#1252089)
      3D液晶を搭載して実際にコンテンツも配布されてたケータイもありましたな。


      それはともかくとして、個人的にはHMD系や偏光メガネ系はかなりキツいと感じます。理由は言うまでもなく自分が既に眼鏡をかけてるから。最近の事情はよくわかりませんが、ああいうのって往々にしてメガネ着用者が使うのが難しいんですよね…
      メガネをかけたままでも被れるように、ひとまわり大きく作ってくれるだけでいいんだけどなあ。何か制限があるのかも知れませんが、是非とも撃ち貫いて解決して頂きたいところ。

      親コメント
  • by kyle (3923) on 2007年11月18日 10時35分 (#1252054) 日記
    > 実写ぽいが全編CGというこの作品、

    「ファイナルファンタジー」の興行的大失敗が
    閉ざしてしまった、実写志向の全編CG映画という
    ジャンルでの成功例となるといいなぁ、と期待。

    # ひょっとしたら、日本映画でもフルCGならば
    # ハリウッドに対抗できたりしちゃったりなんかして
  • by Anonymous Coward on 2007年11月18日 11時19分 (#1252066)
    >「オトナ向けの映画を、テレビじゃあるまいし吹き替えなんて」というのが、この業界のエライ人たちの共通した認識らしい。

    私の場合は、(リスニングできないので聞いても意味わからないけど)オリジナル音声で聞きたいから字幕派。
    変に吹き替えされて雰囲気ぶち壊されるのもヤなんですよね。
  • 実は一番の課題は言語の壁、つまり「字幕」の存在である。

    ここは今月号のプ~ねこ [geocities.jp]みたいに, セリフも立体視するぐらいの気概を見せなきゃ.

typodupeerror

計算機科学者とは、壊れていないものを修理する人々のことである

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