医師1000名がレセプトオンライン請求義務化に対して国を提訴 138
これはそもそも憲法問題なのか? 部門より
tarbz2 曰く、
毎日新聞によれば、 医療機関の診療報酬明細書(レセプト)のオンライン請求義務化が憲法に反するということで、 医師約1000名が国を21日にも提訴するとのことだ。 レセプトとは、医療機関が保険組合等の支払い機関に診療報酬を請求するための明細書のことだが、 現状では紙媒体でも可のところを、原則として2011年3月末までにオンライン請求に切り替えるよう医療機関に義務付けられている。 つまり、日本全国の医療機関において、レセプトをオンラインで送るためのシステムを導入しなければいけなくなるわけだが、 今回の訴訟はそのレセプトのオンラインシステムの初期投資が、営業の自由を侵害し、また高額の初期費用負担に耐えられないという主張のようだ。
レセプト・システムと言えば、随分と昔になるが一時期話題になった 日本医師会のORCAプロジェクトによる日医標準レセプトソフトが、 オープンソースに近い形態で無償公開されている。通常のメーカー製レセプトは数百万から一千万程度するようだが、 ORCAのほうはDebian上で動作し、Linux PCと知識があればコストをかけないで済む。 サポートをする事業社もかなり存在するようだ。 それでも今回のような訴訟に発展するということは、日医標準レセプトソフトに問題があって使えないものなのか? そもそも医者の怠慢なのだろうか?
全国保険医団体連合会のプレスリリースでは、60歳以上の開業医の 3割が開業医を止める、としている。しかし、アンケート結果の詳細(PDF)をみると、アンケート収集期間が 1年半と長期間である、回答数の中には一部の府県では 60歳以上のみ対象としてある、など偏りがあるのではないかと編集子は感じた。
参考までに厚生労働省のレセプトオンラインについてのリンクを貼っておく。
2009/01/17 11:49 追記 by soa: 「日本全国の診療所」と記載された部分を「日本全国の医療機関」と修正しました。Motohiko様ご指摘ありがとうございました。
Re: 医師1000名が、レセプトオンライン請求義務化に対して国を提訴 (スコア:5, 興味深い)
記事中の「診療所」は「病院・診療所」です。もしくは「医療機関」。ベッド数20以上が病院 [wikipedia.org]、それ未満乃至入院設備なしが診療所 [wikipedia.org]と使い分けられています。
それはともかく、検索すると次の記事を見つけたのでリンクします。
日本医師会がこの件についてのアンケートを行っています (概要 [med.or.jp]、報告書[PDF] [med.or.jp])。昨年春 (2008/3/17∼4/30) の時点でも実施している医療機関が2.0%、またこれを機に廃業を考えているのが8%以上あることが判ります。
またアンケートを読み進めると、開設者 (院長?) の年齢が高いほど廃業を考えている割合が高いことが判ります (P9)。医療分野では「定年」が存在せず、高齢の医師が勤める医療機関が地方医療では大きな比重を支えていることが知られています。そもそも厚労省も高齢医師も戦力としてみているわけですし。こういう人たちがごそっと抜けるのは、単純な「競争」としては間違っていないのかもしれませんが、医療という生活に必要なものに当てはめていい考え方かは疑問があります。タレコミ人は『そもそも医者の怠慢なのだろうか?』(アレたま時点でこのような煽り文句があった) としていますが、単純な費用負担すらままならない状況ですので (一応初診料に「電子化加算」の3点が加わるそうです。ちなみに1点=10円)、「怠慢」呼ばわりはひどいんじゃないかなぁと。
なお日本医師会、日本歯科医師会、日本薬剤師会が合同でオンライン請求の完全撤廃を求める共同声明 [med.or.jp]を行っています (2008/10/22)。
レセコン業者と役人の結託? (スコア:2)
# レセコンのリース料+カルテ入力のオペレータの人件費が問題。患者数の少ないとこは廃業ですね
レセコン業者と役人が結託してるんじゃね~の?と、根拠のない邪推が湧くのを停められない…
notice : I ignore an anonymous contribution.
Re: 医師1000名が、レセプトオンライン請求義務化に対して国を提訴 (スコア:1, 興味深い)
工場のように流れ作業で大量生産するにも限界があるため、
法令順守しつつ利益を増やすには支出を削る以外に無いのが要因かと。
最近は重症で回復の見込みの薄い患者を受け入れないことで利益を増やすという
新しいスキームがあるようですけどね。:-
Re: 医師1000名が、レセプトオンライン請求義務化に対して国を提訴 (スコア:3, 興味深い)
病名によって診療報酬が決まって、その診療報酬内で
やり繰りする制度にうつっています。薬を減らせば
減らすほど儲かるという素敵な制度です。
他には治療成績(三カ月以内に退院した人の割合)で診療報酬を
割増する制度もあります。短期間で回復しそうな人だけを
診療し、重症患者を避けるようにすると儲かる仕組みです。
危なっかしい診療報酬制度が多々作られています。
無駄な投薬が多いのも事実だと思います (スコア:1)
もうずいぶん前に死んだうちの祖母の例だと、
腰が痛いというので二週間に一回くらい
整形外科に腰をあっためる(?)ような治療に
行っていたらしいのだが、家にあるからいらん
と言っても毎回大量の貼り薬を持って帰ってきてました。
こんなにたくさんどうするのと言っても、
タダみたいなもんだから持って帰ってと言われたそうな。
家族の人も使えるものだからいっぱい持って帰りなさいとのこと。
貼り薬が無くなったら行きますって言ったら無くならなくても来いと。
そりゃもう大量の貼り薬だらけでしたよ。
しかも個別包装じゃないからカピカピに乾燥していく一方。
ここ数年でこのような無駄が減ったのならそれは良いことだと思います。
屍体メモ [windy.cx]
Re: 医師1000名が、レセプトオンライン請求義務化に対して国を提訴 (スコア:1)
>まず、たいていの医者はカルテを手書き。
>患者と会話しながらカルテ書いてるから、PCには向えないだろ。
>電子カルテを導入すると、それを「入力する」事務が単純に増えるのだよ。
あなたの「たいてい」がどういうデータに基づいているのかは知りませんが、
私の家族がいく医者は、個人開業医が4~5件ですが、全員直接PCにカルテを入力していますよ。
主な症状や薬はドロップダウンで選ぶだけなので、非常に楽そうです。
処方箋も直接プリンタから出てくるので、ほとんど待たされることもありません。
はっきり言って、事務効率化という観点で、医者側のメリットは大きいように見えます。
一患者として (スコア:5, 興味深い)
中学生の頃から通ってるかかりつけの開業の内科医がいます。そこは数年前からDoctor' Desk II [cmsnet.ne.jp]というのを利用しているのですが、それを導入して以来、診てもらってるというよりパソコンの片手間にこっちも見てるいうよで嫌~な感じです。カルテ入力するためにキーボードとディスプレイ置いてある机に向かっている時間が長い。昔は患者の方を診てくれていたのに。手書きのカルテの頃が良かったな。ちょっと不安になります。
Re:一患者として (スコア:1)
一番電子カルテ化が進んでないのは精神科、という噂を聞きました。「患者さんの話を聞くのが仕事」だからとか。
電子カルテは他科の情報が瞬時に見えたり、過去の検査項目も自動的にグラフ化できたりとすごく便利ですが、それをふまえた上で患者さんの話を聞けるお医者さんになりたいなー、と思う次第です。
以上
開業医を止めるなら (スコア:5, すばらしい洞察)
医師の育成には、国の予算と患者の協力が結構かかっているとおもうんだけど・・・・。
私の住んでいる地方都市の場合、ここ十年くらいで新規の開業医が随分と増えました。
市立病院とか市内の大手総合病院で評判の良かった先生たちが、市内の各地で医院を開いてまして、
医院と薬局が連なった病院通りみたいなところもできてます。
で、そういう新規開業医のところは、ほぼ電子カルテが導入されているので、レセプトがオンライン化
されても影響ないというか、手間が省けてメリットがあるでしょう。
が、昔からの医院はレセプト・コンピュータも導入されておらず、医療事務の
おばちゃんお姉さんが手書きで書類作成という感じです。
そういう昔からの先生にしてみたら、事務処理を機械化してもメリットが感じられないでしょう。電子カ
ルテも導入すれば医院全体の事務作業量は減らせますが、オーダー入力は現状では医師しかできないこと
になっているはずなので、医師からすれば負担が増えるようにみえます。
おそらく医院単体でレセプト処理を機械化させるのでは反発が大きいだけです。
千葉県の亀田総合病院みたいに地域の診療所を [kameda.com]
ネットワーク化していくなどの取り組みを進めないと、医師にとってメリットは無いです。
例えば地域の医師会で電子カルテを共同運用して、医療事務も共同化するなどの対策が考えられると思います。
しかし、厚生労働省のやることを見ていて感じるのは、現場の実状とか考えない独善的な態度ですね。
現場の医院などにとってもメリットを感じられる案を示して、地道に説得するというところが感じられません。
「俺たちが決めたんだから、つべこべ言わず従え」という感じで、不合理なことも押し通すし、そういう
ところを改善してほしいものです。
医療費把握のために必要 (スコア:4, すばらしい洞察)
オンライン請求で国の医療費は減りません (スコア:5, 参考になる)
スラド読者の皆様としては病院待合室で待ち時間を過ごしつつ
「ああこの時間も舞台裏ではオンライン請求に合わせる仕事のために
事務員と医師が時間をかけてるんだな」と想像してみてください。
患者側には待ち時間延長などデメリットが多いのです。
医療費を統計把握してムダを調べれば国全体の医療費が
減らせるだろうというのは厚労省の幻想です。
日本はすでに医療費貧乏国ですから削る余地もありません。
医療費対GDP比率は米国15% フランス11%ドイツ11%、日本8%.
http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/1900.html
日本の医療費を減らそうと無理するからまともに出産もできない惨状。
イギリスのサッチャーが90年代に大失敗した医療費削減を
(米国もまねて失敗)日本の厚労省が10年遅れでまねている現状です。
http://www.pluto.dti.ne.jp/~mor97512/KOKU28.HTML
誤解1。
ORCA日レセという低維持費のレセプトソフトでそのまま
オンライン請求ができるというのは誤解。ORCA日レセに加えて
新たな回線契約や設備投資が必要です。
誤解2。
医師がIT得意ならオンライン請求が簡単だろうというのも誤解。
IT得意か不得意かはオンライン請求ではささいな問題で、
ほぼ「病名変更の事務手続き+導入費用+事務員教育期間」が問題です。
もちろん舞台裏での「病名分類や操作に慣れるまでの半年程度」は
患者側の待ち時間も確実に増えます。
患者、医師、医療事務の3者が泣いて、厚労省が
少し喜ぶのが診療報酬オンライン請求であろうと思います。
(大規模な情報流出があったら国民大激怒、厚労省知らん顔)
Re:医療費把握のために必要 (スコア:4, すばらしい洞察)
保険者(国保、健保)の側からすれば、紙レセプトでは目視による確認しか行えず、請求内容を
100%確認する事は出来ません。電子化されていれば、ある程度電算処理で誤請求や、明らかにおかしい請求を
弾く事が出来ます。国や健保の立場からすれば、増大する医療費を何とか削減したので、レセプトの電子化を
どんな名目でも推進したいのです。我々サラリーマンも健康保険料が増えていますので、大枠としては
推進するべきと思います。
実は医療機関側にもメリットがあり、誤請求が直ぐに判明するため当月に訂正したレセプトを提出すれば費用の
請求が遅れる事がありません。(従来は入金が遅くなり、資金繰りの面で苦しくなります)
なお、レセプトデータの提出は今回の「オンライン請求」以外にもFDやMOを使った提出が従来より可能です。
また、小規模の診療所では紙レセプトでの提出が数年間許容されている筈(期限はあるが)です。
導入スケジュールはこちら (スコア:2, 参考になる)
厚生労働省のwebに導入スケジュール [mhlw.go.jp]載っていました。(pdf)
反対理由を未だ見ていないのですが、オンライン化100%を狙うよりも、小規模診療所にはORCAの様なレセコンを導入して頂きFDやMOでのデータ送付を認めるのが
現実的な気がします。目標はレセプトデータの電子化なので。
Re:医療費把握のために必要 (スコア:2, 興味深い)
>保険者(国保、健保)の側からすれば、紙レセプトでは目視による確認しか行えず、請求内容を 100%確認する事は出来ません。
現在、保険者(国保、健保)では、電子化されたレセプトも、画面に出してから、紙に打ち出して点検しています。だってやりにくいんだもの。もちろん、電子化している病院でも、紙に打ち出して点検します。モニターだけで、台数が足りません。
>電子化されていれば、ある程度電算処理で誤請求や、明らかにおかしい請求を弾く事が出来ます。
もちろん点検ツールが双方にあって、いわゆる明らかにおかしい請求ははじけますが、問題は、この基準がころころ変わることです。つまり、セキュリティーツールと同じく永遠に改定し続けなければいけません
>我々サラリーマンも健康保険料が増えていますので、大枠としては 推進するべきと思います。
ORCAプロジェクトによる日医標準レセプトソフトそのままでははっきりいって使いにくいため、事務員をもう一人雇う必要があります(年間200万以上)。電子カルテと連動にするとこちらは有償なので 導入時に2百万から5百万、毎年保守に百万、さらに2年に1回の改定時に百万かかります。
これだけのお金があれば、新しい検査機器が数台買えます。正確な書類を書くためだけに、これだけの費用を掛けろというのは、まさに上の方の役人考えそのものだと思います。
なお、病院は既に電子化は導入されており、今回問題なのは、医者一人、看護師1-2人といったところが中心の小規模診療所です。ここの平均年収は2千万ー2千五百万程度(もちろんもっと低い人がいます)です。開院時に借金をしている人は、そこから、年間5百万ー1千万程度借金を返します。人によっては死活問題だと思います。
>レセプトデータの提出は今回の「オンライン請求」以外にもFDやMOを使った提出が従来より可能です。
これが、認められなくなるのです。
でも、私が一番心配なのは、ほんとに医療情報は、守られるの?ということです。 専門家のいない数人の従業員しかいない小規模診療所のコンピューターがインターネットとつながった状態では、(役所は、一応つなげるなといっているが、実際、OSのセキュリティーアップもしないといけないし無理)ウイルスの十匹やバックドアの3つくらい作られても、しようが無いのでは?
Re:医療費把握のために必要 (スコア:1, 興味深い)
> 異常な請求がみつけやすくなり
異常な請求って、どういうもののことをさすのでしょうか。
確かに架空請求をする医者はいて時々捕まっていますが、
過剰請求とされるもののほとんどは、健康保険給付基準の解釈の違いとか、
正当な治療が厳密には保険適応でないとか、
請求する側が病名をつけ忘れたとか、
あるいは保険者側が支出を抑えるために機械的に一部を払い渋ったとか、そんなのばっかりです。
# 過剰請求を0にする方法はあって、例えば「医療機関側が患者の納得のもとに10割請求→患者が自己負担分の7割を自分で保険者から直接給付してもらう」なら、間違いなく今の定義での過剰請求は0になります。医療費の総額と患者の負担は増えますけど。
> 一つの医療機関での検査結果を簡単に他の医療機関から取り寄せることができる仕組みを作ってもらいたいものです。囲い込みを減らせるし、重複検査も減らせます。
検査結果その他が簡単に送れて気軽に患者を紹介できるのは確かに便利ですから
その仕組みの価値は高いとは思いますが、
「囲い込み」とか「重複検査」とは何を指すのでしょう?
医療費の無駄を省くためなら、紹介状も持たずにドクターショッピングを繰り返す行為は強く非難されるべきです。というか、仮にカルテ内容も送信可能だったとして、前医が年余にわたって記載したカルテや膨大な検査結果だけを読んで全体像を把握するのは不可能に近いです。サマリを作ってもらったり電話で確認するなら、紹介状をもらって転院なりセカンドオピニオン受診なりするという今のシステムと変わりません。
日本は先進国で最も医療費が少ない国の一つなので、少々システムをいじったところで医療費がこれ以上下がることはないでしょう。医療の荒廃が加速するだけ。
Re:医療費把握のために必要 (スコア:1)
どうみても言いがかりとしか思えない事をやってくるそうだ。
5分ルールとか七対1看護とか臨床研修医システムとかみても
厚生労働層は役所としてぼろぼろだなと思う。
今までの例でハシゴはずしをやたらやってるのでこれから厚生労働省が
主導のインセンティブ・フランに乗る奴はもういないってのも言ってた。
皆保険が壊れた時の為に医師が悪いことにしたいってのも言ってたたね。
(文革後の中国とかポルポトの虐殺とかの状態を心配してた。)
Re:医療費把握のために必要 (スコア:2, 参考になる)
出来ます。
というか、今までがそう。
但し、OCRにしろ(沖電気ともう1社が作っていて、導入に数億円必要だが)、オペレータ手入力にしろ、全データを
入力する訳ではありません。
詳細は知りませんが、一部を電子化して、残りは画像で保持するという仕組の筈です。だからチェックが甘くなります。
興味本位でORCAをインストールしたことがありますが… (スコア:2, 参考になる)
まずびっくりしたのが、COBOLで構築されているという点。プロジェクトが開始された頃を考えると、JavaやPHPなどの言語を選択しなかった理由はなんだろう…。
ORCA以外の給官鳥などといったプロジェクトではJavaが使われています(でもあまり聞き慣れないDBを内包しているようです)。
これはORCAもいずれJavaに?と勘ぐったりもしますがその予兆はさっぱり。
それとUIの古さ。自分は古いオフコンのインタフェイスを知らないのですが、人に言わせればORCAのインタフェイスは古き良き時代のコンピュータで作られたインタフェイスをそのまま踏襲したようなモノだとかで。
被保険者情報を入力する画面で情報を追加して保存→再編集の流れがよくわからずマニュアルとにらめっこしてようやく、という感じです。
あとはDB設計かな。500カラムもあるテーブルがあった時は目を疑ったw ***1、***2、***3・・・・と延々続いてるのを見たときはもうちょっと何とか成らなかったのかとも。
オープンソースのプロダクトとはいえ、こうした敷居の高い環境だと本当に詳しい人でないと導入〜運用ができないだろうし、サポートをする業者がメンテ費用で商売をしてる様子をみると、言い方は悪いのですが最初からこういう魂胆だったのではないかと思ったりします。
Re:興味本位でORCAをインストールしたことがありますが… (スコア:2, 参考になる)
ひどいときには計算式まで改定されるので、計算プログラムまでデータとして
持ったりする羽目になります。Javaなど近代的な言語なら、クラスとして
設計するのでしょうけど、COBOLだと***1、***2、***3とならざる
得ないのでしょうね。
未知のデータをマスタとして格納しなければならない時点で、
制度をなんとかしろよと思うけどね。コンピューター化なんて
全く意識していない制度体系で、それをそのままコンピュータ化
しようとするから無理が起こるんだけどねぇ。
Re:興味本位でORCAをインストールしたことがありますが… (スコア:1)
人に言わせればORCAのインタフェイスは古き良き時代のコンピュータで作られた
インタフェイスをそのまま踏襲したようなモノだとかで。
案外それに違和感を抱かない開発者集団ってのを数年前に見ました。ってか一緒に仕事しました。
Webだなんだっていう話が出ているシステムなのに、クライアントアプリの設計書には
-1画面に表示は19行。
-20行目は「次へ」の移動ボタンとする。
なんてのがもうサンプル画面付きで書いてある。当然その辺はF10とかF9とかのショートカット
でも操作可能で...って、「なんで広い画面に19行しか出さないのですか!?」とかみついた覚えが。
あと、500カラムのテーブルなんてまだザラにありますよ。
先日も、Oracle10gのカラム数上限が1000であることを調べるハメになる設計で仕事しました。
「設計変更でカラム追加するとエラーがでるんですけど」
1000超えていたという。
手書きしたカルテをその後入力することになる (スコア:2, 興味深い)
介護度を決める前段階に、お年寄りを訪問し話したり現状見たりして、カルテのような資料を作るのですが、
とある自治体はそこに携帯型端末を強引に導入しました。
が、実際に携帯端末を訪問時に持っていくケアマネージャは皆無で、現場には用紙を持っていき手書きで記入、
帰宅してから携帯型端末に一生懸命入れるという状態に。
端末を操作しながらだと「冷たい感じがする」「真面目に見てないんじゃないか」と言うお年寄りが多かったこと、
というのがあるみたいですね。
電子カルテを強制すると結局同じような状態になるところが出てくるんじゃないかな。
それを怠慢と見なすかどうか、というのはありますが。
あなたの方が偏りあるよ。 (スコア:1, すばらしい洞察)
>ORCAのほうはDebian上で動作し、Linux PCと知識があればコストをかけないで済む。
誰がメンテするの??特に開業医の場合は。
オープンソースでなんでも解決、みたいな書き方はやめろよ。
Re:あなたの方が偏りあるよ。 (スコア:1, 興味深い)
なぜこれがマイナスモデでフレームの元なんだろう?
ORCAの導入を検討して調べてみたら、すぐにORCAを選択するメリットは殆ど無いって思うんですが。
ORCAはシステム設計時にメンバーがヲタクな趣味に走りすぎた時点で失敗している。
とにかくレセコンには大量の帳票がつきものなのに、そのプリンタ一つ繋ぐにもドライバ捜しから四苦八苦するようなものを出してこられても迷惑なだけです。
結局、導入して運用するには本業そっちのけでPCをいじくり回すか、普通のレセコン並以上のお金を払って業者を雇うか‥‥既に医師会会費を経由して大金が流れているのにね。
少なくともコスト的なメリットを期待するなら、ORCAを選ぶ理由はありません。
メンテナンスする人を雇うか外に出せばいいのでは (スコア:1)
>誰がメンテするの??特に開業医の場合は。
自分ができないことは人にやってもらう。
サービスに対して対価を払う。
当然のことだと思います。
ただ外に出すときにはセキュリティ面で
いろいろと考慮すべきことが多いのは分かります。
屍体メモ [windy.cx]
Re:あなたの方が偏りあるよ。 (スコア:1, 興味深い)
うちの近所の内科医は、20年以上前からパソコンに手を出して色々患者の管理をしていましたねぇ。
当時で還暦直前でした。
Re:あなたの方が偏りあるよ。 (スコア:1)
住宅地の一次診療を支えているのはこういうおじいちゃんおばあちゃん先生ですよ
視力がつらくなってきたあたりで引退される方が多いようではありますが
Re:あなたの方が偏りあるよ。 (スコア:1)
地域の事情があるとはいえ、高齢な医師ともなると重病を見逃す確率も多くなるのでは?
私の祖父もそれやられました。田舎の病院なのでしがらみもあり、父は訴えることもできませんでした。
医師の世界は病んでいると思いますが、ともかく、一次医療として適切な判断と行動ができる医師は最低必要です。
オンライン義務化は、(私は支持してませんが)きちんと医者として働けない医師にとって狼煙をあげたと思われます。
ソレ無理 (スコア:1, 参考になる)
厚生労働省:年齢階級・性別にみた医師数 平成18(2006)年12月31日現在
http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/ishi/06/kekka1-2-2.html [mhlw.go.jp]
診療所に勤務する医師は
平均年齢58.0 歳
60~69歳 14436人15.2%
70歳以上 21748人22.8%
日本の一次医療は還暦を過ぎた医師によって支えられています
あなたから見て「きちんと医者として働けない医師」を排除した場合
日本の医療そのものが崩壊します
年齢は関係ないのでは? (スコア:1, 参考になる)
日曜に子供が発熱して、月曜に診察を受けたら
「何でもっと早く連れてこない。日曜でも夜中でも親だったら連れて来い。」と怒られたとか、
看板は内科と産婦人科だけど、怪我だろうと湿疹だろうと、断られた事が無いとか。(後で専門医を紹介される場合アリ)
診療技術に付いては、最新と言う訳ではないと思いますが、地域の人からは非常に信頼されていました。
大きな総合病院に入院して「苦しいよ、家に帰りたいよ。」と言って死んでいった叔母を持っていた自分としては、
医師だったら、何がなんでも延命すべきと言う考えには疑問を持ってます。
Re:年齢は関係ないのでは? (スコア:1)
私が幼少のみぎりにかかりつけだった先生は、
やはり地域に信頼された名医で、結構なご高齢だったそうですが、
夜中に熱を出した私を母が大あわてで連れて行ったところ、
「子供は熱をものだから、ちょっとしたことで大騒ぎするな」
としかられたそうです。
相手によっていろいろな対応、叱り方ができるというのは、
年の功というか、経験の強みみたいなところでしょうね。
Re:あなたの方が偏りあるよ。 (スコア:1)
実父と同年代の先生を信頼する私ゃ、今年本厄
小学生の頃からお世話になっているので、母親の次に私を知り尽くしている方です
義務化しないとやらないだろうな (スコア:1)
サーバ側のコストはかかるでしょうけど、クライアント側のコストは医療機器に比べれば
安いので、費用うんぬんは同情出来ないです。
紙のレセプトの処理は、いまだにアルバイトによる人力だったりする。それを置いといて、
電子化されたとたんにセキュリティうんぬん言われてもなぁ。
システム全体の善し悪しはソフトによるわけだけど、そのあたりはやってみないとわからない。
最初は紙と併用するところが多いだろうから、余計な仕事が増えるだけといういつもの
パターンか。
Re:義務化しないとやらないだろうな (スコア:1)
>紙のレセプトの処理は、いまだにアルバイトによる人力だったりする。
困ったことに、現状でレセプトをPCで処理している(最終的に紙に出す)現場でも
レセプト点検すらまともに出来ない。 酷いのはソフトウェアで警告表示されてるのにチェックしない連中も居ますからなぁ……。
ところで紙媒体を使いたくないのであれば
媒体(CDROMとか)で送れるわけですから何も問題ありません。
そういう点でも疑問の声があることも忘れてもらいたくないです。
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投稿処理前プレビュー確認後書込処理検証処理前反映可否確認処理後……
オープンソースならコストは掛からないとかいう嘘はいい加減にしてくれ (スコア:1, おもしろおかしい)
ってのは
Linux使いこなせるくらい頭イイんだから医師国家試験くらい簡単だろ?
ってくらい無茶
医師のカルテはセキュリティ手段 (スコア:1, すばらしい洞察)
医師の書くカルテは、個人にまつわる診療記録になります。
なので、本来はこのカルテが電子化されればレセプト処理は簡略化されます。
むしろそこから電子化しないと、いきなりレセプトの入力というのは難解なのです。
しかしながら、紙からコンピュータへの移行において問題となるのは
昔から変わらずUIの問題に帰着されます。
費用というのは、移行をすればいくらかかかるものなので仕方がありません。
コンピュータから紙に移行するのもコストはかかるのです。
さて、UIというものは使い手のスキルに依存します。
紙に文字を書くというスキルは、日本人ならだいたい誰でもできますし(障害を持っていなければ)
医師となるには、カルテを「書く」スキルも当然持っているものです。
突然カルテを「入力」するスキルを求められたのです。
しかも、お世辞にも入力方式が整っている訳では無いのです。
バイクの運転と、バスの運転くらいの違いがあるソフトを使いこなさなくてはいけないのです。
なのに今、無免許で60歳を超えている。
ちょっと厳しくないですかね?
歩いて行く手段も残しておいてあげるべきだと思います。
# 一定の基準を満たす人でないと駄目だと思いますけどね。
# 開業医で、一定期間以上の実績があるとか。
Re:医師のカルテはセキュリティ手段 (スコア:1)
アメリカと違ってシュライバー(代理入力者、医療秘書)を雇ってるところは大学病院以外はなかなかないと思いますよ。日本には医療秘書の資格自体がメジャーじゃないので代理入力者自体が若い先生ということも多いです。
# 世間はそんなPCスキルを持っている人ばかりじゃないみたいです。
# うちのレセプトのキーボードは/.の皆様には信じられないかもしれませんが、50音順の配列です。そんな世界もあるのです。
以上
Re:医師のカルテはセキュリティ手段 (スコア:1)
まだ売ってるようですね。テンキーないのが微妙ですけど。
60代とかならちゃんとしたキー配列覚えたらと思うけど、
80過ぎとかの人にはコレでいい気もします。
(サポート先にコレがあったら凄く苦労しそうですが^-^;
http://www.ttools.co.jp/product/hand/aiueo_kbd/index.html [ttools.co.jp]
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かな入力だから撃沈しそうなID
ORCAプロジェクトの利用環境 (スコア:1)
このORCAって、なぜ利用環境をDebianに限定してしまったのでしょうか?
レセプト・システムってソフトウェアとしてみると単なるデータベースアプリケーションなので、
開発環境さえうまく選べば複数のプラットフォームで動作させるのに大きな障壁は無いような気がします。
ORCAプロジェクトのサイトを見たりしましたが、Q&Aなどを見てもわかりませんでした。
それともプロジェクトの開始時期の頃にはまだ難しい事情があったんでしょうか?
# 訴訟については単に費用負担の問題だと思うので、憲法問題とか精神的苦痛とかを
# 理由にして争うのは負ける原因を作っているようにしか見えません。
Re:ORCAプロジェクトの利用環境 (スコア:3, 参考になる)
3年ほど前ですが直接医療情報のえらい人に聞く機会がありました。
言われたのが、
1.Fedora(当時はCore)は回転が速くてサポート出来ない、一番安定していてサポートが長いのがちょうどDebianだった
2.へたにWindowsで動かせたりして専門家による管理じゃない(つまり、かじった程度の院長がインストールして使った)状態で、ウィルス→レセプト漏れるとかするとプロジェクト自体が困る
3.オープンソースだから、使いたい人は好きな状況で使ってくれる(実際Fedoraで動作させている人もいる)
とのことでした。2が大きいんですかね。
僕も実際にWindows(Cygwin)で動作させることを試してみましたが、実際にヘッダファイルを書き換えたり大変ではあるものの可能ではありました。
とはいえDebianで使うときの楽さとはかなりの差でしたので、実際にこんなことしながら使ってる人は居ないだろうなー、と思う次第です。
以上
Re:ORCAプロジェクトの利用環境 (スコア:1, すばらしい洞察)
その1~3は単なる後付の言い訳ですよ。Linuxでも当時からサポートを重視するならRHELがあった訳ですし。
そもそも2と3は矛盾した話だし、2の専門家サポートを必須とする囲い込みは普及させないための障壁として用意したといっている様なもんです。
つーかですね、主治医意見書の方はWindowsで動いている訳ですが、レセデータより個人情報満載のっちはダダ漏れでOKなのか? とか、辻褄が合わなすぎるんですわ。
実際には関係者がその時その時で趣味で選定をやっているとしか思えない訳です。
Re:ORCAプロジェクトの利用環境 (スコア:1, 参考になる)
>Linuxでも当時からサポートを重視するならRHELがあった訳ですし。
ORCAの公開された2002年2月当時、ギリギリRHELはまだありませんでしたよ。
RedHat Linuxにも今から考えると長期間のサポートが提供されていましたが
ドットコムバブル後の赤字企業の先行きを過剰に厳しく見積もったのでしょう。
誰のサイフで? (スコア:1, すばらしい洞察)
今時紙ベースのレセプトを人海戦術でべらべらべらーってどんだけ前時代的なのかと。
それで廃業する医院がある程度出るのは仕方がないのも判る(でももっと対策しろ!)
でもこのプロジェクトの主眼は支払基金側の事務作業効率化(=人件費削減)だろ?
それを何で他人(=医療機関)のサイフでやろうとすんのかってことなわけで。
ただでさえ経営環境の厳しい昨今、殆ど自分にメリットのないことを多額のコスト払ってやんなさいって強制されてもねぇ。
むしろ支払基金側が「このたびこういうシステムを開発しました。設置や回線費用、維持メンテはこちらでやりますのでどうか置いて頂けないでしょうか?」って頭下げてやってくるのが筋だろうよ。
Re:誰のサイフで? (スコア:1)
Re:畑の違う人が作っちゃった (スコア:5, 興味深い)
お年寄りのお医者さんにレセコンを導入するのにネックになるのが入力作業と
ディスプレイなんです。
ポインティングデバイスは大玉トラックボールで何とかなります。マウスと違って
クリック時にポインタが動かないのがよろしい。
必須項目に入力や選択を促すようなUIデザインはまだ改良の余地はありますね。
しかし新しい事を覚えようとしない方にはどうやったって無理です。練習もろくに
せずに今日から電子化なんか出来るわけありません。
UIはたいていSXGAあたりで作ってあるんだけど、19インチくらいじゃ字が小さい。
かと言って24インチワイドでは綺麗に出ない。
24~26インチSXGAドットバイドットのものがあればいいけどそんなパネルないし。
医者専用と言わず、すべての老眼用に大文字ディスプレイがあればとよく思います。
〜◍
Re:畑の違う人が作っちゃった (スコア:1)
いいアイデアだとは思うんだけど、全世界で3人くらいしか読めない字を平気で書かれますからねー。
〜◍
Re:畑の違う人が作っちゃった (スコア:2, 興味深い)
プロフェッショナル仕事の流儀でもやってました。
製品名は出ませんが、実はDr.Board [drboard.com]
うむ、これでは字が下手な点は全く解決していませんね。
って、字が下手なのはいけないことなの?
Re:畑の違う人が作っちゃった (スコア:1)
と、お医者さまに言われたことがあります。15年くらい前かな。
まぁ、冗談かもしれませんけどね。
Re:義務化? (スコア:3, おもしろおかしい)
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黒幕は共産党 (スコア:1, 興味深い)
この医師たちをまとめている全国保険医団体連合会 [doc-net.or.jp]は、共産党系の団体です [google.co.jp]。
日本医師会とは敵対する組織なので、ORCA なぞ使うはずがありませんし、使いこなす能力もないでしょう。
別コメント [srad.jp]にある「愛知県保険医協会」もこの傘下団体です。
つまりは、政府のやる事にはとにかくイチャモンつけたい人たちの集まりです。
もちろん、同和利権や半島利権などを隠れ蓑に不正請求をする輩はおおぜいいますし、それが動機の可能性は高いと思いますが……。
Re:黒幕は共産党 (スコア:1)
>親コメントは共産党の連中に能力がないと言ってるだけでしょ。
医師でない共産党員は使う必要がないと思うけど。
だから、医師に能力がないって意味では?