フィルムの生産減少で記録写真の危機 137
ストーリー by hylom
保存については策は色々とありますが、 部門より
保存については策は色々とありますが、 部門より
Technobose 曰く、
サンケイニュースによると、写真フィルムの生産減少により考古学の現場で記録写撮影ができない危機に瀕しているとのこと。保存性や緻密な描写力などが要求されるため、使えるフィルムが限られていることが直接の原因のようだ。
かといってデジタルにすると、メディアの破損などで、画像データ全てが消失する危険性もあり、移行をためらってるようである。そういえばデジカメが普及し始めて、そろそろ十年ぐらいだし、家庭で撮った写真も消えてなくなっているという騒ぎが起きるのも、そろそろではないかとも思う。
個人的には、写真フィルムは褪色という問題があるが、温度や湿度に注意して保存すれば、カラーネガでも結構な期間保存できるし、フィルムが物理的に保存されていれば、まったく見られなくなることもないため、マスターの保存としては最適なメディアだと思う。仮に褪色していても、プリントする際に補正することで元に近い色を再現することもできる。
デジタル・メディアの難点は、保存さてれいる画像をデータとして管理するため、ちょっとした情報消失の影響範囲が大きいこと、メディアと情報が切り離されているため、保存状態を簡単に確かめることができないこと、簡単に編集できるため真正であることを担保しにくいことではないか。
そろそろデジタルとフィルムの良さを使い分けていく、という流れにしてもいいと思うのだが、いかがだろうか。
ここの所で急に、だから問題なのでは? (スコア:3, おもしろおかしい)
ここはフィルム・プリントの右上に「アナログ」若しくは「銀塩」と入れることを各国政府主導で行わせて見れば?
面白いー (スコア:2, 興味深い)
バックアップもいつ何が起こって廃れるかわからないし、どれほど記録が消失しやすいかや、一度記録が消失したら
二度と戻らないことを身をもって知ってるんでしょう。
AVG anti-virus data base out of date
保存性の高いカラーフィルムは既に生産中止です (スコア:2, 参考になる)
改ざんがないことを保証するデジカメって売れるのでは? (スコア:1)
ふと思ったのだけど、カメラ自体に携帯電話通信網による通信機能を持たせて、撮影メタデータと画像ファイルのMD5情報とかを取った瞬間にサーバに送信して、撮った写真にもデジタル証明書を埋め込む機能を追加した証拠写真専用のデジカメとかどうだろう。
一般家庭では不要だろうけど、警察や研究機関では重宝されそうな気がする。
しもべは投稿を求める →スッポン放送局がくいつく →バンブラの新作が発売される
Re:改ざんがないことを保証するデジカメって売れるのでは? (スコア:5, 参考になる)
一般的なデジカメではなく、特定用途専用のデジカメではそのような機能の搭載が始まっています。
たとえば警察の鑑識などでは、今年度以降
を採用する模様です。
この方式だと「上書きや改変ができない記憶媒体」に撮影するため、フィルムと同様の運用方式になりそうです。
また、土木工事では公共工事などでの電子納品で写真の添付が求められていますが、
添付する写真が改ざんされていることがありました。
( http://www.nikkeibp.co.jp/archives/423/423090.html [nikkeibp.co.jp] )
そういうこともあり、土木工事用のデジカメ市場では、改ざん判定機能が搭載されていることが多いです。
たとえばオリンパスの土木工事専用機種が画像の真偽判定用の機能を持っています。
( http://olympus-imaging.jp/product/construction/kouichiro_mju1030sw/ [olympus-imaging.jp] )
こちらは akiraani さんが述べられている手法とは若干違い
という運用方式になっています。
この程度ではコンピューターに精通している悪意を持った人間の改ざんは防げませんが、
一般の工事関係者が行う程度の改ざんであれば検出することが可能な模様です。
# 父が土木工事の電子納品で現場担当者と写真の加工問題でよく揉めてました。
Re:改ざんがないことを保証するデジカメって売れるのでは? (スコア:2, 参考になる)
http://www.nikon-image.com/jpn/products/software/image_authentication/... [nikon-image.com]
Re:改ざんがないことを保証するデジカメって売れるのでは? (スコア:1)
サーバに蓄積されたデータをオリジナルとした場合、サーバを裁判所に持ち込むのは難しいでしょうね。
銀塩写真などを専門家が鑑定した場合鑑定書を提出するように、サーバ管理会社が記録日時と改変のなかったことを保証する書面を提出すればOKのような気がします。
うじゃうじゃ
デジタル修復 (スコア:1)
http://www.um.u-tokyo.ac.jp/digital/dr.html [u-tokyo.ac.jp](東京大学総合研究博物館)
なんだろう、このもやもや感 (スコア:1)
>「(電子データではなく)写真なら150年以上保存できることは歴史が証明している」
デジタルで撮影したものを印刷するのは駄目なの?
>「デジタルは万能に見えても、数十年後に画像を再現できる保証はない」
絶滅を危惧する記事なのに、フィルムだと数十年後に画像を再現できる保証があるの?
Re:なんだろう、このもやもや感 (スコア:2)
てか、複数(世代、メディア)バックアップではいけないのだろうか?
Re:なんだろう、このもやもや感 (スコア:2, すばらしい洞察)
これは「150年前の技術で記録された写真が150年間保存できた」ことを証明しているだけであって、現在の技術で撮影、現像、印画される写真がこれから150年間保存できることを証明しているわけではありません。
実際問題として、化学的に安定的な銀を残すことで画像を記録する過去の写真技術に対し、現在主流であるカラー写真は退色しやすい色素のみを残す方式になっています。だから大昔のモノクロ写真は残っていても、カラーが主流になって以降の写真は退色よりあっさり失われてしまっていることも少なくない。日のあたる場所においてあった写真など「真っ白で何も見えない」写真を見たことがある人は多いのでは?
要するに現在のカラー写真は、すでに「放っておいても100年画像が残る」なんていう銀塩写真のメリットなんてとっくの昔に放棄してしまっているんですよ。(そういえば昔、100年プリント、なんてのがあったなぁ..)
もちろん、保存性を重視したいがためにあえてモノクロを使うとか、カラー写真は使うが、保存時に(コストをかけて)細心の注意を払って保存する、という手段はあります。しかしそもそもモノクロは撮影時点から色情報は欠落するわけですし、コストをかけてカラーフィルムを保管するなら、デジタルデータを保存するのも同じこと。
さらに加えていえば、デジタルで撮影するとともに、保存性の高い顔料インクを使って、これまた保存性の高い中性紙に対して印刷しておけば、現状のカラーフィルムよりよほど長持ちします。いったんデジタルデータになってしまえば、揮発性の高い記録方式から保存性の高い記録方式までさまざまな形に変換できるのがデジタルのメリットなのですから。少なくとも「保存性」という視点に限れば、「だからフィルムを残そう」というのはナンセンスな気がします。
保存の容易さが違う (スコア:1)
おり、保管技術は十分実用的なレベルになっています。
写真やフィルムは、専用の保管庫にしまえば良いだけと、デジタルの場合、その上、再生技術の
確保やらが必要になってきます。
また複製をし続けて残せばいいというのは、それにかかるコストや体制などを考えれば、それを
目的にした体制を準備できる規模の組織しかできないでしょうね。
多くの美術館や博物館、自治体の文化財担当部署では、電子情報の保存は厳しいでしょう。
いっそのこと、国がそういう機関向けのデジタル・アーカイブ機関を準備する必要があるかも。
そもそもフィルムを日当たりのいいところにおく、というのが間違い。
それをいったらCD-RやDVD-Rなんか、一週間たたないうちに読めなくなる。
Re:保存の容易さが違う (スコア:4, 参考になる)
19世紀中盤から大量に使われた酸性紙は20世紀中盤に紙が崩れる問題が発覚し大問題となりました。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%85%B8%E6%80%A7%E7%B4%99 [wikipedia.org]
20世紀中盤からマイクロフィルムや写真フィルムの基材として主流で使われたTACベースのフィルムは
加水分解によるビネガーシンドロームにより急速劣化することが判明し大問題となっています。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%89%E5%85%A8%E3%83%95%E3%82%A3%E3%8... [wikipedia.org]
金のない市町村レベルの図書館や資料館はフィルムを通気の良い段ボールに入れるが温湿度管理はせずそのまま放置、予算があるところはPETベースのマイクロフィルムへコピー、潤沢な予算がある県立美術館や東京国立近代美術館クラスは元フィルムは通気性の良い冷暗所で保存しつつスキャナでデジタル化もしている。ということを市立図書館の方から聞いたことがあります。
ビネガーシンドローム初期ではフィルムから酢酸臭がし、進行するとフィルムがカールし、最後には溶けて復元不可能になるそうな。
私は温度制御は金額的に無理なので富士フイルム製のキープウェルという調湿、ガス吸着剤を使用しフィルムを保管しています。
http://fujifilm.jp/business/broadcastcinema/mpfilm/related/keepwell/fe... [fujifilm.jp]
酸性紙もビネガーシンドロームも今となっては原因がわかっていますが使用初期は長く保存できる物だと思われていたと言う点がポイント。LDの酸化等も後から発覚した問題ですね。
こういった事象がその業界の人達には周知の問題となっていますが一般人には未だに知れ渡っていないんですよね。
Re:保存の容易さが違う (スコア:2, すばらしい洞察)
>温度や湿度を調整した専用の保管庫を準備しており
>複製をし続けて残せばいいというのは、
>それにかかるコストや体制などを考えれば
保管庫の確保や運用も相当金が掛かると思うんですが、
それの予算は簡単に出でも、コピーするコストは難しいってのは
腑に落ちません。
TomOne
既存の設備と新造設備の違い (スコア:2, 興味深い)
こういう設備ですでに保存されている。
電子化した情報まで保管ということになると、バックアップ用のメディアを保管庫で保管し、さらに
研究用にサーバでも管理するとかっていったら、空調付のサーバルームと、それ相応のIT設備一式が
必要になる。
あ、利用するたび、保管用メディアを保管庫から取り出せばいい、なんていうのは非現実的。フィルム
みたいに気軽に内容を確認できるものなら、保管庫にこもって探すこともできるけど、CD-Rとかテープ
なんていうのは、そういう探し方はできない。
それとIT業界の人と話をしていて感じるのは、「IT利用が当然」みたいな発想ですね。
普通の組織では、IT利用でコスト削減なんて、まじめに考えているのは少数派です。
まあユーザー側がふがいないというのも原因かもしれないけど、ITに興味の無い人間にメリット・デメリット
を説明して、なぜ必要なのかを実感させるのは至難の業だよ。
特に文化関係なんて予算は限られているし、よほど理解のあるところでないと組織も予算も整備はできないと思います。
で、博物館みたいな機関では、フィルムみたいな具体的な物がある場合、それを保管する必要があるというのは、他の
遺物みたいな資料と同じで、保管する必要性は比較的理解されやすいでしょう。
要は、その組織本来のミッションに必要されているか否かという基準では、IT関係予算は認められにくいということ。
時代が変わって、そういう機関同士で情報共有を進めるのが一般的になれば、予算もつき始めるかもしれない。
それでも「具体的な物」と比較して、重要性を認められるには、幾多の困難がありそうだけど。
Re:なんだろう、このもやもや感 (スコア:1)
例え電気や科学技術が失われても、お日様にすかして見れば内容を確認できうる、ぐらいの意味なら。
そうまでして考古学を続けるのかという気もするけど、考古学なら意外とそうまでしてでも続きそうな気もする。
Re:なんだろう、このもやもや感 (スコア:1, オフトピック)
予算の制約かも (スコア:1)
以外の人としては、まだましなほうでは?
おそらく予算とか人的な制約があるのでは、と予想できるんだけど。
組織の本来の目的から外れているように見える設備とか人員って、
なかなか認められないものだし。
古いモノは破棄し、考古学も捨てれば良い (スコア:1)
将来の考古学は (スコア:1, 興味深い)
さまざまな理由で読めなくなってしまったデジタルデータを復活させるのが主な手法になったりしてね。磁気記録の復旧からデータのフォーマット解析、暗号解読、データを再生するための古いソフトウェアを稼働させるためのOSや仮想機械の整備などなど。
前提条件 (スコア:1, 興味深い)
この場合に重要なのはデータ(メディア)の保存性ではなく、
むしろ現場保存というニュアンスの保存性の方ではないでしょうか。
そういう点においては単純にデジカメに置き換えられない、というのも良くわかります。
>緻密な描写力などが要求されるため、使えるフィルムが限られている
という事から、ここで必要とされているフィルムは低感度の(粒状性の低い)大判のフィルムだと思われます。
こういったフィルムの濃度域の広さは半端ではなく、
肉眼では何が写っているか判別不可能な暗部も
プリントorSCANの腕次第でしっかりと再現する事が出来ます。
デジカメでこれと比べられる情報量を持つデータと言えば
最高級機の最大解像度のRAWデータ、と言ったところでしょうか。
(そんなデータでも暗部の再現は?)
無論非可逆圧縮など論外です。
こういう前提条件だと、保管コストの問題とか、また変わりますよね。
Re:前提条件 (スコア:2)
> こういったフィルムの濃度域の広さは半端ではなく、
> 肉眼では何が写っているか判別不可能な暗部も
> プリントorSCANの腕次第でしっかりと再現する事が出来ます。
何か勘違いがあるんじゃないですか?
最近のデジカメだと、一眼とかじゃなくても、僅かの明かりで普通に撮影できますよね?
もちろん、肉眼じゃロクに何も見えません。
安物の家庭用インクジェットプリンタでプリントして、グラデーションの再現が不足だと
いっても仕方がありませんよ。あれはフィルム時代にサービスサイズ(E判,L判)のプリントで
満足できていた方のためにあるんです。
> デジカメでこれと比べられる情報量を持つデータと言えば
> 最高級機の最大解像度のRAWデータ、と言ったところでしょうか。
さすがにその程度の予算は貧乏研究者にもあるでしょう。
Re:デジタル・メディアの利点 (スコア:4, すばらしい洞察)
言葉を変えれば、ネガフィルムは、火災,地震etcの稀な事象さえ無ければ、ほっぽといてもOK。
電子データは、そうとは限らない。
ついでに言えば、今の時点で、20ン年前に撮影したネガフィルムを現像するのと、20ン年前に8インチor5インチのフロッピーに保存したデータを読み出すのの、どっちが簡単ですか?
長期保存する物は、ローテクな方法を使った方が、向いてる可能性だって、有ると思うよ。
保存の概念から考え直す必要がある (スコア:2, すばらしい洞察)
アナログデータを「保存」するには暗くて冷たい場所にでも保管しておくのが一番ですが、デジタルデータは常にコピーされ続けていなければ生き残れないってことです。流れていない水は腐ります。
Re:保存の概念から考え直す必要がある (スコア:2, すばらしい洞察)
問題になるのでは?
考古学データの保存などは、一度も顧みられることもないかもしれないけど
なくすわけにはいかないデータを保存することが大切です。
デジタル特有の、手軽に複数コピーしてどれかひとつは継いでいけるという
アナログにできない戦略は、複数のコピー、こまめなコピーをできる
状況で初めて成り立つので、考古学の保存という、役に立つかわからないし
一度も使われることもないかも知れないけど保存しなくてはならない、
という状況においては、いわばごまかし手法だと思います。
結局、保存という要求を満たすには、デジタルデータでも寿命の長い
メディア開発は必要だと思います。
定期的に冗長性をもってコピー&ベリファイする手間をかけられるなら、
すぐにでもデジタルデータに変更したほうが便利で安いですよね。
Re:保存の概念から考え直す必要がある (スコア:1, おもしろおかしい)
Winnyネットワークに流せと言うことでしょうか
Re:保存の概念から考え直す必要がある (スコア:1)
アナログデータを「保存」するには暗くて冷たい場所にでも保管しておくのが一番ですが、デジタルデータは常にコピーされ続けていなければ生き残れない
これは名言かも。まさにそのとおりと思います。データ作成した人が、後世に残す価値があると信じるのであれば、Winnyに限定せずにgoogleさんやYahooさんに預かってもらうなど、あらゆる手段でデータを配布すれば良いと思う。権利は主張するけどコピーはどんどんしてください。理念からしてもそれで問題ない気がするんだけどなぁ。
Re:保存の概念から考え直す必要がある (スコア:1, すばらしい洞察)
それはそれで、生き残るデータが皆が喜んで複製するようなものに偏ってしまうという問題が残る。
複製されないデータは要らないデータだから消えて良い、というのは素人の発想で、
例えば google のページ検索が、一見くだらないと思われる語句のひとつひとつを
収集し続けることによって成立していることを思い出してみるといい。
そのデータが要るか要らないかは、データを収集する時点で判断しきれるものではない。
なぜなら、それは検索語句が入力されて、はじめて確定するものなのだから。
それが学術的な研究を目的とするのであればなおさらだ。
将来どのような研究がなされ、そこではどのようなデータがどのように利用されるのか、
今この時代にそれを予言できる者がいたら、何を残し何を破棄すべきか助言するといい。
Re:デジタル・メディアの利点 (スコア:1)
家族にこっぴどく叱られますた。
あのフィルム、まだ現像できるんだろうか。
Re:デジタル・メディアの利点 (スコア:1)
てことは未現像のモノクロネガフィルム? それじゃあ光を遮れないから叱られるだろうよ。
それとも、現像済のカラーネガフィルムで「遮れるように見えて遮れていないから却って危険」だったのだろうか。
Re:デジタル・メディアの利点 (スコア:1, 興味深い)
言葉を変えれば、ネガフィルムは、火災,地震etcの稀な事象さえ無ければ、ほっぽといてもOK。
火災も地震もetcも「稀な事象」ではないと思うんだ。現実問題として。少なくとも日本では。
#大雨が降るとすぐ洪水になる地域に住んでるのでAC
Re:デジタル・メディアの利点 (スコア:3, すばらしい洞察)
多重バックアップは管理コストという事に成る。
将来的に必要かどうかわからない物を延々とサポートするのは時間経過と供にデータが増えるというのを考慮
すると、なかなかに難しい。
例えば、うちの親は自宅のリフォームにおいて、立てた工務店が潰れて設計図が無くなっていた。
しかし新築時に撮っていた写真により40年後のリフォーム時に調査の為に穴を幾つも掘る必要が無くなった。
で、現状から40年、大して重要とも思われないデータを保存するコストとして、いったいどれくらいのものが
必要なのだろうか?
安全性を考慮したらDVD-RとHDDで保存。
年に一回程度のチェックと、それによる劣化確認時はもう一方からコピー。
それを5年ごとにHDDの交換として考えても、40年では8台のHDDが必要。
CD-RからDVD-Rへの変遷を10年として、メディア変更の為のドライブは最低4台。
PCの寿命も10年としてもやっぱり4台。
人手を0円計算してもコストはやっぱり高いよね。
PC 5万円×4=20万円。
HDD 1万円×8=8万円。
ドライブ 1万円×4=4万円
としても、トータル32万円。
翻って、ネガなら全てで0円。
現状ですら100年以上前のデータを読み出せるものも多々有る。
使用機器のデジタル化が進んできた現在、保存を考えたメディアを考慮すべき時代になって来たのかも。
Re:デジタル・メディアの利点 (スコア:3, 参考になる)
フィルムの保存については、現像処理をするラボにもよるのでは。
ところによっては洗浄不足で、経年変化で像が消失するとかしないとか聞いたことがある。
こないだ、初めて近所のラボ(135ネガフィルム現像500円)にだしたら、
3本出して3本とも、すべてのネガに指紋がベッタリで萎えた・・・。
いずれ指紋のところからカビるでしょうね。
Re:デジタル・メディアの利点 (スコア:2, 参考になる)
ネガフィルムの撮影コストの高さも考慮してほしいな。36枚の撮影と現像でおよそ1000円のコストがかかります。また未現像状態のフィルムは化学的性質が不安定なので、無駄と分かっていても一週間ほどで使い切る必要があります。
PCは事実上生活必需品であり、写真のためだけに用意するわけではありません。これをコストに加えるのであれば、写真のための使用頻度の割合を算出しないと駄目ですよ。写真のための使用頻度はせいぜい5~10%程度ではないですか?
年間撮影回数を10回、1回に36枚と仮定すると・・・
デジカメ: 32K円
フィルム:400K円
デジカメの方が圧倒的に安いんですよ。
Re:デジタル・メディアの利点 (スコア:1, すばらしい洞察)
デジタルの弱点と、アナログの利点ばかり挙げて楽しいですか?
たぶん0円でネガを保存すると、40年も持ちませんけど。
なんで美術館や博物館が保存にあんなにお金をかけているかご存じ?
Re:デジタル・メディアの利点 (スコア:1, すばらしい洞察)
>翻って、ネガなら全てで0円。
経年劣化は無視?
Re:以下 (スコア:3, 興味深い)
それじゃあ, 現実的に1000年ぐらいカラー画像を保存できそうな技術 [ohmi.co.jp]と考古学的発掘物に適応した例 [kansai-u.ac.jp].
現物を見たわけじゃないけど, 銀塩を使うよりははるかに丈夫だと思う.
学術じゃなくて家族写真の話 (スコア:1, 興味深い)
友人の息子さん。出生から最近のものまでデジカメで撮影。
→ノートPCのHDDで保存。
→ノートPCにお茶をこぼす。
→全滅。
だそうです。
写真といえば友人宅などに遊びに行った際の写真があるくらいで、
後年拾われてきた子とかいう鬱展開になりそうだなと予想中。
(フイルムも悪くはないものだとおもいますよ。)
Re:学術じゃなくて家族写真の話 (スコア:1)
それって、ノート分解して HDD を取り出し、他の PC で読めば
サルベージで来たんじゃないの?
TomOne
サルベージを考え付くスキルがあるなら (スコア:1)
少なくとも外付けのHDDとか、保存性に難のあってもCD-RとかDVD-Rとかに記録するでしょう。
バックアップが必要だとか、稼動しているハードは損耗するとか、色素系のメディアは
保存性に難があるだとか、論理的に壊れるとか、IT業界の人とか、電気屋の店員とか、
パソコンのパワーユーザーには常識でも、そういうのに関係の無い人にとっては、全
くわからないスキルが要求されていることが問題だと思うね。
既存のメディアを駆逐するなら、せめてそれまでのメディアと同等の性能、保存性
を維持した上で、何か新しい機能をつける、というのが欲しかった。
今のデジタル・カメラの普及過程で、話題なってきたのは機能性や画質ばかりで、
撮影された写真をどう保存するのか、とか、保存するにあたっての問題点って、あまり
重要視されてきてない。
ユーザーにとってのメリットって、撮った写真をその場で見られるとかフィルムの現像代
がかから無いくらいではないかしら。
フィルムの感覚で子供の記録写真を残しておいて、十数年後、いざ見直すというときに
メディアが物理的・論理的に破損しているとか、読出装置がなくなっているとか、対応する
ソフトがなくなっているといったリスクが。結構高い確率であるということを知っている
一般人ってどれくらいいるんだろう。
まあ、逆に考えれば、「思い出を復旧します」というサービスが、これから十数年くらいの間
有望かもしれない。
私自身はデジタル一眼レフで撮った写真はブルーレィとMOに保管して、さらにプリントで
残したいカットは写真店でプリントしてアルバムに整理してます。
で、本当に大切なイベントはフィルムを中心に撮影してます。
プリントはインクジェットとお店プリントでは耐久力も画質もぜんぜん違います。一度、
比較してみて、自宅でのプリントはしなくなりました。
はっきりいってドライボックスに防湿剤を入れて密閉し、日の当たらないところにしまう
だけでいいフィルムより手間がかかりますね。
で、フィルムは褪色に強いリバーサルを使ってきたんだけど、ラボさえしっかりしていれば
ネガでも褪色はかなり防げるので、エクター100に戻ろうか思案中。
いや、思いついていたら (スコア:1)
そういう一般人に「データ復旧サービスがある」と思い出させるくらいのレベルで広告を
して、実績を作れば「データ復旧サービス」で十数年ぐらいは食っていけるかも。
Re:修正は銀塩でも同じ (スコア:2)
町の写真屋の存在意義は、まさにそれですから。
ネガだってキネコみたいな技がありますし。
Re:修正は銀塩でも同じ (スコア:5, 参考になる)
Adobe の Photoshop の名前の由来こそまさにそれですよね。
故に Photoshop はレタッチソフトと称されておりました。
でも、未だに街の写真屋さんは銀塩写真のレタッチをやってるんでしょうか?
すでにデジタルに移行しているように思っていました。
Re:修正は銀塩でも同じ (スコア:1, 興味深い)
学校の卒業アルバムとかの集合写真で目をつぶってる人の目を開けたりすのは写真屋の腕の見せ所
修正ではないけれども写真屋さんは露出の具合によってプリント時に補正かけたりしてくれる
本格的(?)修正事例でひどいのは昔の新聞の報道写真
人物の写りが悪いのをなんとかしようと修正加えてまるで油絵みたいになってる例がよくある
Re:撮ったものを・・・ (スコア:2)
修復師って職は聞いたことがないけど、写真関係にあるのかな?
モノクロの銀塩プリントなり、ネガが真っ白(真っ黒)なら修復は不可能だよ。ある程度、画像が残っていればそれを濃くすることは出来るけど。そうはいっても暗い部分は潰れてしまうから、かなりレタッチしないと不自然な写真になる。あまり広範囲だと別に用意した写真を切り貼りしたりするけど、光源の向きや写真の調子も違うから大変な作業。
それと、オリジナルの銀塩ネガ/プリントに何らかの化学処理や加工をするのは失敗すると取り返しが付かないから基本的に最終手段で、通常は複製に対して修正を加える。
営業写真館などの中には、そういう修正に強みを持っていて、同業者から修正を依頼されるような人もいるけど、もちろん、資料としては使えない。
Re:撮ったものを・・・ (スコア:1, おもしろおかしい)
ウチの奥さんの、ボクに対する愛は、復元可能でしょうか?
Re:撮ったものを・・・ (スコア:2, おもしろおかしい)
銀塩写真の修復は二次元の修復だから奥さんが二次元だったら可能性はあるのでは?
らじゃったのだ
Re:撮ったものを・・・ (スコア:1, おもしろおかしい)
それではまず、その奥さんのあなたに対する愛を写真に撮ってください。
Re:撮ったものを・・・ (スコア:2)
業務用なら銀塩プリンタがあるし、デジタルデータの消失時のための、万が一の保存のためであれば場合によっては有りだと思う。
ただ、何らかの専用デバイスに表示して複製することになるから、本当に微妙な情報は欠落してしまうし、デジタルデータのバックアップをもうひとつ増やす方が楽だから、条件は限られるが。
Re:つまるところ、発想をひっくり返さないと。 (スコア:2)
さすがにそんなことは前提の話でしょ。
ただ、学術用のデータを無関係の大勢が大事に保存してくれることはありえないから、都市銀のように、複数の遠く離れた場所でシステムごとバックアップを用意するしかないでしょう。
ただ、考古学とか、文系の研究機関でそれだけの予算が取れるか否かという問題はあると思う。