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教育

大学の在り方に対する議論、「G型大学」「L型大学」という区分が話題に 137

ストーリー by hylom
専門学校でいいじゃん 部門より
insiderman 曰く、

大学進学率が上がり、希望者がほぼすべて大学に入学できるようになっている昨今だが、その役割に対する議論がここ数日盛り上がっている。発端は、文部科学省の実践的な職業教育を行う新たな高等教育機関の制度化に関する有識者会議(第1回)だ。特に議論の種となっているのが、ここで提出された「我が国の産業構造と労働市場のパラダイムシフトから見る高等教育機関の今後の方向性」という資料だ。

この資料では、日本の労働生産性が欧米諸国と比べてほぼすべての分野で低いことを挙げ、生産性向上のためにはトップ校以外の大学は職業訓練校化するという議論が必要と述べられている。トップ校を「G(グローバル)型」、それ以外の大学を「L(ローカル)型」とし、L型大学では学問よりも実務的な内容を重視して教えるべきという主張だ。

これに対し、賛成・反対ともに多くの意見が出ているが、さらに最近議論の声が挙がっている「文系大学」のありようについてもこれと併せて議論しているものもあり、例えば「G型L型大学の区分に全面的に賛成する」という記事では「東大などの国立大学に文系学部はいらない」という意見が述べられている。

いっぽう、実務型の高等教育を導入しているドイツの状況を紹介するものもある(発声練習:L型大学のモデル:ドイツの専門大学の話)。こちらでは、文系の専門大学があり、それらに所属する学生も少なくないことが挙げられている。

ともあれ、これらの問題は少子化による大学入学希望者の減少や、大卒資格が求められる日本の就職システムとも絡んでおり、単純に答えが出る問題ではない。極端な方向に舵を切らないようにしてほしいものだが……

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • 大特二種免許が「実践」できる職業って、何人分あるんでしょうか。

  • 冨山 和彦氏の提案した「我が国の産業構造...」 [mext.go.jp]書類の
    p3で「日本の生産性は、欧米諸国と比較しても低水準」のグラフ、
    日本の産業が高成長だった1980年代も日本の労働生産性は低いままという数字ですね。
    これ1980年代は労働者が過労だったという解釈になるんでしょうか。
    労働生産性の数字って、産業界の生産力にあまり影響しないと解釈したらいいんでしょうかね。

  • 「○国や×国が、戦前・戦中の日本に関して、hogehogeだのpiyopiyoだのと言う主張をしているが、それは、日本に対する不当な誹謗中傷である。その証拠に……その証拠に……えぇっと、その証拠に……あ、ヤベえ、反論しようにも、、もう日本にはマトモな歴史学者が残ってねぇや……」

  • by miyuri (33181) on 2014年10月28日 12時46分 (#2701580) 日記

    各大学ごとの特色ってところで、有耶無耶にしておけばいいのに、余計な事を考えるものだと。

  • by Anonymous Coward on 2014年10月28日 11時41分 (#2701523)

    「職業訓練校化」したら生産性が上がるのか? 生産性が低い原因はほかにある気がしてならない.

    • by T.SKG (20663) on 2014年10月28日 11時44分 (#2701525) 日記

      良かったと思える「教育」を受けていても、受けていなくても、
      それを根拠に誰もが何か言えるからねえ

      日本の知的労働生産性が低いのが問題なら、先ずはその職場や企業の改革から始めるべきで
      その辺りをすっとばして「教育」が悪いなんて責任転嫁をしている連中を何とかしないと。

      親コメント
      • Re:脊髄反射 (スコア:2, すばらしい洞察)

        by Anonymous Coward on 2014年10月28日 18時14分 (#2701878)

        全くその通りだと思います。
        冨山和彦氏は、工作機械の使い方や弥生会計ソフトの使い方を職業訓練学校で学べば
        生産性が上がると思っているところが驚きです。
        (機械が使えるだけの人材なら安い労働賃金の国のほうが有利です)
        労働生産性が低い職種から改善すべきです。

        普通に仕事をする上で、「必要条件」や「十分条件」などの基本的な考え方が
        できない人が私の周りにもいるのですが
        そういうもっと基礎的な事が出来ていないのが問題です。
        「犯罪者の98%はパンを食べている」のようなことをよく耳にします。

        冨山和彦のような人が教育に関わってはダメです。

        親コメント
        • by Anonymous Coward on 2014年10月29日 2時58分 (#2702204)

          あなたの問題意識は高いレベルにあるんですけど、
          世の中のFランとか称されるレベルの大学だと、中学レベルの学力すら覚束ないような学生が
          わんさかなんですね。
          推薦とかAOとか、学力問わない選考が大半を占める学校も多いですし。
          その辺の連中に全く身につかない授業をやったふりして社会に送り出すよりは、
          もうちっと実用的なスキルを身につけてやった方が、少しだけ社会のためだろ、
          という低い志の産物なんですよ。

          そのレベルをどうするか、という視点じゃないと、この問題を正しく捉えられないんじゃないかなと思います。
          まあ、いろいろな目線が混じりすぎて、大炎上してるんでしょうけどね。

          親コメント
        • by T.SKG (20663) on 2014年10月29日 9時57分 (#2702309) 日記

          冨山和彦氏について少しググって見ました。
          本職は経営コンサルタント、傾いた企業の建て直しを得意とするようです、
          それで政府と絡んで日本の建て直しに関わっています。

          経営コンサルタントとしては優秀かも知れませんが、この大学再編成案は
          どうも床屋談義のレベルに感じられます。

          弥生会計ソフトはよく知りませんが、工作機械に関してなら職人を育てるより
          自動工作機を24時間運転する方が生産性が上がります。
          もちろん工作機の保守とか製品試作には職人も必要なのですが、
          そういう経営を良しとする経営者が必要です。つぶしの利き難い大型投資の
          リスクをどう評価できるかには社会・政治の環境も強い影響を与えます。

          結局の処、職人が自分の生産性を向上させるのも、経営者が自分の企業の生産性
          を向上させるのも(あるいは安定を選ぶのも)、大学の卒業生が仕事を手に入れる
          のも、それぞれが最善を尽くすしかないように思います。

          それをすっとばして全体の枠組みを触るのは余程の注意が必要なはずです。
          一企業でなく国家レベルの場合は特に一種の神の見えざる手を巧く引き出すか
          が重要だと思います。

          冨山和彦氏は出世し過ぎた結果の素人の国家戦略のコンサルタントかも知れません。
          氏が、無能な働き者として実害を出す前に何とかしたいものです。
          (冨山氏ならピーターの法則もゼークトの組織論もご存知だとは思いますが・・・)

          親コメント
    • by Anonymous Coward

      やる気のない学生には何を教えても無駄ですな

  • G型大学と高専ではだめなんだろうか
    • 本当はそうしたいんだけど、そうすると大学という資格を剥奪される三流大学がブツブツ言うだろうから
      G型とかL型とか苦肉の策で言ってるんでしょう

      でも国際的にはどうするんだろう
      専門学校的な人がBachelorを名乗っても問題ないのかな?
      それともL型大学とかいいつつ国際的には別の名称になるのだろうか

      親コメント
  • 少し前のニュースにあったけど、学力と意欲があるのに進学できない人をなんとかして。
    地方から、進学するのは大変。
    と、言うと地方にも大学、、、と言い出す人もいるけど、
    おらが村の大学は、維持コストと共に、レベル維持が大変なのが分かっているのか?
    学力と意欲がある人にとっては、レベル高いところでの学習こそ価値ある。
    そういう人に給付型の奨学金と思うのですが、
    この手の投資をする考えが無いみたい。

  • by eukare (2230) on 2014年10月29日 0時55分 (#2702177) 日記

    さぞかし優秀な人材が…

  • by Anonymous Coward on 2014年10月28日 11時47分 (#2701528)

    減らしたほうが早いと思うの。

    • by clay (41656) on 2014年10月28日 13時14分 (#2701604) 日記

      自分は、この提言を大学(予算と教員)を減らすための布石とみている

      要するに、本来の大学機能はG大学が担い、現状はかろうじて大学という名前は残すけど、L大学は実質的には職業訓練校にする
      これにより、地方で学ぶ/研究する必要のない分野は人員と予算を切る
      地域の特性と直接関連性の無い教育・研究(例:宇宙論とかシェィクスピア文学とか)を全国の大学で行うのは、確かに非効率ではあるよね

      本来は、L大学全てを解体したいと言うのが本音だけど、急にそんなことはできないから、地域にあった教育というお題目を立てているだけ
      そうすれば、下のコメントにあったような意見も封じ込められる

      時間が経てば、L大学から大学の名前を剥奪して、元L大学を潰して予算を確保する
      そうすれば、大学を潰したという汚点を残さずに済むし
      L大から大学の名前を剥奪しないにしても、G大学以外は大学に非ずという雰囲気を作って、L大への予算が削れれば御の字
      また、L大学が本当に必要とされる機関になれば、それなりの手を入れて大学機能を一部復活させるという、よく言えばリスクヘッジ、悪く言えば責任逃れもできるし

      この少子化の時代、大学の数(と言うか予算)を減らす方向に向かうのは必然だけど、急には無理だからこのような段階を踏もうとしている

      というのが、個人的な見立てです

      親コメント
    • by Anonymous Coward

      地方でも教育を受けられるように、また地方に合った教育・研究ができるようにするために、都道府県に1~2大学程度の駅弁国立は必要。
      私立は需要に合わせて勝手に統合するか潰れる。

      専門的な知識も必要だけれども、それだけだと、途上国レベルの労働集約産業向けの人材しか育てられない。
      教養は大切ですよ。

    • by Anonymous Coward

      大学は理論や知識を生み出すところであって、理論や知識を学ぶところではないと思います。学ぶとすれば、生み出し方だと思います。そうなってない大学はつぶれてもらって結構だと思っています。それと、共通一次試験の導入で、大学の序列化が進み各大学の特色が失われてしまい、潜在的な落ちこぼれを収容するのが主な役割となってしまった大学を生む結果となったのではないかとも思います。

      それと、高等学校で大学受験的な授業をやるのではなく、延長上に大学での理論や知識の片鱗が見えるような授業をやってほしいなとも思います。

      また、学問に対する熱望感や焦燥感が世間の中に(特に現役の中高生とその親)に足りないのも問題かと思います。

      そのあたりから議論をしていかないと、大学の名の下に、落ちこぼれ収容目的の訓練校と卒業しても結局何もできない人材を増やすだけだと思います。

      • by Anonymous Coward on 2014年10月28日 12時48分 (#2701583)

        むしろ就職の段階の不透明な学歴重視が問題では?
        即戦力を求める割には選考過程が不明で、大学教育が十分でないといいつつ技能を持った専門学校卒より大学卒を優先する。教育に不満を持ちながらも、求める能力・教育を明らかにできない。
        だから、企業は漠然と大卒を求め続けるし、家庭もそれに応じて「就職するなら大学」と、大学の意義なんてそっちのけで教育コストを負担して大卒という肩書のみを求める。
        これは社会構造をどうしていくかというレベルの話で、教育の内容以前の問題だと思う。

        冨山氏のプレゼンの不可解なところは、「学問の追及という大学の意義を捨ててまで『職業訓練校的な、名ばかりの大学』というあり方を提案している」こと。
        取組内容はもはや大学とは言えないのに、なぜ大学という名前を残す必要があるのか?

        この提案は、むしろ採用現場が大学卒の肩書きに依存してきている事情に配慮した苦肉の策ではないのだろうか?

        親コメント
      • by nemui4 (20313) on 2014年10月28日 15時59分 (#2701769) 日記

        天才はおいといて、たいていの凡人は先ず学ばないと何も生み出せないよ。
        高校までは大学で専門分野を学ぶための一般知識の基礎固めだし。

        親コメント
  • by Anonymous Coward on 2014年10月28日 11時48分 (#2701529)

    お高くとまってアカデミックなことばかりやってられない下位の大学が専門学校化するのは、日本のように大学進学率が高止まりした国ならどこでも当たり前だろう

  • by Anonymous Coward on 2014年10月28日 12時01分 (#2701536)

    まず、G型大学とやらに優秀な人材が集まっている
    という勘違いを前提にしている時点でお察し
    ある集団において、優秀な人材と言うものは一定の割合存在する
    愚か者と言わざるをえない

    • by hypnos (46597) on 2014年10月29日 1時40分 (#2702193)

      親コメに強く同意します。
      日本における現状の大学の入試システムによって選定される学生は、「その大学の偏差値」を平均値としてある程度の分散をもって能力が分布するものだと思います。
      また、その分布は標準分布にほぼ従っているように私は感じており、平均値のみをもって能力を語ることは本質で無いように感じます。
      上位大学においては平均値が高く、かつ分散も小さいと思うのですが、下位大学(失礼)においては平均値が低いものの分散も大きく、
      絶対数では少ないですが、確実に優秀な人材は存在するはずです。
      そのために、各界における「優秀な人材」が東大・京大といった上位校のみに絞られず、それ以外の大学・高校からも輩出されているのです。
      20世紀中盤に比べて大学進学システム・入試システムがあまねく広い学生に受け入れられている現状では、確かにそれら分散は小さくなっているとは思いますが、
      絶対的に平均値のみを持ってして個の能力を推し量るのは、それぞれの学生の可能性をなくすだけで夢も希望もありません。

      また、高等教育、とりわけ上位校においては専門のみを学習させてはならないと思います。
      理系と文系は文明を進める「車の両輪」であり、そのどちらかが大きくてもまっすぐ進まずに曲がってしまいます。
      すなわち「車の両輪」をバランス良くするために、全ての人が最低限の基礎教養を身につけるべきであると考えます。
      とりわけ、高等な教育を受ける上位校においては、自らの専門のみならず、並行して対極の教育も受けるべきでしょう。

      理系バカとよく言われますが、これは理系学問のみを学んで文系学問を疎かにしてリテラシーを欠いている人をまさしく指しているのでしょう。
      逆に、文系においても科学リテラシーを欠いた人が、言論界(新聞社など)に多く見受けられます。
      km/hとkmを「~キロ」とよく略したり、mSv/hとmSvを「ミリシーベルト」と簡略化していうことも世の中では多々ありますが、
      その違いが分からないで問題を取り違える人をここ数年多く見かけました。
      これらの問題はリテラシーの欠如という意味で同根でしょう。

      はっきりいって、義務教育でこのあたりが徹底できてない現状を鑑みるに、高等教育において「進んだ教育システム」を導入するのは尚早では無いでしょうか。

      親コメント
  • by Anonymous Coward on 2014年10月28日 12時18分 (#2701550)
    生産性向上させるには残業代を稼ぐために仕事をしないで残ってい奴らを
    定時に帰宅させれば上がると思うけど。

    大学は関係ない。
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目玉の数さえ十分あれば、どんなバグも深刻ではない -- Eric Raymond

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